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部屋がきれいになったあと、この状態をキープしたいので、筆子さんの秘訣を教えてください、という問い合わせをいただきました。
今回は、このメールに回答します。
まずお便りを引用します。ホワイトドラゴンさんからです。
きれいな空間を保ちたい
件名: 断捨離について
本日はじめてまいりました、ホワイトドラゴンと申します。
さて、わたくしも、断捨離を開始して比較的きれいになったと自負しておりますが、より綺麗を保っていきたいのですが、筆子さまのなさってる秘訣をよろしければおしえてください。
ホワイトドラゴンさん、はじめまして。
ブログに起こしいただきありがとうございます。
はじめてアクセスされたので、気づかなかったのかもしれませんが、当ブログには、たくさん過去記事があります。
過去記事の中に、私の捨て方やリバウンドしない秘訣を、かなり書いています。そういう記事を読んでいただけば、私の考えていることや、生活ぶりがよくわかると思います。
☆この記事の最後にリンクしておきます☆
ただ、「過去記事なんて読んでる時間はないんだ、とにかくさっさと教えてほしい」という方がいらっしゃるのも事実です。
そこで、ある程度断捨離が終わったあと、その状態を保つために私が心がけていることを4つ紹介します。
なお、あまりにも質問が簡単すぎる(一般的/抽象的すぎる)ため、ホワイトドラゴンさんの質問の意図とは違う回答になるかもしれません。
1.ミニマルライフの実践
暮らしのすべての分野において、できるだけシンプルに暮らすことを意識しています。
物を増やさないだけでなく、考え方もシンプルにするようにしています。その結果、身の回りにあるものは素朴な物が多いです。
パソコンやスマホはとても素朴とは言えませんが、たとえ多機能のものでも、機能をしぼって利用しています。
はじめてキンドル(電子書籍)やキンドルファイヤ(タブレット)を買ったときは、できるだけ使いこなそうとよくばっていました。
「キンドルファイヤの活用術」とか「キンドルファイヤの便利な使い方」なんて本を買ったこともあります。
ですが、すべての機能を使おうとすると、かえって生活が複雑になるし、頭も疲れるとわかりました。いまは、自分の使いたいごく少数の機能だけを使うようにしています。
(キンドルファイヤはこわれたので、いまはiPad Proを使っています)。
そのほうが、「レス・イズ・モア」です。
レス・イズ・モアとは?⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
私の夫は、私と反対で、(私の目からみると)何ごとも、複雑にするのが好きなようです。
今年になって、電動ポットがこわれたので、夫が新しいポットを買ってきました。
クイジナートの商品です。わかすお湯の温度が6段階もあります。しかも温度の単位が華氏です。
アメリカはすべて華氏だと思いますが、カナダは天気予報に出てくる温度は摂氏です。ということは、みんな摂氏◯◯度と言ったほうがピンと来ると思います。
ところが台所にあるオーブンは華氏だけか、華氏・摂氏の両方の表記です。冷凍食品の箱についている調理法も、華氏と摂氏の両方がのっています。
ずっと摂氏ひとつで生きてきた私にとっては、同じ事象を表すのに、華氏という新たな単位が加わり2つになると、ものすごく人生が複雑になるのです。
それなのに、夫は、すべて華氏表現の、しかも、私には無用な温度調節機能をもったポットを買ってきたのです。
確かに、お茶は熱湯よりちょっと低い温度で淹れたほうが旨味成分が引き出されておいしいでしょう。ですがそれは上等なお茶の話です。
しかも、夫は、ふだんは水、コーヒー、ジュース、アルコール、たまに紅茶(アールグレイのみ)を飲むだけです。最近は健康のためかグリーンティーのティーバッグを買ってくることもありますが、そもそもあまりお茶を飲まない人間なのです。
それなのに、こんなポットを買ってくるなんて理解に苦しみます。もしかしたら、毎日柿茶を飲んでいる私のために買ってきたのかもしれませんが、私は、いつもBOIL(熱湯にわかすこと)しか使いません。
私にとってのミニマルライフの実践は、こうした複雑さを生活の中に持ち込まないよう心がけることです。すると、物は増えないので、その結果、部屋も散らかりません。
2.物を増やした習慣を捨てる
次に私がやっているのは、そもそも物を増やしてしまった原因を取り除くことです。
悪しき習慣を改める
人が断捨離をする必要に迫られるのは、物を増やす生活習慣を持っている(持っていた)からです。
私は、
1.買物しすぎる
2.使っていない物をなかなか捨てない
3.おまけや無料サンプルを喜んで(それこそしっぽを振って)もらう
という悪しき習慣の持ち主でした。
そこで、シンプルライフをめざしながら、これらの生活習慣を少しずつ手放していきました。
一番インパクトがあったと思うのは、基本的に物を買わない人になったことです。
若い頃は、差し迫った理由もないのに、なんとなく、雑多な物を毎月のように買っていました。その結果、部屋の中にこまごまとした物がたまっていったのです。
いまでも、買物はしますが、そんなに簡単には買わないし、ちょっと買いすぎたな、と思ったら、翌月、買わないチャレンジをして調節しています。
買わないチャレンジとは⇒誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
本質的にいらない物、を家にためこむクセも完全に改めました。
こちらの記事からわかるように⇒くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白昔は、使っていない物でも、「なんとなくもったいない」と思って、なかなか捨てなかったのですが、いまは、どちらかというとさばさばと手放しています。
さらに、おまけや無料サンプルをもらうことはいっさいやめました。「よけいなおまけがついてくるから、買うのはやめよう」と思うことすらあります。
