服のショッピング

TEDの動画

サステイナブル・ファッション入門(TED)

ファッションに関するTEDトークを紹介します。

タイトルは、Life in the Slow Lane: Sustainable Fashion 101 (スローな道を行く生活:サステイナブルファッション101)

プレゼンターは、Tamara Jones(タマラ・ジョーンズ)さんです。

ファッション業界は、環境に大きなダメージを与えているので、持続可能な開発をすべきですが、そのために、私たち個人にできることを伝える動画です。



サステイナブル・ファッション:TEDの説明

Fashion, employing 1 in 100 people, truly is a global industry, but in a world where the cost of everything – education, housing, even lattes, – is increasing, how is clothing becoming less expensive?

This talk will introduce you to the environmental and social impacts of the fast fashion industry, and give you easy tips on how to live more sustainably.

100人に1人が働いているファッション業界は、グローバル産業です。しかし、教育、住居、ラテなど、あらゆるものにもストがかかる世界で、なぜ、服だけがそんなに高くないのでしょうか?

このトークは、ファストファッションの、環境や、社会への影響を伝え、よりサステイナブルに暮らす簡単なコツを教えてくれます。

プレゼンの長さは14分。字幕はありませんが、自動生成される字幕があります。たまに間違っていますが、内容をとるには充分でしょう

☆TEDを知らない方はこちらへ⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

持続可能なファッションについて、ほとんど知らない人に最適な動画ですね。

前は気ままに服を買っていた

ちょっとした質問から始めましょう。

セールだから何かを買ったことがありますか?

そこまで特別でもないイベントを理由に、服を買い、1回着ただけで終わったことは?

クローゼットが服でいっぱいなのに、もっと買う必要がある、と感じていますか?

私も以前はそうでした。

きょうは、どうやって私が服や買い物との関係を変えたかお話しします。

私はファッションが大好きです。芸術的な面だけでなく、社会的、歴史的にも興味があります。

ファッションは、身につけるアートで、それを見れば、その人の暮らしや、価値観、何を美としているのかよくわかります。

見知らぬ人のために服を作る少女

小さな女の子を想像してください。朝日のなかで、女の子たちが、マットの上で横たわっています。

音がします。半分寝ながら、女の子たちは、自分の姉が、仕事に行く準備をしているのを見ます。

お姉さんは、家から1時間のところにある服を作る工場で働いています。

お姉さんは、腕のいいお針子ですが、本人が着ている服は、古く、擦り切れていて、サイズも小さくなっています。。

毎日お姉さんは、仕事に行って、会ったことのない何百人、何千人のために、服を作りますが、その服のタグには、彼女の名前はのりません。

彼女の服を身につける人は、彼女が存在することすら知りません。

もしかしたら、皆さんがいま着ている服も、彼女が作ったのかもしれません。

ファッションは大きな産業

ファッションは3兆ドル(322兆円)の産業で、たくさんの人が従事しています。

世界で、6千万から7千5百万の人々が、テキスタイル、衣料、靴のセクターで働いています。

つまり、100人のうち1人は、何らかの形で、ファッション業界にかかわっているのです。

ファストファッションとは?

ファストファッションは、値段の安い、最新流行の服を、できるだけ早く、販売することです。

服の大量生産の歴史はずいぶん前に始まりましたが、ファストファッションは、1950年代~60年代に始まった、わりに新しい現象です。

店舗は毎週新しい服を、消費者に適正価格より安い値段で提供します。

1枚の服を作るまで、どれだけの人間の手がかかっているかを考えてみるとずいぶん安い値段です。

ラテ、住居、教育などすべてがどんどん値上がりしているこの社会で、どうやって、服だけが、前より安くなっているのでしょう?

服に関する考え方を変える

今こそ、自分が身につけているものについて、考え方を根本から変えるときです。

とはいえ、新しい考え方ではありません。

去年のTEDXを見たなら、Joshna Maharajの食べ物に関するプレゼンを覚えているでしょう。

グッド・フード・ムーブメントを提唱していたトークです。

生鮮食品との関係を変えて、人々を結びつけ、地元の食品を買い、地元の農家や、出稼ぎに来た人の生計を支えます。

作るのにかかった代金をまともに払い、人種、性別、階級の差別と戦います。

食べ物と同じように、マインドフルネスと、コミュニティーを大事にする価値観をもって、衣料品とかかわる方法があります。

それは、思ったより簡単ですよ。

ファストファッションの問題

まず、現在の衣料産業について考えてみることから始まります。

もともと、衣料を作るには、たくさんリソースがいりますが、ファストファッションは、これまでになかった数々の問題を引き起こしています。

ファストファッションの服は、最初から質がよくありません。長く着ることを意図していないから。

昔は、ボトムスが2本、シャツが7枚、セーターが3枚で足りていましたが、いまはありとあらゆるタイプのジーンズ、シャツ、セーターを買うよう、促されています。

私は、「持っているのと、ちょっとだけトーンの違う青だから、という理由で、新しい服を買ったりしました。

ちょっと着て、へたったり、流行でなくなったりしたら、捨てて新しい服を買うのがファストファッションです。

マインドフルな買い物

マインドフルとは、一歩下がって、自分の行動に意識を向けることです。

決断をするまえに、ポジティブ、ネガティブ、両方の影響を考えてみます。

その服を買う影響を考えるとき、S-A-E-Cという、頭文字を覚えておくといいです。

S:Social Equity(社会的公正)

