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今年は、もっと手帳を活用して、うまくスケジュールを管理したいのですが、どうしたらいいですか?
この質問に回答します。
まずメールをシェアしますね。
clakoさんからいただきました。
手帳を使い始めても三日坊主
件名:手帳を活用したい!
過去にブログにも掲載いただき、物を捨てたことでの成果を実感しております。
1年を振り返ると、捨てることが進むこともあれば、仕事に追われてしまうとおろそかになったりと、一進一退だったなと感じています。
とはいえ、捨てることが進むにつれて、頭の中がすっきりしていくことは実感しております。
来年に向けて私が習慣化したいと思っているのは、手帳を活用したスケジュール&やることの管理をすることです。
私はどうしてもやらなきゃいけないことを先延ばしにする傾向があるのと、日々の雑務に追われて、大事なことを忘れて、あとで後悔するというこの繰り返しにうんざりしています。
この点をどうしても改善したいと思っています。
手帳を選んだり、手帳活用法の本やブログを読むことが大好きなのですが、自分が行動に起こすとなると、いつも3日坊主です。
どこで立ち止まるかというと、
・朝、手帳を開こうと思っても、手帳を開かない→今あることに目を向けたくないという現実逃避でしょうか?
・手帳を完璧(キレイ)に使いたいと思っていて、途中で挫折すると、やる気がなくなる。
完璧主義のお話については、過去の筆子さんのブログでも拝見しており、誰も見ない自分だけの手帳なんだから、途中から始めても、汚くてもいいと思う反面、なぜか長続きしません。
来年こそ、手帳の活用を習慣化して、もっと頭がすっきりとした生活を送りたいと考えています!
ぜひともアドバイスをいただきたくメールをいたしました。
clakoさん、こんにちは。メールありがとうございます。
いつもブログをごらんいただき、重ねてお礼申し上げます。
不用品を捨てて、頭がすっきりしてきてよかったですね。
手帳の使い方ですが、その人の性格、生活環境、手帳を使って何をしたいかによって違うので、細かいことではなく、基本的なことを4つアドバイスします。
1.ゴールの見直し
まず、何のために自分は手帳を使いたいのか、考えてください。
自分が手帳を使う究極のゴールです。
「このゴールさえ達成できればいいのだ」と自覚していれば、途中から手帳を使おうと、字が汚かろうと、見た目がいけてなかろうと、手帳の使用が止まることはないと思います。
手帳を買っても開かないのは、服を買っても着ないのと同じですよね?
服を買っても着ないのは、その買い物のゴールが、「有用な服を買って活用すること」ではなく、「買い物欲を満たして、とりあえずハッピーになること」だったりするからです。
手帳活用本や人の手帳の中を見たい人の中には、ゴールが「(本当は使わなくてもいいのに)手帳を使うこと」や「手帳をおしゃれに書くこと」になっていることが多々あります。なんとなく、「手帳を使うと、できるビジネスマンになれる」「人生がよくなる」という幻想を抱いている人もいるでしょう。
しかし、手帳を使う最終ゴールは、自分のスケジュール管理です。
人間の短期記憶は穴がありすぎるため、覚えておかねばできないことを手帳に書いておくだけです。
それさえできれば、書き方なんてどうでもいいし、何だったら、カレンダーでもいいし、スマホをよく使うならGoogleカレンダーでもいいわけです。
手帳を美しく書くことがゴールになっていないか、今一度確かめてください。
2.シンプルな手帳を選ぶ
次におすすめしたいのは、できるだけシンプルな手帳を選ぶことです。
手帳で管理したいこと(手帳を使って実現したいこと)を、紙にすべて書き出します。
次に、特に重要なことを3つ~5つぐらい選び、それができるシンプルな手帳を用意してください。
いま、いろいろな手帳がありますが、シンプルな製品のほうが、柔軟に使えるため、継続できると思います。
clakoさんが手帳でしたいことは、メールによると、タスク管理のようだから、To-doリストを書きたい、ですかね?
