古いレコードとカセットテープ

ミニマム思考

夫の物が気になる人に伝える、他人の思考や行動をコントロールしようとするのをやめる方法。

シンプルライフを目指しているとき、いらない物をさっさと捨てない人と暮らしていると、ストレスがたまりますよね?

そんな時、相手や相手の物を何とかしたいと思うかもしれませんが、自分の物、思考、行動を何とかすることに意識を向けたほうが得策です。

その方法をお伝えします。

まず、「夫が物を捨てさせてくれない」と悩んでいるミィさんのお便りを紹介します。



夫に不用品を捨ててほしい

筆子さん、いつもためになる記事をありがとうございます。

以前、家3軒分の母の遺品整理を5年がかりで処分したことを取り上げていただいたミィです。

母が亡くなって6年になり、やっと母が買い置きしたティッシュが使い切れました。

ラップとタオルと石鹸はまだありますが、欲しい方にもお譲りし、自分でもどんどん使っているので、良しとしています。

さて、私も今年還暦となります。

2年ほど前から、自分が母の様になってしまっては、子供達に申し訳ないと、今度は自分の終活として、断捨離を始めました

—中略(もっと大きな家にしたい、収納を増やしたいという思いから、自宅のリフォームを計画したが、収納スペースを増やすより、不用品を処分すればいいと気づいた、という内容)—

さんざん親ので苦労したのですが、自分自身には甘く、分かっていなかったんだなと実感した次第です。

そんなで反省しつつ、持ち物の処分を始めています。

コレクター気質の夫も物持ちなので、やはり一度、アパートに仮住まいして、部屋を明け渡すほど、荷物を持ち出してみることも必要かも知れません。

先日、食器を大幅に処分したのですが、それを見て夫は怒っていました。

「まだ使えるものを捨てるなんて!」と。

夫の趣味の道具とかではなく、普段全く興味を持っていない食器だったので、物すごく驚きました。

「必要なものがあったら、のけておいて下さい」というと、いくつか拾い上げていました。

翌日には、また戻されていましたけど(笑)

そんなで夫も色々ため込んでいます(20年以上聞いていないレコードとか)

引っ越しでもしないと、これらを処分してくれそうにはありません。

使っていない机と椅子とかも、捨てようとすると「使うから!!」と捨てさせてくれません(その机を使っていたのは、結婚前ですから、もう20年以上使っていないです)

一番の難関が、夫かもです。

引っ越し費用と仮住まいの家賃が無駄かもですが、そこまでしないと難しいのかも知れません。

家のリフォームのために、仮住まいへの引っ越しをしても良いかというのはOKが取れています(費用は私の貯金から払うので)。

夫の不用品処分を説得できる気がしないのですが、どうしたら良いのでしょう。

自分が自分の物をどんどん処分していけば、何か変化が起きるかもと思いつつ、他の方法も合わせて検討しています。





ミィさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

お元気そうで、何よりです。

それで、リフォームすることに決めたんですか?

お便りの中ほどには、「リフォームしようと思ったがやめた」、とありますが、おしまいのほうには、リフォームしたいようなことが書かれていますが。

いずれにしても、ご主人の物を減らすために、リフォームを理由に仮住まいへ引っ越すのは、本末転倒です。

過去記事でも、物を捨てない家族に悩んでいる人の質問に何度も答えていますが、私の答えは、

人のことはほっといて、自分の物の管理に注力したまえ、人の思考と行動をコントロールしようとするな、自分の思考と行動を変えろ!

となります。

ミィさんご自身の物をどんどん捨ててください。

その理由については、過去記事を読んでいただくとして、今回は、何度、そう言われても、ついつい他人の行動をコントロールしようとしてしまう人に、そうしない方法を4つお伝えします。

1.なぜコントロールしたいのかその理由を考える

私の体験では、部屋にも心にも、あまりガラクタがない状態で暮らしていると、夫が、たくさんガラクタを持っていてもあまり気にならなくなります。

夫のガラクタを管理するのは、夫の仕事であり、私の仕事ではないから。

「夫が死んだあと、あの大量のガラクタを私が捨てなければいけないな。それはちょっと大変かも」という気持ちはあります。

なので、時々、夫に、日本には、「立つ鳥跡を濁さず」ということわざがあることを話しています。

他人の行動をコントロールしたいとき、何か、目的があるはずですよね?

その目的について、考えてください。

「夫が物を捨てないと、いつまでたっても、私の生活はよくならない、その状態を私は恐れている。だから、夫に何とか物を捨ててもらいたいのだ」

もし、こう考えているのなら、この考え方を変えましょう。

いつも書いていますが、自分の生活は自分でよくしていくものであり、外的状況(この場合は、夫がどれほど物を持っているのか、いないのか)に左右されるものではありません。

外的状況は関係ない話⇒幸せは自分の心の中にある、幸せをアウトソーシングしてはいけない(TED)

2.コントロールして何か効果があるのか?

