ページに広告が含まれる場合があります。
先月終わりから、今月の始めにかけて、娘の引っ越しを手伝い、改めて、持たない暮らしのほうが、楽だし、幸せだよな、と思いました。
なぜ、そう思うのか?
その理由を1つずつお伝えします。
初回は、持たない暮らしは、お金がそんなにいらない話です。少なくとも、無駄なものにお金を使わなくなります。
ランニングコストが減る
持たない暮らしにすると、管理しなければならない物が減るので、ランニングコスト(設備やものの維持・管理に必要なコスト)が減ります。
私たちは、日々いろいろな物を買っていますが、その中には、それを買った時点で出費が終わらないものがたくさんあります。
それを買ってしまったがゆえに
・今後の管理にお金が必要
・付属品の購入・維持にお金が必要
こんなことが起きていて、不用品のために、いつまでも出費が続きます。
例:洗浄剤と掃除道具
娘は、やたらと掃除用品や特殊な洗浄剤を持っていました。その中には、引っ越し前の掃除にそなえて急きょ買ったものもあります。
しかし、結局、掃除の大半は私がやったので、そうした洗浄剤は使うことはありませんでした。
私はナチュラルクリーニング派⇒ポンポンたわしで洗剤いらず、シンプルナチュラル家事を楽しく実践中
娘は車に乗るから、まず、車を磨くワックスらしきもの(よく知りません)、専用の布きれ、洗車用のハンディモップみたいなものを、中ぐらいのダンボール一箱分持っています。
さらに、住宅用の洗剤のボトルが数種類あり、Swiffer (スイッファー、フロア用のモップ)と、それに取り付けるドライシートと、ウエットシート(洗浄剤がついている)もあります。
スイッファーは夫も持っていて、彼は、ときどき、スイッファーに専用のウエットシートをつけてキッチンの床を拭きます。
確かにスイッファーは便利な商品ですが、筆子的には、毎回、シートを使い捨てるのがもったいないし、エコでもありません。しかも、このウエットシート、強烈な匂いがします(夫は、いい香りだと思っている)。
娘は、一応掃除機も持っています。小さくてあまりパワーはありませんが。
しかし、なぜか、ほうきとちりとりを持っていません。もちろん、ウエスも使わない。
ふだんはスイッファーと掃除機で対応しているようです(というか、あまり掃除はしない)。
掃除グッズが増える理由
ふだん掃除しない人に限って、やたらといろいろ掃除グッズを揃えてしまうものです。
掃除しないから、家や部屋の汚れがたまり、それを落とすために、特殊な掃除道具や、強力な化学薬品のちからを借りたいと思うからです。
なぜ、ふだん掃除をしないかというと、娘の場合は、仕事が忙しすぎるというのもありますが、掃除がしにくいという理由もあるでしょう。
先日、「掃除機を使わない話」を書いたとき、アメリカのミニマリストの、ピーターローレンスの住まいの話をしましたが⇒何度も挫折していた断捨離に本腰を入れて4ヶ月、こんなにスッキリ気分を味わえるなんて。
彼の家のように、広々としていて、クローゼットもすきまがたっぷりあると、モップを取り出すのも、実際に使うのも簡単です。
このように掃除が簡単だと、毎日ではないにしても、まめに掃除してしまうのです。
掃除は決してつらい仕事ではなく、どちらかというと楽しい作業です。
適度に身体を動かすから、血のめぐりがよくなって、気分が上向きます。
運動すると気分がよくなる話⇒50歳の私が運動習慣を身につけたきっかけとは?~ミニマリストへの道(31)
掃除するそばから、きれいになっていくので、それがうれしくてさらに気分がよくなります。
無意識のうちに、「やらなければならない」と思っていることを、やり終えるから、達成感も得られます。
掃除がつらいとしたら、
・あまりに汚れをためすぎて、ちょっとやっただけでは効果が得られない
・家具や物がたくさんありすぎて、掃除がしにくい、掃除機をかけるのも、雑巾で拭くのもいちいちストレス
・掃除にたどりつくまえに、物を移動させる作業が発生するので疲れる
こんな理由からではないでしょうか。
所持品を減らしてしまえば、まめに掃除できる環境になるので、洗浄剤や掃除グッズにお金を払わなくてすみます。
洗浄剤や掃除グッズの1つひとつはそこまで高くないかもしれませんが、積み重なるとけっこうな出費です。
