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できるだけ精神的ストレスを少なくして元気に暮らすシリーズ。今回は、典型的なストレスの原因を7つ紹介します。
ストレス解消より、ストレスの元を取り除く
多くの人は、イライラすると「ストレス解消しなきゃ」「ストレスを発散しよう」と、自分の気持ちを癒やす方向に動きます。
ですが、一番いいのはストレスの元(ストレッサー)を取り除くことです。
生きていれば常に刺激を受けますから、ストレスは免れません。けれども、自分の力で取り除くことができるストレッサーもあります。
自分が何に強い不安や心配を感じているのかわかれば、取り除くことや緩和することが可能です。
意外と自分でも気づいていないストレッサーがあります。現代社会で大きなストレスの元になっている典型的なものは以下の7つです。
1.お金の問題
お金に悩んでいる人は昔から多いのですが(私も悩んでいました)、クレジットカードが登場してから、さらに増えたと思います。
また、情報化社会になり、ごく普通のサラリーマンや主婦が投資をするようになって、かえって不安が増えた、という面もあるのではないでしょうか?
世界経済はつながっているため、遠くの国で起こった経済の混乱が、自分の家計事情に影響する世の中です。
1週間前に、英国がEUを離脱すると決定したときに、いろいろと心配した人も多かったのではないでしょうか?
お金はなければないで先行き不安ですし、あればあったで、失う不安がつきまとうのです。
それに、特にお金に困っていなくても、大人になると、毎日、何らかの形でお金について考えています。こんなふうに⇒お金のことばかり考えているのにお金がたまらない。この思考のムダを断捨離する
お金について心配しても、何も解決しないし、夜眠れなくなったりして、かえって暮らしの質が落ちます。
お金に関しては、客観的で建設的な態度をとることが肝要だと思います。
2.仕事の悩み。とくにいつまでも終わらない仕事
仕事の悩みというと、昔は人間関係が多かったのですが、現在は、やってもやっても終わらない仕事にフラストレーションを感じている人が多いです。
本人は気づいていないかもしれませんが。
昔なら、9時から5時まで働き、帰宅したら、もう仕事はしなくてよかったし、仕事のことをあんまり考えなかったと思うのです。
残業したり、持ち帰り仕事をする人は別です。
ところが、今は、インターネットとパソコンやスマホがあるため、家に帰ってからも、仕事関係のメールをチェックしたり、それに返事をしたり、場合によってはちょっと仕事をしたりして、いつまでも仕事のことを考えるはめになります。
これはかなりの心労ではないでしょうか?職住接近というより、職住接続状態です。
寝ているとき以外は、脳はいつもバックグラウンドで仕事のことを考えているかもしれません。
それと、これはデジタルの話ではありませんが、仕事帰りに、職場の人が集まって、上司や仕事のぐちを言うのもかえって不満がたまると思います。
愚痴を言っているときは、職場であった嫌なことを自分の脳内でありありと再生しているのですから。
仕事のことがいつも気になっている人はデジタルデトックスをおすすめします⇒スマホ疲れしてませんか?~簡単デジタルデトックスで心の余裕をとりもどす
自分があまり好きでない仕事を無理にするのも、当然気苦労の元になります。
好きになれない仕事はやめるのも手ですが、仕事に対する見方を変えるだけで、欲求不満が軽減されることもあります。
仕事全体をコントロールすることはできませんが、自分でコントロールできることを見つけて、それを丁寧にやるとやりがいがアップします。
3.家族間の人間関係
家族間の人間関係の悩みも古典的なストレスのもとです。家族はとても親しいし、一緒にいる時間が多いため、仲が良いときはいいのですが、仲が悪いとかなり満たされない気分が募ります。
たとえば、夫婦は、価値観がぶつかると、いちいちもめます。
子供の育て方とか、お金の使い方とか。
とは言え、明らかにこういうことが原因でもめる頻度は、ほかの細かいことでもめる頻度より少ないかもしれません。
そもそも、結婚する前に、子供はこんなふうに育てたいね、お金はこんなふうに貯めて、こんなふうに使っていきたいね、老後はこんなふうに暮らしたいね、なんて長期的なプランについて話し合う人たちは少ないのではないでしょうか?
最初にこういう点について特にお互いの考えを確認することなく、なし崩し的に生活が始まり、その場の状況に合わせて臨機応変に対応していく、そんな家族が多いと思います。
話し合いをしていないので、不満があっても、特に相手に正面切って問題定義することもなく、不満は不満のまま蓄積され、強いストレスになってしまいます。
そして、小さなことで言い争いをするのではないでしょうか?
