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ミニマルな日常

最終更新日: 2022.07.8

買った物を使わない問題~家の中にうんざりするほど物がある理由(その3)

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家の中に物がたくさんたまってしまう理由を検証しています。

今回は、所有した物を使わない問題を見ていきましょう。



持たない暮らしをする原則

不用品を持ちすぎず、すっきり暮らすためには、以下の4つの行動が必要です。

1)当面使う物だけを買う・もらう

2)所有した物をちゃんと使う

3)使い終わったらすぐに処分する

4)時々チェックして、だぶついている物を処分する

1)~3)をきっちりやっているつもりでも、これだけ世の中に物があふれていると、どうしても、物が増えすぎてしまいます。

シンプルライフをめざしている人でも、うっかり買いすぎたり、もらいものを断れなかったりすることはよくありますよね?

私は、あまり物を買わないほうですが、それでも、去年、塗り絵本を買いすぎてしまったので、今月、数冊断捨離する予定です(娘が勤めているスリフトショップに、ほかの不用品と合わせて供出)。

だから、4)の、だぶついた物の処分は重要ですが、多くの人は、この「たまったところで一気に処分」することに頼りすぎています。

それよりも、1)から3)の行動のほうが重要です(もっとも重要なのは1)です)。

今回は2)の、所有したらちゃんと使うコツをお伝えします。

1.すぐに使う

新しい物が家に入ったら、すぐに使ってください。

物をためないコツ。「買ったらすぐに使おうルール」のすすめ

「すぐ」とはいつか?

物によりますが1週間以内をめどにするといいでしょう。

すぐに使えないとしたら、必要ではなかったのかもしれません。

返品できるなら返品してください。

それがもらい物なら、次はもらってしまわないよう、策を講じておきましょう。





すぐに使えない理由

すぐに使えないときは、なぜ使えないのか考えてください。

・実はまったく必要がなかった

・家にあるもので間に合っていた

・自分の生活には合わなかった(単三電池が必要だったのに、うっかり単四電池を買ってしまったようなとき)

・素敵だと思ったけど、持ち帰ったらその魅力が色あせていた(買い物したいがための買い物をしているとこうなります)

一口に「必要がなかった」と言ってもいろいろな事情があります。

必要だと思っていたけど、買ってみたら必要ないことに気づいた、よく考えれば無駄になりそうなことはわかったはずなのに、買う前に考えていなかった、買ったその日に、次に買いたい物に目移りした、など。

必要ではなかった状況を具体的に洗い出して、買い物ノートなどに書いておき、次回から同じ失敗をしないよう気をつけると、必要なものを必要なタイミングで買えるようになっていきます。

服の買い過ぎ防止に効果がある「洋服ノート」の作り方。

人間は感情で動くことが多いから、それでも衝動買いはなくならないと思います。

しかし、今よりは買い方が改善されます。

2.しまい込まない

しまい込むと存在を忘れてしまうので、しまい込むのはやめましょう。

できるだけ手近に置きます。

それが服ならクローゼットの一番目立つところ、コスメなら、ドレッサーの一番目立つところ、バッグも、一番手に取りやすいところに置いてください。

人間は習慣の生き物なので、新しい物を買っても、いつも使っている物を使うほうが安心感があるため、新品のほうを、すぐにおろすことができません。

しかし、使うために買ったのですから、できるだけ早く、ふだん自分が使っている物の中に仲間入りさせて、それを使う状況に持っていきましょう。

3.もったいないと思わない

新しいものが汚れてしまうことに強い抵抗を覚える人がいます。

「真っ白なワンピースだから、着ると汚れてしまう」と考えて着用できないのです。

もし、あなたがそのタイプなら、「汚したくない」と思うような物は最初から買わないでください。

白いワンピースでも、新品ではなく古着を買うといいでしょう。

それと、「物は使わないほうがもったいない」ということを、毎日過去記事を読みながら、頭にインプットしてください。

観賞用として買っているなら別ですが、着るために服を買ったのなら、着なければ買った意味がありません。

意味のない行動を繰り返すほど、あなたは時間とお金に余裕がないはずです。余裕があるなら、お金は、どこかに寄付し、時間はボランティアに費やしたほうがいいかもしれません。

