ページに広告が含まれる場合があります。
27歳で会社をやめて、物を大量に断捨離。失業しているときは、買い物をするお金もなく、シンプルだった部屋も、派遣で働き始めたら、また物があふれてきました。
特に買っていたのは、洋服、靴、雑貨、本。
ですが、あることがきっかけで筆子の浪費が少しだけおさまってきました。
浪費がおさまりつつあった理由
まず、残業の多い派遣先を2年半ほどでやめました。
契約の更新をしなかったのです。
そこは本当に残業の多い会社で、1番遅いときで夜の12時前に帰ったことがあります(タクシーを出してもらいました)。
筆子は、今も昔も朝型で、夜は早く寝ないと人間として機能しないのです。仕事の責任はだんだん重くなって行きました。そもそも、2年半も同じところに勤めるのなら、正社員になったほうがマシです。
その会社の正社員にはなりたくありませんが。
それで、多少わがままを言って契約の更新をしませんでした。理屈から言えば、契約更新時には、派遣先も、派遣社員も、自由に契約を更新したり、更新をやめたりできるのですが、なかなかそういうわけには行きません。
筆子は派遣会社に電話して、「今回はもう契約を更新しない」と、営業の人から派遣先に申し入れてもらいました。すると、「それは困る」と言われたようで、営業の人が、派遣先にやって来て、筆子を説得しようとしました。
筆子は、頼まれると、できるだけのことはします。するのですが、このときは、体力の限界に来ていたので、やっぱりやめました。理想を言えば、円満で契約満了という展開がよかったのですが。
契約更新時に更新しなかっただけなのに、「無理やりやめた」かのような形となってしまいました。
無理やりやめると、派遣会社のほうでもあまりいいふうに思われず、次の仕事はありませんでした。
でも、
やめてすっきりしました。
英会話学校に行くことを決めた
しばらく家にいてから、母の知人の紹介で、小さな会計事務所に勤め始めました。たまたま簿記の2級を持っていたからです。
会計事務所は確定申告の時期と、12月の年度末以外は残業がなく、定時で帰れました。
ある日、仕事帰りにぼーっと歩いていると、英会話学校のチラシを手渡されました。当時はまだ断捨離をしていなかったので、道端でくれるものは何でももらっていました。
そのチラシは、新しくオープンする英会話とパソコンとワープロの3つを学べる学校の宣伝でした。
筆子は短大で英語を学び、最初に勤めた会社も英語を使う仕事をしていました。派遣先でも一応英語を使っていました。
しかし、そのチラシをもらうまでは、英語を勉強する気などさらさらなく、ちらっと見て、ゴミ箱に捨てようとしました。
・・・が、チラシに筆子の短大時代の先生の顔写真がのっているではないですか。「推薦の辞」を書いかれてていたのです。
その先生のクラスでは、デール・カーネギーの『人を動かす』(How to Win Friends and Influence People)の抜粋を読み、すごくおもしろかったのを思い出しました。
ほかのクラスでは、トマス・ハーディの小説などを読んでいました。昔の伯爵夫人が出てきてどうこうする話で、単語が難しく、何もわからないまま進んでいたのに対し、デール・カーネギーのエピソードはどれも簡単で、なおかつ、とてもリアルで、このクラスだけは大好きだったのです。
先生が好きというより、デール・カーネギーの語り口が好きだったのかもしれません。
チラシにのっている先生の顔写真を見たら、一瞬でデール・カーネギーのことを思い出し、まだ見ぬその学校がなんだかとても素敵な場所のように思えてきました。
「よし、ここに入学しよう」
そう決めました。
さすが、デール・カーネギー、筆子の行動にまで影響を与えたのです。
学校に入るお金を貯め始めた
入学して1年ぶんの受講料を払うと、英会話でもパソコンでもワープロでも好きな科目の授業を取り放題と書いてありました。
値段を忘れてしまったのですが、確か1年で40万前後だったと思います。もっと高かったかもしれません。
当時、ウィンドウズ95が出たばかりの頃。
まず、学校に入ることを決め、そのあとに、「コンピュータというものを勉強してみたいな」、「ワープロも以前ちょっとやったけど、もっと上手になりたいな」、「英語も会計事務所では使わないから、忘れないようにやっといたほうがいいかもね」、などと入学する理由を考え、自分を納得させたのです。
それまで給料はほとんど買い物につぎこんでいましたから、これから受講料をためる必要があります。
40万全額前払いではなく、分割もできるので、「まずは、最初に払うお金をためよう」と決めました。
数日後次の給料が出ました。筆子は、どうしても必要な分だけおろし、残りは、手をつけませんでした。
この続きはこちら⇒浪費と投資の違いとは?~ミニマリストへの道(7)
前回のお話はこちら⇒浪費が止まらない日々~ミニマリストへの道(5)
エピローグ:短大で英語を学びましたが、今思うと、全く実用レベルではありませんでした。先生に「今、何時ですか?」と聞かれたとき、答えられず、言い方を教えてもらったくらいです。
しかし、これは筆子だけでなく、ほかの生徒もニたりよったり。ごく少数の、留学体験のある生徒だけが、みょうに英語っぽい英語をしゃべっていて驚き、羨望のまなざして見ていたものです。
今は、もっとふつうに英語をしゃべれる生徒が増えているでしょうね。