たとえば、私と夫は、食器の置き場所でよくもめてました⇒集めたカイ・ボイスンへのこだわりを捨てて得られた境地とは?:ミニマリストへの道(60)
お互いに情報は開示し、相手の立場にたつ努力をし、コミュニケーションをとり、思いやりを持つことで、衝突は減ると思います。
「家族は仲良くしなければ」と思いこみすぎるのもよくないかもしれません。
4.忙しすぎる状態
情報化社会の今、忙しすぎる人が多いです。その理由はこちらに書きました⇒なぜそんなにいつも忙しいの?~忙しさを生む7つの理由と忙しくなくなる方法
忙しいほうがいい、と思っている人が多いため、忙しさが心痛になっていることに気づきにくいです。一度、自分の忙しさは適度なのか、冷静に考えてください。
やることを手放せば、そこまで忙しくなりません。「ノー」という勇気を持つと、もっと時間ができます。
マルチタスクはやめ、1つのことに集中するともっと気持ちが軽くなります。
シングルタスクのすすめ⇒マルチタスクが脳に負担をかけ仕事の効率を落とす理由。1つのことに集中しよう
5.完璧主義
時に、私たちは、自分で勝手にストレスを生み出しています。代表的なのが完璧主義であることです。
タイプAという言葉を聞いたことありませんか?
タイプAとは、ある性格の傾向を表す言葉です。タイプAの人は、競争心が強く、ひじょうにアグレッシブ(すぐに怒る)、活動的でせっかちで、周囲からの賞賛を求める傾向が強い人たちです。
この性格がよいほうに出れば、いろいろなことにがんばって、よい業績をあげます。周囲から「頑張り屋さん」と呼ばれるのはこのタイプです。
悪い方に出ると(そのほうが多いと思いますが)、競争好きのせいで、よけいな不安を自分で生みだし、イライラとした日々を過ごします。ひどいときは、心臓病になります。
ストレスが心臓に負担をかけるメカニズムについては、こちらで紹介している動画をごらんください⇒ストレスのせいで頭痛がしたり太ってしまう理由とは?
タイプA的な行動パターンを持っている人は、完璧主義の人が多いです。何でも自分の思い通りにしたいと思っているのです。しかし、この世は思い通りになるわけないので、うまくいかないと「きーっ」となって、プレッシャーを感じます。
完璧主義的傾向を捨てるのは別に難しくありません。視点をちょっと変えるだけで大丈夫です⇒完璧主義を克服する7つの具体的な方法。
6.大きなイベント
クリスマス、お正月、お盆、場合によってはバレンタインデー。本来なら楽しいはずの年中行事の日が精神的重圧になっている人が多いです。
日本のクリスマスはそこまでストレスフルではないでしょうが、欧米では、プレゼントの用意から、お祝いの宴の用意、クリスマスカードはどうする、なんてことでけっこう皆、疲れています。
親戚一同にプレゼントを買うのは、かなりの出費だし、よけいな物もたまります。
本当はもっとシンプルにお祝いしたいのに、世間並みにしようと思ったり、親戚のプレッシャーがあると、これが大きな重荷になります。たとえばこんなふうに⇒お金をかけず、物を増やさず、シンプルにクリスマスを祝う方法
お盆の帰省なども、民族大移動が行われるので、暑い中、渋滞でへとへとになります。
お盆といえば、休暇をどこにいこうか、考えたり、休暇をとること自体が心労のもとになることも。私は、5月~6月ごろ、歯医者に行くと、必ず歯科衛生士に、この夏のプランについて聞かれます。
そして、9月になると、夏はどんなふうに過ごしたか聞かれます。
私はいつも、「歯医者代を支払うために休みなしで働いているので、私には休暇はありません」と答えています。
こういうのも人によっては重圧感を感じてしまうでしょうね。
前の前の家に住んでいたとき、近所に大学教授やリサーチャーなど、大学関係の人がいっぱい住んでいました。
夫によると、こういう仕事についている人たちは、夏の休暇は海外に数週間行くことになっており、そうしないと同僚から変な目で見られるので、無理をしてでもゴージャスな休暇をとるそうです(本当かどうかは知りません)。
こんなふうに周囲の期待に答えるために、休暇を取ったり、イベントをするのもなかなか大変です。
イベントストレスが多い人は、イベントの本来の意義を確認したり、自分なりにお祝いする方向に持って行くとイライラが軽減されると思います。
7.汚部屋、片付かない部屋、くしゃくしゃの部屋
不用品がたくさんたまっている部屋のストレスも相当なものです。この点については、当ブログで何度も記事にしています。
たとえば、こちら⇒集中できないのはぐしゃぐしゃの部屋にいるから。ガラクタは脳にも悪影響を与えています
このもやもやは不用品を断捨離をすることによって取り除くことができます。今回紹介した7つのストレッサーのうち、もっとも自分でコントロールしやすいストレッサーではないでしょうか?
物の捨て方は、当ブログにいろいろと書いています。こちらからお好きな記事を選んで読んでください⇒断捨離テクニック | 筆子ジャーナル
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このほかにも、近年ストレスをかかえている人が多いのが介護問題です。ただ、これは自分の心が疲れている、と気づきやすいと思います。
介護がストレスになっている人は、自分自身の心身の健康のケアも忘れないでください。いろいろ難しいかもしれませんが。
自分のストレッサーを知るためには、こちらで紹介している、ストレスノートを書くのが効果的です⇒買い物はやめられる。お金を使わないシンプルなストレス解消法
イライラしたり、うつうつとしたり、嫌なことがあったら、すべて日記につけてください。
数ヶ月続け、読み返してみれば、自分が何に対して強いストレスを感じているのか、自己分析できます。
その後は、該当するストレッサーを断捨離すればいいのです。簡単には捨てられないかもしれませんが、何もしないよりはずっとましな状態になります。