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6客そろいのグラスのうち、いつも手に取るのは同じ1つ。
一式でそろえた道具や、全巻買った本にも、同じことが起きています。
使っていない分があることは、たいてい自分でわかっています。
それでも、そろっているものを崩すのは気が引けるので、そのままにしてある人は多いと思います。
セットで持っているものは、実際に使っている数まで減らしてかまいません。
そろえたときの数は、自分の暮らしから出てきた数ではないからです。
食器棚や本棚を思い浮かべながら読んでみてください。
4枚組も全巻も、売り手が決めた数
4枚組の4という数が、どこから来たのかを考えてみてください。
自分に4枚必要だと思って決めた数ではありません。
売り手が、このくらいの組み合わせなら売れると考えて決めた数です。
しかも、1枚だけ買おうとしてもできないことがあります。
今の家に引っ越してから、稲わらを混ぜた素材の食器を買いました。
軽くて扱いやすく気に入ったので、ボウル、大きめのプレート、中くらいのお皿、ナッツを入れるような小さい深皿を、それぞれ4つずつ買いました。
Amazonを利用したのですが、どれも4つ単位でしか売っていませんでした。
鍋も似たようなものです。
ずいぶん前、ティファールの鍋を買ったときは、1つずつそろえるより、セットになっているもののほうが安かったので、そちらを選びました。
こうして、自分が使う分よりよけいなものが家に入ってきます。
そのうえ、セットで持っていると、使っていない分があること自体に気づきません。
4枚のお皿を、4枚組というひとかたまりで覚えているからです。
そのうち何枚を実際に使っているかは、数えないものです。
⇒なぜ日本人はこんなに食器を持っているの?~食器が増える理由と増やさない方法
ばらしても、残したものの使い勝手は変わらない
そろいを崩すのはもったいない、と私も長いこと思っていました。
1つ抜いたら、残ったほうの値打ちまで下がってしまう気がしていたからです。
ですが、値打ちが下がって困るのは、セットのまま売るときだけです。
ふだんの暮らしで使う分には、ばらしても何も起こりません。
ティファールの鍋は、よく使う2つのサイズだけ残して、あとは家から出しました。
残った鍋は、それまでとまったく同じように、煮物にもスープにも使えました。
数が欠けている、と感じたことはありません。
戸棚では鍋を重ねずに置けるようになったので、下の鍋を出すのに上にある分を持ち上げなくてよくなりました。
⇒授かり効果のせいで捨てられない物を捨てられるようになる考え方
そろえたい気持ちが働くのは、買うときだけ
鍋は道具だからばらしても平気で、見た目でそろえたいお皿や本は話が別だ、と感じますよね。
そのとおりで、お皿や本をばらせないのは、使い勝手の問題ではありません。
欠けているのが落ち着かない、集めきったものを自分の手で壊したくない、という気持ちの問題です。
ただ、この気持ちが強く働くのは、買うときと、集めている最中だけです。
収納したあとは、そろっていることを毎日確かめながら暮らしてはいません。
食器棚を開けて、4枚あってよかった、とうれしくなった日が、この1年で何回あったでしょうか。
そろっている見た目が生きるのは、それが見えているときだけです。
食器棚の奥に重ねてしまってある4枚組は、そろっていても誰の目にも入りません。
よく使う2枚だけを手前に置いておくほうが、扉を開けたときの棚はよほどきれいに見えます。
集めるのにかけた時間やお金がもったいない、という気持ちも働きます。
けれど、かけた時間もお金も、持ち続けたところで戻ってはきません。
戻らないかわりに、そろえるまでの楽しさや読んだ記憶は、本を棚から出したくらいではなくなりません。
私は若いころ、文学全集を買いそろえていました。
出ている巻を全部そろえるのが好きだったんです。
漫画も同じで、「ちびまる子ちゃん」は新しい巻が出るたびに買い足していました。
1巻から順に最後までしっかり読みたかったので、途中の巻が抜けているのはいやでした。
ところが、通して読んだのは買ってから数回のことで、そのあとは好きな巻だけ何度も開いていました。
結局、全集も漫画も全部手放しました。
好きな巻さえ手元にあればいいと思っていたのに、いざ整理してみたら、その好きな巻すら残しませんでした。
本がなくて困った、さみしいと思ったことはありません。
もちろん、いきなり全部処分しなくても大丈夫です。
好きな巻だけ残して、あとを手放すやり方もあります。
どこまで残すかは人によりますが、全巻そろっていないと困る場面は、私にはありませんでした。
1冊だけ、1枚だけ抜くのがどうしても耐えられないなら、そのセットは丸ごと家から出す方法もあります。
中途半端に欠けた棚を毎日見るより、そのほうが気持ちがすっきりすると思うなら。
そのうえで、今の暮らしに合う数だけ、あらためて買い直せばいいのです。
この1年で実際に使った数を書き出す
気持ちの整理がついたら、残す数を出します。
セットで買った数ではなく、この1年のあいだに実際に手に取った数を、紙に書き出してください。
1年で区切るのは、そのあいだに季節が一巡するからです。
お正月に人が集まる家なら、その1回も勘定に入ります。
この1年で一度も出番がなかったものは、おそらく来年も使いません。
たとえば、私の食器はこうです。
小さい深皿は、4つとも毎日のように使っています。
ナッツやヨーグルト、果物を入れるのにちょうどいいサイズだからです。
中くらいのお皿は、この1年、同じ1枚ばかり使っていました。
大きめのプレートも、手に取ったのは1枚か2枚です。
ふだんは一人で食べるので、洗ってはまた同じ皿を出す、という使い方になります。
ボウルにいたっては、この1年で使ったのは1つだけでした。
4つずつ買ったのに、4つとも生きているのは深皿だけで、あとは1つか2つで足りていたわけです。
書き出してみると、持っている数と使っている数の差が、目に見える形になります。
残す数を決めて、残りは家から出す
数が出たら、1つずつ用途を決めます。
毎日使うのが1枚、予備が1枚、というふうに割り振っていき、どれにも当てはまらなかった分は家から出します。
使っていないけれど残したいものがあるなら、何のために残すのか、はっきりさせてください。
理由が出てこないなら、セットを崩したくないだけです。
減りが早いものは、少し考え方が変わります。
私は箸を4膳セットで買いました。
これも4膳入りしか売っていなかったからです。
一人暮らしなので、一度に使うのは1膳です。
今は1膳目を使っていて、先が傷んだら次の1膳に移ります。
箸は塗りがはげたり先がささくれたりして、思ったより早くだめになるので、4膳なら使い切るめどが立っています。
これ以上の箸は買いません。
お皿や鍋のように何年も使えるものは、余っている分をすぐに家から出します。
箸のように減りが早いものは、家に置く上限を決めておきます。
2つにわけて考えておくと、次にセットで買っても、持ちすぎることはありません。
手放すと決めたものは、その日のうちにいつもの場所から出してください。
私は寄付するものを入れる袋をクローゼットに置いていて、ある程度たまったら、まとめて娘に寄付センターへ持っていってもらっています。
使ってくれそうな人が身近にいるときは、声をかけて譲ります。
⇒「持たない人」への第1歩。これができればスッキリ暮らせる。
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セットで持っているものは、そろえたときの数のまま、何年でもそこにあります。
その数を決めたのは売り手であって、あなたではありません。
今日は、家の中でいちばん崩しにくいと感じているセットを1つ思い浮かべてください。
そのなかに、この1年で一度も手に取っていないものがあれば、そこから始められます。














































