ページに広告が含まれる場合があります。
セラピストの資格を取る時に使ったテキストを、断捨離したほうがいいか、という問い合わせをもらいました。
今は使っておらず、しまってあるだけだそうです。しかし捨てていません。その理由は「いつかセラピストとして開業したときに使うかもしれないから」。
この手の使っていない参考書、テキスト、勉強するための本、料理本にどうやって見切りをつけたらいいのか、この記事でお伝えします。
まずメールをシェアします。まくらめさんからいただきました。
捨てるのに迷うテキスト
検索にて6/27の記事拝見しました。
「野望ガラクタ」のネーミングには思わず噴き出しました。笑
ちょうど昨日、そんな野望ガラクタをようやく捨ててスッキリとした気分を味わっていたところでした。
今回メールさせて頂いたのは、片付けの際に毎回引っ掛かる「長年保管しているだけの物」について筆子さんならではの視点をお伺いしたかったからです。
長年保管しているだけなのに捨てられない物の代表はセラピスト資格取得時のテキストです。
個人で開業出来る仕事ということもあり、近い将来始める時のために、とってあります。
まさに「いつか」と同じだと思い、実はいらないのでは? と自分でも思いつつ、たまに見直しては「やっぱりあった方が良いよね」等と繰り返しています。
現在、海外移住の目標が出来たこともあり、外国で開業もありうる、と思うと余計に手放せなくなっています。(でも、なくてもなんとかなるかも? という想いもあります)
テキストには、他の方にお教えする際の資料も含まれておりそのために捨てられない、というのもあります。でも、開業しないなら不要ですよね・・・と、堂々巡りです。
書いていて気付きましたが、これも「野望ガラクタ」なのかも。
ご一読、ありがとうございました。
これからもどうぞご健康でご活躍ください。
まくらめさん、お問い合わせありがとうございます。
6月27日の記事とはこちらのことです⇒半期に1度の野望ガラクタ捨て祭りのススメ。今日こそ現実と折り合いをつけよう。
野望ガラクタとは、「なりたい自分になるために買ったけど、結局使わずに放置され、物理的、心理的に重荷になっているガラクタ」のことです。
お便りを拝見する限り、まさにそのテキストは、まくらめさんの重荷になっているので、私ならすぐ捨てます。
とはいえ、本や参考書類が捨てにくいことは私も体験しています。
私は、学校で使った中国語の教材をいつまでも持っていました⇒中国語の教材と本を断捨離するのに12年かかった私がとうとうたどりついた真実とは?~ミニマリストへの道(18)
他の教科書はすぐに手放しましたが、アジアの歴史の教科書はおもしろかったので、また読もうと10年ぐらい持っていました。しかし、結局読みませんでした。
まくらめさんのテキストも、すぐ捨てたほうがいいとは思いますが、決断はご自身でしてください。
こんなふうに考えると、よりよい決断ができると思います。
1.いらないと思った時点ですでにゴミ
人は本当に大事なものは捨てようなんて最初から思いません。
意識的に持ち物を減らそうとしていたり、無理やりミニマリストになろうとしているときは、すべての所持品の存在意義を問う毎日になるでしょう。ですが、まくらめさんの場合はそうではないですよね。
片付けをするたびに、「これどうしようかしら」と思って、出してきては、またしまう、という行為を繰り返しているのなら、「自分にとってそれは不用品なんだ」という判断がすでになされています。
しかし、人は、一度手にしたものを失うことが嫌いですし、変化も好みませんので、さまざまな捨てない理由を思いつきます。
捨てることを迷い始め、多くの場合、捨てないのです。またしばらくしてから、出してきて、「どうしようかしら?」とまた、迷います。
このようなことを防ぐため、私は迷ったら捨てることにしています。
それを見るたびに、いろいろと悩ましい気持ちになっているのですから。
セラピストになるために資格を取得したのに、今はセラピストではないのですよね? この場合、物ごとが完了しておらず、中途半端なので、テキストを見るたびに、マイナス感情になると思います。
2.自分が何に執着しているのかそれを見極める
何のためにそのテキストを持っているのか、その本当のところを見極めてください。ここがわかると「ああ、べつにいらないや」と気づくかもしれません。
本箱の中に本や参考書、料理本を収納する基本的な目的は1つだけです。
読むためにしまっておく、ということ。
そのへんに本を散らかしておくと、次に読むときや参照したいときにさっとアクセスできないので、人は、本箱という名の専用の家具の中に書籍や書類を並べてしまっておきます。
本箱の中に置くものは、今後必ず参照するものです。
しかし、本は腐らず長持ちするし、インテリアの一部にもなるため、将来全く参照されない運命の本もたくさん本箱に紛れ込んでいます。本を読んだあと、すぐに処分する、という人は少数派ではないでしょうか?
読まれもしないのに、本箱に入っている本や書類は、所有者にとって別の意味をもっています。
たとえば、
●これを持っている私は賢くて勉強好きなんです、と他人にアピールするための道具。
アピールする内容は人によって違います。洗練されている、おしゃれである、仕事ができる、などいろいろなバリエーションがありますが、根底にあるのは見栄です。
●これがあれば、いつかこんな人になれると思わせてくれる物(野望ガラクタ)。
私の中国語の教材はこれでした。この教材があれば、いつか中国語がもっとわかるようになるかも、と思っていたのです。
●子供の頃の楽しかった思い出の象徴。
ノスタルジックな思い出にひたるための本もあります。思い出の品の捨て方はこちらに書いています⇒今度こそ捨てられる。思い出の品を断捨離する5つのステップ。
●がんばった自分の勲章。
昔使ったテキストなどはここに入るかもしれません。
まくらめさんの場合、そのテキストがあれば、セラピストになるという現実が起きそうだから持っているのではないでしょうか?
