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ある大学生の方から、お金の使い方に関する質問をいただきました。
毎月、収入を使い切ってしまうのをやめたいそうです。
この記事でアドバイスしますね。
まずメールをシェアします。差出人はミナミさんです。
お金を使い切ってしまう
件名:お金の使い方
私は最近ミニマリストを知った大学生のミナミと申します。
私が悩んでいるのは、自分のお金の使い方です。
ひとり暮らしをしていて、仕送り+バイト代でだいたい月18万くらいの収入があるのですが、いつも使い切ってしまいます。
かつ、半年くらい前から分割払いにまで手を出してしまい、自分の危機感のなさに呆れています。
クレジットカードをやめよう!と思っても、恥ずかしながら口座にお金がないので食材などをカードで買っているのですが、ついつい服や化粧品などにお金を使ってしまいます。
特に美容院などを含めた美容費が削れないです。インスタグラムなどもやっていないので完全に自己満足なんですが、これをやめたら人生の楽しみがなくなってしまうと思ってしまいます。
だんだん感覚が麻痺していってる感じがして自分でも怖いですが、どうしたらいいか分からないんです…
ミニマリストを知ったのも、まだ美容室などはいいとして、物に使うお金を減らして貯金をしたいと思って調べていたらたまたま見つけた感じです。
物はたくさんは買わないんですが、いちいちいいものが欲しくなってしまって…
厳しいお言葉でも構いません。
どうかこんな忍耐のない私でも頑張れるような、お言葉、またはこうしたらいいなどの方法を教えていただけると嬉しいです。
ミナミさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
お金の使い方を正していくのに忍耐は必要ありません。
余計な物を買うのをやめるだけなので、そこにお金を使わなくなったとしても、飢えないし、生活は苦しくならないし、人生は十分楽しいです。
何のために大学に行っているのか?
メールを拝見して思ったのですが、大学生なのに、どうしてそんなに美容代がかかるんでしょうか?
大学生の日々のゴールっておしゃれをすることではないですよね?
何のために大学に行ってるのか、一度考えてみるといいでしょう。学費、安くないですよね?
何かを学ぶために時間を使っていないとしたら、大学に行く意味はないので、やめて、授業料に使っていたお金を食費に当てればいいと思います。
今は大学に行かなくでも、オンラインで何でも学べます。
現在のお金の使い方を修正する方法はいくつかありますが、今回は、5つアドバイスします。
1.収入以内で暮らす努力をする
毎月いくら収入があって、それをどんなことに使っているか、半年ほどきっちりログをつけてください。
そして、収入以内で暮らす努力をしましょう。
ミナミさんは、毎月収入が18万円あるそうですが、これは、下宿している大学生としては、多いほうです。
こちらによると⇒第56回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
下宿生の1ヶ月の収入の平均は、仕送り、バイト代をあわせて、12万2千円ぐらいです。
家賃にもよりますが、ミナミさんは、ふつうに暮らしていたら、たぶん貯金できると思います。
先にも書いたように、「べつに今すぐ買わなくてもいい物」にお金を使っていると思われますから。
お金の使い方に危機感がないのは、「何かあったら親がお金を出してくれる」と思っているからではないですか?
親がセーフティネットになっているわけです。
しかし、今の世の中、何が起こるかわからないので、「親が出してくれる」と思うのはやめたほうが自分のためです。
2.お金の流れを把握する
収入の枠内で暮らせるように、毎月、入ってくるお金と、出ていくお金の流れを把握してください。
以前、やはり、美容代やサプリにすごくお金を使ってしまう方の質問に回答しています。
この記事に、収支の把握の仕方を詳しく書いているので、読みながらやってみてください。1番でリンクした、大学生の生活実態調査の出費の項目も参考になるかもしれません。
上でリンクした記事には、お金の管理に関しては、
1:お金の流れの把握
2:このままでいいのか考える
3:予算を立てる
この3つを書いています。
いきなり予算を立てるのはハードルが高いと思うので、お金の流れの把握を、半年ぐらいかけてやるといいでしょう。
3.ふだんの支払いは現金で
仕送りやバイト代が振り込まれたら、授業料、家賃、光熱費など、払わなければならない分(いずれ引き落とされる分)を、口座に残し、生活費(食費や交通費など)と自分の小遣いはおろして、現金で管理するのはどうでしょうか?
