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日常生活で、ごく自然に運動する機会を増やす方法を4つお伝えします。
先進国に生きる現代人は、人類の歴史史上、かつてないほど、座ってばかりいます。座りすぎの生活は、思いのほか、健康に害があります。できるだけ立ったり、歩いたりする機会を増やすべきです。
1日8000歩で充分なのか?
今年の2月ぐらいに、日本では、「1日1万歩も歩かなくていい(歩いちゃだめだ)、ベストなのは8000歩」という情報がネットで流れていました。
情報の出どころを調べてみたら、どうやらテレビでそういう研究結果が発表されたようです。みんな、テレビで言われたことはすぐに信じてしまうのか、それとも、できるだけ動きたくないのか、8000歩という数字は、多くの人に歓迎されているようでした。
ですが、8000歩という数字を出した人は、高齢者を対象にした研究でデータを集めています。
高齢者は、骨も弱くなっていますし、そんなにさくさく歩けません。1万歩歩いたら、疲れるのもうなずけます。
しかし、高齢者じゃない人が、1日に1万歩歩いたぐらいで、疲れていたらまずいのではないでしょうか?
この場合の1万歩は一気に歩くのではなく、累計で1万歩です。ちょこまか歩いていたら、意外と簡単に1万歩行きます。
私、毎日、スロージョギングを含めて1万歩以上歩いていますが、別に疲れないし、疲れがたまっているとも思いません。
車がない時代、人はどこへ行くにも徒歩か自転車で移動していたし、そもそも、日常生活において、立っている時間が今よりずっと長かったと思います。
今は買い物も、仕事も家事も、あまり動かずにできる便利な時代です。
通販で、商品を家に届けてもらうことができるし、店に行かなくてもメールでやりとりできるし、生活費の支払いもクレジットカードや自動引き落としで銀行に行く用事は大幅に減り、日々の掃除ですら、ルンバなどの機械まかせです。
料理だって電子レンジをはじめとした調理器具と加工食品のおかげで、そんなに立たずに、簡単に作る(?)ことができるのです。
1万歩を一気に歩くとしたら、時間にして90分前後。1日1万歩歩いていたとしても、立ち仕事をしていない限り、残りの22時間30分は座っていたり、寝ていることになります。
バス待ち、レジ待ち、家事などで多少立っている時間がある人でも、せいぜい1時間半ぐらい。残りの21時間は座っているか、寝ているか。
これではやはり運動不足ではないでしょうか?
立つ時間が少ないのが問題です⇒座りっぱなしが寿命を縮める。座りすぎのリスクとそれを回避する方法。
運動不足だから体調が悪くなる
個人的に、人を病気にしてしまうおもな理由は
●運動不足
●高度に精製された糖質(甘いものや白い小麦粉製品)の食べ過ぎ
●睡眠不足
●過剰なストレス
ではないかと考えています。
「なんとなく、疲れやすい」「慢性的に肩こりに悩んでいる」という人は、今より立ち上がり、動く人になれば、不調が解消されるかもしれません。
運動不足の解消というと、ジムに行って運動する人が多いです。しかし、数時間ジムで動いて、残りはずっと座っているより、日常生活において、まめに動くほうがずっと効果的です。
昔の人は、日頃からよく動いていたので、わざわざジムに行く必要はなかったのでしょう。実際にそのようなスポーツ施設は、プロの仕事として運動する人や、運動を趣味として楽しむ人のためのものでした。
ふつうの人は、自宅や職場で立ったり歩いたりしていたのです。
個人が筋トレしたり、ヨガをするようになったり、万歩計を持つようになったのは、人々のデフォルトの生活があまりに運動不足になってしまったからではないでしょうか?
以下に4つ、日常生活で動くアイデアを書きますので、できそうなことから始めてください。
1.15分で27個捨てましょブギをする
週末に一気に掃除や片付けをするのではなく、毎日15分、家の中をかけずりまわって捨てる時間を取ってください。
やり方はこちら⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)
あるいは、朝起きてから、特に不用品がたまっている場所をざっと片付けると、脳に適度に刺激を与えることができます。
詳しくは⇒「脳が冴える15の習慣」(築山節著)から学んだこと:便利すぎるから不幸せになる
もちろん普通の掃除や片付け物でもいいです。特に雑巾がけはいい運動になりますからおすすめです。
私は、格別掃除が好きというわけではありませんが、運動になるから、と思うと、楽しくすることができます。
窓拭きなんかもいいですね。
家事は、「やらなければいけないこと」ではなく、「運動のチャンス」なのです。
おまけに、家の中がきれいになります。
2.早歩き
できるだけ歩くべきだと思いますが、あまり歩く時間がとれない人は、早歩きするくせをつけてください。
歩くより走るほうが、カロリーを消費しますが、早歩きもばかになりません。自分でやった感じでは、ゆっくり走るより、早く歩くほうが疲れます。
思うに、人間は、走るようにはできているけれど、早く歩くようにはできていないのではないでしょうか?