ほかにも、手帳を使う目的は、
・仕事の納期を忘れないようにしたい
・記念日や誕生日を覚えておきたい
・宿題の期限を忘れたくない
・お稽古ごとにいく日を忘れたくない
・毎日やる家事を書き出したい
・ブログのネタを書き留めたい
・気になった言葉を書き留めておきたい
・これから読みたい本を書いておく
など、いろいろあります。
「手帳を持ちたい」と言っているのだから、clakoさんは、毎日、職場に出勤し、わりとスケジュールに変動がある人なのかもしれません。
ですが、毎日やることが同じなら、マンスリーのページで管理するようなことは、カレンダーに書いてしまったほうが、楽だったりします。
上手なカレンダーの使い方。スケジュール管理のコツを押さえて汚家を脱出
日々のto-doや、やらねばならないことは、そのへんの紙にだーっと書き出して、終わったら消し込む、という方法も使えます。
尚、手帳を書くことと、先延ばしをしないことは別の問題です。
手帳にこまごま書いていても先延ばしをする人はいます。それは、きっちり家計簿をつけていても、家計が改善されない人がいるのと同じです。
先延ばしはやめて、大事なもののためにスペースを作りなさい(TED)
3.使い方もシンプルにする
手帳の書き方もシンプルにします。
手帳を使いこなせないのは、ろくに手帳を使ったことがないのに、いきなり、「フルに使いたい」と、高望みをするからです。
「あんなことも、こんなことも、手帳にびっしり書いて、とにかく、手帳を100パーセント活用して、バリバリ仕事したいな」という幻想を持っているのなら捨てましょう。
メールにあるように、完璧主義になりすぎるから、結果がゼロなのです。
「部屋をきれいにしたいなあ」と思いながら、早く、上手に片付けることにこだわりすぎて、情報集めをしているあいだに、部屋の状態が変わることなく、1年が終わる人と同じパターンです。
手帳を買ったら、書かないと意味がありません。
手帳の基本的な役目
手帳を使いこなそうと思わず、基本的なことができればいいと思ってください。
手帳の基本的な役割は
・覚えておきたいけれど、覚えられないこと(その日の予定など)を書く
・整理しておかないと、スムーズに取りかかれないことを整理して書いておく(To-doなど)
・できごとを振り返る
このぐらいだと思います。最初は、「この3つができればいい」と思って書き始めてください。
手帳の使い方に慣れたら、独自の使い方をしていけばいいでしょう。
たとえば、たくさんあるタスクに優先順位をつけるとか、これからやってみたいことを書くとか。
尚、手帳にびっしりいろいろなことが書いてあるから、うまく使いこなしている、とは言えません。手帳を使う目的が達成できているのなら、べつにスカスカでもいいのです。
貧乏性の人は、手帳を買ったらびっしり書かないともったいないと思うかもしれませんが、違います。目的が達成されているかどうかが重要です。
1年終わって、「余白がいっぱいあって、もったいない」と思うなら翌年はもう少し書く所が少ない手帳を買えばいいですし、なんだったら、その余白は、使用後に、メモに使えばいいのです。
4.手帳を使うことを習慣づけるコツ
最後に、手帳を使うことを習慣にする方法です。
これまで失敗した理由は?
去年、手帳を途中で使うのをやめてしまった理由を分析します。
メールによると
・朝、開かない
・手帳をきれいに使いたいと思って、途中で挫折した
この2点が失敗要因のようです。ほかにもありませんか?
たとえば、書く所が少なすぎる手帳だった、欄が狭すぎてうまく書けなかった、大きすぎてバッグに入らなかった、重すぎて、持ち運ぶのが困難だった、などという物理的な要因もあったかもしれません。
私は、字が大きいし、筆圧も強いし、やたらといろいろなことを書くため、小さなスケジュール帳は役に立ちません。持ち歩かない(そもそも出歩かない)から、手帳ではなく、レターサイズ(およそ22センチx28センチ)のデイリープランナーを使っています。
「多くの人が使っている人気の手帳だから」、「有名人が使っているから」「ステイタスシンボルになるから」という理由で手帳を選ばず、あくまで自分の用途に合わせて手帳を選んでください。
手帳を書く時間を作る
朝、手帳を開かないのは、開かなくても、それなりに、人生がすぎていくからです。
本当に自分はそれでいいのか、考えてください。
人は、自分がやりたいことしかやらないので、「別にいいや」と思っていたら、きっと今年も朝、手帳を開きません。
自問して、「やはり、手帳を使いたい」と思ったら、手帳を書く時間を確保します。
仮に、朝、7時45分から15分、と決めたとしましょう。
次に、どこで手帳を開くか決めてください。キッチンにあるダイニングテーブルあたりでしょうか?
時間と場所を決めたら、朝7時45分に手帳を開くのを忘れない手立てを施します。
朝、手帳を開くコツ
・手帳とペンを枕元に置いておく(いちいち取り出さなくても、さっと見ることができる)。
・前の晩にダイニングテーブルに手帳とペンを置いておく
・「手帳、書いた?」と付せんに書いて、洗面所の鏡や、会社のロッカーの扉、冷蔵庫の扉に貼っておく(リマインダー)
・手帳を書く時間をあらかじめスケジュールに入れる(片付けをする時間を、スケジュールに入れておくのと同じ要領です)。ただ、このスケジュールを手帳に書いてしまうと、手帳を開かなかったら忘れるので、以下のどれかをしてください。
— 「朝7時45分になったら、手帳を開くこと」という自分あてのメッセージをスマホのロック画面に表示させる
— 家族に、「明日の朝、手帳書いた?って私に聞いてね」と習慣になるまで毎晩頼む
— 自分あてに、「手帳書いた?」というメールやメッセージを送信しておく
— Googleカレンダーのアラーム機能を使って、手帳を開くことを自分で自分に促す
・手帳を毎日使う、という30日間チャレンジをする。
マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)
まとめ
「え~、たかが手帳を書くのにこんなにいろいろやるの?」と思ったでしょうか?
やってください。
新しい習慣を身につけるのは、そんなに簡単ではありません。
1)本当に手帳を使いたいかどうかの確認
2)何を書くか考えておく⇒2番、3番参照。最初は最低限でいい。
3)手帳を書く時間の確保
4)どこで書くか場所を決める
5)手帳を書くことを忘れない工夫
この5つはきっちりやってください。そして実践します。
いったん習慣になってしまえば、7時45分あたりになったら、勝手に手帳を開いて、何か書いているし、事情で手帳を書けなかった日は、気持ち悪くなります。
尚、先にも書いたように、状況によっては手帳を使わなくても、タスク管理も先延ばしの改善もできます。
本当に自分は手帳を使いたいのか考えるプロセスは省かないでくださいね。
いろいろなことを書くことに慣れるために、ブレインダンプなどもやってみるといいですよ。
おすすめの本⇒筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
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手帳の使い方に関する質問に回答しました。
日本はもう2021年ですね。
明けましておめでとうございます。
今年も、質問、感想、近況報告、その他つぶやきなど、お気軽にメールを送ってください。お待ちしています。
では、今年もよろしくお願いいたします。