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不用品を片付けたい気持ちはあるのに、「どうしても捨てられない」という思い込みにとらわれて、なかなかスタートできない人がいます。
このような人には、まず、「捨てられない」という思い込みを捨て、捨てるのが簡単な物から捨て始め、捨てる生活に慣れる方法がおすすめです。
この記事で、手順を紹介しますね。
捨てられない物なんて何もない
考えてみると、「捨てられない物」なんて、そんなにありません。
雑誌の取材で、「初心者の人に簡単に捨てられるものって何でしょうか?」とよく聞かれます。
ほとんど毎回聞かれます。
けれども、たいていの物はわりと簡単に捨てられるのです。
いま実際に使っている物(例:毎日使っている財布)や、本当に大事な物(例:パスポート)は、そもそも、「捨てようかな?」などとは思わないからです。
ですから、「これ、もういらないかも?」「邪魔だ」「たくさんありすぎる」と思う物は、捨てることができます。
使っていなかったら、ほとんどガラクタである、と思ってもいいぐらいです。
「捨てられない」という思い込みを捨てる
「どうしても捨てられないんです」という気持ちは、思い込みにすぎません。
自分で、「自分はこういう人間だ」という判断を下しているだけです。そういう考え方をするのがすっかりクセになっているか、そういうふうに考えておいたほうが、いろいろと楽だからでしょう。
先にも書いたとおり、基本、なんでも捨てられます。
自分の肉体と、自分というアイデンティティ、それに少しのお金があれば、そのまま放り出されたとしても、日本であれば、なんとか暮していけます。あまりに高齢だと、助けを必要とするかもしれませんが。
こちらの動画で⇒未来を作り上げるお金の使い方:リン・ツイスト(TED)、とても限られたリソースしか持たない人は、自分自身の中にあるリソースを最大限に活用して生きる、と語っています。
実際、そのとおりではないでしょうか?
物はありすぎないほうが、自分が持って生まれたパワーを発揮できます。
クリエイティビティも磨かれます⇒物が少ないメリット:足りないからこそクリエイティブになれる(TED)
いらない物をたくさんかかえこんで、「捨てられないんです」と言っている人は、本当に大事なものがよく見えていないか、自分で決断する力を失ってるだけです。
物の管理に脳内リソースを取られてしまっているからでしょう。
「捨てられない」と思う理由を考えてみる
「絶対捨てられない」という気持ちを捨てるために、そう考えてしまう原因を自分で考えてみるとよいです。
今度、「捨てられない!」と感じたら、なぜ捨てられないのか、捨てるとどんなことが起こると思っているのか、そんなことを考えてください。
先日、「こたつ布団が捨てられない」という悩みに答えました⇒いらない物を親に押し付けてしまう。このクセを直すには?(思考の変え方)
この方は、まだ使える物を捨てると、「もったいない、物は大切にしなさい」と親に怒られる(と思っている)から、親の許しを得てから捨てなければならない、という思い込みがあったそうです。
ゴミの日にこたつ布団を捨ててみたら、スッキリして気持ちがよかった以外は、とくに変わったこともなく、誰からも怒られなかった、というメールをいただきました。
自分で自分を見張ったり、責めたりしていただけだった、とのことです。
「できない」「捨てられない」「無理だ」という気持ちは、自分が勝手にそう思っているだけなのです。つまり思い込みです。
「捨てられない!」という気持ちが強い人ほど、その対象を捨ててみてください。一大事にはならない、と気づきます。
「捨てにくい物」以外を捨てていく
どんな物でも捨てられますが、捨てにくい物があるのは、確かです。
部屋をスッキリさせたいという気持ちがあるのに、捨てることにすごく抵抗を感じたり、捨てることが怖いと思うなら、捨てにくい物は避けたほうがいいかもしれません。
物理的に捨てにくい物と、気持ち的に捨てにくい物の2種類あります。
物理的に捨てにくい物
・大きくて重い物
捨てるのに体力がいります。物によっては、1人では持てず、誰かの助けが必要です。
・処分が難しい物
パソコンや家電、粗大ゴミなど、処分するために、指定の場所に持って行く必要があったり、処分費用がかかったりするものは、燃えるゴミとして捨てられる物に比べて、捨てる手間が増えます。
よって、ハードルがあがるかもしれません。
なかには、捨てるのにかかるお金がもったいない、という人もいます⇒不用品の処分にかかる費用がもったなくて捨てられない問題をどうするか?
