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1軍の服のつもりで買ったのに、しばらくすると2軍落ちするのはなぜでしょうか?
この質問に回答します。
まずメールをシェアしますね。差出人は、服を減らしている最中のゆずっこさん。
長めのメールなので、質問部分だけ引用します。
前半部分の内容を箇条書きしておきますね。
・スーツを含め、ボトムスを6本、スニーカー2足、アクセサリー、香水、整髪料をフリマサイトで処分した
・現在は、服を増やさないため、フリマサイトにハンガーを15本出品中
・フリマサイトで売ったお金でまたすぐに買ってしまうので、一進一退ではあるが、ワンインワンアウトなどを心がけ、物を増やさないようにしている
1軍がすぐに2軍落ちする
件名:新生活から3ヶ月経ちました。
ミニマムに暮らしたいのに、スニーカーが好きで買いすぎて、すし詰め状態。どうしたらいい?
クローゼットはスッキリさせたいけど、服もほしい。2つの矛盾した願望のバランスを取るには?
4月から、3ヶ月が経過してから、無事に試用期間を終えて気持ち的に落ち着いてきました。
前回記事にしていただいてからの間、改めて自分がよく着ている服の傾向を見直して、着ていると自信が高まったり自分のアイコンになるスタイルを考えました。
1軍だけにしたい
目標としては、新品を買うにせよ1軍のものだけを持つ。
欲しいものは、Google Photoの欲しいものリストに1回入れて数ヶ月置いて、それでも欲しくて予算内であれば買うことにするようにしています。
いま欲しいものリストを見たら、数点もういらないものがあったのでリストから消しました。 そして買い足すのではなく、できる限り買い換える(使い切る、断捨離する予定、期日、方法が明確にある)ことを心がけてます。
質問ですが、自分は服や靴、持ち物にこだわりが強いタイプで、買った当初は1軍だ!と思っていたものが、いつの間にか2軍になってしまうのはなぜでしょうか?
ひとつ私の中で答えになっていることは、衝動買いをしたものはことごとく2軍落ちしてます。
それ以外の要素で買った当初は、これを買ったら幸せ、心が満たされると思っていてもだんだんと、他のものに目移りして新しいものを気持ちが移ってしまいます。
買い物した時によるドーパミンのせいなのでしょうか? 人によって違うと思いますが、いろんなパターンがあれば、教えてください。
自分はモノに対しての”こだわり”が強いタイプなので、今あるものをアップデートしたいせいかも知れません。
オンラインでの購入が減った
以前は割と気になるものは頻繁に買い物をしてましたが、最近は欲しいものリストに一旦入れて寝かして、それでも欲しければ、出来る限り今あるものを処分してから買うようにしてます。
消耗品もなくなってから、あるいはなくなる目処が立ってから買うように変えました。
支払いにはカードを使うことが多いのですが一つのカードにして、貯まったポイントで実質無料で買える時もあります。
今の生活が理想の暮らしに対して70点ぐらいまで近づいたと思ってます。ない物ねだりにならないように日々丁寧に暮らして行きたいと思います。
ゆずっこさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
理想の生活に近づいてよかったです。
1軍のつもりで買ったものが、ほどなく2軍落ちする私が思う理由を7つ紹介します。
1.人間の心理的傾向
人は現状に満足することはなく、常にもっといい生活やもっといい何かを求める傾向があります。
これが、新しいものを欲しくなる最大の理由だと思います。
脳は、新しいものを好みます。
ゆずっこさんのように、今よりもっと理想に近いワードローブにしたいという完璧主義的傾向があると、新しいものを手に入れる頻度があがるでしょう。
2.探し続けるから
「次は、こんなものがほしいな」と思って探し続けていると、もっといいものに目移りします。
私は、持ち物について、1軍・2軍といった分け方はしません。
たいていそれ1つしかない、オンリーワンです。つまり、それを着るしかないわけです。
今着ている服がだめになったら、次に着る服を入手する算段を始めます。よって、今着ている服が通用するうちは、べつの服が入りこむ余地はありません。
3.買いたい気持ちがある
先に、服を買いたい気持ちがあり、その気持ちがもっといい服を買う行動に向かわせているのかもしれません。
服をたくさん持っている人の多くはそうです。
客観的に考えて、今、暮らすのに十分な服はそろっているはずです。
しかし、何かを買いたいから、「もっとこんな服があると、自分の生活はよくなるだろう。理想に近づくだろう」と考えて、新しい服を買おうとします。
買いたい理由は、「服が必要だから」ではありません。