物を入れるものを買わなくてすむ
物を入れるもの、つまり収納家具や収納グッズも、所持品の管理に必要なものです。
所持品が少なければ、収納に使う物をたくさん持つ必要はありません。
家の中をよく見てみると、物を収納する専用のスペースや、収納するためだけのものがあることに気づきます。
大きなもので言えば、大容量ワードローブ、背の高いたんす、食器棚など。小さなものは、ペン立て、ポーチ、バッグインバッグ、状差しなど。
人によっては家全体が、倉庫のように、ほぼものを入れるためだけの空間になっていることもあります。
娘は、一人暮らしを始めて5年目に入ったところですが、家具はそんなにもっていないので、家具の移動は楽だったと思います。
といっても、娘は私よりたくさん家具を持っています。
・チェスト(腰ぐらいまでの高さの白い洋服ダンス。めちゃくちゃ重い)
・棚2つ(シェルフ。横3つの正方形が縦に三段並んだものと、3段ぐらいの棚)
・ベッド(クイーンサイズ)
・ダイニングテーブルとそろいの椅子4脚
・コーヒーテーブル
・ソファ
・テレビ
・テレビ台
・ハンガーバー(服をかけるもの)
・机とおそろいの椅子(わりに小さい。大学時代に使っていたもので、今の家では不用になり、ユーティリティールームに置いている)
・細かいものを入れるプラスチックの5段ぐらいの引き出し(以前、バスルームに置いて使っていた)
こんなにあります。
まあ、一般的な22歳独身女性の一人暮らしにおいて、無駄なものはないと言えますが、カナダの家の寝室には、必ずクローゼットがついているので、洋服があんなになければ、チェストやハンガーラックは不用です。
チェストを使うとしても、もっと小ぶりのもので対応できるでしょう。
ものがいっぱいあると、ものを入れるものを買ってしまい、それが、またものを増やすという恐ろしい負のサイクルが始まります。
何も考えずに暮らしていると、だんだんものが増え、その分、ものの管理に使うお金も増えていきます。
衝動買いをしないようになる
誰でも、所持品を減らすときに、ずいぶん無駄なものを買っていた自分の生活に気づき、多少は反省するので、その後は、買い物に慎重になります。
「セールだからって、そのたびに、買ってちゃだめよね。これからは、もう少しよく考えて買おう」と思うようになるでしょう。
その結果、今より意識的に買い物をするようになり、衝動買いが減ります。
リバウンドはあるにしても、一度でも、まじめに断捨離をすれば、買い方が変わります。
所持品を減らした結果、視覚的ストレスがなくなり、管理に頭を使わなくてすむようになると、気持ちの余裕ができるため、ストレスによる衝動買いも減ります。
無駄遣いの大半は衝動買いなので、衝動買いの割合が減ると、ものすごくお金が残りますよ。
このあたりのことについては、新刊に詳しく書いています⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
よく、「不用品を売るとお金ができるから、断捨離をするとお金がたまるよ」と言われますが、これは、あくまで一時的な現象です。
それよりも、どうでもいいものに時間、体力、意識を使わなくてすむ、頭の中が片付いた状態を得られることのほうが、ずっと重要で、今後の生活に大きな影響をもたらします。
頭が片付くと、無理しなくても、節約ができて、健全な家計に近づきますよ。
*****
シンプルに暮らしたくて、不用品を捨てているのに、その日の気分で、ふらふらと物を買ってしまって、まったく持たない暮らしに近づかない。
こういうこと、たまにありますよね。
こんなふうに、脱線する日が続くときは、自分なりに、持たない暮らしのよさを再確認してください。
きっと、また減らす気になりますよ。
■連絡■
1.エッセオンラインで、新刊の紹介記事を掲載していただきました。ぜひごらんください。
ネットショップで買いすぎないために。「買わない」暮らしで賢く節約 | ESSEonline(エッセ オンライン)
私が書いたものではなく、ライターさんが書いたものです。
2.「久々の断捨離から1か月経ちました」というタイトルのメールをくださったひろさん。
返信を希望されていますが、メールアドレスの記載がないので、返信しませんことを、了承願います。ひろさん、どうぞお元気でお暮らしください。