気持ち的に捨てにくい物
・心情的に強い結びつきを持っている物
子供の頃から苦楽を共にしたぬいぐるみ、就職して初めて買った万年筆、新婚旅行で夫とペアで買ったブレスレット、大切な人からいただいた物、親の遺品、など、自分が、単なる物以上の価値を感じている物は捨てにくいです。
まあ、本当に大事な物は捨てなくてもいいです。本当に、本当に大事なら。そして、そういう物の数が多すぎないのなら。
・捨てるとバチが当たると思っている物
このブログを開設して、さまざまな読者からメールをもらうようになり、はじめて気づいたことですが、物を捨てるとバチが当たる、たたりが恐ろしい、と考えている人が少なからずいます。
バチが当たるのは、本人がそう解釈するせいなので、たたりとか、のろいとか、そういうものにおびえて暮らす傾向のある人は、捨ててもバチが当たらないと思う物から捨てるといいでしょう。
こちらもお読みください⇒捨てられない人の3つの心理とそれに打ち勝つ考え方
捨てやすい物7選
では、誰でも捨てやすいと思う物、たいていの家にありすぎると思うものを7個あげていきます。
1)冷蔵庫の中にある残り物
嫌いな物はいくら時間がたっても、新しい食料が供給される限り、食べません。もう捨てたほうがいいです。
ですが、食べ物を捨てるのってもったいないですよね? そこで、一気に消費してください。
残り物の処分法として、昔私がよくやっていたのは、なんでもかんでも、チャーハンに入れるか、スープにしてしまうやり方です。
野菜なら、スムージーにすれば、一気に使うことができます。
賞味期限がまだある、と思うものは、冷凍して、時間をかけて消費するのもいいでしょう。スープやスムージーも冷凍できます。
ふだんからパントリーチャレンジをして、ためこまない生活にシフトするのもおすすめです⇒パントリーチャレンジのススメ~ズボラ主婦だからできる究極の節約方法
2)紙類
たいていの家にいらない紙がたまっています。
重要な情報が書かれていない、どうでもいい紙だから、テーブルの上や、床の上で重なったままになっているのです。捨てましょう。
床一面に紙がたまっている場合はこちらをどうぞ⇒大事な書類もどうでもいい紙も床の上で堆積しているときの片付け方(汚部屋改善)
3)古いカレンダーや手帳
すでに、来年(2019年)の手帳やカレンダーが店頭に並んでいます。
新しい物を手に入れる前に、古くて使わず放置しているものを捨てます。
4)古いボールペンやマーカー(インクの出が悪いもの)
ボールペンもたまりやすい物の1つです。自分がふだん使うボールペンを数本だけ決めて、残りは捨ててはどうでしょうか?
私の経験では、自宅で使うボールペン1本と、バッグに入れたままにするボールペン1本があれば大丈夫です。
以前は、1本だけで生活していましたが⇒ボールペン1本生活になってわかった、私が物をためこんでいた理由とは?、買い物に行くたびに、ショルダーバッグにボールペンを入れるのが面倒なので、いまはボールペン2本体制です。
新たにボールペンを買ったのではなく、娘からもらいました。
なぜ、バッグにボールペンを入れるのかというと、スーパーでバラ売りのナッツやらをビニール袋に入れたあと、口に巻きつけるビニールタイ(実際は、針金に紙がかぶさっている)に、商品番号を記入するのに使うからです。
店にも、黄色くて短い鉛筆が用意されていますが、たいてい芯が折れています。
そういう事情がない人はボールペン1本でも大丈夫です。
5)マグやグラス、湯呑
飲み物を飲むための器もたまりやすいですね。
セットで売っていることが多い、お土産でもらうことが多い、値段も手頃、あまり好みが問われないので贈り物に最適、など、増える要因が揃っています。
食器が増える理由⇒なぜ日本人はこんなに食器を持っているの?~食器が増える理由と増やさない方法
私がいま、飲み物に使うのは森修焼のマグと水筒ぐらいです。なければないで、生活できます。
6)コスメのサンプル
洗面所の引き出しや棚にもらったコスメのサンプルをためている人も多いです。
サンプルはすぐに試すための物。棚に何年もため込むことを考えて製造されてはいません。
7)レシートやポイントカード
財布の中にいろいろな物をためこむ人は、家の中にも物をためこんでいる可能性あり。
お札より、レシートでふくらんでいる財布にならないようにしたいですね。
節約のために、何にどれだけお金を使ったのか、把握できるようにレシートはもらったほうがいいですが、そういうことをしていないなら、レシートをもらわない、という手もあります。
ポイントカードも、使う意図があるときだけもらってください。
断るのはそんなに手間ではありません⇒いらないサンプルや販促品を店で上手に断るには?
以上、物理的にも、心理的にも捨てるハードルが高くないものを7つあげました。いずれもごく小さな物なので、処分も難しくありません。
過去記事にも簡単に捨てられる物は何度も書いています。プチ断捨離の記事から探してください⇒これで捨てまくる。「プチ断捨離シリーズ」記事の目次。
捨てない選択をするなら
捨てない選択をしたものを、そのままその場所に置いておいても、何ら状況は変わりません。
部屋が片付くためのアクションを取るべきです。
捨てない代わりに、以下のどれかをしてください。
●使い切る
●人にゆずる(寄付)
●売る
「使い切る道」を選ぶなら、使い切るためには、どんなことをしたらいいのか考えて、行動にうつします。
何も考えずに使い切れているのなら、とっくに使い切っています。
たとえば、たくさんボールペンがたまっていて、すべて使い切りたいと思うなら、1本ずつターゲットをしぼって消費していくとうまくいきます。
ごちゃっとそのまま置いておいても、使いきれません。使うボールペンを数本決め、ほかは別の場所にしまっておいてください。
やり方はこちら⇒持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
人にゆずるなら、誰にあげるのか、どんな形であげるのか、具体的にアクションプランを立てます。
売る場合も同様です。
このように、ゴールを定め、それを達成するための行動をとっていけば、捨てなくても、部屋は片付いていきます。
一番まずいのは、何もせず、そのままにすることです。
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今回は、「捨てられないのよね」と悩む人に、捨てやすい物からどんどん捨てていく方法をお伝えしました。
ゴール設定⇒そのためのアクションプランを立てる⇒1つずつ実践する、というステップを踏めば、少しずつ片付いていきます。がんばってください。