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読者のお便りに返信します。モーニングページを書けば不安を解消できるでしょうか? という質問です。
もちろん書くことはおすすめしますが、その前に考え方を変えてほしいので、ものを捨てる話ではありませんが、ブログで返信します。
この人の不安のもとは、独身であるということです。
まず、メールをシェアします。ぬるま湯さんからいただきました。
漠然とした不安を感じて落ち込む
最近こちらのブログにたどりつきまして、色々と記事を読みあさっています。
私はアラフォーに片足を突っ込んでおりますが、オタク/実家暮らし/彼氏なしです。
婚活なども頑張りましたが、過去の恋愛や多数の人とのやりとりに疲れて、もう私は結婚無理だな、親も高齢だし、このままシングルライフかなとうっすらと考えておりました。
以前、実家暮らしのオタクの姉と、結婚して子供もいる妹のやりとりの漫画が炎上しており、SNS上で姉はかなり叩かれていました。(実家で家事もせず甘えてるなど)
私はまさにその漫画の姉と同じ立場なので、世間一般から見たら私はダメな姉であり、「こどおば」と言われる人間なのだとショックを受けました。
「じゃあ実家を出れば?」となりますが、現実問題として、今の給料と親の老後を考えれば、出るより居た方がいいと結論は出ています。
結婚も本気でしたかったら動くけど、しないって事はしたいわけじゃないだろって思っています。
なのに、妹は結婚もして子供も生まれる、私は何やってるんだろう、いつか王子様ならぬ彼氏ができると待っているのかと漠然とした不安で落ち込むことがあります。
そのせいか、他人のライフエッセイ本を買っては試し部屋が荒れてはお片付け本に手を出すループです。
こういう不安も筆子さんがよく書いてらっしゃるモーニングページなどをやれば変わるものなのでしょうか?
世間がどう言おうと、私はこう考えてるという気持ちになれれば1番良いんですが…試してみます。
このメッセージ、筆子さんから見たら思考がぐちゃぐちゃなのね。って思われるかもしれませんね。
家族や知り合いにはずっと言えなかったので、少しすっきりしました。
お時間をとらせてしまい申し訳ございませんでした。
これからもブログ楽しみにしています。
ぬるま湯さん、こんにちは。お便りありがとうございます。
「ぬるま湯」というハンドルネームは、ぬるま湯さんの梅雨空のような心模様が想像されますね。
とくに不安や悩みがなくても、モーニングページやブレインダンプは、思考の整理に有効なので、ぜひ書いてください。
ブレインダンプ⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
モーニングページ⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
私には書くことに特化した著書もあります⇒筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
私の2冊めの本も、世間の声に惑わされないマインドセットを養うことに役立ちます⇒筆子の新刊「それって、必要?」7月20日発売のお知らせ。著者による内容紹介です。
さて、お便りを拝見し、いくつかお伝えしたいことがあります。
王子様なんていません
いつか現れるかもしれない王子様を待つのは、現実的ではないので、もし、本気で待っているならやめたほうがいいです。
王子様がやってくる「いつか」は、捨てたいけど、なかなか捨てられないものを手にして、「いつか、使うときがくるかも?」と思うときの「いつか」と同じです。
いつか使うかもしれない物をそこに置いておいても誰も使わないよ。
60年以上生きている私ですが、王子様は現れませんでしたし、娘(25歳)のところにもやってきている様子はありません。私の母のところにも、王子様は来ていません。
母は25歳前後で見合い結婚をしましたが、父は母が44歳のときに亡くなっています。王子様は永遠に自分のそばにいて幸せを提供してくれるはずの存在ですから、父も王子様ではありませんでした。
私の母、筆子、娘は特殊ケースでしょうか? そうではありません。
そういうことが起こるのは童話やドラマ、映画といったフィクションの世界においてのみです。
ぬるま湯さん、シンデレラシンドローム(シンデレラ症候群)という言葉を、聞いたことがありますか?
シンデレラシンドロームは、極端に理想化されたパートナーが現実に現れると信じることですが、その信念のもとになっているのは、「男性が自分を幸せにしてくれる」という考え方です。つまり、自分の価値や幸福を、他者である王子様(男性)にゆだねているのです。
「いつか素敵な人が~」と夢みてハッピーになるのは悪くありません。
私もシンデレラストーリーがベースになっているドラマや映画を見るのはけっこう好きだし、童話や寓話を読むのも好きです。
しかし、現実生活で、王子様に幸せにしてもらうことを期待していると、自立の妨げになります。自分を幸せにするのは自分であるというあたりまえの事実に気づいてください。
こういう考え方ができれば、ライフエッセイを読みあさる必要もなくなるので、ガラクタも増えません。
独身であることを恥じるな
次に言いたいのは、独身であることを恥じるのをやめることです。
ぬるま湯さんのように、「独身でいるのは、肩身が狭い」と感じる人はたくさんいます。
単身者でいることに対する恥や罪悪感を、英語でシングルシェイム(single shame)と言いますが、こういう言葉があるほど、それはよくあることです。
結婚やパートナーシップが社会的に重要視されているから、結婚していないことに対して、社会的プレッシャーや偏見があるわけです。
でも、それはあくまで偏見です。
偏見とは、私の辞書によれば、「ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断」です。
どうしてそんな偏った見方をもとに、自分の価値を値踏みしてしまうのですか?
