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今回は、私が思う、ミニマルライフの基本となる5つの要素を解説し、日常生活に取り入れる方法をお伝えします。
12月も三分の一過ぎて、気忙しい気分の人も多いかもしれません。
仕事、家事、趣味、人間関係、さらには膨大な情報。現代の生活は、選ばなければならないことがいっぱいあります。
気づかないうちに、ものや情報、人間関係にしばられ、自分にとって何が大切なのかを見失ってしまうことは少なくありません。
その結果、時間やエネルギーが分散され、本当にやりたいことに集中できず、ストレスを抱えてしまいます。
そんな状態を打開するためにおすすめなのは、私も実践している、「ミニマルライフ」というライフスタイルです。
核となる考え方は、「自分にとって本当に大切なものを見極め、それに集中すること」。
そうすれば、物理的にも精神的にも自由を手に入れることができます。
ミニマルライフとは何であるのか、5つの観点から説明します。
1.優先順位を考える
ミニマルライフの基盤は、自分の人生で最も重要な価値観、人間関係、活動を明確にし、それ以外を手放すことです。
これにより、心身の負担を軽くし、限られたリソース(時間、お金、エネルギー、スペース、意識など)をうまく配分します。
たとえば、家の中で一番日当たりのいい部屋が、物置き場になっている場合、大事なスペースをうまく使っているとは言えません。
すぐに使わなくなってしまうものを衝動買いするのも、お金の使い方として最適ではありません。
このような状態を改善するために、「大事なもの」を見極めて、大事な順にリソースを使っていくことが、ミニマルライフのひとつの形です。
時間の使い方を見直す
リソースをうまく配分できているかどうか知るために、まずは時間の使い方を調べることをおすすめします。
もっとも時間を使っているものには、たいてい、意識、体力、お金といった他のリソースが投下されているからです。
1週間~1ヶ月のスケジュールを見直して、重要でないと思う活動を削っていくと、自然にシンプルライフになるし、出費も減るでしょう。
私の場合は、昔、まだ仕事としてブログを書いていなかった頃、ポイント集めをしたり、買い物関連サイトを見たりすることに長時間費やすことがありました。
それで幸せだったかというと、決してそうではなく、罪悪感ばかりが募る毎日です。
その後、この2つの活動をきれいさっぱり削ったら、仕事をする時間や貯金ができました。
私はずっと貯金をしたいと思っていたし、仕事もしたかったので、今は、以前より自分の意図に沿った時間の使い方ができています。
2.シンプルさを追求する
ミニマルライフでは、生活全般で、できるだけシンプルになるよう心がけます。
私たちは日々いろいろな活動をしているので、特に重要だと思う分野、興味のあるところから自分がシンプルライフを目指しているかどうか考えてみるといいでしょう。
所持品に関する方針
ものに関して言えば、不用品はないほうが、ミニマルな暮らしに近づきます。
といっても、極限まで減らす必要はありません。とりあえず、「明らかにいらないな」と思うものから減らしてください。
このブログの読者には、「何もかも捨てないとミニマルライフにならない」と思っている方がいるかもしれませんが、それは私の考えるところではありません。
私は、引っ越してから家具なるものをいくつか買ったので、娘に言わせれば、「ママはもうミニマリストじゃないよね」となります。
しかし、ミニマリストは、家具のない部屋で、床に座ってご飯を食べる人だけではありません。
現在の私の家は樹脂系フローリングで、じかに床に座るとびっくりするぐらい冷えます。ミニマリストである前に人間ですから、健康を害するような生活は目指さないでください。
レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
すべて捨てなくても、使わないものや好きではないものを取り除くだけで、かなり生活がシンプルになります。
というのも、家の中にはあまりにも今の生活と関係ないものが大量に収まっているから。
ものの捨て方は過去記事にたくさん書いていますし、著書もあるので参考にしてください。
筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」3月5日より予約開始
3.意図をもって選択する
何を持つか、何を手放すか、時間をどう使うか。こんなことをその場の雰囲気に流されないで意識的に選び取ることがミニマルライフの基本です。
重要なのは、そこに自分の意図がちゃんとあるかどうか。
特に買い物に関して、できるだけ意図を反映させるようにすると、暮らしがシンプルになります。
意図をもって買い物すると、余計なものを家に入れにくくなるので、所持品の管理が楽になりますよ。
人は、いったん何かを持ってしまうと、それに価値を感じるため、失いたくないと思います。
私たちが、明らかにいらないものを捨てようとせず、新たに収納グッズを買ってなんとか家の中にものを収めようとするのは、この「失いたくない」という気持ちが強いからではないでしょうか?