ダウンサイジングのためにさまざまなプロジェクトをする
悪しき習慣を改めるために、いろいろなプロジェクトをやっているのも、以前とは違うところです。
たとえばこんなプロジェクトです。
・ワンインワンアウト(1つ入ったら1つ手放す)とそのバリエーション
・30日間チャレンジでターゲットを決めて買物を制限する ☆30日間チャレンジとは?⇒マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)
・パントリーチャレンジ⇒パントリーチャレンジのススメ~ズボラ主婦だからできる究極の節約方法
・本箱チャレンジ⇒本や雑誌を捨てられないあなたに、本箱チャレンジのススメ。
・1000個捨てチャレンジ⇒持たない暮らしに近づく1000個捨てチャレンジの楽しみ方。
このようなプロジェクトやその他の暮らしのシンプル化イベントを、1人で期間を決めてやっています。
3.物を大事にすることを意識する
物を大事にすることを意識すると、いたずらに物が増えません。
物を大切にするために、私は2つのことをやっています。
1)しっかり使うことを心がける
物を大事にするとは、しっかり使うことだと考えています。
そこで、持っている物はちゃんと使うようにしています。何かの事情で、同じ物がありすぎると、1つひとつをしっかり使うことができないので、余分を寄付して数を減らしています。
使わずに、ずっとしまいこんでいるのは、大事にすることではないので、手持ちの物はどんどん風を通しています。
これは思い出の品も同じです。とはいえ、私はあまり思い出の品は持っていませんが。
娘の作品も厳選して、ほかのよく参照する書類といっしょにホルダーに入れ、机の引き出しにしまっています。こうすると、年に何度も目にすることになります。
何かを買うときも、「ちゃんと大事にできるかな?」と考えてから買うようにしています。
こう考えると、自分はすでに、使い切れないほどいろいろな物をたくさん持っていることに気がつきます。
特に私がたくさん持っているのは書籍です。フランス語も、手持ちのものでいくらでも勉強できるので、勉強本はもう一生買わなくてもいいんじゃないのかしら、と思います。
自分の持っているすべてのものをちゃんと使うことを意識すると、なかなか新しい物を家に導入できません。物を減らしたい方には、とてもおすすめの考え方です。
2.すでにある物を有効活用する
何かが必要だと感じたら、すぐに買わずに、夫か娘が持っているもので代用できないか考えます。
塗り絵用に水彩色鉛筆がほしいと思った時、昔、娘に日本でステッドラーの水彩色鉛筆を買ってあげたことを思い出しました。そこで、娘に「使ってないならちょうだい」と頼んでみました。
残念ながら、しっかり断られたので、自分で買いました。
洋服も、今年はまだ1着も買っていませんが(下着と靴下はのぞく)、買うなら、近所のスリフトショップで中古品を買おうと思っています。
すべてを中古品でまかなうことは難しいのですが、一応、望みのものがあるかどうか、一番近所にあるスリフトショップに出向くことはします。
もちろん、家の中にあるもので代用できないか考えることもします。
4.ブログを書く
考えてみると、私はずっと暮らしをシンプルにするプロセスをブログに書いています。その結果、シンプルライフに近づいていると思います。
現在は、捨てる話は主に「筆子ジャーナル」に書いていますが、以前は、断捨離系の記事を書いていたブログを持っていたし、これとは別に、捨てたものをただえんえんと書き連ねるブログも持っていました。
日記代わりの生活記録ブログにも、「シンプルライフ」というカテゴリーを作り、どこを片付けたか、何を捨てたか、どうやって捨てたか、今度は何を捨てたいのかなどなど、こまごまと書いていました。
このように、捨てる生活について、ブログに書けば、自分の行動を客観的に見直すことができます。
自分が物を増やす原因にも気づけるし、改善策も思いつきます。
ブログに自分の生活を書くことは、物減らしに多いに役立ちました。
すべての人がブログを書く必要はありませんが、自分の暮らしを振り返ることができる何らかのツールを持っているといいと思います。
ツールといってもおおげさなものではなく、使いかけで放置されているノートに、捨てたいものを書いてみたり、メモ帳に捨てる予定を書いてみたりするだけでいいのです。
こちらの記事では、質問者さんの部屋にあるものを図解してみましたが⇒中学生女子の汚部屋を片付けるには? このように自分の家のどこに、どんなガラクタがあるのかイラストにしてみたり、マインドマップに描いてみたりするのも、効果的ではないでしょうか?
断捨離後のリバウンドを防ぐのに役立つ記事
片付けたあとリバウンドしない方法を書いた記事をリンクしておきます。よろしければ参考にしてください。
物を減らしたあと、スッキリ生活を維持するには何をするべきなのか。 ☆同じ主旨の読者の質問に答えています。
やればできる。断捨離後のスッキリ片付いた部屋を維持する3つの鉄則。
せっかく片付けたのになぜリバウンドする?断捨離後にきれいな部屋を保つ3つの秘訣
ミニマリストはリバウンドすると思いますか?という質問に答えます。
これならもうリバウンドしない、断捨離習慣を身につける7つの秘訣
ほかにも、「ミニマリストへの道」シリーズで、私がリバウンドした状況と理由を書いた記事もあります。過去記事を読むのは面倒かもしれませんが、読んでいただくと参考になると思います。
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今回は、断捨離後、きれいな状態を保つために私が意識していることを書きました。
実際のところ、私の住んでいる家は、いわゆる「ミニマリストの部屋的な美しさ」はありません。リビングルームにあるソファの、いつも夫が陣取っているエリアなんて、インテリアにこだわりのある人が見ると、発狂してしまうかも、と思うほどです。
気持ちに余裕があれば、このような空間を目にしても「仕方ないか」と達観できます。
よって、心の中を整えることも、スッキリ空間を保つ秘訣の1つと言えるでしょう。