セール品

お金を貯める

セールの利用はどこまでも慎重に:知らないうちにお金が貯まる行動案(その8)

収入は支出の数字を追ったり、日々の買い物を記録したりするのは面倒でできない。

だけど、もっと貯金したい。

そんな人に、われ知らず、お金が残る行動を提案しています。

今回は、セールに注意するすすめです。

人間は安売りに弱く、何かがセールになっていると、「お得だ!」と思って買うことが多いですよね?

しかし、これは、しばしば誤った判断です。

この判断ミスをする頻度が少なければ少ないほど、お金が残ります。よってセールで何かを買うときは、定価で買うとき以上に、慎重に考えてから決断すべきです。



セールで買った物、本当に使っている?

かつて私が、不用品をたくさん断捨離したとき、安さにつられて買った物をたくさん捨てました。

たとえば、

・楽天市場の1円オークションで、数百円で買ったトップス

・楽天市場のアウトレットの店で、数百円で買ったバッグ

・ユニー(スーパーの名前、現在のアピタまたはピアゴ)の100円~400円均一で売られていたチープな雑貨

・福袋に入っていたセーター、バッグ、財布etc.

まともに定価で買った物はあまりなく、あったとしても、もともと安い文具やコスメ、100均商品ぐらい。

「わ~、セールだ。お得だ!」と喜んで買った商品が、大量に死蔵品になり、捨てられていきました。

(フェリシモで買った物もたくさんありましたが、これはおまけ目当ての購入です)。

以前の私は、お得大好き人間で、無料で何かをもらうことや、安売りになっている物を買うのが好きでしたから、ガラクタのため具合も、普通の人よりひどかったと思います。

ドーナツをたくさん食べて使わない弁当箱を集める不思議:ミニマリストへの道、番外編7

結局捨てることになった物を買うのに使ったお金をすべて貯金しておいたら、今、こんなふうにあくせく働かなくてもすんだでしょう。

私はかなり、セールに弱かったのですが、多かれ少なかれ、この傾向は誰にでもあります。

人間は、全体を俯瞰して、価値を見比べ、うまくお金を使っていくことが苦手です。

その点においてはサル並みです⇒私たちがお金に関して愚かな決断をしてしまう理由(TED)

何かがセールになっていると、「それが安くなっていること」だけで頭が一杯になり、買ったあと、ちゃんと使うのかどうか、ということはあまり考えていません。

せいぜい、「あとでいるかもしれない」「安いうちに買っておくとお得だ。こんなときやあんなときに、使えるだろうし」と考えるぐらいです。

セールで買うことは、必ずしも得ではありません。むしろ損する確率のほうが高いです。

以下の場合、どれだけ安くなっていても、確実に損をします。





それが不用なとき

今の生活に必要のない物はどんなに安くなっていても、買うと損をします。

必要なければ使いませんから、お金をどぶに捨てるようなものです。

まあ、全く必要じゃない物を買う人はいないでしょう。

子供がいない人は、子供服も子供のおもちゃも買いません。

しかし、ちょっとだけがんばってこじつければ、必要だと言えそうな物は、セールで買ってしまうことがあるので要注意です。

今は使わないけど、もしかしたらそのうち使うかもしれない物、今使っている物より、よさそうな物、今使っている物(どっさりある)を使い終わったあとに、出番がありそうな物、これまで使ったことがないけれど、使うと生活がよくなりそうな物。

