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ある日、私は階下の大きな物入れから、雑多なものを掻き出していました。
もちろん断捨離するためです。
この物入れには18年以上眠っていた「新品」がありました。
なぜそんなに放置したのか? とうとう捨てて私が学んだことは? きょうはそんなお話をします。
新品同様のファッション雑貨がわさわさと
この日私が引っ張り出してきたのは、ファッション小物とかファッション雑貨と呼ばれるたぐいのもの。
アクセサリーではありません。
おもにソックス、そしてハンカチやクロス。帽子、マフラー、ヘアゴム、コースター、湯たんぽなど。
そんなにおしゃれな物はありませんでしたが、どれもあまり使っていないのできれいでした。
中には何年も使わないままだった新品もありました。
写真左奥のソックスは、ごくふつうのソックス。ほとんどすべて新品です。自分でユニクロやGUで買いましたが、使わないまま眠っていました。
この写真を撮影した2年前から5本指ソックスを愛用するようになっていたからです。
5本指ソックスとは?⇒知らないと損する5本指靴下の健康効果~履き心地の良さには理由あり
予備のソックス(ストック)を買って無駄にしたパターンです。
その下は帽子。里帰りしたとき、母がくれたので日本でちょっとかぶりました。しかし、カナダには別の帽子があったため、出番がなくなりました。
左手前のグレーの物体は帽子(ワッチみたいなの)とおそろいの布地のマフラーです。楽天の店舗で買いました。購入履歴を見たら、2007年の8月31日にそれぞれ1837円で買っています。
楽天の購入履歴は2000年から現在(2017年7月)まで見られますが、17年あまりのあいだにマフラーを5本も買っていました(履歴内を「マフラー」で検索して発覚)。
結局4本は処分して、今は残りの1本を使っています。マフラーというよりストールです。店舗のオークションで200円でした。
多くの小物がゴミになったのは、結局のところ他に着用するものがあったからです。つまりダブっていたのです。
私は、いろいろな服装をして楽しむタイプではなく、同じものばかり使うので、用途が同じものはすべて不用となるのでした。
18年間新品のまま眠っていたもの
右側の奥にある小箱が、18年間、新品のまま棚の中に放置されていたものです。それぞれ個別包装されており、さらにそれをビニール袋に入れてました。
捨てるにあたり、すべて包装を取り去りました。
なぜ包装されていたのか?
カナダの人にあげるお土産用としてわざわざ友だちに頼んで買って送ってもらった物だったのです。
こちらに来たばかりの頃、お世話になった人に、日本のお土産をさしあげたい、と思うシチュエーションが何度かありました。
以前の私は典型的な日本人で、人様の家にお招きされたら手土産を持っていったほうがいい、と考えていました。
買物が好きだったので「お土産」の調達は格好の買物のチャンスでした。
これは物を増やす思考です⇒お金を貯めたいなら今すぐ捨てたい日本人ならではの3つの習慣。
しかし、何も持ってこなかったので、わざわざ日本にいる友だちに頼んでお土産になりそうなものを送ってもらったのです。
友だちはとても気前がよく、たくさん送ってくれました。
それを包装したままずっと持っていました。
小箱の中身は、小さな招き猫の飾り物と、鶴や扇の形のジャパネスクなピアスです。
右手前のきれいなハンカチは3~4枚もお土産用です。宇野千代ブランドの和風ハンカチです。
他にもクロスがたくさんありますが、母にもらったり、若いときに買ったりしたものです。
ことあるごとに、招き猫やピアスを人に贈っていましたが、余ったものがずっと物入れの中で眠っていました。
「いつか誰かにあげるかな」と思いつつ、結局、18年たってもさばき切るチャンスはありませんでした。
こうしたお土産の予備軍、べつに腐るわけでもないし、さしてかさばるものでもありません。私は4回の引っ越しのたびに、新居に持ち込みました。
すごく無駄だったな、と思います。
なぜ捨てられなかったのか?
この日捨てたものを、それまで捨てられなかった理由は3つあります。
1.忘却という名の無視
2.罪悪感
3.希望的観測
掃除をするたびに、お土産の袋に気づいていましたが、ふだんは忘却の彼方でした。
いえ、心の底ではちゃんと気づいていたのですが。
「わざわざ友だちが買ってくれて、遠いカナダまで送ってくれたものを捨てるのは忍びない」という罪悪感もあり、なかなか捨てられませんでした。
希望的観測とは、「いつか、どこかで使うかもしれない」という気持ちです。
この3つは物が捨てられない典型的な理由ですが、私も、こうした思考のまま、使わないものを長い間持っていたのです。
物を捨てるタイミングは?
何かを長時間使っていないことに気づいたら、それが捨てるタイミングです。
不用になったらすぐさま処分するのが身軽になるコツ。すぐに捨てないと、家に棲みつきます。
私の経験では、長く持てば持つほど、上に書いた「捨てられない理由」が強化されます。
私のように、引っ越しがあったり、暮らしの見直しをする機会があれば、長年持っていたものでも捨てる機会が訪れるでしょう。
しかし、大半はそのままずっと家の中に放置されます。人はいつも新しく買ったもの、これから買うものに、意識を向けていますから。
たとえ、存在に気づいても、「何かに使える」と思って、そのままになります。
シンプルライフを目指している人ですら、物を捨てるとき、「もったいない」「まだ使える」と反応しがちです。
一番いいのは、最初から不用な物を家に入れないことです。
私は、友だちにお土産の調達など頼まなければよかったのです。頼んだとしても、ちゃんと使う見込みのある数だけ送ってもらうべきでした。
不用な物をいったん家に入れてしまうと、おうちの子になり、手放しにくい物に変容します。
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もともと無用な物をたくさん家に入れてしまった私は、お土産の袋を見るたびに、「人にあげないともったいない」と感じ、それができないと、「捨てるなんてもったいない」と思っていました。
右を見ても左を見ても、「もったいない」という思考で止まっていたのです。
本質的に不用な物を収納すると、たとえそれがどんなに小さなものでも、目にするたびに心がずーんと重くなります。
私の「もったいない」という気持ちも、「せっかく買ってもらったのに活用できなくて申し訳ない」という気持ちもどんどん重くなっていきました。
手放したらスッキリ
18年後、とうとう断捨離しました。その時、小さなお土産たちが、私の心に漬物石のように重くのしかかっていたことに気づきました。
捨てたら本当にスッキリしましたから。
いつものように寄付することにしました。小さなものばかりなので、小ぶりの箱におさまりました。
梱包して外の物置へ。
汚れていたふきんやタオルはウエスにしました。
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ふきんはともかく、ハンカチはあまりウエスに向きません。床をふくには生地が薄すぎるからだと思います。
さて、この日、私は2つの教訓を得ました。
教訓1:使ってなくて、次に使うめどが立たないものは即捨てるべし。
教訓2:使うあてのないものを、家に入れるべからず。
この教訓を唱えながら、不用品をばさばさ捨てていたら、暮らしはシンプルになり、身軽になっていきました。
全然使っていない物を見て、「まだ何かに使うかな?」と思ったら、それが捨てるタイミングです。
もう2度と使いません。
どうしても捨てられないなら、今すぐ使えばいいのです。
☆このシリーズを最初から読む方はこちらへどうぞ⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)
☆この続きはこちら⇒使っていない物を意識的に使ってみてわかったことは?:ミニマリストへの道(93)
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カナダの人は、ハンカチを使いません。それもハンカチがあまってしまった理由です。トイレにはペーパータオルが設置されています。
できるだけ紙を使い捨てしたくないので、私はタオルハンカチを使っています。