書類の山

ミニマルな日常

最終更新日: 2020.11.29

父親(同居)が持っている大量の書類を片付けてもらうには?

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お父さんが持っている大量の書類が家を侵食しているという読者の相談メールに回答します。

まずメールをシェアしますね。ふじさんからいただきました。



父親の書類がありすぎる問題

件名:問題の先送りかもしれないが家は片付けたい。

筆子さんこんにちは。

2年前ほどこのブログを知り考え方などとても影響を受けています。

同居の親のことで筆子さんのご意見をお聞きしたくメールしました。

家庭環境で言うと私自身は独身で高齢の父と同居しています。

自分の物は自分のスペースからはみ出ないようにしています。

家は比較的スペースに余裕がある方だと思います。

父親は元教師で本・雑誌・新聞・資料・写真など紙物がものすごく沢山あります。

そして年代的に(80代)ほとんど捨てることができません。

現役を退いても何かを書くために調べた物をプリントしたり、本を買ったりと紙は増え続けています。

ただ本人も少しは処分をしなくてはと思ってはいるようです。

今は収納できない紙類をダンボールに入れて箱を積み上げて保管しています。

父も物が多いと生活しづらいとは思っているようですが、優先順位は、捨てる<生活しづらい、のようですし、実際に捨てる、となった時にも今でも高齢で体力も落ちてきているため、本人が手を動かすのはすでに不可能と感じています。

(おそらく自宅の書類含めレンタルスペースにあるものは、業者に頼んで処分してもらうことになると思います)

先日、家のリフォーム工事を理由にレンタルスペースを借り、そこにある程度の書類を移動させました。

いつでも行くことができるように、家の近くで借りました。

移動させたものは父が確認した「いずれ確認して処分する予定のもの」です。

借りて5ヶ月経ちますが、そこに書類を見に行ったことはないないようです。

レンタルスペースを借りため家の中は少しすっきりしたのですが、開いたスペースに新たなダンボールを置き(廊下など)また少し生活がしづらくなってきてました。

レンタルスペースにはまだ余裕があるため、今見ていない書類はそこに移し、手元に置いておきたい物を今ある収納スペースに入れようと提案したいのですが(提案は拒否されないと思います)

これは問題の先延ばしにすぎないでしょうか。

本人が不要な物を捨てようと思わなければレンタルスペースが増えていくだけな気もします。

(レンタルスペースの費用は父が払っていますが、生活に支障は出る訳ではない)根本的に必要のないものは処分する、と言う考え方に持っていきたいですが、筆子さんが度々おっしゃる通り人は変えられないと言うのも身にしみて理解しています。

コロナで外出できない高齢の親がこの先も安全に暮らせ、そして私もとっても生活導線を快適にしたいと思っています。





ふじさん、こんにちは。メールありがとうございます。2年もブログを読んでいただき、うれしく思います。

先送りする時間の余裕はない

「今見ていない書類をレンタルスペースに移し、手元に置いておきたい物を今ある収納スペースに入れようと提案したいが、これは問題の先送りでしょうか?」

もちろん、先送りです。

収納が問題の先送りになる話⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから

そもそも、外部に収納スペースを借りるべきではありませんでした。

家をリフォームするときに、いらない物をばっさり捨てるべきだったと思います。

現在レンタルスペースに入っているものは、「確認後、処分する予定の紙」ですよね? つまり、ゴミです。

いくらお金に余裕があるからといって、ゴミを保管するのに使うことはないでしょう。

しかも、お父さんは、5ヶ月たった今も、借りた場所へ確認に行っていません。

お父さんが、30代や40代なら、今後、のんびり、紙の山に向かい、中身を確認し、判別し、捨てる時間もあるかもしれません。

けれども、80歳を越えていたら、残り時間は長くても20年です。あと20年しか生きられないのに、何が悲しくて、大量の古い紙と向き合わなければならないのでしょうか?

