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他人が自分の思ったとおりに行動しないと不満を感じます。
こんなとき、ズルズルとその不満を引っ張ると、ストレスが増えるので、早めに気持ちを切り替えることをおすすめします。
どうやったら、他人に対する期待を手放せるか?
実例をあげて、説明しますね。
貸したお金がちゃんと返ってこない(と思う)とき
この記事を書こうと思ったのは、読者から相談メールをいただいたからです。
メールには詳細な事情が書いてあり、引用不可なので、事実関係だけ、ごく簡単に記します。差出人の名前も変えて、K子さんと呼ぶことにしましょう。
1.親の遺品整理をしていたら、生前、親が親戚Aに貸したお金の振り込み書が出てきた
2.親は、「Aがお金を返してくれない」と、生前、何度も言っていた
3.Aに返済を求める手紙と振り込み書のコピーを送った
4.ほどなくして、Aから貸したお金+10万円が振り込まれた
5.私はその金額に不満だ
6.時価の目安になる資料を添え、「常識にそった金額」を返してほしいと再度Aに手紙を送ったが、返信がない。
7.質問:私は金額に納得できない。筆子さんならどうするか?
筆子はそこで終わりにする
私は、これ以上は深追いしないと、返信しました。
ブログをずっと読んでいる人はよく知っていると思いますが、私はお金についてあれこれ考えることがあまり好きではありません。
大昔の、それも自分ではない親の借金のことで、うだうだ悩みたくありません。
自分が貸したわけではないので、貸したときの状況もわかりません。
もしかしたら、K子さんの親御さんは、「お金はいつでも、できたときに返してくれればいいから」と言って、貸したかもしれませんし、Aさんのほうが、「出世払いでいいんだな」とか、「返さなくてもいいみたい」なんて認識でいたかもしれません。
K子さんの親御さんは、「なかなか返してくれない」と言っていたそうですが、シビアに取り立てていたかどうかもわかりませんよね。
相手には、「いつでもいいから」と言いながら、心の中では、「できるだけ早く返してほしい」としっかり期待している人はたくさんいます。
思ったままを、正直に相手に伝える人は、意外と少ないので。
たまたま借用書っぽいものを見つけて、借金のことを思い出し、相手に請求したら、貸した額プラス10万円を振り込んでくれたのだから、それで十分ではないでしょうか?
古い借金の扱いが、法律上どうなるのかわかりませんが、私なら、そんなことをいちいち調べず、もらったお金で、ナッツや塗り絵本を買って、食べて塗って楽しんで、残りは貯金します。
気持ちの切り替えは難しい
こう返信してから1ヶ月以上たった今朝、K子さんからお便りがありました。
8.あれから、Aとその子供(成人)2人に手紙を送った。Aが私に振り込んだお金を、子どもたちが贈与や貸与と勘違いして、あとで、私に「返せ」と言ってほしくないためもある。
9.誰からも何の返信もない。
お詫びの言葉や感謝の言葉があれば、私の気持ちももう少しおさまっただろう。しかし、返信がないのでもんもんとした。その気持ちは、日がたつにつれて薄れてはきたが。
10.相手をコントロールするのではなく、自分の気持ちを変えるしかないと頭ではわかっているが、なかなか難しい。
難しくありません。自然にそうなるのを待つのではなく、そうしようと決めて、そう努めてください。
以下のことを試してみてはどうでしょうか?
1.自分の気持ちを受け入れる
まず、「期待した額が返ってこなくてがっかりした」とか、「もっと常識ある行動をしてほしいのに、そうしてくれなくて腹がたつ」、「お金をしっかり取り立てることができず、親に申し訳ない」といった自分の気持ちを、静かに受け入れてください。
自分が感じていることを、そっくりそのまま受け入れて、「あ~、私は、相手がああいうことしてくれなくてがっかりしてるんだなあ」と感じる作業をします。すると、気持ちが楽になり、視点が変わります。
自分の気持ちをそのまま受け入れる勇気のパワーとその素晴らしさ(TED)
2.本当に求めているものを考える
現実が、自分の期待に反するとき、自分が一番求めているものを、突き止めてください。
K子さんは、お金が欲しいのか、それともAさん一家にお詫びや感謝の言葉を言って欲しいのか? その両方なのか?
