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50代主婦筆子の歯の根の治療体験を書いています。難しい言葉で書くと根管治療です。
前回は、歯の根の再治療をしてから10ヶ月たったところまで。この段階では大丈夫だったのですが、結局また痛くなりました。
初めて読む方は、あらすじをどうぞ。
これまでのあらすじ
2010年
12月、歯茎を切って、専門医のクリニックで、大昔にやった根管治療の再トリートメント。大金が出て行った。
⇒歯茎を切って歯の根にたまった膿を出した体験記~インプラントへの道(2)
2011年
6月 6ヶ月後、専門医での半年後の検診。「もう大丈夫」と言われた。
8月 根管治療をした隣の奥歯の詰め物がとれた。
10月5日 詰め物がとれたところに、アマルガムを詰めてもらった。
10月11日 検診で小さな虫歯が見つかる。
前回の記事はこちら⇒根の治療から8ヶ月、歯の受難は続く~インプラントへの道(6)
ではこの続き、行きます。
突然、口がぶわっと腫れて激痛が私を襲った
2012年
8月 ある夏の日突然、すごい痛みとともに、口の右側がぶわっと腫れました。内側にも外側にも腫れている感じです(ちょうど今から3年前になります)。
おたふく風邪にも見えます。
おたふく風邪なのか、ひどい口内炎なのか、寝ているあいだに誤ってほっぺたを何回もかんでしまったのか、それとも何か別の病気なのか、定かではありませんでした。
とにかくすごく痛いのですが、その痛みがどこから来るのか検討がつかなかったのです。
当時いろいろ忙しかったので、疲れがたまっていました。
しかし、ぼんやりものの私は、1年9ヶ月ほど前にやった根管治療と、この痛みを結びつけてはいませんでした。
「歯のせいなんだろうか」という疑いもちらりとあったものの、ツイターで、「ほっぺたが痛い」とつぶやいたら、「自分も口内炎でそうなったことがある」という返事をいただき、「そうなのかな」という気持ちに傾いていました。
人間っておもしろいもので、人から言われた情報を何も考えず素直に受け取ってしまいます。
テレビで見たことをそのまま信じてしまったりしますよね?私だけでしょうか?
最初の2、3日は猛烈に痛かったのですが、我慢強い私はしばらく様子を見ることにしました。我慢強い上に、ものぐさなので、すぐに行動を起こさなかったのです。
放置していたら、痛みと腫れは2週間ほどでおさまりました。しかし、内側の歯茎に白いぽちっとしたできものが残りました。
この時は知らなかったのですが、これは、歯の根に膿(うみ)がたまっている時、膿を出すためにできる穴です。フィステルという名前です。別名、婁孔(ろうこう)。
こちらのページに詳しく書いてあります⇒歯茎にできたおでき/フィステルの原因と治療法
ところで膿の正体をご存知でしょうか?