仮に1ヶ月の生活費(食費と日用品代)が5万円として、5万円プラス、お小遣い1万円(服・化粧品はここから出す)の6万円をおろし、5万円は生活費の財布に入れ、1万円は、別の財布か封筒に入れておきます。
生活費と小遣いをきっちり分けて使うのです。
服や化粧品を買うのは、原則、小遣いからと決めてしまえば、生活費の分まで使って、化粧品を買うことが減ると思います。
生きるのに食事とおしゃれとどちらが大事かと言ったら、食事に決まってます。重要なものから順番にお金を使っていってください。
財布に5万円入れて、そのお金で食材を買っていれば、残金が一目瞭然なので、「これ以上使いすぎると、月末足りなくなる」という思考もできます。
クレジットカードを使うと、手元に現金がなくても、あるような錯覚をもってしまうので、ミナミさんの場合、日々の支払いは現金管理がおすすめです。
カードでお金を使いすぎる習慣がついてしまうと、あとで泣きを見ますよ。
カードで買い物しすぎた人の体験談を読んでください⇒クレジットカードの借金を返して、お金に振り回される人生から抜け出す。
買い物依存の方の体験談もお読みください⇒買い物が止まらなくて困っています。どうしたらやめられますか?←質問の回答。
この方たちも、昔は、こんなふうにどんどん買い物していなかったはずです。クレジットカードがあるから、収入以上にお金を使ってしまう癖がついてしまったのです。
買い物をすると、脳からドーパミンが出て、快感を感じます。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
やる気のもと、ドーパミンについて知っておくべきこと(TED)
その快感を感じたくて、また買い物をする、という行動をしているうちに、すっかり買い物が癖になります。
どうしてもほしい服や化粧品が出てきたら、すぐに買うのではなく、月々の小遣い(または、生活費を使ったあとの残り)を貯めて、買ってください。
4.家にある物を使う
新しい物を買うのではなく、家にある物を使ってください。
洋服なんて、そんなに何枚もいりませんよね?
一度、手持ちの洋服の棚卸しをしてみると、意外とたくさんあることに気付くと思います。
化粧品も1つ買えば、長く持つので、毎月買う必要ないですよね?
ミナミさんの場合、べつにミニマリストにならなくても、お金を使う順番(優先順位の付け方)を正すだけで、お金は残ると思います。
ミニマリストになりたかったら、なってもかまいませんが、ミニマリストは、節約する人ではありません。
余計なものは全部手放して、大事にしたいものだけを大事にしていたら、結果的にお金が残るだけです。
お金を使わないことがゴールではないのです。
レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
5.これからどんなふうに生きていきたいか?
お金の使い方だけでなく、これからどんなふうに生きていきたいか、毎日、何を大事にしていきたいのか、考えてみてください。
美容とは、Wikipediaによれば、「身体や容姿を理想的な美しさに近づけるために行われる試みや行為」ですが、それは必ずしも、高い化粧品を買うことではありません。
まず、ミナミさんの理想とする美しさが何なのか考えてください。
美容の一番のベースは健康ですから、身体にいいものを食べ(ジャンクなものを食べない)、睡眠をしっかりとり、定期的な運動をすることが、もっとも美に近づく行為だと思います。
オーガニックフードを食べるとちょっと値段がはりますが、睡眠や運動には、お金なんてほとんどかかりません。
もし、美容イコール高い化粧品(ミナミさんの言う「いいもの」)を買うこと、毎月美容院に行くこと、新しい服をどんどん買うことだと思っているとしたら、その根拠は何なのか、一度、私に教えてください。
ミナミさんが、何を信じて生きようが、ミナミさんの勝手ですが、「美容にお金をかけないと人生の楽しみがなくなる」なんてのは、思い込みにすぎないと思います。
お金の使い方・関連記事
買い物習慣を変える方法は、過去記事にたくさん書いているので、読んでください。
買わない生活入門。買い物のし過ぎ症候群から抜け出す方法のまとめ#2
買い物脳に振り回される生活から抜け出すために。買わない人になる記事のまとめ3。
本もあります⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
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私も昔は、お金があればあるだけ使い切っていました。
これは、単なる癖、生活習慣です。意識して取り組めば、必ず改善できます。
それでは、あなたも質問や感想、伝えたいことなどありましたらお気軽にメールください。お待ちしています。