一番欲しいものを、どうしても手に入れなくては気がすまないなら、それを手に入れるための行動をしてください。
手紙のように、まだるっこしいことはせず、実際に相手の家に行って、「こんな理由であと◯◯万円欲しい。現金が作れないなら、月々少しずつ返してください」とか、「親のお墓の前で、お礼の言葉を言ってほしい、今から一緒に行きましょう」などと直談判してください。
実際に会って話をすれば、相手の考えていることも、もっとよくわかるでしょう。
3.人は自分と違うことを認める
世間には借りたお金を期日までにきっちり返す人もいますが、逆に、お金に対して、ひじょうにルーズな人もいます。
そういう、個人差の存在を認めてください。全部が全部、自分と同じような人間だったら、この世の中はとてもつまらないものになります。
Aさんは、お金にルーズなタイプかもしれませんし、先ほども書いたように、「べつに返さなくてもいいお金」だと勘違いしていたかもしれません。
相変わらずあまりお金がなくて、プラス10万円がギリギリ出せる金額だったのかもしれません。
K子さんは、Aの家にはお金があるはずだ、子供もこんな仕事をしているから、このぐらいは当然できるはず、といろいろと思うかもしれません。
しかし、そういうことは、すべてK子さんが、頭の中で勝手に作り上げていることであり、事実とは限りませんよね。
Aさんの置かれている環境や考えていることは、K子さんには、わからないのです。
4.たっぷりあるマインドの採用
返ってこなかったお金ではなく、返ってきたお金に意識を向けてください。
ないものではなく、あるものに目を向けるのです。
この思考を私は、たっぷりあるマインドと呼んでいます。
「足りている」「充分」と思うと、本当に心身・経済ともに豊かになれるのか?←質問の回答。
足りないマインドから、たっぷりあるマインドに切り替えて、今自分がもっているものに感謝してください。
たっぷりマインドにする方法⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
感謝のメリット⇒幸せになる最強の方法、感謝する気持ちがうむ7つの効果。
5.許す・水に流す
すぐに借金を返さず、だいぶあとになって請求されてから、(Kさんから見て)あまり誠意のある対応をしなかったAさんを許してください。
人間、誰だって間違えたり、配慮が足りない行動をしたりします。
完璧な人なんて、この世にはいません。
誰かをずっと許さないでいると、精神衛生によくありません。許す選択をするのは自分のためです。
自分の未来のために許す⇒あなたの毎日が暗い理由はこれだ。不幸な人の10の特徴。
6.リソースの分配について考える
お金は大事なものですが、お金ばかりを得ることにしゃかりきになると、ほかのリソースを無駄に使ってしまいます。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
何度も手紙を書き、借金について調べたり、相手の行動について、もんもんとしたり、怒りを感じたりするのに使う時間や、心のエネルギーについて考えたことはありますか?
私に言わせれば、時間や心のほうが、お金よりずっと大事です。
お金は、また回ってきますが、時間はいったん使ってしまうと、もう2度と、返ってきません。
心のエネルギーをネガティブな行動に注ぎ込みすぎると、心の病気になりかねません。
時間や心的エネルギーを有効に使うことに意識を向けると、「返ってこないお金」を気にするのは、愚かな行為だとわかります。
リソースの分配については、「買わない暮らし。」に詳しく書いています⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
7.マインドフルネス
今の時間を充実させることや、日々、気分よくいるほうを選んでください。
マインドフルネスを実践してはどうでしょうか?⇒マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
マインドフルでいるために、モーニングページを書くことをおすすめします。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
K子さん、書いていますか?
☆関連記事もどうぞ⇒あなたはなぜ不幸なのか?期待と現実のギャップが大きすぎると幸せから遠ざかる(TED)
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他人に対する期待を手放す方法を書きました。
最初から、あまり期待しすぎないほうがいいですよ。
私が、人にお金を貸すときは、「このお金は返ってこなくてもいい」、と思って貸します。
まあ、余分なお金はないので、誰からも借金は申し込まれません。
自分の心の平安のために、相手に自分の常識を押し付けず、期待しすぎないほうがいいです。
それでは、感想などありましたら、またメールください。
お待ちしています。