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よく似た物ばかり買ってしまう理由と、そのような無駄な買い物を防止する方法をお伝えします。
物だらけになってしまった部屋を片付けてみると、類似品がたくさん出てくることがあります。
何着もあるカーディガン、何十本とあるジーンズ、何足もあるパンスト、何冊もあるノート、何本もあるボールペン。
人によって、持ちすぎてしまう物は違いますが、似たりよったりのアイテムがうんざりするほど出てくるでしょう。
なぜこんな現象が起きてしまうのでしょうか?
その原因を突き止め、対策をほどこすと、暮らしはもっとシンプルになります。
今回紹介する理由は、「所持品の把握ができていないから」です。
所持品を把握していない
自分の持ち物や自宅にある物の把握が甘いと、同じもの、似たものが家にあることをすっかり忘れて、また購入します。
家のどこに、何がどれぐらいあるのか、さっと思い浮かぶ人は、そんなにいないでしょう。
せっかく買ったのに、その存在を忘れてしまうと、その人にそってそれはないのと同じです。
そう。
あるのにないんです。
ないから、また似たような物を買ってしまいます。
把握できないのはこんな理由からです。
数が多すぎる
人間1人が管理できる物の量には限界があります。
数が多すぎると、専任の「物の管理人」を雇いでもしない限り、把握できません。
以前もブログに書きましたが、ずいぶん前に雑誌で見た村上春樹さんの自宅には、収納庫がたくさんありました。
地下の収納部屋は、資料を置く専門の場所で、湿度が一定に保たれており、きちんと資料が整理されています。1階の棚には、海外の翻訳本が集められています。
村上さんは、レコードもコレクションしています。
何もかもが、整然と整理されていましたが、本人が整理しているわけではないでしょう。彼は毎日、早起きして執筆し、午後は運動したりしていますから。
誰か、専任の人が、必要に応じて整理していると思われます。
物をたくさん持つのは自由ですが、それらを使いこなすためには、管理人が必要です。
今、誰でも忙しいですから、管理人を雇うか、自分が管理人になる気概を持ってとことんコミットするかしないと、たくさんある所持品を管理しきれません。
そうしないと、物も自分も共倒れになります。
共倒れになりたくないなら、物をたくさん持ちすぎないことがベストです。
もちろん、物を減らす方法で一番おすすめなのは、不用品を捨てることです。
場当たり的な収納
物はそこまで多くなくても、置き方や収納の仕方に秩序がなさすぎると、すごく気ままな置き方をしてしまい、何がどこにあるのかわからなくなります。
まあ、大人なら、同じカテゴリーのものや似たような用途のものは、同じ場所にしまうでしょうから、このパターンの人は、少ないかもしれません。
しかし、時々、家の一番日当たりのいい、過ごしやすい部屋を物置き場にしてしまったり、食器棚の一番取り出しやすい場所に、めったに使わない大きなお椀や皿を置いたままにしたりして、わざわざ暮らしにくい環境を作る人がいます。
たまたま、何かのきっかけで、そういう収納になってしまい、そのまま、「これはこういうものなのだ」と、その状況が当たり前になっていることがあるので、理屈に合わない物の置き方をしていないか、一度確かめてください。
出したら出しっぱなし、使ったら使いっぱなし、やったらやりっぱなしの傾向がある人も、わけのわからない収納になります。
「私、そうだわ」と思ったら、本日から、使ったらできるだけ早く、元の場所に戻すことを意識して暮らすといいでしょう。
収納場所が散っている
同じ物を、家の複数の場所に収納すると、数の多い少ないにかかわらず、何がどこにあるのか、把握しにくくなります。
20代~30代前半のころ、私は、物をたくさん持っていたので、家の複数の場所にしまっていました。
たとえば、パジャマ。
今は、1組しか持っていないパジャマですが、昔は、春夏用、秋冬用と複数のパジャマを持っていました。
その季節のパジャマ(1組以上あり)は、自室のタンスの引き出しにあり、季節外のパジャマは、それとは別のところ(母親の部屋の押入れ)にありました。
さらに、新品のパジャマが、これまた別のところ(母親の押入れだが、おろしたパジャマがある場所とは違う収納ケースの中)に何着か入っていました。
フェリシモで『パジャマの会』に入っていたので、複数の新品のパジャマがあったのです。
このように、家のあちこちに、似たものが散らばっていると、どんなものがどこにあるのか忘れてしまいます。
まあ、昔の私は、「所持品を把握をしよう。使うものだけを持とう」などとは夢にも思っていなかったので、これはこれでよかったのかもしれません。
ですが、もし、もっとシンプルに暮らしたいと思うのなら、同じ用途のものは、できるだけ一箇所にまとめたほうがいいです。