なぜ、Tシャツが10ドルでOKなのか? なぜ、私たちは、それができるまでのコストを全部含めた値段を払わなくても大丈夫なのか?

環境学では、その製品の生産にかかるすべてのコストを外部性と呼んでいます。

外部性

消費者が、適正な価格を払っていないとき、本当のコストは、生産チェーンのどこかが請け負います。

安い服をいつも買っていると、どこかで、誰かが安い値段で、よりたくさんの服を作ることになるのです。

たとえば、世界的に大手のメーカーが、ある工場のオーナーに、1000枚のシャツを注文し、報酬はたったの100ドルという商談をもちかけたとしましょう。

メーカーは大企業なので、ここで注文できなくても、べつのところで注文できるため、工場主は注文を受けます。

すると、かかるコストは、チェーンの下のほうにいる、農家や、服を作る人が支払うことになります。

A:Alination 疎外

疎外とは、人が、作ったり、買ったりした製品から、一般大衆を遠ざけることです。

昔は、誰もが必要な仕事を行っていました。食物を育てたり、服を縫ったり。

でも、コミュニティが大きくなり、固定化されると、人々は、仕事をシェアするようになりました。

たとえば、私が仕立て屋で、パンツを提供し、みなさんは、農民で、野菜や卵を提供していたとします。

時間がたつにつれ、私は、食べ物がどういうふうに作られるのか、知ることがなくなり、みなさんは、服がどういうふうに作られるのか、わからなくなります。

世界規模でみると、私たちは、その製品がどこから来て、誰がどうやって作ったか、そのシステムが社会にどんな影響を与えているのか、ほとんど知りません。

E:Environmental Impact(環境への影響)

ファストファッションは、オイル産業や農業と同じように、環境にインパクトを与えています。

ポリエステルなどの化学繊維は、石油化学製品からできています。リサイクルされたプラスチックからできるエコフレンドリーな繊維も同様です。

このような繊維で作った衣料品を洗濯すると、プラスチックのマイクロファイバー(すごく小さいプラスチックの粒子)が出て、湖や川、海に入り込み、最終的に、食品の中に入り込みます。

エコフレンドリー繊維のような製品は、害が多いのに、消費者は、「よい選択をした」と思い、自分の行動に疑問を持ちません。

これをグリーンウォッシングといいます。

メーカーが、「うちのふつうの服は、持続可能ではありませんが、これは違いますよ」と、問題を隠すことです。

コットンは、化学繊維ではありませんが、水をたくさん使います。オーガニックでなければ、殺虫剤も。

衣料品の90%に使われている化学染料は、ひじょうに環境にダメージを与えます。生地の工場から流れる廃水は、あらゆる産業界の中で、もっとも環境を汚染しています。

それを扱う労働者の肌から染料が、吸収されると、健康も害します。

環境の持続性は、地球だけではなく、人間の健康にもかかわるものです。

C:Cost コスト

2014年、カンボジアの衣料品を作る労働者が、最低賃金を、1ヶ月128USドルから、160ドルにするよう、訴えました。

カンボジア政府は、これに暴力でこたえて、5人が亡くなり、40人が怪我をしました。

2017年の1月、これらの労働者の最低賃金が、月、140ドルまで上がりました。それでも、生活費は、283ドルあたりなので、まだまだ足りません。

私たちは、自分の仕事にばかり意識をむけ、ほかの人の仕事を切り離しているので、人件費などの外部性が、見えなくなります。

売り場で考えるべきこと

持続可能な社会をめざして買い物をするとき、心がけることは、まず、社会的公正です。

これを作った人たちが、どんな待遇を受けているか、仕事が正当に評価されているか、労働基本権が守られているか。

この服の生産が、どれだけ環境に影響を与えたか、

コストは適正か、それを作ることで得られた利益と負担が平等にシェアされているか。

こんなことを考えるべきですが、店で、これだけのことを考えるのは大変ですよね。

マインドフルになればなるほど、気ままな買い物で得られる癒やしは少なくなります。

でも、そこがいいのです。

服を買うことは、長期的な幸せにはつながらないと、たくさんのリサーチから証明されています。

しかし、その行動が、この世界に長期的な負荷を与えています。

だから、自分の消費活動について、批判の目を向けるのは重要なことです。

消費を見直す方法

簡単にそうする3つの方法をお伝えします。

1.学ぶ

自分の消費がもたらす、環境や社会的なインパクトについて、学びます。

たとえば、このようなTEDトークを聞いたり、ドキュメンタリーを見たり、記事を読んだり。

学んだ知識を、次のショッピングで活かしてください。

パンツを買うとき、サイズや色を見るだけでなく、タグを見ます。

タグは、食品の栄養表示と同じで、必要な情報がすべて書かれています。

読み方がわかればいいのです。

原材料(ポリエステル、ウール、コットンなど)、オーガニックか? 生産地は?

