財布からクレジットカードを出す

買わない

最終更新日: 2019.03.27

物欲に振り回されてする買い物を止める3つの具体的なやり方。

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物欲が止まらなくて困っている、という問い合わせをいただきました。

「わ~ん、物欲が止まらない!」と思ったとき、冷静になるのに、効果のある方法を3つ紹介します。



1.エネルギーの向きを変える

買い物に使っているエネルギーを、すでに自分が持っている物を使うことや、買い物ではない活動をすることに向けます。

あれもほしい、これもほしい、と思っているときは、いつも新しい物を買うことに意識が向いています。

買い物することに、自分のエネルギーが向かっているのです。

エネルギーの向かう先を変える方法を紹介します。





買い物に使っていた時間を別のことに使う

まず、買い物することにあてていた時間を、持っている物を使うことにあてます。

買い物することに使う時間は、実際にショッピングをしているときだけでなく、新しい物、便利な物、お得な物を探して、情報を収集している時間も含みます。

実は、情報を収集している時間のほうが多いです。

欲しい物があって積極的に探したり、仕様を調べている時間もあれば、頭がひまな状態に、買い物に至る刺激を受けている時間もあります。

刺激とは、たとえば、CMを見たり、人が持っている物を、自分の買い物対象品として見たり、ウインドウショッピングしたり、SNSで買い物報告を眺めたりして受ける刺激です。

これまでぼーっと、無意識に「これから買う物」を探していた時間を、ほかの活動に使えばいいのです。

物欲を抑える活動の例

・すでに持っている物を出して、眺めたり、さわったり、並べたりする

「あ、こんなものあったんだ」と気づくし、実際に使うシーンを思いつくこともあります。

・所持品の目録を作る

私は、カラーチャートを作り、手持ちの画材の色を調べたら、もう充分あることに気づきました。

その前から、「ちょっと多すぎるんじゃないの?」とうっすら思ってはいました。

チャートを作って、「多すぎるようだ」というイメージを具体的なものに変換したら、「しっかり多すぎる」とわかったし、画材を塗り絵に活用しやすくなりました。

カラーチャートのノートはこちらで紹介⇒明るい1年をすごすためにおすすめしたい5つの習慣 「2.すでに持っているものを書き出してみる」をお読みください。

・集めすぎた物を実際に使う

洋服なら家で着る、外に着ていく、趣味に使う材料なら、使って作品に仕上げる、キッチンツールならそれを使って料理をする、食器なら、食事に使う、本なら読む、ノートやペンなら、何かを書く、飾り物なら、実際に飾って愛でる、など。

飾り物の使い方⇒センスのいい人なら知っているインテリア小物(飾り物)をガラクタにしない10のルール

買って家にある物を、実際に使うことに意識を向けます。

物を使うのはそれなりにエネルギーがいります。買って放置するよりずっと大変です。

真剣に消費しようとしたら、買い物している時間なんてもう残りません。

使う日と時間を決めておく

単に、「着よう、使おう、読もう、作ろう」と思っているだけでは、行動に結びつきません。

いつ使うか、しっかり決めて、スケジュール帳に書いておきます。歯医者の予約を入れるのと同じ要領です。

あらかじめ、使う時間を取っておかないと、使わないまま、またずるずると放置します。

以前、私は、毎週火曜日は、使っていない物を意識的に使う、活用日にしていました。

活用日について⇒家事の週間プランで綺麗部屋の住人へ~ミニマリストへの道(29)

たとえ、ちゃんと使うことができないとしても、使うことに意識を向け、そこに自分の時間とエネルギーを注ぐことが重要なのです。

使うことに意識を向けている間は、次に買う物を探したり、実際に買うことには意識が向きません。

2.買うのを待つ

欲しいと思ってもすぐに買ってはいけません。必ず、待ち時間をもうけてください。

現代人のアテンションスパン(注意力や集中力が持続する時間)はどんどん短くなっています。

あるリサーチによれば、2010年は12秒、2015年には8.25秒で、いまや人間は金魚より集中できないと言われています。

関連記事⇒スマホは人の思考をどんなふうに変えるか(TED)

