ページに広告が含まれる場合があります。
毎日、流しを磨き始めて、最初は調子よかったし、片付けの効果もありました。だけど、最近、疲れてきました。
どうしたらいいでしょうか。
この質問に回答しつつ、新しい習慣を身につけるコツを紹介します。
今回は、調子がよかった時期(2月の半ば)にいただいたメールと、それから1ヶ月後にいただいた、「疲れてきました」と訴えるメールの、両方を紹介しますね。
差出人は、はるさんです。
シンクを磨き始めたらいい感じ
件名:シンクを磨いて1週間になりました
いつも参考にさせていただいております。
半信半疑でシンクをピカピカに磨いていたら、1階全体がきれいに片付きました。
1週間で捨てたゴミの量は過去最高レベル。
私の住んでいる地域では、各資源ごみの回収がそれぞれ2週間に1度ほどなので、まだ出せていないゴミもあるのですが、リビング·ダイニングなど家族が集まる部屋がスッキリと片付きました。
夜寝る前に、
1)シンクをピカピカにする。
2)テーブル、コタツの上に物を置かない
と決めています。
そうしたら、5歳の息子が寝る前にきちんとおもちゃを片付け、テーブルをフキンで拭いてくれるようになりました。
今までは、物がごちゃごちゃと置かれていたので、お手伝いを頼む時に私が物をどかさないといけない状態でした。
親がキチンと片付けていれば、子どもも真似をしてくれるのですね。
これからも習慣づけてきれいにしていきたいと思います。
まだ、自室の片付けが終わっていないので、くじけず頑張りたいと思います。
自分のものはなかなか捨てられないと思いますが、今までとは考え方を変えていこうと思います。
はるさん、はじめまして。
シンクを磨くことがきっかけで、家の中が片付いてきてよかったです。
シンクを磨き始めたら、家全体がスッキリしてきた、というメールはほかにもたくさんいただいています。
私の体験⇒流しをピカピカに磨くことが家全体の片付けにつながる~ミニマリストへの道(26)
読者の体験⇒効果的な片付けの始め方~シンクを磨くと生活が一変する
シンクを磨くのと、寝る前のテーブルの上のリセットはこれからも続けるといいでしょう。
次に、最近いただいた、「疲れてきた」というメールです。
うまく手が抜けません
件名:疲れています。
いつもブログで勉強させていただいております。
1ヶ月ほど前に、『シンクを磨いて1週間になりました』と報告したものです。
もしかしたら、私の不手際で送信がうまくいっていないかもしれません。
あれから、夜のルーティンとしてシンク磨き・トイレ掃除・次の日の朝食やお弁当の準備・洋服の準備と少しずつやることを増やしていったので、朝起きたときにとても楽になりました。
しかし、5歳の息子の寝かしつけが遅くなるのと、私自身が寝不足気味になっているので、夜のルーティンを少し減らしたいと思うようになりました。
ルーティンをすべてやり、絵本の読み聞かせをすると夜10時近くになってしまいます。
ただ、せっかく身についてきたのにやめてしまうと、すべてが何もしなかった頃に戻ってしまうような気がして、うまく手を抜くことができません。
あと、せっかく綺麗にしたシンクを家族に使われるのがすごく嫌です。
私がきれいにしたあとは朝まで使わないでと思ってしまいます。
こんなことを思っていても、仕事で夜遅く帰って来ることは仕方ないんだからもっと柔軟に対応してあげないとと思ってはいるのですが、うまくできません。どのように考え方を変えれば良いでしょうか?
ヒントになるような過去記事がありましたらご紹介いただけるとうれしいです。
基本的に家に帰ってからは、座る暇なく家事をしている状態です。
日中はパートですが、仕事をしています。家族は主人、私、娘(13歳)、息子(5歳)の4人家族です。
主人はタメコミアンで、なんと車やバイクを10台くらい所有しています。
しかも、実家や知り合いの家に置いてもらっているので、私は正確に何台持っているのかわかりません。
これも困っていますが、私のものではないので口出ししないようにしています。
はるさん、2度めのお便りありがとうございます。
1度目のお便り、ふつうに届いてますよ(上で引用しています)。
お便りをいただくと、「受け取りました」という自動送信メールが、フォームに記入いただいたメールアドレス宛に届くようになっています。
一度にあれこれ欲張らない
私からのアドバイスは以下です。
欲張らないで、やることを減らしましょう。
疲れているのは、自分のキャパシティ(体力や時間、その他のリソースの許容量)を無視して、あれこれやろうとしているからです。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
タスクを入れすぎれば疲れるのはあたりまえです。
新しい習慣を身につけるときは、もっとも身につけたいことを1つだけ選んで、それが、完全に身につくまでは、他のことには手を出さないほうがいいです。
最初の1ヶ月は夜の流し磨き。これが、完全に身についたら、次の月は寝る前のテーブルのリセットを加える、というように。
フライレディのベイビーステップは、毎日1つずつ、新しい習慣を身につけるようになっていますが⇒家は1日では片付かない。汚家をきれいにする31の小さな習慣(1)
1ヶ月ですべての習慣を身につけるの必要はないし、すべてをやる必要もありません。
実情に合わせて柔軟に対応してください。
「柔軟に対応できません」と言っているから、できないだけで、そうしようと思って、行動し始めれば、ふつうにできます。
オール・オア・ナッシングの思考を捨てる
「現在の夜のルーティンの一部(または全部)をやめると、元に戻ってしまう」という考えは、典型的なオール・オア・ナッシングの思考で、認知のゆがみです。
なんでも白黒つける考え方をやめるススメ。思い込みを手放して可能性を広げるには?
