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両親が相次いでなくなり、遺品を片付けるべきだが、作業が進みません。
親が残したものを見ると、いろいろなことが思い出されて、時間だけが過ぎていきます。
何かアドバイスをお願いします。
このお便りに返信します。
まずメールをシェアしますね。Kさんからいただきました。
遺品の片付けが中断してばかり
件名:「家3軒分の家財を処理し遺品整理ができました」を心して読みました。
同性として一人娘として大変だったと存じました。
現在61歳です。
年々体力気力が思いのほか低下してゆくもんだと思い、平成18年に母が他界、急でした。
本日25日は月命日です。
父が平成30年に他界。
遺品がそのままで体力、気力がいるなぁと思いつつ行動できずにいます。
コロナワクチンで突然死と聞く昨今で、私が突然死したらと思うとです。
一人息子で一人で断捨離しなくてはならず、開くと思い出が思い出され、震災で一瞬にすべて喪失された方を思いと、贅沢なこととも思いつつ、時間ばかり過ぎていくのです。
家3軒分はすごいですね。
週の燃えるゴミ程度では到底不可能。軽トラを購入し、市のセンターと往復をとも思いますが、腰折れです。
なぜか
正直断捨離の真逆にリバウンドされていきます。
わかりません。
死んだら気に還るとはわかっていますが、ゴミ屋敷化になるのか、そうなってゆく過程にいるのか、
家3軒分の家財を処理した ただただふんふんと読まさせて頂きました。
家にはおじいちゃんが満州事変のころのコートが未だあり、戦地で死に、遺骨は還らず、水筒とコートが形見と、遠い記憶でおばぁから聞き、「大切なの」と聞き、
そういう家ですから、ものを捨てずに本当にゴミ出ない限り包み紙も保存してあり、そういうありさまで基本捨てない。
でも死んだ人はもう使わんのだからと思いもあり、お片付けは遺族の役目との思いもあり、それに思い出が噴出してきて、作業中断ずるずるです。
アドバイスいただけたなら幸いです。
いま大切なのは健康長寿の時間かと思います。残り時間です。さっさと片付けて最後の人生をとドライにはなれません。
Kさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
Kさんは一人息子なのですね。ご両親が亡くなってしまって、一人ぼっちですか?
おさみしいですね。
61歳ということは、私より1つ年下ですね。
もう気力と体力が低下してしまったんですか? それ、たぶん気のせいですよ。
私、見た目はしっかり老けて、老眼になったけれど、気力、体力に関しては30歳ごろとあまり変わってません。
むしろ昔のほうが、貧血気味だったし、運動もしていなかったので、疲れやすかったです。
Kさんは、今、たくさんの遺品や、その他の物に囲まれて、実家でお一人暮らしでしょうか?
Kさんにおすすめしたいことは5つあります。
1.片付けるのか片付けないのかはっきり決める
作業をさくさくできないのは、目標(ゴール地点)が定まっていないからだと思います。
遺品を片づけたいのか、片付けたくないのか、どちらかにはっきり方針を決めてください。
中途半端はよくありません。
個人的には、片付けたほうがいいと思います。
物がたくさんあると暮らしにくいですから。
たくさんの物に囲まれて暮らしている人は、このことに、なかなか気づかないかもしれませんが、本当に暮らしにくいんですよ。
視覚的ノイズになってストレスがたまるし、物事に集中できません⇒物であふれた部屋が人の心に及ぼす4つの恐ろしい影響
もう誰も使わないものの管理に、時間、体力、気力を奪われます。
探しものも増えるし、今、使いたいものにさっとアクセスできないし、風通しも悪くなるし、「片づけたいけど、まだやっていない」という罪悪感にさいなまれます。
いま、Kさんが、気力と体力の低下を感じているのは、物を持ちすぎているせいではないでしょうか?
ただ、お父さんが亡くなって、まだ3年だから、「気持ちの整理をつけるのに、もう少し時間が必要だ」と感じることはあるかもしれません。
そのあたりは人それぞれです。
その場合は、「遺品の整理は、もう少し待って、来年からやろう」と決めてもいいと思います。
いずれにしろ、しっかり方針を決めてください。
2.日用品から捨てる
思い出の品は、人によっては捨てにくいので、そちらの片付けは後回しにして、処分しやすいものから、タックルしてください。
まずは、ゴミ度の高いものから捨ててはどうでしょうか?