こうした物は、「必要だ」と思いがちですが、冷静に考えたら、別に今日買う必要はありません。

「必要だ、買ったほうがいい」と思うとしたら、それは、自分の行動を正当化しているだけ。

本当は、せっかく値段が下がっているものを買うチャンスを逃したくないか、「お得な買い物をした!」という快感を感じたいだけではないでしょうか。

明らかによくない物

セールで売られている物の中には、質がよくふつうならセールの値段では買えない物もありますが、もともと安く売るために作った物もあります。

買ったらすぐにこわれるような物。

値段なりの物。

そのような物を買うのも、あまり得ではありません。

本当にそれが必要なら、適正だと思われる価格を支払って、質のいい商品を必要な分だけ買ったほうが、得です。

福袋などのセット物も、店側が福袋用に仕入れた安物が入っていることがあります。

もう買うのやめたら?福袋の失敗のダメージは想像以上に大きい

使う前に使えなくなる物

賞味期限が近づいている生鮮食料品は、よく半額になります。

そうした食品を買いすぎると、自分や家族が食べる前に悪くなり、結局は消費することができません。

まあ、消費できなくもないでしょうが、味が落ちたり、栄養価が失われたりします。

ふだん使っている物のストックも、使う前に使えなくなることがあります。

夫が、もう家にはないプリンター用のインクカートリッジをまだ持っていることは先日書きましたが、こんなことになったのは、

・予備の買いすぎ

・間違えて合わないインクカートリッジを買った

こんな理由からです。

夫は、こういうミスをすることがよくあります。

ゴミをカートで出すことになったせいで、出番がなくなった黒いゴミ袋がたくさんあるのも、夫がセールで、ゴミ袋をたくさん買ってしまったからです。

まだある。セールが得じゃないとき

このほかにも、セール品を買っても、あまり得じゃないときは、たくさんあります。

・もともと法外な値段だったものが、値引きになっているとき

・商品そのものは安くても、それを使うのにお金がかかるとき(付属品がたくさんいるとか、ランニングコストが高いとか)。

1つ何かを買うと、買ったものを使うために、新たに何かを買わなければならないときや、新しい物が欲しくなってしまうことはよくあります。

止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。

・たくさん買いすぎた結果、無駄に使ってしまうとき

たとえば、安売りでビールやお菓子などを買うと、心理的に、1つひとつの価値が下がるため、必要以上に飲み過ぎたり、食べすぎたりします。

まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。

大量に手に入れることによって価値をさげてしまう

どんな物も、数がたくさんあると価値が下がります。セールでたくさん物を買ってしまうことは、自分の持ち物の価値を下げる行為だといえます。

現在、フードロスが問題になっていますが⇒食品ロス(捨ててしまう食べ物)を減らすためにできること(TED)

昔に比べて、食べもの値段が安くなり、手に入れやすいから、多くの人が、たくさん食料品を手に入れて、1つひとつの価値が下がった結果、平気で捨ててしまうのです。

セールで食品、衣料品、コスメ、嗜好品を、たくさん手に入れれば手に入れるほど、価値を落としめることになります。

家の中に死蔵品がたくさんあり、そのへんにぞんざいに積み重ねられているとしたら、持ち主は、それらの品物に、たいして価値は感じていません。

たくさんあるうちの1つで、どうでもいいから、そのへんに放置するのです。

しかし、「使ってないのだから、もう捨てなさい」と言われると、「かわいいし、まだ使えるし、捨てるなんてもったいない」と言います。

さも、自分が、物を大事にしているかのように言うわけですが、大事なら、ふだんからその存在をもっと尊重しているでしょう。

続・人がセールで物を買うのが好きな理由とそれをやめる方法。

この続きはこちら⇒不用品を捨ててお金を残す:知らないうちにお金が貯まる行動案(その9)

お金が貯まる行動・これまで書いた記事

これまで紹介した行動は以下です。

1.わが道を行く(他人の影響は最小限にする)

2.少額で頻繁な買い物(ラテマネー)のコントロール

3.ついで買いをやめる

4.自炊:弁当を持参/家で食べる

5.貯金を光熱費の支払いだと思う

6.感情と向き合う

7.物を使わずに自己表現する

8.SNSの使い方を見直す

9.ニーズとウォンツの洗い出し

10.贈り物習慣の見直し

こちらからどうぞ⇒お金が貯まりやすくなるためのざっくりした行動案~予算とか考えたくないあなたへ(その1)。

*****

お金が貯まる行動として、セールに飛びつかないすすめを書きました。

セールで買うことはむしろ損だ、と言ってもいいぐらいです。

以前も書きましたが、50%引きの品物でも、買わなければ、100%引きです。

明らかに不用な物を買うときは、その後の出費と労力を引き換えにしています。

もちろん、今、必要な物をセールで買うのは得です。しかし、多くの人が、必要な物は、もう十分持っているのではないでしょうか?





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