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節制する生活に疲れた、という読者から相談メールをいただきました。
この記事で回答しますね。
まず、メールを引用します。tsu さんからです。
ずっと節制するのかと思うと暗い気分です
件名:【ご相談】この節制した生活、いつまでつづけるのか。悲しくなるときがあります。
40代専業主婦です。
自分にとって少しでも快適な生活を送りたいと、ヒントを求めてアンテナを張っていたところ、筆子さんに出会いました。
ブログ内で、ほかの方が質問されていて、丁寧で的確な回答をされているのを拝読して、アドバイスがいただけたらと思い、メールをしました。
ここのところ、いまの生活に行き詰まっています。
我が家の収入は標準的ですが、余裕はありませんので、意識をして節制する必要があります。
ただ、この節制した生活がいつまでつづくのか…疲れてしまいました。
ミニマリストの生活とは、足ることを知るという精神で、いまあるもの、いまできていることに、満足するということだと認識しています。
わたしも、そういうスタンスでいるつもりですが、このままの生活では、より良く、改善し、いい変化があるようには感じられません。
未来に対する漠然とした不安といったものでしょうか…。
FPの家計診断などを参考にして、固定費はこれ以上削れないほど、見直しました。
日用品の最低価格は頭に入っていて、無駄に買うこともないですし、ロスもありません。
食品も買い物に行く前は、冷蔵庫がすっからかんになるほどで、残飯や賞味期限切れで捨てることも滅多にありません。
自分の気にいっていないものは、どんどん手放して、家の中は快適に過ごせる状態です。
臨時の収入があったり、息抜きとして必要だと思ったら、旅行や食事をします。
意識して、がんばっています。
ただ、もうこれ以上のことはできないのではないかと、悲しくなるのです。
節制しなければいけない、こうあるべきだと、思い込んでいるから苦しくなるのだと思いますが、現に節制は必要です。
どうしたら、気持ちが楽になるでしょうか。
お言葉をいただけたら、うれしいです。
tsuさん、こんにちは。メールありがとうございます。
ミニマリストの生活は、「足るを知る生活」ではありません。
どうでもいいものは手放して、自分が好きなことや、やりたいことを大事にする生活です。
こちらをごらんください⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
ミニマルライフにすると、気持ちも生活も豊かになって、どちらかというと楽しい毎日になります(私の経験では)。
メールの中に、「節制しなければいけない、こうあるべきだと、思い込んでいるから苦しくなるのだと思います」と書かれていますよね。
そのとおりです。
tsuさんは、「こうしなければいけない」とルールを自分に課していますが、そのルールが現実的でないか、本来の自分の希望と違うから、苦しいのだと思います。
この思い込みを捨てれば、気持ちが楽になります。
こんなことをしてみてはどうでしょうか?
1.節約をストップする
節約しているから、気分が落ち込むのですから、いったん節約するのをやめます。
ずっと、節約するな、とは言いません。
とりあえず、今月の残り2週間と11月の1ヶ月、節約は考えずに生活してください。
「こんな生活がいつまで続くのだろう」と思って、暗い気分になっているのですから、自分からその生活をやめれば、気分がよくなるはずです。
tsuさんが、なぜそんなに節約をがんばっているのか、詳しいことはいっさいわかりませんが、月々、借金の返済があって苦しい、という事情ですかね?
それなら、借金の返済だけクリアして、あとのお金は自由に使ってみてはどうでしょう?
いまと同じことをしていても、改善されそうにない、と思うなら、これまで思いもよらなかったであろう、「節約をやめる」という新しい方法を試してください。
変化があるはずです。
2.頭の整理
紙やノートに、現在の心境をだーっと書き出して、頭の中を整理します。
私はなんのために節約をがんばっているのか?
いま、私はどんな気持ちなのか?
なぜ悲しくなるのか?
その悲しみや不安のもとは何なのか?
節約しないとどういうことが起きるのか?
などなど、頭の中にあることをいっさいがっさい書き出します。
tsuさんの、「未来に対する漠然とした不安」をできるだけ具体的に言葉にしてください。
ぐずぐず考えているあれやこれやを全部外に出すと、それだけですっきりします。
書き出すことで、現在の状況を冷静に見ることができるし、いいアイデアも浮かぶかもしれません。
参考記事⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
3.現在の生活を楽しむ
「こんな生活いつまで続くんだろう」などと考える時間とエネルギーを現在の生活を楽しむほうに向けてください。
現在、tsuさんの最優先事項は、節約することだと思います。
ですが、もっと大事なのは、いまの自分の気持ちですよね?
人間いつ死ぬかわからないのですから。
子供の大学進学費用や、老後のために、と思って節約していたとしても、子供が大学に行くかどうかわからないし、自分が老後まで生きているかどうかもわかりません。
そんなふうに暗い気持ちで長生きしても楽しくないし。
そういうことはいったん横に置き、きょう1日を楽しく過ごすことを考えてください。
朝起きたら、きょうはどんなふうに過ごそう? きょうを楽しむために、どんなテーマを設定したらいいかな?