心理的ニーズを満たすためです。
人に「素敵ね」と言ってもらいたい(承認欲求)、退屈だから何か刺激がほしい、気分が落ち込んでいるから、手っ取り早く買い物で気分をあげたい、など。
あなたが買い物する理由、この中にありますか? 浪費で消耗する生活からの抜け出すコツ。
実際、買い物は手軽な気分転換法で、簡単にドーパミンを出せる行動です。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
買い物体験そのものを楽しみたいという欲望もあるかもしれません。
店の中にたくさん並んでいる服や靴から好みのものを選ぶのが楽しい、売り場の雰囲気が好きで、他のお客さんと一緒にその環境の中にいたい、定員さんとのやりとりが楽しい、掘り出しものを見つけるのが快感だ、など。
そんな気分を求めて、買い物したいと考えるのです。
4.妥協して買った
ゆずっこさんは、衝動買いしたものは、2軍落ちする傾向があると書いていますが、買う前にあまり吟味しなかったアイテムや、気になるところがあったのに、そこを無視して買ったものは、着なくなる可能性が高いです。
たとえば、部分的(色やデザイン、細部のカッティングなど)に気に入ったけれど、トータルでは大好きではなかったもの。
試着したとき、ちょっと気になる部分があったけれど、「きっと大丈夫だろう」と思って買ったもの。
ゆずっこさんのように、着るものにこだわりが強い人ほど、見落としていたポイントや、あえて見なかったポイントが、あとでネックになるのではないでしょうか?
次の服はいくらでも供給可能ですから、取り替えたいと思うのは無理ないでしょう。
5.すぐに着ないものを買った
買ったときと、それを着用するときの間に時間があると、着なくなる可能性があがります。
たとえば、シーズン最後のバーゲンで、来年着るつもりで買ったものは、いざ来年になると、微妙に体型や気分、周囲の雰囲気が変わっていて、魅力が色あせているかもしれません。
買い物が好きな人は、先回りして買う(今、必要じゃないのに買う)ことが多いから、こういう見込み違いが多く発生すると思います。
6.店に売っているから
日本に限らず、先進国の多くは、資本主義社会であり、消費を促される文化です。
メーカーは次々と新商品を作り、メディアはそれらを宣伝し、どんどん買って消費するようメッセージを出します。
そのような文化の中で、何年も暮らしていれば、新しい服を手に入れることは、いたって普通の誰もがするあたりまえの行動になります。
7.購入したときの優先順位が変だった
1軍のつもりで買ったものでも、買う時に優先順位を間違えていれば、2軍になりやすいです。
長く着られる本当に気に入ったものを選ぶことが優先順位の1位に来るべきですが、できるだけお得感が感じられるものや、他の人が好みそうなものを最優先で選ぶことはよくあるでしょう。
人間は、「お得」が好きなので、セールの誘惑に簡単に負けます。
なぜあなたはセールで買ってしまうのか? かえって損をするのに。
すぐに目移りしないために
買ったものをできるだけ長く使いたいなら、買い物パターンを振り返って、満足できるものを買えるよう、消費行動を変えていくのが得策です。
買い物の記録をつけて、どんなときに買ったものに、すぐに飽きているかパターンを見つけてください。
メルカリに出品して処分した衣類や靴の特徴を調べるのもいいでしょう。
また、次に買うものを探すことに熱心になりすぎないようにしたほうがいいと思います。
買いたい物リストやほしいものリストは、次に買うものを探す行為です。
このようなリストを作ること自体が、2軍の生産を促していると言えます。
ほしいものリストを作ることは、買い物の抑止に役立つので、作ってもいいですが、同時に、今あるものを使いこむことを助けるリストも作ってはどうでしょうか?
たとえば、スーツなら、そのスーツを着ていけそうな場所や機会を思いつく限りリストアップしたり、手持ちの服のコーディネートを複数出してみたりするのです。
クローゼットの中を見直して、あまり活躍していないものがあれば、活躍の場を考えてみたりするのもいいでしょう。
それと、あまりやりたくないかもしれませんが、1年ぐらい服を買わない挑戦をすると、嫌でも、手持ちの服を着ることになると思います。
誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
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1軍のつもりで買った服が、わりと簡単に2軍落ちする理由を紹介しました。
「1軍にするぞ!」とあまり力まず、「そこそこいい手持ちの服」で満足できるようになると、そう簡単には「次の服」に目移りしなくなるでしょう。