独身でいるということは、ただ単に配偶者がいない状態にあるだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。
独身、既婚が人間の価値を決めるとは、私には思えません。
既婚でも、「人間としてどうよ?」と思う人はたくさんいるじゃないですか。
それと、私はオタクのことはよくわからないんですが、オタクに偏見をもつ人がいるとしたら、それは多分にメディアの影響です。
マスコミが、オタクの人たちの文化をステレオタイプ化し、否定的に描写するから、オタクであることがネガティブなイメージと結びつけられているのでは?
自分が楽しく趣味を追求しているのであれば、人が何と言おうと関係ありません。
シングルシェイムを捨てるには?
最後に、シングルシェイムを捨てるのに有効だと思う方法を書いておきます。
嘘を信じない
まず、ぬるま湯さんが自分に関する嘘を信じていることに気づいてください。
結婚して子供が生まれる妹と比べて、独身の自分は人間的価値が劣る。これがぬるま湯さんの信じている嘘です。
これ、嘘ですよね?
ぬるま湯さん、自分が妹さんより人間として劣っているという根拠を、筆子が納得できる形で説明できますか?
ぬるま湯さん自身が、既婚者の友人や同僚は立派な人間で、独身者の友人や同僚は、価値のない人間だと考えて付き合っていますか?
そもそも人間の価値を定義することが、難しいです。
私はすべての人は、そのままで大丈夫だと思うほうです。
大丈夫な状態なのに、よけいな心配をして、勝手にセルフイメージを悪くして、勝手に不安になって、無駄に買い物している人がたくさんいます。
現実を受け入れる
漠然とした不安を感じないために、現実を受け入れることをおすすめします。
ぬるま湯さんは、実家で暮らしていて、オタクで彼氏がいなくて結婚をしていない。
この現実をそのまま受け入れてください。
その後、このTEDの記事を読んでください⇒無意識の偏見:採用・不採用に影響を与える固定観念(TED)
そして、考えてほしいのですが、これって何かすごく問題があることですか?
他人をだましている、犯罪をおかしている、税金をおさめていないなんてことのほうが、社会的責任を問われると思いますけど。
昔は女性は就職が難しかったので、結婚しないと生きていけない面はありました。だから、シンデレラの生き方を目標にするのは、あながち悪いことではなかったでしょう。
ですが今は、一生独身でも生きていけるから、無理して結婚する理由なんてないです。
結婚が幸せや満足感をもたらす選択肢になる人もいれば、そうでない人もいます。
不幸な結婚生活をしている人もたくさんいます。
結婚が必要かどうかは、それぞれの価値観やライフスタイル、人生のゴールによって違うから、そこまで結婚にこだわらなくてもいいと思います。
本気で結婚したいのであれば、いわゆる婚活みたいなことをすれば、結婚する確率はあがります。
マッチングアプリもいろいろあるし、登録して、出会いを重ねればいいでしょう。
経済的不安があるなら、収入をあげるか、支出を削る努力をしてください。
強くそう願い、必要な行動を重ねていけば、いたずらに不安になることはありません。
断捨離や貯金というゴールを達成していくのと要領は同じだと思います。
セルフイメージを改善する
結婚していないことにより、限りなく低下してしまったセルフイメージをもっといいものに変えましょう。
その方法はこちらに書いています⇒セルフエスティームを高めて自信を取り戻す10の方法
自分を好きになること、自信をもつこと、セルフエスティームをあげること、セルフコンパッションに関するTEDの記事も読んでください。
いくつかリンクしておきます。
セルフコンパッション(自分にやさしくする)の実践で人生を変える(TED)
本当の自分に出会う:セルフエスティームをあげるマニュアル(TED)
もっと自分を好きになろう。ラディカル・セルフ・ラブのすすめ(TED)。
ネガティブなセルフトークを変えて、前向きに行動しよう(TED)
書くことには癒やす力があり、それはシンプルなセルフケアの方法(TED)
ほかにも、参考になりそうな記事をたくさん書いていいるので、少しずつ読んでください。
ブログの記事は、物理的なガラクタにはならないので、エッセイ本よりいいと思います。
では、ぬるま湯さん、これからもお元気でお過ごしください。
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きのう、「親なら、みんないい親である」という考え方が、私たちの集団意識の中にあるという内容のTEDトークを紹介しました。
「結婚して一人前」「子供を作って一人前」「女性の幸せは結婚で決まる」といった考え方も、集団意識の中にあります。
ですが、社会的によかれと言われる生き方をすることが、必ずしも個人の幸せにつながらないのは、昔からよくあることです。
今は価値観が多様化しているから、そういうことはもっと頻繁に起きるでしょう。
だから、私は言いたいんです。
あなたは、あなたの幸せを追求してください。
そうすれば、余計なストレスも、無駄な買い物も、物理的なガラクタも増えません。