だから、早歩きしようとすると、からだのさまざまな部位に負荷がかかるのだと思います。
歩く機会があったら、いつものペースの1.5倍か2倍のスピードで歩くクセをつけるといいと思います。
すごくゆっくりとえらそうに(苦しいという意味ではなく、地位が高いえらい人みたいに、という意味)歩く人がいます。このように歩くのは、運動の機会を逃すとてももったいない行いです。
ウォーキングの始め方⇒ウォーキングを開始して楽しく歩く4つの工夫:メリットとコツを知り継続する
3.エレベーターではなく階段を使う
階段をのぼりましょう、なんて、べつに目新しくないアイデアですが、階段をのぼるのはかなり効きますので、強くおすすめしたい方法です。
日本体育協会スポーツ科学委員会というところが、日常生活のそれぞれの運動の1分あたりの消費カロリーを出しています。
階段をのぼるのは、0.1349キロカロリーx体重
階段をおりるのは 0.0658キロカロリーx体重
ただし、これは18歳から49歳の人の数字です。
私は50歳を超えていますが、この計算式を使うと、体重が50キロ、階段を1分のぼったとすると
0.1349x50x1=およそ6.75キロカロリー
降りる場合は、この半分ほどです。
ふつうの歩行(分速60メートル)は、0.0534キロカロリーなので、たとえゆっくり階段をのぼったとしても、歩くよりは、2.5倍のカロリーを消費する、という計算になります。
数字はこちらを参照しました⇒25kaizenkarori-ofu.pdf pdfなので、ブラウザによっては開かないかもしれません。Google ChromeやマイクロソフトEdgeなら開きます。
これはあくまでも目安ですが、計算上は、階段を上るほうが、歩行より、半分以下の時間で、同じだけカロリーを消費できるということです。
のんびり散歩している時間がない、という人は、階段を見つけたら、極力のぼるようにしてください。
1日、50段や100段階段をのぼる、という目標をたててもいいと思います。階段を数えながらのぼるのも楽しいものです。
「階段⇒かけあがる」と脳内で自然に変換されるまでがんばってみましょう。もちろん、私もやっておりますよ。
これまで、地下鉄の階段を見るたびにうんざりしていたのが、「チャンス!」と笑顔になります。
4.スマホは立って使う
「歩きスマホ」は危ないのでおすすめしませんが、自宅や会社でスマホを使うときは、立ってやるようにしてください。
電話はもちろんのこと、メールをチェックしたり、インターネットを見たり、ゲームをするのは立ってやれるのではないでしょうか。
私はゲームはしないので、よくわかりませんが。
スマホをチェックするたびに、椅子から立ち上がり、隣の部屋へ行ったり、外に出てやるようにすると、運動量が増えます。
あるいは、もうやたらにスマホをチェックしなくなるかもしれません。これはこれで、生活の質があがります。
せっかくモバイル機器を持っているのですから、動くきっかけに使ってみてください。
ためしに、1日だけ、スマホを持つときは必ず立つ、と決めてやってみるといいと思います。
寝っ転がってスマホをチェックする習慣は断捨離してください。
☆こちらにも運動量を増やすアイデアを書いています⇒ジムに行くより効果的。日常生活でカロリーを消費するNEAT(ニート)ダイエットのススメ
番外:遠いトイレに行く
ビルに勤めている人は、通常、一番近いトイレに行くと思います。そこをあえて、できるだけ遠いトイレに行ってください。
1階で仕事をしているなら、2階のトイレに行けば、階段の上り下りもできますので、さらにいいです。
毎日これをやれば、確実に運動量が増えます。
水をたくさん飲めば、トイレに行く回数が増えるので、さらに効果的です。
水をたくさん飲む方法⇒水を飲む習慣をつける5つの方法。こうすればたくさん水が飲める。
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歩くのがいやな人はただ立っているだけでもいいのです。毎日3時間立つのは、年にマラソンを10回するのに匹敵する、という専門家もいます。
また、主に、座って仕事をする人は、1日2時間~4時間は立つようにしろ、という専門家もいます。
ふだんからまめに体を動かすことが大切だと思うのです。
アメリカの健康雑誌には、1日1万歩歩くのは、水をしっかり飲むのと同じ、健康になるための必要最低条件、と書かれています。
数字にこだわることはないと思いますが、「1万歩は歩きすぎ」なんて情報を鵜呑みにしないほうがいいのでは?
どう考えても、今の人、運動不足です。足の骨の流出を防ぎたい人は、やはりまめに歩いたり立つことをおすすめします。