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たまたま見かけたYouTuberが動画で勧めているものや、「これは、勝ってよかった」「便利だよ」という言葉がきっかけで、ものを買ってしまうことってありますよね?
こうした買い物を防ぐ方法を5つ紹介します。
人の使っているものが欲しくなる
YouTubeで、自分にとって最適なものや探していたものを見つけることも多いと思います。
しかし、私たちは、人が使っているものを欲しくなる傾向があります。この心理には、社会的証明(social proof)という名前がついています。
人が使っているのを見ると、その商品の価値を高く感じてしまうのです。また、仲間になりたい、あの人のようになりたい、私もあんなふうに楽しみたいという心理も働きます。
つまり、客観的に要不要を判断しないまま、動画で紹介されていた商品を買ってしまうことはよくあるのです。
私も、塗り絵グッズを買い集めていたとき、かなりYouTuberの影響を受けました。
YouTubeやSNSを見なければ、影響を受けずにすみますが、有益な情報も得られるので、全く見ないわけにはいかないでしょう。
このようなメディアを利用していても、ちょっとした心がけで、無駄な買い物を防ぐことは可能です。私は、以下のことを心がけています。
1.すぐに買わない
すごくシンプルなやり方ですが、少し時間をおくのは効果があります。
動画でYouTuberが使って見せているのを見たその瞬間、欲望にボッと火がつくので、冷却時間をおきましょう。
私は、ノートに欲しいものを書いて30日間待つことをおすすめしています(名付けて、30日間待つノート)。
でも、そんなに待てないときもありますよね?
たとえば、いつも使っているバックパックがこわれたので早急に買わねばならないとか。
そんなときは、1ヶ月も待てません。それでも、見てすぐに買うのではなく、2~3日考えてください。
そんな余裕がないときでも、一晩、それもできないときは、動画を見たあと、別のこと(家事や仕事など)をして、数時間後に考えることをおすすめします。
2.それは人生を変えるか?
その商品を「今」、手に入れると、確実に人生がよくなるかどうか考えてください。
YouTubeでは、別にどうしても必要ではないけれど、あると便利そうだな、人生がよくなりそうだな、楽しくなりそうだな、というものをたくさん見かけるはずです。
どうしても必要なものは、すでに手に入れているはずなので(それがないと生活できないため)、YouTubeで見た商品がニーズかウォンツかと聞かれたら、大半はウォンツです。
ニーズとウォンツが初耳の人はこちらをどうぞ⇒ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)
YouTubeで見るものは、たいていウォンツですが、ニーズではないけれど、自分の人生にとって大事なものや、あると劇的に生活が変わるものはたくさんあります。
多くのウォンツ品は、人生を複雑にしますが、手に入れると、人生が楽になるウォンツ品もありますよね?
たとえば、私にとって付箋はニーズではありませんが(付箋がないときは紙切れとマステを使えばいい)、あると、とても便利です。
頭の整理やタスク管理、リマインダーなどに使えますから。
iPadやキンドル(e-reader)も、なくても生きられますが、あれば生活が楽になるし、物を減らすこともできます。
付箋、キンドル、iPadを購入してから、私の人生は確実に変わりました。
そういう、人生を大きく変える度合いが高いものかどうか考えてください。
買ってもたいして暮らしが変わらないような、もっと言えば、逆に悪くなりそうなものには手を出さないほうがいいです。
3.値段の安さで決めない
値段の安さを優先して購入を決めるのはやめましょう。
私もそうですが、値段が安いと、「まあ買ってもいいか」と思いがちです。
失敗してもお財布にそんなにダメージがありませんから。
いくらぐらいが安いかは、人によると違いますが、3000円以内でしょうか?
