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服を押し付けられ、着ることを強要されるため、捨てることができない。こんな相談をいただきました。
この記事で回答しますね。最後にエッセオンラインの記事の告知もあります。
まずメールをシェアします。差出人はさつま揚げさんです。
怒られるから捨てられない
件名:頂いた服を捨てられない6つ目の理由について
一切袖を通していない(今後も袖を通すことのない)頂き物の衣服の処分に困っていたので、グーグルにて検索していたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
理由を色々書かれていましたが、私の場合どれも当てはまっておらず解決に至らなかったため、お問い合わせフォームより問い合わせた次第です。
頂いた衣服を捨てられない6つ目の理由は、『怒られるから』です。
有難迷惑という言葉がぴったりなのですが、半ば強引に『あげる』と言って衣服を押し付けてきます。
あるいは自宅に郵送で届いたりするわけですが、半ば強引に押し付けておきながら『着ないと怒る』のです。
怒るのはあげた本人だけではなく、周りの方々もです。
『今のあなたにはこちらの方が似合う』『せっかくあげたのに着ないなんてどういうつもり?』『いい服をもらったな』など、私の気持ちも考えずに、次回もその服を着てくるような感じで言ってきます。
ハッキリ『要らない』と断ると、激しい口論になったことも何度かありました。
そんな人は放っとけばいいのかもしれませんが、職場の人間関係に悪影響が出たり、業務に支障が出たりしました。
『ほかの着たい人に回した』と言ってみても、『私はあなたに着てほしくてあげたのに』といった感じで言ってきます。
こういったことが何度も続くと、『その人と会う時だけに着る衣服』が増えていき、着もしない着たくもない衣服がクローゼットを圧迫するという状態になっています。
偶然かもしれませんが、私の周りにはこういった方が結構多くて、着ない衣服ばかりがどんどん増えていきます。
先日も好みじゃない衣服を半ば強引に押し付けられ、どうしようかと処分に困っています。
私はゆったりした衣服が好きなのですが、体にフィットする方がいいと言われ、『着たい衣服を着て何が悪いんですか?』という気持ちでいっぱいです(伝えたら口論になることが多いです)。
服そのものは結構良い品だと思うので、捨ててしまうのはもったいないので、フリマやメルカリなどでお金に換えるか、着たい誰かに譲るのがいいかなと考えています。
ただ、捨てしまった後のトラブルや、業務に支障が出たりするのも避けたい気持ちがあります。
転職という手もありますが、衣服一つで職を変わるというもの大変なことですし、転職先で同じようなことが起こる可能性もあります。
あと、上司などに相談という手は使えません。上も同じような感じなので、相談しても意味がない状況です。
こういう状況なのですが、どうすればよいでしょうか?
さつま揚げさん、はじめまして。ご質問、ありがとうございます。
それは困った状況ですね。職場でさぞ不愉快でしょうし、家に帰ると、いらない服がクローゼットにぶらさがっていてますます不愉快ですね。
でも、状況をよくする方法はあります。
さつま揚げさんが、Googleで検索してたどりついた記事は、どれでしょうか?
記事を書きすぎていて、探し出すことができません。
その記事には、服を捨てられない理由(もらったものを捨てられない理由?)が5つ書かれているようですが、それ以外にも私は服を捨てない理由を最低28個は書いています。
こちらのシリーズです⇒着ていない服を捨てたい。でも、捨てるのはむずかしい。そんなときはこう考えてみる(その1)
このシリーズの最後(今のところ)この服、高かったから:着ない服を捨てない理由と、それを乗り越えちゃんと捨てる方法(28)
このシリーズの中に、義務感から服を捨てないケースを書いていますので、ご一読願います⇒これを着るべきだ、という義務感が服を増やす:服を捨てない理由とその対策(その4)
パワーハラスメントでは?
まず状況を整理したいんですが、さつま揚げさんに服を押し付ける人(時には郵送で送ってくる人)って、誰ですか?
誰から服を押し付けられているのか一言も書いてないのですが。
相手は職場の直属の上司や先輩ですか?
同期の人が相手なら、もっとしっかり断れるはずなので、上司や先輩から服を押し付けられていると私は考えていますが、合っていますか?
