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何かに悩んでいるとき、しばしば、人は、被害者意識が強くなりすぎて、ますますストレスを感じるものです。
今回から、被害者的発想にとらわれないためにできることを7つ紹介します。きょうは前編として、3つの考え方を書きますね。
いらない物をプレゼントされてすごく怒っている人
この記事を書こうと思ったのは、「いらない物をたくさん押し付けられ、困っている」というメールをもらったからです。
およそ5000文字に渡るメールで、「義理の妹がいらないプレゼント(それもガラクタ同然のもの)を大量にくれるから、本当に困っている、やんわり断っても押し付ける。あとで自分が、寄付したり捨てたりしている
私がいやがると、子供に直接渡そうとする」という内容でした。
「ただただ愚痴を聞いてもらいたく(共感してもらいたいだけ)お便りさせていただきました」と書かれていましたが、私の返信に対する、返事のメールに、「このストレスをどうしたらいいか、聞きたい」とありました。
最初のメールには、結婚後、10年にわたって、いかに、義理の妹さんが、不用なものを大量にくれたか、どんなタイミングでどんなトンチンカンな物をくれたか、品目、個数を含めて、事細かに書かれていました。
妹さんは、悪い人ではなく「とても良い人ですし、小姑としては申し分ない人」とのこと。
だから、少しぐらい気に入らないことがあっても、目をつぶろうとがまんしていたが、今年のクリスマスに、またしても、変なものを大量にもらったので、相談者さんの頭の中で、いままでの迷惑なプレゼントのあれやこれやが、思い出されてきたそうです。
妹さんの家の中の様子(わりと整っている。なぜなら、ガラクタをみな、相談者さんに押し付けるから)や、夫婦関係のこと(お金のことでけんかが絶えない、なぜなら妹さんの金遣いが荒いから」も書かれていました。
「義理妹は買い物依存症なのか、『はい』『いいえ』で答えてほしい」という質問でしめられていました。
私が思ったのは、「ああ、この人、相当、ストレスがたまってるね。妹さんのこと、すごく怒ってる。しかもすっかり被害者になってるわ。
怒りやうらみつらみ、不満を書き連ねるこのエネルギーを、不用な贈り物を断ることに向ければ、問題は解決するかもよ」です。
これまでも、家族、親戚、友人がいらない物をくれて困っている、余計な物を家に持ち込むから迷惑、という相談メールを何度も受け取りました。
たいていの場合、みんな、しっかり断っていないのです。本人は「断ってます」と書いていますが、相手に伝わっていません。
このような人たちには、まずは被害者意識を捨てることをおすすめします。
「悪いのは、全部、不用品を押し付けるあいつだ、私は不用品を押し付けられて困っているかわいそうな人だ」という発想を変えるのです。
以下のように考えてみてはどうですか?
1.他人のせいにしない
「他人のせいで、こんな結果になっている」と考えるのをやめます。
「妹が大量に不用品をくれるから、私は、自分で寄付センターに持っていったり、捨てる作業をしなきゃならない。ミニマリストめざして、シンプルに暮らしたいと思っているのに(怒)」と思うのではなく、
「いま、自分が自分の意に染まないことを何度もやって、強くストレスを感じているのは、人のせいではなく、自分のせいかもしれない」
と考えてみるのです。
それが正しいかどうかは置いといて。
ストレスを感じるのは、ほかでもない自分ですから、考え方を変えれば、かなり軽減できます。
「自分で責任をとろう」と思えれば、「もしかしたら、断り方がやんわりすぎて、伝わっていないのかも? もっとしっかり断ったほうがいいのかも?」とか、
「自分がミニマリストをめざしていること、妹にしっかり伝えていなかったかも?」と、自分でコントロールできること(つまり自分の行動)を変えよう、という発想が出てきます。
人のせいにしている間は、「自分ができることをやってみよう」という気にはなかなかなりません。
なぜなら、現在の状態は、すべて人のせいなので、その人が変わらない限り、自分にはどうすることもできない、と思うからです。
2.問題にフォーカスしすぎない
次に、問題にばかり焦点をあてるのをやめます。
何かに悩んでいるときは、その問題にばかりフォーカスしてしまうものです。
問題に意識を向けすぎると、自分の中でどんどんエスカレートして、悪いほうに悪いほうに考えてしまいます。
問題をエスカレートさせてしまうのです。
今回の相談者さんも、「義理妹がする迷惑な行為」に意識を向けすぎるあまり、妹さんは、買い物依存症である、とほぼ決めつけています。
さらには、妹さんの心理状態まで分析しています。その見方や描写がかなり意地悪なのです。
一方的に愚痴を書いているから、悪口になるのでしょう。
こんなふうに考えてしまうのも、問題にフォーカスしすぎているからです。
誰かを悪者にして、悪口や愚痴をいっぱい言えば、その場はすっきりするかもしれません。ネガティブなことを思いっきりノートに書きなぐることは、ストレス解消法としては、有効なやり方です。
けれども、すっきりするのは、その場だけです。ここで止まっていては、何の解決にもならないし、自分の心だっていつまでも満たされません。
愚痴を言わないほうがいい話⇒あなたの毎日が暗い理由はこれだ。不幸な人の10の特徴。
問題や悩みばかりに意識が向いてしまうときは、タイムアウトしてください。「ちょっとタンマ」というやつです。
休憩したり、ほかのことをやってみたりして頭を冷やします。
3.自分を大事にする
人の悪口を行ったり、愚痴をこぼしたりすることに、大切な自分の時間やエネルギーを注ぐことは、自分を大事にすることではありません。
愚痴っている時は、だんだん意地悪な顔になっていくし、もの見方もどんどんネガティブに、独断的になっていきます。
ネガティブだと、発想がゆがみます⇒今すぐ捨てたい根拠のない思い込み:10の認知のゆがみ、その1
つまりは、自分を毒してしまう感情に支配されるのです。
それは、まったく、自分のためになりません。
もちろん、自分の周囲の人のためにもなりません。
相談者さんが、強い不満を感じながら、義理妹さんのプレゼントをもらい続けることは、本人にとっても、妹さんにとっても、そして、やりとりされる物にとっても、いいことは何もないのです。
もちろん、間に入っているお子さんのためにもならないでしょう。
クリスマスにプレゼントをもらうことは、本当は、すごくありがたいことです。 クリスマスは、愛と感謝と分かち合いの日です。
クリスマスがもとで、家族間でバトルを繰り広げたり、うらみつらみを募らせるのもどうかと思います。クリスマススピリットからずれています。
自分の本当の気持ちを率直に伝えたほうが、自分にとっても、妹さんにとっても、周囲の人にとっても、よいことが多い、と考えますが、どうでしょうか?
妹さんには、自分で不用品を捨てることを学んでもらったほうがいいです。
自分で始末をつける体験をすれば、「ああ、私、ちょっと買いすぎかも」と気付くんじゃないでしょうか?
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以上、被害者の発想にならない7つの方法、前編でした。
人っておもしろいもので、自分は悪くないのに(どうしようもできないことなのに)、自分のせいだ、と自分を責めるかと思えば、自分で解決できる問題なのに、他人のせいだと決めつけて、文句を言うだけで、動こうとしません。
「この考え方、本当に自分のためになっているのかな?」と考えてみると、こうした極端な思考にはまることから抜けられるかもしれませんね。
それでは、後編をお楽しみに。