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お金の使い方に関する質問をいただきました。
アイドルグループの応援と貯金を両立する方法を知りたいそうです。
この記事で回答しますね。まずメールをシェアします。差出人はサニーさんです。
貯金したいけど
はじめてのメッセージ失礼します。
私は好きなアイドルグループがいて、ライブを見にいったりすることでお金を使います。また、グッズやDVDも購入するので、物も増えて、部屋のスペースも使います。
ただ、最近筆子さんのブログや本を読み、お金の使い方や、買い物のしかたを見直すようになりました。
アイドルを応援する活動は続けたいと思っているものの、貯蓄もしたいきたい気持ちもあり、どう両立していけたらと、悩んでいます。
助言お願いします。
サニーさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
本やブログを読んでいただき、うれしいです。
以下のように進めてはどうでしょうか?
大前提:収入と支出を調べる
まず、自分の収入がどれだけあり、その収入をどんなふうに使っているか調べてください。
3ヶ月ぐらい、トラッキングすればわかるでしょう。
予算を立てる(50/30/20)
次に、収入を、50/30/20というシンプルなルールで割り振って予算を立ててください。
予算を立てたことがないなら、こちらをどうぞ⇒経済観念のない人がお金を貯められる人になる8つのステップ
50-30-20ルールは、以前もブログにも書いていますが、アメリカの議員、エリザベス・ウォーレンが提唱した予算の分け方です。
こちら参照⇒貯金したいが、旅行にも行きたいので悩んでいます←質問の回答。
収入(税金をひいたあとの金額)を、50%⇒生活費、30%⇒(なくても生きられる)ほしいものやサービス代、20%⇒貯金、に分配します。
この割合は人によっては、できないというか、非現実的なときがあります。
そんなときは、70%:生活費、20%:ほしいもの費、10%:貯金、といった分け方もあります。
その人のライフステージによって、割合は違ってきますが、とりあえず、50/30/20でやってみて、うまくいかないとか、実情に合わないと思ったら、バランスを変えてください。
ポイントは、割合を決めて、その分は毎月貯金することです。
50/30/20の分け方をもう少し詳しく見ていきましょう。
50%:ニーズ(エッセンシャル)
収入のうち半分は、生きるのにどうしても必要なものやサービスを購入するのに使います。
たとえば、住宅費(住宅ローン/家賃)、食費、光熱費、通信費、医療費、子育てにかかるお金、ガソリン代など。
30%:ウォンツ
収入のうち30%をウォンツに使います。
ウォンツは、生きるのにどうしても必要ではないけれど、生活を豊かにするために消費したいものやサービスです。
サニーさんで言えば、ライブ代やグッズ代。
私だと、各種定額サービス代や、本代、ぬりえグッズ代など。
ウォンツは人によって大きく違うので、一度、ご自身のニーズとウォンツを検討してください。
支出を調べるときに、現在、コンスタントに使っているものをリストアップし、ニーズとウォンツを、それぞれ違う色でマーカーを引いてみればわかるでしょう。
ニーズとウォンツが初耳のときはこちらをごらんください⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること
20%:貯金
収入のうち20%は使わずに残します。
これは、将来のための蓄えです。
借金があるときは、ここから支払います。
まず生活費を確保する
お金をわりふる順番ですが、生活費の50%は何がなんでも死守します。さもないと生活できませんから。
次に、20%を貯金します。
最後に残ったお金を、好きなように使いますが、ここで、少しお金が残れば、貯金に回すことができます。
つまり、ウォンツの消費が少なければ少ないほど、貯金が増えます。
しかし、ほしいものを買うのを無理したり、極端にがまんしたりすると、人生が楽しくなくなり、あとで不満が爆発してすごい無駄遣いをしてしまったり、チープなお菓子(甘いもの)を大量に買って爆食したりするので、無理しないことをおすすめします。
がまんすることは、とても大きなエネルギーを必要とするので、ほどほどにしておいたほうが自分のリソースをうまく使えます。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
50/30/20ルールを2分で説明している動画があるので見てください。英語ですが、イラストがあるので、何を言っているのか、わからなくても、だいたいわかります。
50/30/20 Budgeting Rule and How to Use It(50/30/20の予算ルールとその使い方)
なぜ貯金が必要か?
