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カードで物やサービスを買いすぎて、借金は減らず、貯金はできない。
こんな生活はもうやめたい。
こう相談してきた方へ、アドバイスを書いています。
前編の復習
前半は
1.基本を押さえる(収支のチェック、予算を立てる、金利の大きい借金を返す)
2.計画をたてる練習をする
3.自分でできることは自分でする
4.不用品を処分する
5.ゴール設定
この5つを紹介しました。
後半は、
6.どれだけ使ったか把握する
7.がまんする練習をする
8.生活の無駄を見つける
9.買い物以外の健全な趣味・習慣を見つける
10.ストレスマネジメント
この5つを順番に説明します。
6.どれだけ使ったか常に把握する
財布に現金を入れておくと、使えばだ減っていくから、お金そのものが、ガソリンのメーターのように、使いすぎを教えてくれます。
すると、「あ、あと少ししかない」とか、「今月、ちょっと使いすぎてる」と気づくことができます。
クレジットカードにはこのメーターがないし、使用限度額も、たいてい自分の返済能力を、を大きく越えた金額だから、使いすぎてしまいます。
そこで、自分で使用限度額とメーターを用意してください。
メーターを準備する
たとえば、こんな方法はどうでしょうか?
ふだんの買い物は、デビットカードを使用する
どうしてもカードを解約できないなら、カードは家に置いておき、通常の買い物はデビットカードを使います。
デビットカードは使った分が即時引き落とされるし、取引があるたびに、メールが来るので、何度も何度もメールが来れば、「あ、今月使いすぎかも」とわかります。
使用したら通知してくれるアプリを使う
クレジットカードで買い物をすると、プッシュ通知をしてくれたり、利用限度額を設定できるアプリや、カードを使います。
せめて、使いすぎたら、アラートを送ってもらう設定をします。
こうすれば、使いすぎれば、そのタイミングでわかります。
手作業で残高を確認する(毎晩)
デビットカードを使うのはいやだし、私のカードにはそんなアプリはない。そんな場合は、毎晩、その日、クレジットカードで使った金額を書き、今月、あとどれだけ使えるか計算して、ノートに書いてください(デジタルツールを使ってもいいです)。
これを毎晩やってください。
カードを使わなかった日は、使用額にゼロ円と書き、今月あとどれだけ使えるかその金額を確認します(きのうと同じはずです)。
毎晩やっているうちに、カードを使うとき、「あとどれだけ使えるか?」という数字について考えるようになります。
余裕があったら、自分が返すべき借金の残高も毎晩、書いてください。
7.がまんする練習をする
手持ちのお金もないし、借金を返済するあてもないのに、クレジットカードを使ってしまうのは、「ほしい!」と思ったときに、がまんできないからです。
きょうからがまんする練習をしましょう。
やり方:
・すぐに買わない。最低でも、72時間(3日)待つ。
クレジットカードが財布に入っていると、がまんしにくいので、財布には入れないように。
・「すぐに、簡単に」の逆の道を行く。つまり、ゆっくり、ちょっと手間をかけて行う。
家事でも遊びでも、何をするときも、「すぐできて、簡単な方法」とは逆の方法をとってください。
すぐに結果を手にしないと、がまんできない人がたくさんいて、
「すぐに、簡単にできる方法教えてください」「いますぐ、こうなりたいんです」「急いでいるから、できるだけ速く返事をください」。
こんなメールをいただくことがあります。
雑誌の取材でも、「すぐに簡単にできる方法、ありませんか?」と聞かれることがあり、そういう方法を考えて、お伝えしているし、このブログにも書いていますが、「今すぐ、簡単にできる方法」で、浅く取り組んでいるから、いつまでたってもできないのです。
大事なことには時間がかかります。
過度のカード払いをやめる挑戦は、自分の人生を大きく変えるひじょうに重大なことです。それだけの覚悟をもって取り組むべき課題なので、手間がかかっても、確実に進んでください。
意志が弱いから貯金もダイエットもできないの。そんな人が自制心を持つ方法。
8.生活の無駄を見つける
クレジットカードで買い物をたくさんする人は、たいてい無駄遣いしています。
つまり、買わなくてもいい物をたくさん買っています。
日常生活を見渡して、買わなくてもいい物を買っていないかチェックし、見つかったら、今後は買うのをやめてください。