膿は、白血球がばいきんと戦ったあとの残骸です。膿が出てくるところには、バクテリアがうじうじといて(炎症)、白血球が殺そうとがんばってくれている戦場なのです。
上でリンクを貼った記事にも書いてありますが、炎症を放置すると、周囲の歯の根を溶かしたり、神経を死なせることも。
また膿が血液に入って体の中をめぐり、ほかの病気を引き起こす可能性もあります。怖いですね。
しかしこのときの私はこういうことは何1つ知らなかったのです。しかもほかのことで忙しく、危機感ゼロでした。
上記のページには、
フィステルは根の先に膿が溜まるとでき、破れて膿を出します。出し終わると無くなり、また溜まるとでてきます。
とありますが、この日から、この小さいポッチは治療するまでずっとありました。
さらに歯の根に膿が
■2012年
10月16日 年に1度の定期健診とクリーニングの日。
夏にあった痛みのことや、口の中のぽっちのことを先生に相談。「きっと歯の根で炎症を起こしているから、以前、根管の再治療をしてもらったドクターのところにまた行くように」と言われました。
11月5日
専門医のところに行ったら、やはり歯の根に膿がたまっていると言われました。しかし、前回やった再治療のほうは成功していて、今回の膿は同じ歯(16番)ですが、別の根にあるそうです。
が~ん。
この日は初回のコンサルだけだったのすぐに終わり、治療の予約を取って帰りました。
11月15日
専門医のところで治療。レシートによると「複雑な根管治療」1箇所をやり、1500ドル支払いました。あとで保険から800ドル戻ってきたので、自前で払ったのは700ドルです。
この時の施術は、前回の歯茎を切る治療よりは短くて、心身ともにそんなにダメージを受けませんでした。財布はダメージを受けましたが。
11月28日
またいつもの歯医者に行きました。というのも、専門医のところで治療をしたとき、歯にごく小さな穴を開けたのです。1,2週間したら、この穴をいつもの歯医者さんに詰めてもらうように指示されていました。
自己負担費用は74ドル。
この頃、口の中にあったおできも消えていました。つまり細菌は除去されたわけです。
クリニックで、「1時間ぐらい食事をしないでね」と言われたのをすっかり忘れ、帰宅後すぐにものを食べてしまい、穴の中の詰め物が取れたんじゃないかとドキドキしました。
鏡の前で口をあけて確認しようとしましたが、右上の奥から2番めの歯なので、口をあけて歯の表面を鏡に写そうとすると、必然的に上を向くことになり、目も上に行ってしまうから、自分では確認できませんでした。
考えてみるとこの頃は、歯のことでずいぶんストレスにさらされていました。
■2013年
2月20日頃(前回の治療から3ヶ月後)
なんとまた、以前根管治療をしてもらったところが腫れて、すごく痛みました。
「顔が腫れてる」と真っ先に指摘したのは娘でした。
今度は、歯茎の外側、つまりほっぺた側です。歯というより、ほっぺたが1日中痛みました。
痛みは日がたつにつれておさまってきました。
8ヶ月前と同じ痛みなので、鈍い私も「また歯の根に膿がたまったのだろう」と察しがつきました。
痛かったのですが、原因はわかっているし、2ヶ月後の4月に歯のクリーニングの予約をしていたので、そのときついでに聞いてみることにしました。
この頃から、歯のクリーニングの周期が半年に1度になりました。
4月16日
クリーニングのついでに、先生を呼んでもらって聞いてみました。やはり歯の根に膿がたまっているのだろう、という話。
この日の自己負担費用 184ドル
4月25日
専門医のところに行きました。彼は「ああ、もうこれは手のほどこしようがないね」と言いました。
以前も書きましたが、私の患部は16番の根なのですが、15番がブリッジなので、とても治療しにくいらしいのです。
「君には2つの選択肢がある。今すぐアイリーンに歯を抜いてもらうか、もう少しあとで抜いてもらうかだ」。
こう宣告されました。
アイリーンというのは、筆子のいつもの歯医者さんです。
10ドル払ってクリニックをあとにしました。
これまで、根管治療にどれだけ時間とお金と体力を使ってきたか、考えるのもうんざりしていました。
16番を抜くということは、15番のブリッジをこわすわけですから、14番にも影響があります。
「もう少しあとで抜いてもらおう」
心が折れそうだった私は、いやなことを先延ばしにしました。お金もなかったですし。
この続きはこちら▶根管治療をあきらめインプラントを決意した理由とは?~根管治療(8)
思えば、最後に根管治療の専門医に会ってから2年以上経ちました。彼に払ったお金はすべて無駄になってしまったのですが、しかたがありません。その場その場では「最良と思われる選択」を重ねてきた結果、結局インプラントをすることになりました。
それにしても、そもそもの問題は虫歯ですね。
子供のころから年に1回は検診に言っておけばよかったです。学校の健康診断とは別に。
自分がすごく歯で苦労しているので、娘は小学校1年のときから、年に1度は検診に連れて言ってます。今、17歳ですが、これまで一度も虫歯になったことがなく、歯列矯正も終わりました。