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何かというと、人を批判したり、人の悪口を言う人がいます。
悪口を言わないまでも、心のなかで、「何言ってるの? そんなのありえない」「この人、ばかじゃないの?」と拒絶反応を示し、断罪したり、攻撃的になる人です。
批判的な人は、ちょっとしたことに、イライラし、ストレスがたまります。
これは思考のクセです。ちょっと心がければ、無意識のうちに批判する行動パターンを変えられます。このクセを捨てる方法を7つお伝えします。
1.人をジャッジして起きる結果を考える
人を批判してもいいことはあまり起きません。状況にもよりますが、たいていの場合、こんな結果に終わります。
●相手を傷つける
●人間関係がこわれる
●自分の性格がゆがむ
●人相が悪くなる
●あとで罪悪感を感じる
●固定観念のあふれた世の中を作ることに貢献する
●ネガティブな世界を作ることに貢献する
批判されて、「ああ、ありがたい。いいことを言ってくれた」と思える人は、とても人間のできている人です。そんな人はあまりいないと思います。
口では、「ありがとうございます」と言うかもしれません。ですが、心の中では、憤りやうらみ、敵意、悪意の種(たね)が育っています。
2.自分の感情をモニタリングする
批判を口にしそうになったり、誰かをジャッジしている自分に気づいたら、その心の動きを客観的にみてください。
なぜ自分は、相手をジャッジしてしまうのか?
理由を考えてみるのです。
相手に非があるケースもありますが、日常のイライラの元になるジャッジを引き起こしているのは、たいてい自分の心のほうです。
不安や恐怖、寂しさ、退屈、不満を抱いていて、あまり幸せでない人は、他人を批判し、自分より下に引きずり落とすことで安心感を得ています。
誰かを「変わり者」「だめな人」「ろくでもない人」「だらしない人」「仕事ができない人」「口ばかりの人」「人間として劣っている人」と蔑むことで、「でも私は大丈夫よね」「私はもっと上等な人間よ」と確認し、自分を守っているのです。
他の人に受け入れてもらうために、なんとなく誰かをジャッジすることもあります。学校や職場など、集団生活においてよくみられる現象です。
3.批判的な意見を建設的な助言に変える
誰かをジャッジしそうになったら、その言葉を建設的な意見に変えてみます。
たとえば、お正月に家族が「今年は私も断捨離がんばる!」と言ったのに、たくさん物を買っていたとします。
そんなに買い物ばかりしてて、物が減るわけないじゃん。
さっぱり、わからないわ。こんなに物があるのに、どうしていつも買い物ばかりしているの?
肝心なことがわかっていないのね。ほんとにいつまでたっても変わらない人ね。口先ばっかりね。
こんなふうに、冷たい言葉を投げかけそうになっても、すぐに言ってはいけません。自分の言葉を、建設的なアドバイスに言い換える練習をします。
建設的な意見とは、相手がゴールに到達するのを助ける言葉です。批判はゴールを目指している相手を引きずりおろす言葉です。
建設的な意見の例:
買い物して物が増えると、捨てるのが大変だから、少し買い物を控えてみるのもいいかもしれないね。
私も断捨離したいと思っているの。いっしょに買わない挑戦をしてみない?
