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火曜日にメールを紹介した読者、どすこい!さんの3つ目の質問に回答します。
火曜日の記事はこちら⇒ものが多すぎる家をスッキリ~最初にやるべきこと
今回は、やることが多すぎて、一日で終わらないという悩みの解決法です。
どすこい!さんが、タスクをこなせない原因を4つに絞り、それぞれの解決策を提案しますね。
まずメールを引用します。
やるべきことが山積みの問題
やりたいこと、やるべきことが山積みで、一日で終わりません。
(前日就寝前に翌日やりたいことをふせんに書きますが、毎日10~12個はやることが出てくる)。
それどころか、次の日になると家族などから「新しいやるべきこと」が追加され、アップアップの状態です。
精神衛生上も良くないため、何とかしたいです。
どすこい!さん、こんにちは。お便りありがとうございます。
「やりたいことがたくさんあるが、時間が足りなくてできない」というのは、多くの人に共通する悩みだと思います。
タスクを決めるのは自分自身
やりたいことが終わらない原因は極めて単純です。自分の手持ちの時間とエネルギーに対してタスクの量が多すぎるからです。
家のスペースに対してものが多すぎると、片付かず部屋の中がぐしゃぐしゃになるのと同じ理屈です。
タスクに追われる日々が続くと、「やるべきことが多すぎる」「時間が足りない」と感じてしまいますが、実はそのタスクの内容や分量を決めているのは自分自身です。
もちろん、仕事や家族の用事など避けられないものもありますが、「今すぐやらなくてもいいこと」まで抱え込んでしまっていないか、考えてみてください。
大切なのは、やるべきことを自分でコントロールすることです。
タスクに振り回されず、自分の意思でコントロールする意識を持てば、忙しさから抜け出すことができます。
時間がないんじゃなくてやる気がないだけ。大事なことに時間を使う方法(TED)
タスクが終わらない原因は?
タスクをこなせないのは、「やる気がない」「能力が足りない」からではありません。タスクとの付き合い方がまずくて、うまく処理できないだけです。
今回の問題について、どすこい!さん説明が短いので、実際にどのような状態なのかはわかりませんが、私なりにどすこい!さんの状況を想像し、タスクをこなせない原因を4つに絞りました。すなわち、
1.タスクの詰め込みすぎ
2.計画に余白がない
3.予期しないタスクの追加を許す
4. 処理効率が悪い
以上です。それぞれの問題を詳しく見て、どうすれば改善できるのか考えていきましょう。
1.タスクの詰め込みすぎ
最初にも書いたように一番の問題はタスクの盛り込みすぎです。
1日にこなせる作業量を超えて予定を立てていないか、考えてください。
自分の時間やエネルギーを考慮せずに、スケジュールを詰め込みすぎると、どれも中途半端になったり、疲れ果ててしまったり、できないことに対してストレスを感じる問題が発生します。
To-doリストに書けば、そのタスクがこなせるわけではありません。
現実にこなせる分量だけリストに入れてください。
優先順位をつける
タスクの盛り込みすぎを防ぐために以下を心がけるといいでしょう。
1.)その日1日の最優先のタスクを3つだけ決める
1日10個も20個もタスクを入れるのではなく、「必ずやるべき3つ」を厳選し、その3つを確実にこなすようにしましょう。
それ以外のタスクは別のところにリストを書いておき、「できたらやる」候補にしてはどうでしょうか?
3つというのは現在の私が心がけている数字です。
私も毎日予定を立てていますが、やることは仕事で2つ、プライベートで1つだけです。
2.)やらないことを見つける
やりたいことや、やるべきことをリストアップした後に、別にやらなくてもいいことを見つけて、削除する習慣をつけましょう。
たくさんあるタスクの中には、「今日、本当にやらねばならないタスク」はそこまでないと思います。
3.)見直して常に減らす
夜寝る前にタスクを書き出す時も、翌朝そのタスクを見直す時も、常に減らす癖をつけましょう。
プラスすることではなく、マイナスすることを意識してください。
2.計画に「余白」を作っていない
予定がびっしりで、キャッチアップする時間(予定やタスクの間に設ける余白の時間、バッファタイム)を作っていないと突発的な事態に対応できません。
多くのタスクは、予定通りに終わるより、予想以上に時間がかかるほうが多いものです。
こんなとき、追いつく時間を作っておかないと、他の作業がすべて押してしまいます。
すると、計画倒れが続き、「やっても終わらない」とモチベーションが低下しますし、どすこい!さんのように、ストレスが増えます。
バッファタイムを設定する
毎日、もしくは1週間に1回、バッファタイムを作ってください。
バッファタイムは、タスクにかかる時間の20~30%を目安に設定するのが理想的とされています。
ただこれは、自分がどんなタスクをやっているかによって変わります。
私は以前は1週間のうちの半日をバッファタイムにしていました。
最近は1日のうちの1時間(仕事時間の16.7%)をバッファタイムにしているし、休日も気持ち的にはバッファタイムです。
バッファタイムを設定するのが難しい時は、予定の70%だけ埋めるつもりで計画を立てるといいかもしません。