C子さん(カード払いをやめたいとメールをくださった方)は、「なんでもストックしていないと不安で大量買いをする」と書いていました。
何をストックしているのか知りませんが、災害時に使う水や食品をストックしていたとしても、そんなにたくさんはいりません。
防災用品や非常時持ち出し袋のミニマリスト基準はどれぐらい?質問にお答えしました
それに、どれだけたくさん買っても先の不安はなくなりませんよ。
円が大暴落したり、預金が封鎖されることもないとは言えません。
「そんなこと起きるわけない」と思うかもしれませんが、新型コロナウィルスによる自粛生活も、去年の今頃は、誰も想像していなかったと思います。
自分の想像を越えた「大変なこと」が起こるのが人生なので、自分の想像内での「ストックがないと心配だわ」なんてのは、心配するほどのことではありません。
買わなくてもいい物を買っていないかどうか、一度、自分の出費をしっかり振り返ってください。
まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
9.もっと健全な趣味を見つける
クレジットカードで借金を作ったり、返済のあてがないのに、カード払いを続ける人は、買い物が趣味になっていると思われます。
ショッピングが、格好の気晴らし、エンターテイメント、娯楽、レジャー、癒やしになっているのです。
しかし、買い物は、代償の大きな娯楽であり、借金があるのに続けているなら、趣味というより、毒と呼んだほうがいいでしょう。
もっと健全で、自分のためになる趣味を見つけてください。
どんな趣味でもいいです。
お金を使うこと以外に興味のあることがないなら、生活にダイレクトに直結することをやってみるといいでしょう。
たとえば、
・仕事に関係のある勉強。仕事のパフォーマンスに直結するスキルを磨く。
・運動をして体力をつける
・瞑想をして、心の中を整理する
・ボランティア活動(近所の神社を掃除するとか)
・コミュニケーションスキルをつける
趣味が見つからないときは、新しい習慣を身につけてもいいです。
早起きとか。
いま、ちょうど月初めなので、30日間チャレンジで、何かに挑戦してもいいでしょう。
人生を変えたいあなたに。30日間チャレンジのアイデア88選。
人生を台無しにしないために。暇つぶしの買い物をやめる7つのステップ。
10.ストレスマネジメント
ストレスが原因で買い物してしまうことが多いので、日頃、イライラすることや、不満に思うことがないか考えてください。
ほかの人からどう見られるか、ということを気にしている人はたくさんいますが、自分はどう思っているのか、どう感じているのか、こちらを気にしたほうがいいです。
人が思うことより、自分の思うことのほうが重要です。
自分が考えていることを、まめに紙に書き出してください。
おすすめ⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
ストレスをうまく制御することができると、ストレス解消のための買い物は減るし、「ストックがないと不安だ」という恐怖も感じなくなります。
C子さんのために、ストレスに関するTEDトークを紹介しているので、ぜひ、目をとおしてください⇒ストレスを成功の原動力にする方法(TED)
前編はこちら⇒カード払いが多すぎる人に伝える、基本の節約方法。数字が苦手でも大丈夫(前編)
関連記事もどうぞ⇒仕事のストレスによるクレジットカードの使いすぎに歯止めをかける14の方法。
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これまで、「買い物が止まりません」という相談をしてきた方は、例外なく、心のバランスをくずしていました。大きな不満や不安を感じていたり、気持ちがざわざわしていたり、空虚を感じていたり、頭の中が混乱していたりしました。
寂しさを感じている人もいました。
心の中の問題に直面するのを避けるために、あるいは、自分の気持ちを麻痺させるために、買い物をします。
物が欲しいからではありません。気持ちの問題の対処法の1つとして、買い物をしていたのです。
毎日買い物しているうちに、それが習慣になります。
その後は、何も考えず、自動的に買い物をします。
お金がなくても、クレジットカードがあれば、ほしいタイミングでほしい物が買えます。
何も考えたくないし、実際考えていないので、クレジットカードの借金ができます。
こうした生活を変える一番効果的な方法は、自分の心と向き合うことです。
問題があるところに目を向けない限り、問題は解決しません。