批判的な意見を建設的な助言に変える練習は、自分に対しても有効です。
他人のあら捜しが好きな人は、たいてい、自分に対しても、非現実的な「こうあるべきだ」という行動規範を押し付けていることが多いものです。
4.相手の行動から学ぶ
相手が気にさわる行動をしたとき、ジャッジするのではなく、そこから学べることはないか考えてみます。
内気で大人しく、どこにいてもあまり目立たない人(私はこのタイプ)は、社交的で、どんどん前に出ていく人に批判的になりがちです。
「なんてずうずうしい人なのかしら」「自分を中心に世界が回っていると思っているのね」なんて言葉が出てきます。
しかし、批判する自分の心理をよくよくさぐってみると、相手が、自分がそうしたいのに、できないことをしているから、ただ、羨ましいだけだったりするのです。
人が妬ましい理由⇒妬みやひがみ、嫉妬の気持ちを解消する現実的な7つの方法
この場合は、私ももっとあの人のように、自分の気持ちを正直に表に出していこう、と決心し、自分を成長させる方向に持っていけばいいのです。
5.自分の思い込みを疑ってみる
誰かの行動に眉をひそめるのは、自分の中に「こういうときはこうするべきだ」という思い込みがあるからです。
「母親とはこうするものである」という理想像があるので、ママ友の行動が気に入らないのです。行動の規範や理想像を持つのは大事なことですが、それをすべての人に押し付けるのは無理があります。
相手は、自分とは、考え方も生活環境もずいぶん違う他人なのですから。
日本では、「他人と同じように考え、行動することが幸せへの道」と教えられるので、「人と違うことはよくない」と無意識に考えがちです。
他人の服装に批判的な人が多いのは、そのせいではないでしょうか?
もう大人の女性に対して、女子力があるとかないとか、年齢にふさわしいとかふさわしくないとかジャッジします。
ジャッジしている人たちはそこまで悪気がないのが、恐ろしいところです。
だから、服を捨てたいけど、いつも同じ服だと思われたくない、なんて悩みが生まれます⇒服は最低限にしたいが、人からおしゃれに思われたい、という相談の回答。
貧乏臭いと思われるのを恐れる人もいます⇒服をミニマムにしたら、貧乏オーラが出てると言われた。そんな時の対処法
他人に対して、イラッときたときこそ、固定観念をすてる絶好のチャンスです。
6.ポジティブシンキング
何かを強く批判したいと思うとき、たいてい、悪いことばかりに目が向いています。
相手の欠点や足りないところにフォーカスしているのです⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?
しかし、何もかもが悪い、という状況はそんなに多くありません。
英語に ”Every cloud has a silver lining.” ということわざがあります。
どんな雲にも光の裏張り(光が当たっている部分)があるという意味です。この光のもとは太陽です。
自分に危害を与えるひどいこと、さんざんなこと、困難なことにも、必ず光の裏地がついています。つまり、そこにはひじょうにポジティブなことをもたらす何かが隠されているのです。
この光は、その存在を信じている人にしか見つけることができません。
ポジティブシンキングとは光の存在を信じることです⇒ポジティブ思考は学習できる。前向きになる4つのポイント教えます。
7.自分のことにフォーカスする
自分にも他人にもきびしい人がいる一方で、他人のことにはうるさいのに、自分のことにはあまり目が向かない人がいます。
そもそも、人は、他人の悪いところはよく目につくのに、自分の悪いところにはなかなか気づかないのです。
外側から見ればわかるけれど、中にいるからわからないのですね。
断捨離中に、家族のガラクタが、とても目障りなのはそのせいです。
本当は、自分の所持品や、心の中に、まだまだ捨てるべきガラクタがたくさんたまっているのです。
人の言うことや行動ばかり気にせず、自分の生活に注力するようにしてください。
小さな目標を決めて1つひとつクリアしていけば、セルフエスティームもあがります⇒本当の自分に出会う:セルフエスティームをあげるマニュアル(TED)
自信がつけば、もうささいなことにいちいちカリカリしなくなります。
自分のかかえている問題から目をそらしたいから、人の問題に口出しをするパターンもあります。
自分の問題に向きあって、少しでも改善するようにすれば、すぐに批判的になってしまう思考のクセも変わるでしょう。
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今回は、自動的に他人のことを批判してしまう思考のクセを変える方法をお伝えしました。
インターネットで情報をやりとりすることが多くなり、対面では絶対言わないであろう心ない言葉で他人を傷つけやすい社会になったと思います。
批判すると傷つくのは相手だけではありません。自分も暗い沼の中に落ちて、そのうち出られなくなります。
光に向かう習慣をつけたほうが、楽しく暮らせます。