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コアなゴミなし生活を追求しているわけではない、ごくふつうの人でもできる、プラスチックのゴミを減らす簡単な方法をお伝えします。
プラスチックのゴミをできるだけ出さない選択をしていると、環境にいいのはもちろんのこと、自分の暮らしもシンプルになるし、節約もできるのでおすすめです。
まず、なぜプラスチックのゴミを出すべきではないのか、簡単に復習しておきましょう。
プラスチックのゴミを減らしたほうがいい理由
どんなゴミも少ないに越したことはありませんが、特にプラスチックのゴミは、意識して減らしたほうがいいです。
ふつうのプラスチックは生分解性がありません。
生分解性とは、土壌など自然の中で、物が微生物によって分解され無機物(水や空気など)になることです。腐る、とも言えます。
腐って、自然のものに戻れば、環境に負荷がかかりません。
ところが、現在、ふつうに使われているプラスチックは、腐りません。紫外線にさらされていると、長い時間をかけて、小さく小さく分解されていきますが、プラスチックのまま存在し続けます。
腐らないので、プラごみを出せば出すほど、地球上にプラごみが増えていきます。自分の家の中にどんどんゴミがたまっていき、外に出せない状態を想像してみると、その深刻さがわかるかもしれません。
海の中でプラごみが堆積している場所もあります。
プラごみが運よく、まともに、ゴミ捨て場に行ったとしても、1000年ぐらいそこに存在し、ボトルから生体によくない化学物質が溶け出し、水や土壌を汚染します。
リサイクルできるプラスチックもありますが、輸送、リサイクル過程そのものにコストがかかり、エネルギーとして、さらに石油を使うことになります。
よって、余計なプラごみを出さないほうが地球の未来のためによいのです。
詳しくは前回の記事をごらんください⇒なぜ、今すぐプラスチックのごみを減らすべきなのか?
生分解性のあるプラスチックもあるにはありますが、製造するのにコストがかかります。
日常的に使われるポリエチレンなどの代わりにはとてもなれません。今後、研究が進んで、そのへんにレジ袋をポイ捨てすると、1ヶ月後には消えている、なんて日が来るかも知れませんが、まだまだ先のことです。
ではどうしたら、プラごみを減らせるのか?
プラスチックはとても便利な物質なので、あらゆるものに使われています。プラスチックを使わずに生活するのは不可能です。
私がおすすめしたいのは、3分未満でゴミになってしまうようなプラスチック製品を最初から使わないことです。
こんな工夫はどうでしょうか?
1.ペットボトルや使い捨てのカップの使用を減らす
自宅に置くペットボトルの飲料は、非常用の水ぐらいにして、あとは、自分で飲み物を用意し、水筒に詰めて持ち歩くと、プラごみが減ります。
毎日職場の自販機で、ペットボトル入りのジュースを必ず1本買っている、なんて人は、月水金は水筒にする、など無理のない範囲でペットボトルを使う頻度を減らしてみては?
もちろん完全に水筒に切り替えてもいいのですが。
私は水筒派です⇒節約したいなら水筒を持て~象印を愛用中 水筒を持ち歩くと、余計な飲み物を買わなくなるので、節約できます。
自販機のスタイロフォームのカップや、コーヒーショップでもらうプラカップもできるだけ使わず、水筒やマイボトルに詰めてもらうといいでしょう。
もう30年以上も前ですが、日本で英会話学校に通っていたことがあります。
その学校の入っているフロアの奥に、休憩する場所があって、自販機が置いてありました。飲料を買うとスタイロフォームのカップがパカっと落ちてきて、そこに飲み物が注がれるタイプのものです。
私は英会話スクールに行くたびに、この自販機でコーヒーを買って、飲み終わったあと、カップを捨てるゴミ箱に捨てていました。1日の終わりになると、このゴミ箱からカップがあふれんばかりでした。
マイボトルやマイカップの導入で、こうしたゴミをかなり減らせます。今はこんなふうにスタイロフォームのゴミの量産は行われてないと思いますが。
2.使い捨てストローを使わない
大人なら、特殊な場合をのぞいて、ストローを使わなくても飲み物を飲めるので、ストローはできるだけ使わない、と決めるとよいです。
ストローのヘビーユーザーなら、メタルやガラス製の使い捨てないストローを買うか、多少値段は貼りますが、生分解するプラスチックを使ったストローを買うとよいでしょう。
私も、毎朝、ホットレモンウォーターを飲むとき、ガラスのストローを使っています。
15ドルだったと思いますが、とても重宝しています。隣にあるのは、一緒に買ったストローの中を洗う専用のブラシです。
マグカップは森修焼です⇒私が森修焼(しんしゅうやき)のマグを使うわけ~安全にこだわった食器です
ホットレモンウォーターとは?⇒ホットレモンウォーターでデトックスしながら免疫アップ。でも歯に悪いから注意
3.もちろんレジ袋の使用も控える
レジ袋をその買い物のとき1回しか使わず、その後は、「いつか使うかもしれない」と家に溜め込むだけなら、エコバッグや買い物かごの使用を考えたほうがいいです。
エコバッグを使ったほうがいい話はこちらに詳しく書いています⇒ゼロ・ウェイスト(ゴミなし)生活の始め方。1回しか使わない物の使用をやめてみる。 ペットボトルにもふれています。
4.プラスチックに入っている食品の使用を控える
プラスチックの容器に入って売っている調理済み食品はできるだけ食べないようにします。
たとえば、電子レンジで温めるだけでできあがる冷凍食品とか、お湯で温めるだけで食べられるレトルト食品とか、便利ですよね?