そんなことを考えてください。
たとえば、私の最近のテーマは、「集中する」で、日々、いかに集中できるか工夫しています。
4.ゴール設定の見直し
いま、何らかのゴールがあって、毎日、節約しているのだと思います。
節約がきつい、むなしい、と感じるなら、ゴールを見直してください。無茶なゴール設定をしているのかもしれません。
ファイナンシャルプランナーの家計診断などは、そんなに真に受けないほうがいいです。
FPは、未来が見える人ではありません、現時点での情報から推測しているだけです。しかも、雑誌やネットにある記事は万人向けだから、個人の事情はスルーしています。
先のことは誰にもわからないので、家計診断には、不確定要素が多すぎますよね?
不測の事態が起きて、家のローンが払えなくなったら、家を手放せばいいし、老後資金が足りないと思ったら、人より長く働けばいい。
お金も大事かもしれませんが、そのときになれば、なんとかできる気力と体力を身につけておくほうがもっと大事です。
どうなるかわからない未来の心配で、自分を縛っていると、ストレスが増えて、体によくありません。
5.小さなゴールを達成して祝う
ゴール設定を見直すときに、そのゴールに到達するための、小さな目標をいくつか立ててください。
たとえば、1ヶ月に、1万円貯金する、とか。
小さなジャムの瓶いっぱいに500円玉を貯める、とか。
その目標を到達できたら、お祝いします。
外食する、ふだんは買わない上等のお茶を飲む、エステに行く、ずっと欲しかった何かを買う、などなど、ちょっとしたぜいたくをしてもいいでしょう。
こうすると、メリハリができるので、「こんな生活、いつまで続くの」とは思わず、「ゴールを楽しくクリアしているうちに、目標に到達しちゃった」という状態になります。
自分のやるべきタスクを細分化して、それぞれの進行状況(プロセス)がわかる工夫をすると、前に進んでいる充実感を得られます。
細分化については、こちらの記事を読んでください⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方 「ステップ7:解決しない問題はどうするか」のところです。
片付けをするときの細分化も参考になるでしょう⇒確実に汚部屋から抜け出す方法。小さな行動目標を立ててクリアしていく。
プロセスを大事に⇒なぜ、結果より、行動(プロセス)にフォーカスしたほうがいいのか?
6.時々バーっとお金を使う
時々お金をバーっと使ってください。
家計が心配なら、「無駄遣いに使う分」として、あらかじめ予算をふりわけておけばいいでしょう。
ガチガチに節約しているから、ストレスがたまるのだと思います。
7.お金を稼ぐ
自分でお金を稼いでください。入ってくる分が増えれば、きつい節約をしなくてすみます。
べつにフルタイムで働けとは言いません。
週末1日だけの単発のアルバイトをしてはどうでしょうか?
インターネットでお金を稼ぐこともできます。
専業主婦は、「夫が稼ぐお金に100%依存している状態」がストレスの元になると思います。
収入を自分でコントロールできませんから。
「経済的に家庭に全く貢献していない」という罪悪感を感じる人もいます。
少額でも、自分の収入があると、気分的に楽になるでしょう。
子供に手がかかる、介護で忙しいとか、病弱だ、などなど、いろいろな事情があるかもしれませんが、外部サービスを利用することもできます。
やりたいことがあるのに「できるわけない」と思ってしまうのは単なる思考のクセ。
8.好きなことをやる
自分が好きなこと、やりたいと思うことをやると、日々が楽しくなります。
私は語学が趣味ですが、上達したい、とはあまり思わず、「語学を楽しみたい」という気持ちが強く、そのために、いくつかやってみたいことがあります。
好きなことを楽しむのに、そんなにお金はかかりません。
お金をかけずに楽しむ工夫をすること自体が楽しいものです。
9.本当の問題を解決する
人に言えない悩みや、大きなコンプレックスのもとなど、ふだんは向き合わないようにしているけれど、心の中に厳然としてあり、それが、重荷になっている。
そんな問題があったら、解決するか、解決に向けて行動を開始してください。
問題から逃げていると、それがストレスになります。
本当の問題に向かいたくないから、節約や断捨離をがんばりすぎてしまうことがあります(逃避行動)。
10.たっぷりあるマインド
足りないもの、できないこと、不足していることに目を向けるのではなく、「たっぷりある、大丈夫だ」とすでに持っているものに意識を向けてください。
すると、あまり将来を悲観しなくなります。
だって、すでにたっぷりあるし、何が起きても自分は大丈夫だから。
「足りている」「充分」と思うと、本当に心身・経済ともに豊かになれるのか?←質問の回答。
足りないマインドの持ち主は、家計診断を受けて、ファイナンシャルプランナーに「この調子でいけば大丈夫ですよ」と言われても安心できません。
この方がそう⇒たくさんある仕事の書類をどうしても捨てられなくて困っています←質問の回答。
どんなにお金をたくさん貯めても、いつまでも不安です。
ちゃんと貯金はあるのにお金の心配ばかり。その結果、投資で大損してしまった←質問の回答
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読者の質問に回答しました。
何かがストレスの元になっているときは、それをするのをやめる、休むという方法が一番効果があります。
「やらなければならない」「これは絶対必要だ」と思っているのは、たいてい自分だけです。
思い切って休んでください。
それでは、あなたも質問、感想などありましたらお気軽にお寄せください。お待ちしています。