学校を卒業して何年たっているのかわかりませんが、長期にわたって、その現実が起きていないのなら、テキストがあるからといってセラピストにはなれないと言えそうです。
3.今すぐ使ってみる
眠らせたままにしないで、そのテキストを今すぐ使ってみてください。すると「やっぱり今の自分にはいらないわ」とわかるかもしれません。便利に使うことができるなら、有用ですから、捨てなくてもいいでしょう。
テキストをすぐ使うために実際にセラピスト業を始めるか、セラピストになるための具体的な行動を起こすことをおすすめします。
まくらめさんは、資格取得後は、数年間セラピストとして働いていたそうです。しかし家庭の事情で体力的にきつくなり、無期休業という形で停止されました。
その後、落ち着いたのですが、セラピスト業を再開しなかったそうです。ブランクがあるから一歩を踏み出せないとのこと。
ですが、本当にセラピストになりたいんだったら、小さなことから始めてみてください。
一口にセラピストと言っても、いろいろな業種があるため、一概には言えませんが、今、インターネットを利用して、業務を行う人がたくさんいます。
ブログやサイトで集客をして、スカイプやカフェなどでセッションします。
この形態をとれば、べつにクリニックは必要ないので、自宅を拠点にして仕事をすることができます。これならかなり自分のペースで進められ、体力的にも負担になりません。
実際にセッションを始めれば、そのテキストがいるのかどうかよくわかるでしょう。
セラピストとしての看板を出そうと動き始めることで、「実はもうべつにセラピーなんてやりたくないんだ」と気づくかもしれません。
その場合はムリにセラピー業をすることはなく、保管していたテキストを処分すればいいのです。
4.タイムリミットをもうける
これは私がよく使う方法ですが、半年たってもさわらなかったら、やはり捨てる、とタイムリミットをもうけてください。カレンダーに書いておくといいです。
期間はべつに半年でなくても1ヶ月でも1年でもいいです。ご自身の実情に合わせてください。
セラピストになる、ならないは別にして、実際にもう一度読んでみるのです。
私は、積ん読本(電子書籍含む)が増えすぎてしまったので、今年1年は本を買わないチャレンジをしています⇒本や雑誌を捨てられないあなたに、本箱チャレンジのススメ
新しい本は入れずに、手持ちの本をせっせと読んでいます。
そのような「これから読む本」の中に入れてみてはどうでしょうか?
読んでみると、「なんか情報が古い」とか「もう知ってることばかり」なんて感想を持つかもしれません。その場合は不用です。
ジャンルにもよりますが、参考書の中身は思ったより短い時間で古くなります。語学書の場合、文法が数年の間に大きく変わってしまう、ということはありません。しかし言葉や風俗はどんどん変わっていきます。
フランがユーロになったり、とか。
だから辞書は改訂版が出たら書い直せ、と昔学校の先生に言われました。
まあ、私の場合、語学を仕事とはしていないので、最新の辞書を揃えたりはしていませんが、プロのセラピストになるなら、最新の情報に目を通しておいたほうがいいですよね。
5.自分の人生の質をあげてくれるものだけを手元に残す
そのテキストが、自分の今の生活や、これから送りたい暮らしの質をあげてくれるかどうか、考えてみてください。自分をサポートしてくれる存在なら、残してもいいかもしれません。
ただ、あまりにかさが多いのなら、エッセンスだけ残してはどうでしょうか? 外観の写真をとるとか、すごく勉強になるページだけ残すとかするわけです。
海外に移住されるなら、荷物は少ないほうがいいですし。
書籍の中には、現在の自分の生活には役立たないけど、見てるとなんか楽しい、というのがあります。心の友、魂の糧(かて)みたいな本です。愛読書、とも呼べます。
もし、まくらめさんのテキストが、そんな友だちみたいな存在ならムリに捨てることはありません。
まくらめさんは、6月27日にはじめてこのブログに訪れてくださったのだと思います。過去記事で参考になりそうな記事をリンクしておきますので、時間があったら、読んでください。
値段が高かった本を捨てられない問題について⇒辞書や聖書、大型の本が断捨離できない、など3つの質問に回答しました。
使っていない教材を捨てるには?⇒捨てられない英語の教材を今すぐ捨てられる7つの考え方
執着を捨てる方法⇒物に執着してなかなか捨てられないあなたに。執着心を捨てる方法はこれです
*****
今回は、資格を取る時に使った古いテキストの断捨離法をお伝えしました。
私もカナダの短大で書いたペーパー(レポート)はしばらく箱に入れて持っていましたが、全く読み返さず、数年後に断捨離しました。
仕事するとき使うかな~と思ったものもありますが、学んだことに直結する仕事につかなかったし、自分の書いたレポートの内容程度のことは、今やインターネットでいくらでも読めます。
何か残っていることがあるとすれば、レポートを書くときに使ったときに増えたと期待したい、脳内の神経回路です。
こういうのはテキストを捨てても残ります。もちろん、その後、脳を使わないと失いますが。