同じ物を2つ買って、1つはふだん使い用、もう1つは永久保存用として押入れにしまい込む人がいます。

しかし、自分は永久には生きられないのだから、永久保存なんて最初からできないことです。そういう「永久保存用」の品物がたくさんあると、遺品を整理する人が大変な苦労をします。

生きているうちにしっかり使ったほうがいいですよ。

4.すべてを意識的に使う

必要な物を必要なタイミングで買うことができていたら、何も考えていなくても、買ったその日から、買った物をどんどん使うはずです。

しかし、あなたの家には、そういう思考をしていなかった頃に買った物やもらった物もたくさんあるでしょう。

よって、たいていの場合、スタートしたそのときに、すでに物がだぶついています。

そこで、家にある物は古い物も新しい物も、意識して、すべてを稼働させる努力をしましょう。

そうです。

物をたくさん持ちすぎている人は、ある程度努力をしないと、すべてを使い尽くすことができないのです。

実際、実家の片付けのときに持ち帰ったサランラップやティッシュ、ストッキングなどを使い切るのに、何年もかかったという人は、めずらしくありません。
これまで買い物に向けていたエネルギーを、家にある物をちゃんと使うことに向けましょう。

死蔵品を作らないために、すでに家にある物を使う4つの戦略。

だぶついている物をどうやったら、使えるか、自分で工夫しながら取り組んでください。

5.使い切れない物は処分する

死蔵品を使うことにフォーカスすると、「これは、とても私ひとりで使い切れる量ではない」とか、「こんな物、もう私は使いたくない」と思うものが出てくるはずです。

そのときは、思い切って処分してください。

自分で使い切れないほどの量を、「いつか、使えるかも」と思って持っていても、あなたに、それを使う時間があるのでしょうか?

30歳や40歳ならまだ50年ぐらい生きるでしょうから、山のようにサランラップがあっても使い切ることができるでしょう。

しかし、私と同世代の人は、そこまで残り時間はありません。

いや、あと20年ぐらいは生きる、と思っていても、1年365日、1日24時間、サランラップを使うわけにはいきませんよね。

私たちには他にもやることがたくさんあります。

サランラップを使うことに残りの人生を捧げるなんて悲しすぎます。

それに、「いつか使う時のために」と持ち続け、本当にその時が来たとしても、劣化している可能性があります。

その商品を使用する環境も変わっているかもしれません。

食品用のラップの素材は、物によって違いますが、中には環境負荷の高い商品もあります。そうしたラップを捨てるのは有料になる時代が来ないとも限りません。

あなた自身が、そのうち、持続可能な社会に興味を持つようになり、食品用のラップの使用を控えるようになるかもしれません。

サランラップは使わない主義~ラップの代用品の工夫とアイデア

「やせたら着よう」と思って、サイズの小さい服を持ち続ける場合も同じですが、使うことができるその時までに、自分や生活環境は変わっているので、今と同じ状況のまま、そのラップや服を使用できると考えないほうがいいですよ。

人は変わり続ける。未来の自分に対する心理:ダン・ギルバート(TED)

この続きはこちら⇒買ったことを忘れてしまう~家の中にうんざりするほど物がある理由(その4)

■このシリーズのほかの記事

なぜ家の中にうんざりするほど物があるのか?(その1)~買い物のしすぎ。

使い終わった物をすぐに処分しない~家の中にうんざりするほど物がある理由(その2)

***

家の中に物がたくさんある理由として、所有した物をすぐに使わない問題を取り上げました。

好きで買った物でも、「好きすぎて、使うのがもったいない」と思うことが多い人は、最初から買わないほうがいいです。

物を選ぶときの判断基準として、「好き嫌い」ではなく、「必要か否か」を使うようにしてください。

必要な物だけを持つことができれば、ストレスが大幅に減るので、「好きな物を身の回りにわーっと並べなければ生きられない」という状況から抜け出せるでしょう。





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