もしくは曜日ごとにメインテーマを決めるといいかもしれませんね。
たとえば、「月曜は家事をメインに」「火曜は仕事優先」「水曜は家族の用事」「木曜は部屋の掃除」など。
あらかじめ、1日の大まかな方向性を決めると、やりたいことを取りこぼすことなく、バランスよく進められるでしょう。
3.予期しないタスクの追加
朝、家族や他人からの頼まれごとで予定が過密になり、タスクができないときの解決法は5つあります。
1)事前に家族に、「用事は1週間前に言ってください」と頼む
「私にも予定があるから、いきなり言われてもすぐにはできない」としっかり伝えておきましょう。
2)その日にやらず、別の日にスケジューリング
頼まれたからといって、その日にやる必要はありません。いったん「本当に今日やるべきことか?」を考えて、今日やらなくていいものは別の日に回します。
これは先延ばしではなく、合理的なスケジュールの調整です。
実は、私も人に頼まれたことは、すぐにやってしまいたいタイプです(だからメールの返信も速い)。
しかし、頼まれごとを優先した結果、スケジュールが押して苦しい思いをする体験を何度もしました。
「すぐに対応せず、後日、対応してもいいんだ」と考えてください。
3)家族の頼まれごと専用の時間帯を作る
自分の用事をする時間とはべつに、家族の用事専用の時間をあらかじめもうけておきます。
つまり、自分のタスクは、自分用の持ち時間に入れるわけです。
こうすれば、家族の用事のせいで過密スケジュールになるのを防ぐことができます。
4)断る
家族を含め、他人からの頼まれごとをすべて引き受けていたら時間がいくらあっても足りません。
自分がやらなくてもいいことや、他の人が対応できると思うこと、やっている時間がないことは、断ってください。
5)外注する
自分が介護や育児、特定の家事のメインの担当者だったとしても、すべてを自分でやる必要はありません。
他の人に頼めることは、頼みましょう。
コストはかかりますが、外部サービスに用事を頼むこともできます。
4.タスクの処理効率が悪い
さまざまな理由から、タスクの処理に時間がかかりすぎて、終わらない可能性もあります。
完璧主義
完璧主義の人は、そこまで重要でないことまでしっかりやってしまうので、時間がかかります。
この場合は、完璧主義をやめ、終わらせることを優先してください。
優先順位を決めていない
タスクのリストの一番上から、すべてに全力投球するようなやり方は効率が悪いです。
日々行っているタスクには、重要なものもあればそうでないものもあります。
時間を含め、大量のリソースが必要なものもあれば、片手間にできそうな簡単なものもあります。
頭を使う作業は朝に、単純作業は午後に回すなど、脳のリズムに合わせて効率よくこなしてみてください。
どすこい!さんが、通勤電車の中で私のブログを読んでいるように、スマホひとつあれば、通勤中に終えられるタスクもあるかもしれません。
そのようなすぐに終わるタスクは、何かのついで、まとめてやってしまいましょう。
マルチタスクによるパフォーマンスの低下
「電車の中でやれ」というアドバイスと相反しますが、マルチタスクよりシングルタスクのほうが疲れないし、効率もアップします。
いろいろなタスクを抱えこみ、同時にやろうとして、常に頭の中が混乱しているなら、シングルタスクに徹してください。
途中で気が散ってしまい、作業が中断
どんなタスクも集中すればするほど早く終わります。
作業に取り組むとき、集中力を削がれないよう、邪魔になるものはすべて排除しておきましょう。
片付けに集中できる環境を作るために、作業を邪魔するものを取り除く。
番外:不用品は捨てておく(重要)
忙しい人ほど、不用品を手放して、すっきりした環境にしておくべきです。
忙しいと、片付ける時間がなく、物がどんどんたまってしまいますが、その管理に時間を取られます。
仕事や家事の合間に探し物をする時間が多かったり、作業を開始する前にそのへんを片付けたりしていると、それだけで1日の時間がどんどん奪われます。
不用品が多い環境は目に入る情報量を増やし、集中力を奪い、タスクの効率を下げる原因にもなります。
どこに何があるか分からない状態は、余計な判断力を使わせ、疲労が倍増します。
不用品を減らせば、以下のメリットがあります。
・タスクに集中しやすくなる → 視界がスッキリして気が散りにくくなる
・探し物の時間が減る → 必要なものがすぐに見つかるので、時間のロスを防げる
・決断疲れが減る → 何を選ぶか迷う機会が減り、余計なエネルギーを使わずに済む
気持ちに余裕がないときは、決断疲れを防いでみよう。やり方を7つ紹介します。
・心の余裕が生まれる → 片付いた空間は、気持ちを落ち着かせ、スムーズに仕事ができる
火曜日の記事でアドバイスしたように、毎日数分でいいので、不用品の撤去を続けてください。
それでは、どすこい!さん、これからもお元気で。
また何かありましたら、お気軽にメールで相談してください。
■関連記事もどうぞ:やりたいことを絞り込む方法~優先順位をつけられない人へ。
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やることが多すぎて終わらない問題の解決法を紹介しました。
もっとも重要なのは、タスクを減らすことです。
本当に重要なタスクはそんなに多くありません。
意識して、やらなくてもいいことを見つけてください。