だとしたら、これは立派なパワーハラスメントです。
こちらのPDF(厚生労働書の資料)、開いて読むことができるでしょうか?⇒パワーハラスメントの定義について
パワーハラスメントは次の3つの条件を満たしている行為です。
1)職場における優位性に基づいて
2)適正な業務の範囲を越えて
3)身体的・精神的な苦痛を与えること
さつま揚げさんに、服を押し付けている人も、この3つをやっていますよね?
解決策として4つ提案するので、好きなものから順番にやってみてください。
1.相手にやめてくれるよう依頼する(対話する)
服を押し付ける人に「迷惑ですからやめてください」としっかり伝えてください。
他人に服を押し付ける人は、ほかにもいます。親、親戚のおばさん、配偶者、親友(のつもりの人)など。
こういう人たちは、自分が相手に苦痛を与えていることに気づいていません。むしろ、「私はいいことをしている」と思っていたりします。
だから、「あなたは、私に多大なる苦痛を与えている。これ以上、押し付けるのはやめてもらいたい」と冷静に伝えましょう。
対面で言うと口論になるなら、手紙を送ってはどうでしょうか?
または、この記事のリンクを送ってください。
以前、さつま揚げさんが断ったとき、「職場の人間関係に悪影響が出たり、業務に支障が出たりしました」とありますが、具体的にどんなことが起きたんですか?
人間関係に悪影響って、もうすでに悪影響が出てますけど。業務に支障をきたしたのは、さつま揚げさんのせいではなく、パワハラしている人間のせいです。
2.上司や人事課に相談する
上司に相談できないとありますが、なぜですか?
相談してみないとわかりませんが。
「上も同じような感じなので、相談しても意味がない状況」と、決めつけるのはよくありません。相談してから言ってください。
捨てない理由やできない理由ばかり探して、いつまでたっても片付けを始めないあなたへ。
「同じような感じ」って具体的にどういうことが起きているんでしょう。
さつま揚げさんの会社は、社員全員が気持ちよく安全に仕事をできるかどうかなんて、まったく配慮しない社風なんですか?
3.第3者に相談する
上司や人事課に相談してもらちがあかないなら、ほかの機関に相談しましょう。
たとえば、パワハラ專門の弁護士、労働組合、労働基準監督署、労働者センター、人権擁護団体それぞれの関連機関など。
こちらに相談できる機関のリストがあります⇒ハラスメント悩み相談室。相談機関紹介、会社以外にも相談できる機関があります。
おすすめサイト⇒あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-
4.しっかり断る
「え、そんな、服のことぐらいで、ことを大きくしたくない」と思うなら、しっかり断ってください。
すでに大人なのに、「いらない服をもらってしまい、着ないと怒られるから捨てることもできません」なんて、私は不思議でたまりません。
なぜ、もっと毅然とした態度で断らないんですかね。
次回、「この服、あげる、今度着てきてね」と言われたら、「気持ちはうれしいけど、いりません。私は服は十分持っていますし、私の好みでもないし、誕生日でもないのに、ものをもらうのも気分がよくありませんので」と淡々と断ってください。
それでも、無理やりくれようとしたら、「私って、何ですか? 〇〇さん(服をくれる人間)の着せ替え人形なんでしょうか?」と聞いてみてください。
まあ、四の五の言わず、「いらないものはいりません」とびしっと断るのがベストです。ただ、冷静に能面みたいな顔で断ってくださいね。
断り方のスキルを磨く方法も、たくさん書いているので、参考にしてください。
5.転職する
人の着る服にいちいち口出しする人間がいっぱいで、抵抗すると、よってたかって丸め込もうとする。
そんな会社に通う必要はありません。
「衣服一つで職を変わるというもの大変なことですし、転職先で同じようなことが起こる可能性もあります」
そうですか?
