ページに広告が含まれる場合があります。
無駄な買い物をやめるシリーズ。今回は、「必要だから買う!」と自分を納得させながら、実はさして必要でもない物を買うのをやめる方法をお伝えします。
必要かそうでないかを決めるのは、自分自身。自分が判断しているプロセスを見直すと、不用なものを買ってしまうことが減ります。
必要なものって何だろう?
まずこの記事で書いている「必要なもの」の意味を説明をします。
以前、自分の持ち物の必要性を3つに分けると、節約できる話を書きました。
1)生きるのにどうしても必要なもの
2)生活するために持っているべきもの
3)欲しいもの
この3つです。1番と3番に該当するものは、わりとわかりやすいです。1番はこれがないと生活が成り立たないもの。3番はぜいたく品です。
しかし、2番に入るものは、なくてもいいけど、あったほうがいいもの、という位置づけです。判断を間違えて、「あれも、これも持っているべきだよね?」と考えてしまうと、いつまでたっても無駄遣いが止まらず、お金もたまりません。
この記事では、2番に入るものを、どうやって判断したらいいのか、その考え方のヒントを3つ紹介します。
私の1~3番にあたる物(2016年の5月19日時点)はこちらにリストアップしています⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること
1.いまの自分の優先順位を洗い出す
何かを前にして「これ、買うべきだよね?」と思ったら、自分の生活を構成しているさまざまな要素の優先順位と突き合わせてみてください。
同じ人でも、2番に入る物は、そのときの状況によって違います。その違いは、そのときの優先順位によって生じます。
「仕事が大事だ」と思っていれが、仕事上、必要なものは、積極的に買うことになるでしょう。
おしゃれに装うことは重大なことだから、ある程度いろいろと取り揃えた衣類は、「生活するために持っているべきもの」にあたる、と思うなら、新しい服は、「自分にとって必要だ、だから買う」ということになります。
自分で優先順位がわかっていれば、買い物の失敗が減るのではないでしょうか?
人によって、何が大事かは一概に言えませんが、女性の場合、以下の要素が、大事なこととしてあげられるでしょう。
1.家族
2.自分の健康
3.仕事やキャリアの充実
4.周囲の人とうまくやったり、受け入れてもらうこと
5.経済的な自立
6.外見がきれいでいること
7.趣味を楽しむこと
8.日々、自己成長すること
9.穏やかな気持ちで暮らすこと
ほかにもあるかもしれません。
そのへんの紙に、大事なことを順番に書いてみて、自分がこれからしようとしている買い物は、どのポイントに関係があるのか、考えてみてください。
優先順位の高いことを、より充実させるのに役立つ物であるなら、それは必要なものであり、買うべきものである、という判断になります。
尚、人の生活は変わるので、1年前の優先順位が今年も同じだとは限りません。
2.あれも、これもあるほうが本当にいいのか?
あれも、これも必要だ、と思ってしまうのは、「モア・イズ・ベター」の思考があるからです。でも、本当に、あれも、これもあったほうがいいのでしょうか?
この点を見直すと、「どんどん、買わなきゃ」というせっぱつまった気持ちや、「とにかく、何でもあれば、あるほどいいんだよ」という思い込みにしばられることが、少なくなります。
確かにお金や物がたくさんあれば、豊かだと言えます。
国の豊かさの指標として、GDP(国内総生産)や、経済成長率を使うことが多いです。数字だとわかりやすいからでしょう。しかし、こうした数字で、本当の豊かさを測れているのか、といったら、「いや、違う」と答える人は多いはずです。
人間の気持ちの豊かさは、お金だけでは作れないのです。
人が幸福を感じるポイント⇒幸せになる12の方法。お金や物では幸福になれません
物が豊かにある、先進国に住んでいる人のほうが、ストレスが多いと言われています。
特に日本はストレスが多い国ではないでしょうか。
インフラが装備され、便利な物がたくさんあっても、ストレスが減らないのです。私は、むしろ不用な物を手放したほうがストレスが軽減される、と考えています。
少ないほうがいいい話⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
あれも、これも、もっと必要に思えるけれど、もしかしたら、それは単なる思考のクセのせいじゃないか? と考えてみると「別にいらないよね」、と考える方に転換できるかもしれません。
そんなに所有しなくても大丈夫なのです。
3.どうして、たくさんの物が必要だと思ってしまうのか?