それが終わったら、自分の日用品の中で、もういらないもの、今後はもう使わないと思うものを捨てます。
ふだん、自分がよく使う部屋(キッチン、リビング、居間など)からきれいにしていくといいでしょう。
毎日、せっせと捨てていると、捨てることに慣れるし、ゴミを感知するセンサーが研ぎ澄まされ、今より、たくさんのものを、いさぎよく捨てられるようになります。
身の回りが片付いてくれば、その気持ちよさも体感できるから、ますます捨てたくなるでしょう。
そうやって、ある程度、捨てられるようになってから、遺品や思い出の品を捨ててください。
確かに、遺品を見れば、いろいろと楽しい思い出や、懐かしい記憶がよみがってきます。
それは、ほのぼのとした、心あたたまる感情でしょう。
ですが、たった1つ思い出の品があれば、そういう感情になることができます。
山のように遺品を持ち続ける必要はないのです。
こちらの記事に書いている、「小説『二十四の瞳』から学んだ思い出品の扱い方」を読んでください⇒古い手紙を捨てる決心をしたら、今の生活に意識が向いた。
思い出は心の中(脳内)にあるから、物はそんなにたくさんいりません。
思い出品の捨て方⇒思い出の品で家を倉庫にするな。たまりすぎた古い物を捨てるコツを書いた記事のまとめ。
3.少しずつ片付ける
毎日、15分ぐらい片付けにあてて、少しずついらない物を捨ててください。
休日は、もう少し時間をとって片付けてもいいでしょう。
「片付けなきゃ」と気ばかりあせって、全く作業が進まない人は、まだ何もやっていないうちから、「遺品整理はとてつもなくつらい作業なんだ」、「100%きれいにしなければ」、「軽トラック買わないと片付かない」、「とても私の体力じゃ太刀打ちできない」などなど、これからする作業が、いかに、困難で大変なのか妄想し、恐れを抱いています。
今からそんな心配をせずに、とりあえず、捨てやすいものから、少しずつ捨ててください。
小さいものを捨てるのは、大変ではありません。
どんなにたくさん遺品があろうと、相手はただの物です。
自分が寝ているあいだに、どんどん増殖するとか、仲間をどんどん連れてくるとか、そういうことはいっさいありません。
自分さえ、物を増やさなければ、毎日捨てているうちに、必ず、量が減っていきます。
1日15分でも、5年やれば、相当きれいになりますよ。
それと、必ずしも、軽トラックを買う必要はありません。
というか、軽トラックはレンタルできますよね?
プロに応援を頼むこともできます。
「片付けよう!」という意志さえあれば、方法はいくらでも思いつきますよ。
4.毎日自分を奮い立たせる
Kさんは、何もしないと、どんどん思考がネガティブなほうに向かうようです。
このブログでも、他のブログでも、何でもいいので、片付けに関する文章を毎日5分ぐらい読み、気持ちを奮い立たせて作業してください。
一番、おすすめなのは、このブログを読むことですが、過去記事を読むのが面倒なら本もあります。
おすすめの本はこちら:
筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」3月5日より予約開始
すでに、やましたひでこさんの本をお持ちなら、もちろんその本でもいいです。
パラパラっとめくって、気になったところを拾い読みし、自分を片付けモードにして、作業に取りかかってください。
5.頭の中を片付ける
Kさんは、片付けをしているとき、いろいろなことを考え込んで、作業を中断することが多いようです。
そうならないように、常日頃から、頭の中を片付けておいてください。
ブレインダンプをして、「今、私が気にかかっていること」「心配なこと」「頭の中にあること」「私の徒然草」みたいなタイトルで頭の中にあることを、全部紙の上に出し切ってください。
1回やるとかなりスッキリしますが、必要なら、何度でもやってください。
さらに、片付けは、何分やるか、事前に決めて、タイマーで時間を測りながら集中して行います。
タイマーの使い方⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法とは?
今後どうしたいか(大きなゴール)、そのために、どんなことをするべきか(小さな目標)、これからやりたいことなどを、紙に書き出すのもおすすめです。
こうやって、頭の中も片付けつつ、物も片付けていけば、自分も部屋もどんどんスッキリしていくでしょう。
最初は、思い通りにいかないかもしれませんが、それが普通なので、あまり悲観せず、淡々と捨ててください。
それと、すべてをさっさと片付ける必要はありません。
「ある程度は、遺品と共に生きていきたい」「5年くらいかけてゆっくり片付けていきたい」という選択もありです。
先日紹介した方のように、遺品を飾る方法もあるでしょう⇒私の実家再生ストーリー。ガラクタを片付けたあと、親の残したものをディスプレイ。
自分が一番しっくりくる形をめざしてください。
それではKさん、どうぞお元気で。
遺品の片付けに関する過去記事もどうぞ
3軒の家にぎっしり詰まっていた母の遺品を5年かけて1人で片付けた話。
素材がとてもよい遺品なので、処分できず、困っています←質問の回答。
使わない物だらけの実家を半年かけてコツコツ1人で片付けた話。
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[個人的な連絡]
26日の朝(カナダ時間)にお便りをくださったさとみさん。
「返事をください」とありましたが、メールアドレスが記入されていないので、返信できません。
そのうち、記事でお便りを紹介して、そのとき返信しますね。しばらくお待ちください。
それでは、あなたも、質問、疑問、感想、近況、楽しかったこと、悲しかったこと、などなどありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。