私もアマゾンで商品を見ていて、ものにもよりますが、11ドル~19ドルぐらいのものは、「安いからいいか」と買い物のハードルが下がります。
さらに、ネットで見ているときは、しばしば、アンカー効果(Anchoring Effect アンカリング効果)が働くので、要注意です。
アンカー効果は、以前べつの記事で説明しましたが⇒無駄遣いの原因は心理的な思い込み。認知バイアスを知って上手な買い物を。
最初に目にした数字、特徴がアンカー(錨、いかり)となり、その後の意思決定に影響を与える認知バイアスです。
カーネマンとトヴェルトスキーという学者が見つけた認知バイアスですが、物理的な錨が、船を固定するように、最初に見た情報が人の判断や評価を固定してしまうという意味で、anchoring (アンカリング)と名付けたそうです。
確かにそうですよね。
別の商品であっても、すごく高いもの(たとえば、AirPods Proが3万円とか)を動画でいろいろ見たあとに、別の動画で2500円の財布などを見るとすごく安く感じると思います。
このバイアスから私たちは逃れられないので、何かの購入を決めるときは、前に見た情報は頭の中から押し出し、財布なら財布として値段を見て、購入を検討してください。
4.完璧主義に気をつける
私たちが新しいものを探すのは、もっと便利なもの、より性能のいいもの、より見た目のいいものなど、今よりいいものを欲しいからだと思います。
つまり、現状や手持ちの品よりいいものが欲しいのです。
生活をグレードアップしていくのは悪いことではありませんが、完璧主義に陥ってしまうと、「ベストのもの」をどこまでも探し続けてしまいます。その結果、買い物が止まりません。
手持ちのものを見直して、ほどほどで手を打つことも考えてください。
今、テレビやモニターの画質はどんどんよくなっています。通常、私はテレビを見ませんが、日本でハイビジョン放送が始まったあと、実家でテレビを見たことがあります。
そのとき、「こんなに画面がきれいすぎる必要ある? なんか不自然なんですけど」と思いました。
現在、私は、ドラマや映画を見るときは、アマゾンで1万円以下で買った安い中国製のプロジェクターで壁に映し出して見ています。
当然、画質はそこまでよくありません。娘の家でスマートテレビを見ると、「ああ、テレビってこんな高画質なんだ」とは思いますが、プロジェクターで十分です。
このように、どんどん上に昇っていこうとするのではなく、「自分はこのあたりでいい」という線をもうけると、飽くなき欲望から解放されます。
5.買う理由と買わないほうがいい理由を確認する
その商品を買う理由はいくらでもあるでしょう。
もっと便利になる、あるだけで毎日楽しいかも、友達に自慢できる、私の部屋にぴったりだ、今どきこれぐらいのものは持っていなきゃ、私、こんなに仕事がんばっているんだし、などなど。
ですが、買う理由と同じくらい買わないほうがいい理由もあります。
買っても使わないんじゃないの? どうせまたすぐにガラクタになるんじゃないの? 確か、家に同じものあったし、今、旅行資金貯めてるところじゃないの、べつになくても困らないよね、妹から借りればいいんじゃない? また1つ、物が増えるよね? などなど。
少し前にレンタルでハンモックを試した方のメールを紹介しましたが⇒持たずに試す~ハンモックを買う前にレンタルして1回使ったら気が済んだ話。
可能ならレンタルしたり、身近に使っている人がいたら見せてもらったり、店頭に行って、さわったりしましょう。
そんなことをしながら、買う理由、買わないほうがいい理由を洗い出し、最終的に、「今、これを私がどうしても買わなければならない理由」を明確にしてください。
その理由に納得してから買うと、満足度の高い買い物になります。
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YouTuberの影響で、安易に物を買ってしまわない方法を紹介しました。
純粋に買い物をコンテンツにしていないYouTuberでも、使っているものを紹介している動画はたくさんあります。
節約系やミニマリストの動画でもそうです。
実際、そういう、「おすすめ品」を紹介するコンテンツは人気があります。「買ってよかった無印良品」とか。
ですが、それはあくまでその人にとって、その動画を撮影した段階で買ってよかったものに過ぎず、自分が買ったあと、「買ってよかった」と思えるかどうかは、別問題です。
YouTuberは自分ではありません。自分軸を大事にしてください。