人の思考や行動をコントロールしがちな人は、これまでも、何度もコントロールを試みていたはずです。

コントロールしようとして、何か効果がありましたか?

むしろ、事態が悪くなったんじゃないですか? ケンカになったりして、よけいイライラが増えませんでしたか?

これまでいただいたメールから判断するに、ミィさんは、行動力も経済力もある方だと思います。

ミィさんに以前いただいたお便り⇒3軒の家にぎっしり詰まっていた母の遺品を5年かけて1人で片付けた話。

そういう人は、そばで、やるべきことをやらず、とろとろしている人(というようにミィさんには見える)がいると、目障りなので、その人の分もさっさとやって、どんどん前に進みたいと思います。

実際、人の分までたくさん仕事をします。

ですが、そういうやり方をして、本当に満足のいく結果になりましたか?

周りの人の恨みつらみの声が聞こえてきたこと、ありません?

自分のことを考えてみるとわかるでしょうが、誰だって、自分の持ち物(だと認識している物)を勝手に捨てられたり、捨てろと言われたりするのは、不愉快なんです。

それは自分の物だから。

「自分の物は自分で管理したい」。皆そう思っています。

よって、人の物を何とか捨てさせたいとがんばっても、相手のうらみを買うだけです。

3.言葉遣いを見直す

人の考え方の癖は、ふだん使う言葉に表れます。

毎日を楽しく過ごす簡単な方法。それは言葉遣いに注意すること。

足りないマインドで生きている人は、「あれが不満だ、これも不満だ、自分は不幸だ、かわいそうだ、他の人がうらやましい」こんな感じの言葉を連発するものです。

足りないマインドとは?⇒なぜ私ばかりが(怒)、と思う人は『足りないマインド』を『たっぷりあるマインド』に変えればよい。

人の行動をコントロールしたがる人は、「こうしたらどう?」「ああしたらどう?」「あなた、ばかねえ」「あなた、ぐずなんだから」「あんたは何もわかってない」「あんたは何もできないんだから」「あなた、私がいないと何もできないんだから」「ほら、私がやってあげるから」こんな言葉をよく言います。

求められていないアドバイスをたくさんするわけです。

当人に悪気はありません。むしろ「親切心」から言っています。

ですが、それは無償の親切ではなく、「相手をコントロールして、自分が望む結果を手にしたい」という意図が隠されていることが多いのです。

もしミィさんが、おせっかいなことをよく言っているなら、その言葉遣いを変えてください。

「あなたの好きなようにすればいいよ。あなたの物なのだから」という言葉を自然に言えるようになると、ご主人の物や生活ぶりもそんなに気にならなくなると思います。

4.自分の心に向き合う

相手の物や行動が気になるときすべきなのは、「これじゃだめでしょう。こうしなさいよ」「さっさと捨ててよ」と相手の行動をコントロールしようとすることではありません。

自分の気持ちに向き合うことです。

向き合って、心の中にあるガラクタを捨ててください。

向き合う方法は、過去記事にたくさん書いています。

まず、気持ちを書き出すこと。

ブレインダンプ⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方

モーニングページ⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ

書き出して、自分の思考のくせを見つけてください。

気持ちを安定させるには、深呼吸や瞑想、定期的な運動がおすすめです。

深呼吸⇒正しい呼吸の仕方~多くの人が間違った呼吸法をしています(TED)

瞑想⇒『必要なのは10分間の瞑想だけ』~物より心が大切です(TED)

簡単な運動⇒ウォーキングを開始して楽しく歩く4つの工夫:メリットとコツを知り継続する

ミィさんは、歩いているそうですが、できるだけ自然の中を、無になって歩くといいですよ。

その他のストレスマネジメント⇒浪費を引き起こす日々のストレスとうまく付き合う5つのコツ。

他人の物の管理はその人に任せて、自分の気持ちや物の管理にフォーカスすると、「夫をなんとかしないと、私の生活はどうにもならない」という思考から抜け出すことができます。

こちらも読んでください⇒人をコントロールしようとする心を捨てる7つの方法。おせっかいはストレスの元。

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******

ご主人に不用品を捨ててもらいたい読者のメールに回答しました。

長くブログを読んでいる人はご存知でしょうが、私の夫も物をためこむほうです。

物の管理以外にも、夫は、私とは、考え方が違うことがたくさんあります。

昔は、私も、家の中を自分好みにしたくて、夫と何度も衝突しました。

そうしたエピソードは、ミニマリストへの道シリーズに書いています⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)

何度も衝突した結果、自分の我を通そうとしたり、夫の行動を変えようとしても、誰のためにもならないことがよくわかりました。

ミイさんのような悩みがある人は、自身の生活を徹底的にシンプルにしてください。

必ず、周りの人も影響を受けます。





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