一人暮らしの人や忙しい人には重宝する食べ物です。
私もまだ白米を食べていたころ、母にレトルトパックのご飯と、フリーズドライの味噌汁(個別包装)と、きゅうりのキューちゃん(愛知県のメーカーが作っているきゅうりの漬物)を送ってもらって、調理し(?)、おいしくいただいていました。
私は小豆も好きなので、炊飯器や鍋に入れて炊けば、赤飯になる商品もよく送ってもらいました。これは炊く商品なので、容器はでませんが、小袋が出ます。
米、豆、調味汁がすべて別々のパッケージ(小袋)に入っており、ごま塩も別の袋に入っています。
これでお赤飯を作ると、いきなりゴミが増えます。
こうした便利な食品は、常食は避けて、過密スケジュールのときなど、特別なときのお助け食品として活用したほうがいいでしょう。
そもそも、加工食品はあまり健康によくないです⇒加工食品のメリット、デメリットを知り健康的な暮らしを目指す
電子レンジでプラスチックを加熱したときの安全性の懸念もあります。
それに、こうした食品を使うより、ふつうに素材から作ったほうがお金がかかりません。
いろいろなものを簡単に電子レンジで作るのが流行し、電子レンジでこんなこともできます、あんなこともできます、ともてはやされていた時期がありました(今もそうでしょうか?)
私も、電子レンジで作るお菓子のレシピ本を持っていて、いろいろ試しましたが、確かに調理時間は短いものの、味は今ひとつ。
「鍋やフライパン、オーブンで作ったほうが、おいしい」という結論に至りました。
5.化粧品やパーソナルケアグッズの使用を減らす
コスメやボディシャンプーなどの洗浄剤の容器は、プラスチックが使われていることが多いです。日頃のお手入れに使う化学物質を減らせば、プラごみも自然に減っていきます。
現代人は、化粧品やトイレタリー(顔や身体をケアする商品)を使いすぎているのではないでしょうか?
私のように、完全に化粧をやめろとは言いませんが、使う数を絞るだけで、かなりプラごみの量産を避けられます。
肌断食をしてみてもいいです⇒肌断食中のミニマリストが使っているたった1つの化粧品
パーソナルケアグッズは嗜好品となりつつあります。店頭でカラフルな商品を見たら、それは全部プラスチックなのだということを思い出してください。
そのカラフルさゆえに、動物たちが、小さくなったプラ容器を食べ物だと思って食べてしまう事故が起きます。
本当に使う商品だけに絞ることは、別に苦行でも何でもありません。
使わない化粧品まであれこれ買っても、自室や洗面所が散らかるだけ。片付けや管理に時間を取られるし、「きょうはどれを使おうかな?」と迷うのに、これまた時間と意思の力を使ってしまいます。
シャンプーも、毎日する必要はなく、もっと回数を落とせます。
シャンプーボトルと言えば、ボトルの色が派手だから、わざわざ無印や100均のシンプルな詰め替え用ボトルを使う人もいます。
確かに生活感がなくなり、水回りの見た目はよくなるかもしれません。ですが、詰め替え用ボトルの分だけ、プラごみが増えています。
水回りをシンプルにしたいなら、湯シャンにしたほうがずっと効果的です⇒湯シャンのやり方や効果を書いた記事のまとめ
すごく大きなボトルを買ってきて、詰め替え用に小分けしてるから、結果的にはプラごみは減っている、という意見もあるかもしれません。本当にそうなのかは、自分が出しているゴミをチェックすればわかります。
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今回は、プラごみを減らす、比較的簡単な方法をお伝えしました。
今、衣類も含めてプラスチック製のものが多いので、使う物の数を減らせば、ゴミも減ります。
そこで、
1.必要以上に物を買うことをやめる。
2.ふだんよく使うものは、使い捨てじゃない物に切り替える
この2つを心がけると海で堆積するプラスチックを減らせるはずです。
過剰包装をやめるとさらにいいですね。
「使い捨て商品のほうが安上がりだ」と思うかもしれませんが、長い目でみると、買い物の手間も考えあわせれば、使い捨てない商品を導入したほうが、コストを抑えられます。
使い捨て商品を支持していると、いつまでたっても使い捨て文化から抜けられません。