スマホを取り出して、メーカーの労働に関するポリシーを調べると尚いいです。

こうすると、自分が気に入って買った商品をもっと大事にできます。

2.服のケアをする

服を大事にし、修繕する方法を学び、消費スピード(買う頻度)をおとします。

過去1年のあいだに、破れた服を修繕した人が、何人いるでしょうか?

昔、裁縫は、世代間で伝えられた技術で、学校でも教わりました。

裁縫ができれば、3ヶ月で服を買い換えなくてもすみます。

リメイクできれば、サイズが変わっても同じ服を使えます。

サステイナブルな消費とは、より少ない消費でもあります。

3.消費ピラミッドをチェック

何かを買う必要ができたら、消費ピラミッドをチェックしてください。

消費ピラミッド

友達と服を交換する機会をもうけたり、スリフトストアで中古品を買ったり、自分で作ったり。

YouTubeには服の作り方の動画が山のようにあります。

いま、私が着ているスカートもYouTubeを見て、作りました。

裁縫を習う場所もあります。

どうしても服を買うなら、地元のデザイナーをサポートし職人に直接お金がいくような買い方をします。

買いすぎないようにしましょう。それも、マインドフルに。

人や環境によい影響が与えられるように。

宿題

プレゼンの最後に、みなさんに宿題を出します。

家に帰ったら、いま着ている服のタグをしらべて、以下の4つの質問に答えてください。

1.素材

2.生産地

3.その服の生産がもたらした利益と負荷が、公正にシェアされているか?

4.どうすれば、次はもっとポジティブな選択ができるか?

//// 抄訳ここまで ////

単語の意味

externality  外部性 ある経済主体(人間や企業)の意思決定、行為、経済活動が、ほかの経済主体の意思決定に影響を及ぼすこと(Wikipedia)。

ある人が経済活動(Tシャツを買うとか)をすると、それが合理的な行動であれば、「見えざる手」のおかげで、市場はよい方向に向かうはずですが、実際は産業廃棄物やゴミが増えています。

たぶん、多くの人が、「家にたくさんあるのに、また買う」、といった不合理な行動をしているからでしょう。

産業廃棄物やゴミは、「負の外部性」と呼ばれます。

eco-friendly fablic  エコフレンドリー繊維。環境配慮型繊維。PETボトルなどをリサイクルした繊維で作った衣料品で、「エコフレンドリーマーク」がついていますが、実際は、そこまでエコフレンドリーではありません。

greenwashing  グリーンウォッシング 一見、環境によさそうなものに見せること、そうやって、販売を伸ばすこと。化粧品やシャンプーなどさまざまな商品で行われています。

マイクロファイバーはマイクロビーズのことです。こちらで説明しています⇒ものぐさな人にもできるゴミを減らす7つの工夫。

ファッションに関するほかのプレゼン

どうしたら、エシカルファッションを実践できるのか?(TED)

ファッション業界のゴミ問題を解決する3つの方法(TED)

マインドレスからマインドフルへ、ファッションを変えていく(TED)

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死ぬほど素敵なファッション(TED)おしゃれで安い服の大きな代償。

ファストファッションとは? その仕組みと問題点を2分で学ぶ

すぐに買わないで、買う前にしっかり考えなさい(TED)

ポリシーを決めるといいと思う

サステイナブルな買い方をしようとすると、考えることが増えますが、いくつか軸を決めてしまうと、そこまで頭を使わなくても大丈夫になります。

私の場合は、

・基本的にあまり買わない

・あまり衣料品を持たない⇒ミニマリスト主婦、筆子の14着の服を公開、写真つき(2020年夏版)

・肌にあたるものは天然繊維⇒私が天然繊維を選ぶ5つの理由~静電気が健康に及ぼす害はあなどれない

・洗濯は少なめ⇒服の数も、洗濯の回数も大幅に減らした理由:ミニマリストへの道(49)

こんなポリシーを持っています。

自分の体を含めて、洗浄剤を使う量も少なく、「筆子は不潔だ」、と思っている人もいるでしょうが、私に言わせれば、大半の人が洗いすぎです。

洗濯機を使うときは、水で、短時間のサイクルで洗ったほうが、マイクロビーズが出る率が少ないと言われています。

水のほうが光熱費も節約できるし、色落ちも少ないから、私はいつも水で洗っています。





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