衣服ひとつのことじゃありません。はじめにも書きましたが、これ、パワハラ案件ですから。
転職先で同じようなことが起こる可能性もありますが、起こらない可能性もあります。
むしろ、起こらない可能性のほうが高いです。
というのも、ふつうの社会人は、会社の後輩や同僚に、自分のものを押し付けませんし、「自分があげた服を着てこい」なんて強要しませんし、着てこない事実に対して、怒ったりもしません。
同じ会社で机を並べていても、それぞれの社員の意識や考えていることはさまざまです。
・キャリア志向:自分のキャリア、自己成長、昇進を重視。目標に向かって積極的に仕事に取り組む
・責任感が強いタイプ:業務やプロジェクトの達成に責任を感じ、タスクに真剣に取り組み、成果を出そうとする
・チームプレイヤー:他のメンバーと協力しあい、目標を達成することを重視
・イノベーション志向:新しいアイデアや方法に積極的に取り組み、業務の効率化や改善をかんばる
・顧客志向:クライアントに満足してもらうことが重要で、よい関係を築きたい
・ワークライフバランス重視:仕事も大事だが、私生活も大事にしたいタイプ
・何も考えていない。給料がもらえればそれでいい。給料分の仕事しかしない、だけど、職場で事件が起きると、給料をもらえない事態になる可能性があがるので、同僚とは円満な関係を築いておきたい
ゴールは違っても、会社がつぶれることや、会社での人間関係がぎくしゃくすることを望んでいる人はいません。とくに日本では、「人の和」が大事ですから。
だから、嫌がっている人に、自分の服を押し付け、ちゃんと着てくるかどうか監視して、もし着てこなかったら叱りつける、なんて人は、少数派もいいところです。
べつの会社に移ったほうが、さつま揚げさんは幸せになると思います。
番外:他人の機嫌より自分の機嫌を重視する
さつま揚げさんが言うように、「転職しても同じことが起こる可能性がある」としても、防止策があります。
仕事に関係ないことで、頼まれごとをしたら、ちゃんと断ってください。最初が肝心です。
思うに、さつま揚げさんは、やさしくて、人に頼まれたことを断らないタイプなのではないでしょうか?
人助けはいいことですし、人情に厚いことも美徳です。でも、あまり相手の機嫌を取ることに熱心にならないでください。
以下の4つの記事を読んで、境界線をしっかり引くようにしましょう。
人の言いなり(ピープルプリーザー)になるのをやめる方法(TED)
人との間に境界線を引くからこそ、素晴らしい人生になる(TED)
それではさつま揚げさんの問題が解決して、これ以上いらない服がたまらないことを祈っています。
進捗がありましたら、またメールで教えてください。
捨てられないあなたに読んでほしい記事
もらい物を捨てられないのは、自分の問題と他人の問題を混同しているから。
服の断捨離ができない5つの理由。コーディネートにこだわる人は失敗する
■最初のほうでリンクしている記事で書いた「着ない服を捨てない理由」28個
1.捨てるメリットがピンとこない
2.捨てるのは面倒
3.もったいない
4.心が痛む
5.持っていなければならないという義務感あり
6.ギフトだから
7.収納する場所があるから
8.どれを捨てたらいいのかわからない
9.思い出があるから
10.ウエス用に取っておく
11.捨ててもいいのかどうかわからない
12.罪悪感を感じるから
13.娘が着るかもしれないから
14.とてもかわいくて見てるだけで満足だから
15.忙しいから片付ける時間がない
16.着るものがなくなってしまいそうで心配
17.いつか仕事に戻るとき、必要になるかもしれないから
18.たんすやクローゼットに服がぎっしり入っていないと不安
19.いつも同じ服を着ているダサい人だと、他人に思われたくない
20.そのうちメルカリで売るから
21.私はコーディネートが苦手だから、服をたくさん持っていなければならない/私はセンスがないから、いろいろな服がたくさんいるのだ/着回しが苦手だから、ある程度の数は必要なの
22.ある特定のイベント(たまにしかない)に着るための服だから
23.服を捨てるのは損
24.手作りの服だから
25.とても質のいい服だから
26.部屋着やパジャマにするから
27.新品同様だから
28.何から始めていいのかわからないから
玄関をスッキリさせたいなら
エッセオンラインに新しい記事がアップされました。今回は、玄関から取り除いたほうがいいものを書いています。
⇒玄関をスッキリさせるために「捨てるべきもの」。玄関先に置く必要のないものとは | ESSEonline(エッセ オンライン)
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会社でパワハラっぽいことを受けているとき、あまりがまんしないほうがいいと私は思います。
そのうち、メンタルの病気になって、軽く10年~20年、棒に振る可能性がありますから。
会社や職場はたくさんありますが、人生は1度だけ。
自分の心は自分で守ってください。