貯金をするために必要なのは、なぜ貯金が必要なのか、その理由に納得していることです。
「筆子ジャーナル」に貯金したほうがいいって書いてあったから、友達のAさんも貯金しているから、といった理由では、貯金は続きません。
とくに、今、生活が苦しい場合や、次々と物欲がわく場合は。
貯金したほうがいい理由の例
貯金する理由は、自分が納得しているなら、どんなものでもいいです。
・突然失業する可能性があるから
・もうすぐ結婚するので結婚資金が必要
・子どもの進学費用にしたい
・老後の費用として
・貯金がゼロだと精神衛生によくない(不安を感じるため)
・すぐに引き出せる現金がないと、災害があったときに困る
などなど。
長期的な視野に立つ
私はアイドルグループを応援したことも、何かの後援会に入っていたこともありません。
だから、芸能人を応援するのに、自分の貴重なリソース(お金、時間、体力、意識)を大量に使う人の気持ちは、よくわかりません。
私にすごく財産があったら、芸術家を支援するパトロンのような活動をしてみたいとも思いますが。
ですが、サニーさんは、応援することが生きがいで、そうすることがサニーさんの人生の質を高めているのだと思います。
つまり、今、幸せなんですよね?
ただ、現在の幸せを追求するのもいいですが、人生は明日終わるわけではないので、先のことも考える必要があります。
長期的な視野にたったとき、手元に10万円あったとして、それをすべてアイドルグループの応援活動に使うことが、本当に自分のためになるかどうか考えてください。
一番大事なのは自分や自分の人生ですから。
自分の生活基盤がふらふらしているときに、他人の応援などできません。
何のためにアイドルを応援するのか?
アイドルの応援をする人は、自分が幸せになりたいから、または、楽しい気持ちになりたいから、やっているのだと思います。
それとも、そのアイドルに幸せになってもらいたいから、応援しているのでしょうか?
貯金が全くないと、幸せな気分になりにくいので、応援しているのに使っているお金を少し貯金に回しましょう。
サニーさんは、自分を幸せにできる唯一の人間なので、本当に幸せになれる道を選んでください。
それに、チケットやグッズの購入に大量にお金を使うことだけが、アイドルを応援することだとは思いません。
サニーさんが、どんなにたくさんライブに行って、どんなにたくさんグッズを買っても、そのアイドルの幸福度はあまり変わりません。
もちろんライブに人が集まり、CDが売れたり、声援をもらえたりすればうれしいでしょう。ライブでは大勢のファンと一緒に、すばらしい一体感が得られて、ハッピーかもしれません。
しかし、こうした外的な状況は、本人の幸せにそこまで影響を与えないものです。
売れっ子のアイドルでも、不幸な人や、つらい気持ちで生きている人は、たくさんいるんじゃないでしょうか。
アイドルはふだん営業用の顔や行動をしないといけないから、一般人以上に、ストレスが多いはずです。
サニーさんが幸福にできるのはサニーさんだけであるように、そのアイドルを幸福にできるのもアイドル自身です。
それぞれが、自分が幸せになる道を追求するのが一番いい形だと思います。
ファンクラブのグッズが部屋にゴロゴロ。断捨離すべき?:読者の質問に答えます
貯金に関するほかの記事
お金に関するTEDの記事をリンクしておきますね。全部読んでください。
貯金できない人がうまくお金を貯める秘訣は、行動経済学にあり(TED)
いつも予算をオーバーしてしまうなら、こんな方法を試してみては?(TED)
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私はもちろん、アイドルになったことはありませんが、アイドルの立場から見れば、熱狂的なファンはありがたいより怖いんじゃないでしょうか。
熱狂的なファンがちょっとしたことを逆恨みして、アイドルに危害を加えるということは実際あります。
節度をもって応援してあげたほうが、向こうも喜ぶと思います。