国際長寿センターというところの資料によると、80代の男性が、100歳まで生きる確率は、2.89%です⇒元気百歳になる方法 データ集 ☆PDFなので、ブラウザによっては開かないかもしれません。

いつの統計かわかりませんが、ほかのデータから考えるに、2011年あたりの数字だと思います。

私ならレンタルスペースは解約する

とはいえ、もう借りてしまったのだから、私なら、レンタルスペースを解約する計画を立てて動きます。

ほかの読者の方からも、何年もレンタルスペースに入れっぱなしだったものを、ようやく捨てた、というお便りをいただいています。

現在、さほど必要がなく、手元に置かないものは、外部の収納スペースに入れたところで、結局、将来のどこかの時点で捨てることになります。

ふじさんは、「20年後、業者を使って捨てるからいいや」と考えているようですが、古い書類がたくさんあると、現在の生活の質が落ちることは、過去記事に何度も書いているとおりです。

お父さんにとっても、大事なのは今の生活です。

お父さんが、今、やりたいのは、ものを書いたり、調べたりすることであり、要済みの書類の整理や片付けではないから、レンタルスペースにも出向いていないのす。

レンタルスペース(とそこに入っている古い書類)がなければ、そういう用事をする必要もなくなりますし、そのスペースに新たに紙を押し込めば、未完了の仕事が増えるだけです。

会話が必要

ふじさん、お父さんが、レンタルスペースや、家の中にある書類について、どう思っているのか、一度、ざっくばらんに話し合ってください。

これまで、書類について、話し合いをしたことがありますか?

私、筆子は、「古い書類? そんなもん全捨てに決まってる! レンタルスペースに入れる? 何を馬鹿なことを言ってるんですか!」と反応しますが、ふじさんのお父さんや、ふじさんは私ではないので、全く違う価値観をお持ちでしょう。

人を変えることはできませんが、同居している人間と対話して、妥協点を見つけ、ともに気持ちよく暮らせるようにしていくことはできます。

居住空間をシェアしているわけですから、勝手気ままなことをして、相手に迷惑をかけるべきではありません。

妥協点や問題の解決の仕方を見つけるには、コミュニケーションが不可欠です。

TED EDの動画で、How can you change someone’s mind? (hint: facts aren’t always enough) (人の考えを変えるには? ヒント:事実だけでは不十分なこともある)というのがあります。

4分半と短いし、日本語の字幕もあるので見てください。

生活環境、信条、価値観の違う人間を説得するには、会話が重要だと言っています。

話し合う目的は、相手に自分と同じように考えてもらうことではありません。

相手の考えていることを知るために、話し合います。

お父さんが、信じていること、信頼しているもの、大事にしていることを見つけて、お父さんが大事にしたいものを尊重できる解決策を提案すればいいのです。

ふじさん以外にも、「高齢の親が物をためこんでいる」という相談メールをよくいただきますが、多くの人は、

母/父はもう60代/70代/80代で、物を捨てられない世代だし、私とは全然価値観が違うから、

と言って、話し合うことを最初から投げているようです。

話し合いはせずに(めんどくさいことはせずに)、なんとか親に物を捨てる気になってもらう方法はないか、と思ってもそんな都合のいい方法はありません。

ふじさんのお父さんは、元学校の先生ですから、高等教育を受けているし、知性のある人だと思います。

「もう使わない紙は捨てて、いま、生活しやすい環境にしたほうが、自分のためにも、同居の娘のため、環境にもいい」という考え方を教えてあげれば、きっと納得してくれるでしょう。

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******

私のおすすめは、不用品の全捨てですが、そうできないときは、外部の収納スペースに入れるのではなく、取り出しやすいところ置いたほうがいいです。

書類にしろ何にしろ、しまいこんでしまうと(手元から遠く離すと)、ますます使わなくなります。

大きな本箱を置いて、取り出しやすいように、カテゴリーごとに並べておく、一部屋、書庫にしてしまう、という方法をとっても、レンタルスペースをしまい込むよりはいいと思います。

そして、動きのない書類は順次捨てていきます。

それでは、あなたも、質問、感想、その他伝えたいことがありましたら、お気軽にメールください。

お待ちしています。





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