今すぐ捨てたい根拠のない思い込み:10の認知のゆがみ、その1
実際は、前の状態には戻りません。
だって、流しを毎晩磨き始めて、2月の段階で、すごくたくさんのゴミを捨てたから、部屋はその分、きれいになっていますよね?
その前は、それすらもなく、部屋に物がいっぱいあったわけです。
今は、着々と減っていると思いますよ。
このすばらしい成果や、自分が行動を起こしたという事実、さらには、きれいな部屋を手に入れるために、毎日、少しずつ片付けているプロセスに目を向けてください。
この考え方を、私は、「たっぷりあるマインド」と読んでいます。
「足りている」「充分」と思うと、本当に心身・経済ともに豊かになれるのか?←質問の回答。
なぜ、結果より、行動(プロセス)にフォーカスしたほうがいいのか?
完璧主義を手放す
オール・オア・ナッシング思考をする人は、完璧主義の人が多いです。
完璧主義だから、オール・オア・ナッシングなのか、オール・オア・ナッシングだから完璧主義になるのか、その順番はわかりませんが。
「流しを磨いたあと、使わないでほしいわ」と強く思うのも完璧主義だからです。
流しは飾りものではありません。流しは使うためにあるのだから、使って汚れて、なんぼでしょう?
自分が磨きおわったあと、家族がシンクを使って、朝起きたら、汚れた皿や鍋やらでいっぱいだ、という状態ならば、話は別です。
この場合は、家族で話し合って、「皿を使ったら、本人が洗って、ふいて棚にしまう」とか、「すすいでディッシュウォッシャーに入れるところまでやる」というルールを作ったほうがいいと思いますが、そういうわけじゃないですよね?
ちょっと水滴がついていたり、コップや皿が2~3枚、シンクの中に放置されてるぐらいですよね?
流しが汚かったり、洗い物がいっぱい残っていたら、もっと悲惨な状態になっていると思います。
はるさんが、流しを磨くから、家族は流しを気持ちよく使うことができます。これって、いいことじゃないですか?
しかも、毎日流しを磨くことが、自分にとっては、ペースメーカーになっています。
ゴールを再確認
ご自身のゴールや理想の生活、叶えたいことを再確認すると、タスクを減らせると思います。
はるさんのゴールは、「ピカピカの流しを、夜の9時から、翌朝5時半まで、1年365日キープする」、なんてことではないはずです。
流しを磨いたり、夜、いろいろなタスクをこなすことで、かなえたいことがあるから、こうしたルーティンを取り入れたのですよね?
自分が求めている生活を再確認して、その理想の生活に向かう道や、そこへ行くことにつながるタスクを選んで行ってください。
「家族全員が健康で、毎日笑って暮らす」というのがゴールならば、べつに、いつも流しが光っている必要はありません。
仕事や家事の優先順位を決める6つのポイント。やりたいことをやれる人生に。
やりたいことがたくさんあって、気持ちが休まらないときの対処法。
タメコミアンとコレクターの違い
ご主人は車やバイクをコレクションしているのであり、ためこんでいるのとは違います。
何かを意図的に集めていて、集めたものをさらに増やしたり、それを管理、維持したりすることに、自ら積極的に時間やお金を使い、そうすることがうれしいし、そのコレクションから多大なる人生の喜びを得ている — これがコレクションだと思います。
私の夫は、何十年も前の、見もしない教科書やノート、誰も使わない電卓やそのマニュアル、すでに処分したプリンター用のインクカートリッジ、すでに処分したビデオデッキ用のクリーニングテープ、何年も使っていないハロウイングッズなどを箱に入れて、持っています。
積極的に所有したいから持っているのではなく、なんとなく捨てそびれたとか、捨てるのはもったいない気がするから、箱にいれたまま忘れてしまった、といったあいまいな理由で、ただずるずる持ち続けているだけです。
タメコミアンってこういう人のことではないでしょうか?
コレクションは、その人の趣味なので、ご主人のことはほっといて、ご自身の物の片付けに意識を向けたほうがいいでしょう。
*****
読者の質問に回答しました。
忙しい人や疲れている人は、たいてい、自分で自分を忙しくして、首をしめています。
手を出しすぎだし、コントロールしようとしすぎなのです。
「大事なポイントだけクリアできればいい」と考えれば、そこまで忙しくならないのでは?
育児で時間がないなら、多少、部屋が散らかっていても目をつむるとか、上のお子さんは、もう大きいから、もっと家事を委任するとか、いろいろ方法はあります。
片付ける時間の作り方~忙しい主婦でも、不用品を捨てる時間はある。
家族が家事を手伝わない5つの理由。原因をクリアして解決に導く。
私は、子供が小さかったときは、家事、育児以外は何もしていませんでした。
その分、お金はなかったけれど、めちゃくちゃ疲れる、とか、座る暇もない、ということはありませんでした。
その人の性格やキャパシティにもよりますが、一点集中型(シングルタスク)で生きたほうが、疲れません。
子供はいつか大きくなるので、目が回るほど忙しい時期が、ずっと続くわけでもありません。