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シンプルライフをめざして、一生懸命、家の中を片付けていると、だんだん人のガラクタが気になってくるものです。私もそうでした。
今回は、ガラクタ持ちの家族と18年暮して会得した、家族が自分の持ち物を片付けないとき、できるだけ心安らかに断捨離を続ける方法を5つお伝えします。
1.家族に余白を見せてあげる
家族のガラクタ(に見える物)が、いっぱいあっても、まずは自分の物を捨ててください。それから、公共スペースをできるだけきれいに整えておきましょう。
自分がいらない物をどんどん捨てて、シンプルかつ幸せになっていく様子を見せれば、家族は影響を受けます。
残念ながら、私の家族はあまり影響を受けていないようですが。それは私があまり大げさに、「捨てたからいいことあったよ」というしぐさを見せないからです。
私は、いつも淡々と、きわめて個人的に捨てていますから。
それでも、私がキッチンのカウンターやテーブルをいつもきれいにしておけば、家族もそうした余白の良さに気づくと思います。
片付けない家族は、そもそも「余白のよさ」を知らないか、忘れているのです。
まず自分の物を断捨離して身辺をきれいにし、余裕があれば、キッチンやリビングルームも片付けて、家族に余白を見せてあげましょう。
余白推進運動です。
2.最低限のコミュニケーションはする
なぜ、自分が断捨離をしているのか、どうしてシンプルライフにしたいのか、そういう意向は、家族全員に話しておいたほうがいいです。
「言ってもわかってもらえない」と思うかもしれません。ですが、言わないともっとわかってもらえないし、かえって物が増えることがあります。
先日、こんなことがありました。
私はキッチンの引き出しにある、大きな包丁が余分だと思ったので、1つ、取り除いておきました。いきなり捨てると、夫が何か言いそうだったので、引き出しから出して、ユーティリティルームの奥に置いてある箱に入れておきました。
この箱は、断捨離執行猶予箱です。
そこに入れたまま、何ごともなく半年すぎたら、「包丁を断捨離しよう」、と思っていたのです。
ところが、なんということでしょう。
夫は、私がいつも不用品を寄付している、地域の寄付センターから新しい(でも古い)包丁を買ってきて、引き出しに入れたのです。
私が黙って、包丁を間引きしたばっかりに、余計な包丁が家に入ってきたわけです。
共有しているものは、黙って捨ててはいけないのはもちろんのこと、猶予箱に入れてもだめなのです。
みんなで使っているもので、「これはもういらないかな?」と思うものがあったら、一応、ほかの家族にも意見を聞いてみましょう。
「捨てちゃいけない」と100%言われると思っても、「万が一」とか「あわよくば」といったケースがないとも限りません。
3.最適な片付け方は人によって違うことを忘れない
人はみんなそれぞれ個性があります。「きれいさ加減」の解釈も、人によって違います。このことを忘れないことが、家族ともめずに、断捨離を続けるコツです。
私は、机の上に何もないほうが好きだし、作業中は音もないほうが集中できます。
たぶん、誰でも、余計な物が出ていない部屋のほうが、仕事の効率があがるはずです。
その理由⇒集中できないのはぐしゃぐしゃの部屋にいるから。ガラクタは脳にも悪影響を与えています
ですが、この理屈が通らない人がいます。
子供です。
子供は、何もない机より、マーカーやおもちゃが出ている机のほうがうれしいようです。大人でも、道具がいろいろ出ていたほうが、安心して、作業できる人がいます。
人によって、どの程度片付いているのがベストかは違うのです。
そこで、主婦として、家の中を片付けるとき、余白を作るべきだけれども、共有スペースによっては、家族の好きな「散らかし具合」や「片付け方」にしておくことも大事です。
言うは易しですが。
我が家では、キッチンツールは、流しの引き出しに全部入っています。この引き出し、幅60センチ、奥行き52センチ、深さ15センチという大きなもの。
ここに包丁、フライ返し、ピーラー、キッチンバサミ、その他のキッチン小物をすべて入れています。
引出しの中に秩序はありません。
仕分けするケースを入れたほうがいいような気もしますが、そういうケースをわざわざ買いたくないので、ずっとそのまま。
私としては、余計な物が減れば、たとえ引き出しが大きくても、物は見つけやすくなると思っているのです。
そこで、先に書いたように、こっそり包丁を間引きしたりしているわけです。仕分けケースなんか買ってしまうと、かえって物が増えそうです。
引き出しを開けるたびに、中身が探しやすいように、ツールをざっと縦に並べて揃えていました。
ところが、最近、夫は、人がせっかく縦に並べたものをみんな横にしてしまうのです。彼は横に並べたほうが使いやすいらしいのです。
共用の収納スペースでこのようなことが起きたら、意地になって、自分のやり方を通そうとすると、かえって疲れます。
相手の性格にもよりますが、譲り合いの精神を持ったほうがいいです。
4.ガラクタの背後にある問題を解決する(努力をする)
もし、家族にガラクタ持ちがいて、そこらに放置しているなら、そのガラクタを問題にして、家族を責めないほうがいいです。
部屋の中にあるガラクタは単なる現象にすぎません。
その現象を起こしている真の理由を解決しなければ、ガラクタは減らないのです。
ガラクタがそこに出ている理由は、そのガラクタの持ち主が、物とどんな関係を持っているのか、どんなふうに空間を使おうとしているのか、そんなことが原因になっています。
そこで、ガラクタを問題にせず、原因のほうを解決するほうにフォーカスしたほうがいいでしょう。
たとえば、子供がやたらとおもちゃや紙を散らかす場合、夜になってお母さんが、おもちゃを拾って片付けているとしたら、これは真の解決法ではありません。
子供でも、おもちゃを投げ入れてしまえるような物を設置して、そこに入れることを教えてあげるのが、より根本的な解決になります。
もちろん、おもちゃを買い過ぎないことも大切です。
おもちゃの断捨離法はこちら⇒子供のおもちゃを減らす方法。すでにたくさんある場合 | 筆子ジャーナル
私も娘が脱ぎ捨てた服を片付けていますが、その一方で、ゴミ箱や化粧品を入れるトレイを買ってきて、できるだけ娘が片付けやすいように、気を配っています。
あまり成功しているようには思えませんが。
現象の背後にある原因に目を向ける。大事なことです。
5.柔軟な対応をする
家族全員がミニマル志向で、みんなでどんどん断捨離している笑顔な毎日、というのはまれなケースだと思います。
夫や妻、子供、その他の同居人は、みんなそれぞれ違うガラクタ観を持っています。
自分のやり方を無理に通そうとすると、余計なトラブルが起きて、ストレスがたまるだけです。
誰でも、他人の物はゴミに見えてしまうのです。ところが、自分の物はみんな大事で、使ってなくても、捨てられません。
そこで、その場その場で、柔軟な対応をするのが求められます。散らかす相手が子供だったら、片付け方を教えてあげることができます。けれども、相手が大人だったら、ほっておいたほうがいい場合もあります。
強制的にきれいにしても、望ましくない反動が起きる可能性があります。私は夫に物を捨てさせようとして、何度も失敗しています。
シンプルライフをする目的は、少しでも心地よくして、家族で幸せに暮らすこと。
自分の我を通すと、この目的から遠ざかってしまいます。
何のために捨てているのか忘れず、風にしなる柳のようなしなやかさと強さを持って事にあたるのが、ガラクタ持ちの家族とうまくやる極意です。