「あれも、これも全部いる」「もっと、もっと必要だ」「これでは、まったく足りていない」と思ったとき、なぜ自分はそんな発想をしてしまうのか、理由を考えてください。
よくある理由を書いておきます。
1)多ければ多いほどいいという思い込み
この点については、2番で書きました。
2)足りないマインドセットの持ち主だから
足りないマインドセットとは、本当はすでに充分あるのに、「いや、まだ足りない」「これも足りない」と考えてしまう心の持ちようです。
グラスに水が半分入っていると、「半分しかない」と考えます。
こういう考え方をする人は多く、私もそうです。人間はごく自然に、「足りない、準備しなきゃ」と思うのではないでしょうか?
アリとキリギリスのキリギリスのように、「大丈夫だよ~、僕たっぷりあるもんね」と夏場浮かれて遊んでいると、冬に飢えてしまいます。
しかし、客観的に見たら、わりとたっぷりあるのに、「まだ足りない」と思って、物を買い過ぎて、かえってつらい思いをする人はたくさんいます。
「足りない思考」が、よい面に出れば、用心深く、うまく危険を回避し、向上心高く前に進むことができるでしょう。
悪い面が出れば、足りないものばかりが目につき、どんどん買い物をしたり、できない自分に自信をなくしたり、不用な努力をして疲れたり、お金を失うことを恐れて、疑心暗鬼になったりします。
まとめ買いをする人は、不足感が大きいのだと思います。
うちには、充分お金がないから、とにかく安い時に、どーんと買ってしまおう、それなら安心だわ、と考えるのです。
しかし、まとめ買いはかえって損です⇒まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
足りないマインドセットとは? ⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?
3)完璧主義的傾向が強い
服を買うなら、頭の先から足元までびっしりコーディネートしたいと思う、だから、あれも、これも必要、となる人は、完璧主義の人と言えます。
「ちょっとこなれ感のあるゆるいコーディネートをしよう」とリラックスした服装を目指して服を買います。着古した服を着れば、いやでもこなれ感が出るのでは? と思うのですが。
服装だけではありません。完璧主義のせいで、インテリア、家具、調理家電、雑貨、書籍、何でも増えます。
食器も増殖します⇒食器の買いすぎ、溜め込みすぎの原因は完璧主義にある。
自分の中に理想の世界があり、物を使ってその世界を実現したいと思っていたり、シチュエーションごとに、いちいち違う物を使わなければならないと思っていると、物は次々と必要になるのです。
ディドロ効果の餌食になるのも、完璧主義の人です⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。
もし、自分にその傾向があると思ったら、「何もかも完璧にそろえて、いったいその先に何があるというのか?」ということを考えてください。
「完璧」はありえないので、結局、いつまでも買い続けることになります。
完璧を目指さす、ほどほどで満足すれば、かなり買い物も減るのではないでしょうか?
完璧主義すぎて、苦労が多い人はこちらをどうぞ⇒完璧主義を克服する7つの具体的な方法。
4)何も考えていない。ただ買い物がしたいだけ
昔の私のように、買い物をするとき、何も考えておらず、ただただ欲望のままに買ってしまう人はここに入ります。
買い物する前やした後に、ショッピングしたもっともらしい理由や言い訳を思いつきますが、結局のところ、買い物をして快感を感じたいだけなのです。
買い物が楽しい理由⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
このタイプの人は、1つひとつの買い物の理由や、買い物をしているときの感情、買い終わったあとに起きたことを丁寧に検証していく(つまり意識的になる)ことで、無意識に買ってしまう行動をコントロールできるようになります。
または、私のようにミニマリストを目指してください。物や思考、行動を捨てる過程で、いろいろ見直すことになるので、意識的な買い物ができるようになります。
*****
今回は、「みんな必要だから買う!」と言いながら、苦労して手にした給料を使い果たしてしまう行動を制御する考え方をお伝えしました。
買う物を決めるとき、自分のやろうとしていることを俯瞰してちょっと考えるという行動をはさむと、妥当な買い物かどうか、わかるのではないでしょうか?