「失いたくないもの」は、生きる年数とともに増えていきます。
所有すると執着が生じるので、すぐにゴミになるようなものは最初から手に入れないのが一番です。
意図的にものを買う方法
意識的に買い物する方法としては以下の2つをおすすめします。
・すぐに買わない
必ず事前に考える時間を作ります。その時間は3分でも1ヶ月でも1年でもかまいません。
・買う目的を確認する
なぜ、今、これを買うのかその目的を言葉にしてから買います。
たとえ購入するゴールが、「同僚のA子さんが持っていたから私も買って、対当であることを見せつけるため」といった他人軸よりの理由であっても、目的を確認することに意義があります。
買い物が多い人は、買う前に、購入して得たいゴールを1行で書いて、ノートに記入することを習慣にするといいかもしれません。
この2つを踏まえた上で、余裕があれば、自分なりの買い物基準を作ったり、予算を立てたりするといいでしょう。
私も何かを買う前に、それをいつどこで何のために使うか考えるようにしています。
4.自由を大事にする
ものの管理や、やりたくない仕事、わずらわしい人間関係から解放されると、心と身体が軽やかになり、もっと自分らしい自由な生活を追求できます。
自由とは自分の意のままに行動できることです。
ミニマルライフにおいては、自分の価値観や要求に基づいて選択し、行動できる状態を指します。
外部からの制約や期待にしばられず、自分自身の人生を主体的に生きることができていたら、それは「自由である」と言えるでしょう。
実際は、人としてこの社会に生きる限り、制約はついてまわります。
ですが、自分で取り払うことができる制約もたくさんあります。
ミニマルライフは、この「取り払える制約」から自由になることだと私は考えています。
わざわざ不自由を招かない
日常生活で不自由さを招かない選択をしてください。
・ものを選択することから自由になる
先日、選択肢を減らすことをおすすめしましたが⇒選択肢を減らせば暮らしが変わる!シンプルライフの新ルール
ものを減らすことは、選択に悩む時間から解放されることです。
クローゼットがめったに着ない服で満杯になっているのは、「毎朝の服選び」という、通常なら発生しない「足かせ」を自分から作っています。
選ぶのに時間がかかるし、精神的にも疲れますよね?
私も昔、たくさん服を持っていたので、この「着るものに迷う」嫌な感じはよく覚えています。
迷っているとき、気持ちの負担があるだけでなく、着ては脱いだ洋服が床の上に散らばっていました。
・やりたくない仕事から自由になる
私たちが日々行っている家事には、実はやらなくてもいい作業がたくさん含まれています。
そのようなタスクを見直して、家事を軽減し、自分の自由になる時間を増やすことも、ミニマルライフのひとつです。
時間をやりくりするための家事の見直し術~やみくもに時短家事をするべきじゃない(前編)。
家事は毎日続くことなので、最低限にしておいたほうが、体力を温存できます。
今、大掃除のシーズンですが、大掃除も、メディアの言うようにしっかりやらなくてもいいし、何も年末にやる必要もありません。
5.長期的な幸せをめざす
メディアや世間、周囲の人の言っていることにまどわされず、自分の価値観に基づいて満足感を得ることがミニマルライフの目指すゴールです。
結局、人は自分の価値観に従った生き方をしているときが一番幸せです。
心理学者カール・ロジャーズの「自己一致理論」によると、人は自分の価値観や信念に沿った生き方をしているときに、最も心理的な安定感を得られます。
たとえば、「家族との時間を大切にすること」が理想なら、実際に家族と過ごす時間を優先すれば幸福感が増します。
逆に、家族との時間を犠牲にして仕事などをしてしまうと、後悔やストレスを感じます。
繰り返しますが、ミニマルライフの基本は、「自分が大事にしたいもの」を選ぶことです。
そうするプロセスで、価値観を見直し、その価値観に基づいた行動をしていきます。
「本当に大切なもの」に自分のリソースを集中させるから、より長続きする幸せを得られるのです。
自分を満たしてくれるものを見つける
日々の生活の中で、「自分を満たしてくれるもの」を意識し、そこにリソースを使うようにしましょう。
毎日「その日楽しかったこと」を書き留めて、自分が好きなことを見つけておくと、大きな満足感を得る手がかりになります。
日記に、「嫌だったこと」「頭に来たこと」を書くことが多いなら、今日から「よかったこと」「楽しかったこと」「うれしかったこと」「心がほわっとしたこと」を書いてみるのはどうでしょうか?
1ヶ月など期間限定でやってみてください。
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今回は、ミニマルライフの核となる考え方を5つ紹介しました。
ミニマルライフは単にものを捨てることではなく、「自分にとって大事なこと」を見極め、それらを優先していく生き方です。
やってみると、かなり奥深く、自分自身を知ることもできるし、長続きする幸福にもつながります。
まずは、仕事や家事など、日々ストレスを感じる分野から、ミニマリストのような選択をすることから始めましょう。