物を捨てることが苦手な人も、まず、収納場所を1つに決めるところから始めると、次第にうまく物を回せるようになると思います。
奥にしまい込みすぎている
やりっぱなし、出しっぱなし人間とは反対で、なんでもきっちり整理整頓するのが好きで、得意な人も、意外と自分の物を把握できていません。
なぜなら、奥の奥の奥に収納してしまうからです。
片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんが、タンスにしまう衣類はなんでも立てて収納しましょう、と言っているので、最近は立てて収納している人も多いと思います。
しかし、特に片付けに興味のない一般人はタンスに服を入れるとき、平置きするほうが多いはずです。
なぜなら、私たちの母親は父親はそうしていたから。
私の母は、今も服を平に重ねて引き出しに入れるし、夫もそうです。(私は、タンスは使っていないので、縦とか平とかはあまり関係ありません)。
平に重ねると、一番下のものが何なのか忘れるし、立ててしまっていても、手前から、奥に入れていたら奥のほうにあるものを忘れます。
まあ、結局、数が多いから、「忘れ去られるアイテム」が出現するわけですが、数を減らすのに抵抗がある人、「今はまだ捨てたくない」と思う人は、せめて、できるだけ、一望できるしまい方にとどめるといいでしょう。
好みのものをいろいろ買い集めて、苦労して整理整頓した結果、存在を忘れてしまい、使うことができず、また似たようなものを買い、また整理整頓する。
こんな生活は、まるで、いつまでもあがらないすごろくをやっているみたいで、あまりにもむなしいです。
ミニマリストでなくても、そこまでシンプルライフを求めていなくても、買ったものはちゃんと使いたいですよね?
把握しようなんてはなから思っていない
かつての私のように、自分が何をどれだけ持っているのか、買ったものをちゃんと使えているか、ということに無関心だと、当然のことながら、所持品の把握はできません。
このブログは、「たくさん持ちすぎてしまった物を捨てたい」と思う人が、アクセスしていると思いますが、「捨てればなんとかなるんじゃないか」「よけいな理屈はいいからとにかく捨て方教えてよ!」と思っている人は、意識して所持品の把握はしないと思います。
大量に捨てた結果、把握しようと努めても、把握できてしまう、ということはありますが。
また、把握はしていても、それを使い切ることを意識していない場合もあります。
私がYouTubeで、塗り絵について発信している欧米のYouTuberをよく見ていることは、すでに何度も記事に書いています。
人気のあるコンテンツは、最近買った画材や塗り絵本を見せるホール(haul)、その次ぐらいに人気があるのは、その人の塗り絵本や画材のコレクションを見せるコンテンツです。
人が持っている画材や塗り絵本を見たい人は、自分の購入の参考にしたいからか、ただ単にいろいろな塗り絵本や画材を見たいのでしょう。
たくさん塗り絵本を持っているYouTuberたちは、べつにそれをすべて塗りきろうなどとは思っていません。
私のように、買った塗り絵本を、1冊、最初から最後まで塗りたいと思う人は、少なくともYouTuberの中では、少数派です。
YouTuberは、コレクションを見せる動画を作った段階で、自分がどんな塗り絵本を持っているか把握していると思います。
動画で残すのだから、あとから何度だって見ることができます。
しかし、そこでコレクションは止まらず、年を経るごとに増殖します。
全体像をだいたい把握していても、使い切ろうと思っていないから、増えていくのです。
このように、自分が何を持っているのか、知りたいと思っていない、知っているけど、それを使い切る意志がない場合も、似たようなものがどんどん増えていきます。
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家の中に似たようなもの、同じものがどんどん増えてしまう理由、その1をお伝えしました。
もちろん、意図的にコレクションしていたら、同じようなものが増えます。
人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました
けれども、べつにコレクションしているわけではないのに、傾向の似たものがどんどん増えるということは、誰でもあると思います。
同じようなものばかり増やさないことを心がけると、今より、スッキリ生活になります。
捨てるのが苦手な人は、まずは、似たものばかりが集まっている分野に着手するといいかもしれません。
余分な物を捨てるすすめ~同じ物、そんなにいくつもいりませんよ(1/3)
それを捨てても、家に代わりはいくらでもあるので、安心して捨てられるでしょう。
それでは、この続きをお楽しみに。