ということは、何かを欲しいと思っても、8秒後に、ふっと手持ち無沙汰になり、スマホに手をのばし、SNSで別の物を見たら、今度はそちらが欲しくなるのです。

「物欲が止まりません!」「化粧品ばかり買っています」「どんどん新しい服が欲しくなります」と悩んでいる人は、はたして、買うのを待つ、という行為を本当にやっているのでしょうか?

これまでも、「何かを欲しいと思ったら、とりあえず、ノートに書いて、1ヶ月後に買うようにしたまえ」といったアドバイスをたびたびしています。

たとえばこちら⇒物が多すぎてストレスいっぱいのあなたへ。「買わない暮し」にする方法と考え方 「3.ノートに書いて1ヶ月寝かせる」のところです。

「待てない!」と思っても、そこをじっとがまんして、とにかく、手帳やノートに書いてください。

すでに売り場にいるときは、デパートなら、別のフロアに行って、気分を変えるとか、店からいったん出るとかして、気分を変えます。

8秒後には、気が変わっている可能性大です。

人間には自制心がそなわっているので、待とうと思えば待てます。そのコスメや服をいま買わなくいと、生活できない、死んでしまう、というわけではないのですから。

最初から待つ気がなかったり、「とにかく、なんでも今すぐ欲しい、今すぐ解決したい」という思考がクセになっていると、待てないかもしれませんが。

子供だって待てるのですから、大人ならできます⇒人生で成功したいなら自制心を持て~マシュマロ・テストに学ぶ成功法則(TED)

買い物を待つ方法

待つのが苦手なら、待つ力を強化します。次のようなことをするといいでしょう。

・深呼吸する

・なぜ待てないのか、なぜいますぐ買わないといけないのか、その理由を400字ぐらいでまとめる(実際に書いてください)。

・そもそも、なせこれを買わないといけないのか、その理由を400字ぐらいでまとめる(これも実際に書きます)。

・日常生活で待つ練習をする

ふだん無制限にやっていることに制限をかけます。

買いすぎる物だけ予算をたてて、その予算を越えたら、今月はもう買わないようにする、とか。

毎日のように、スタバでラテを買っている人は、1日おきにするとか。

いきなり大それた買わない挑戦をするのではなく、ごく小さなことをがまんして、自制心を鍛えてください。

3.物欲に支配された生活の行くつく先を考える

このまま、欲しいと思ったものをどんどん買う生活を続けたら、自分はどうなるのか、自分の家族はどうなるのか、自分の人生はどんなふうになるのか、考えてください。

欲しいと思ったものを欲しいと思ったタイミングで買った果てに、どんな生活が待っているのでしょうか?

物欲を最優先にし、欲しいと思った物を買い続けると起きることを、ごく短期的なスパンと長期的なスパンで想像して、文章に書いていきます。

短期的スパンで起きること

・来月のクレジットカードの請求額が、◯◯円ぐらいになる。

欲望のままに物を買っている人は、カードの請求額がどのぐらいになるのか、見積もりすらできません。

「とにかく、たくさん請求が来る」と書いてもいいのですが、できれば、どれぐらいの請求になりそうなのか調べてください。

今月、すでに買ってしまった物の金額を足し算して、さらに欲しい物の金額を加えて、見積もりを出すといいです。

こういうことをするだけで、買い物に向かっていたエネルギーが別のことに向きます。

・クレジットカードの請求額を全部払ってしまうと、家賃を払えなくなる

・家賃を払えなくなるから、貯金をおろす/親に借金する/キャッシングをしてしのぐ

・貯金をおろしたらどうなるか?

・親に借金したらどうなるか?

・キャッシングしたらどうなるか?

長期的スパンで起きること

・お金を使いすぎて、家族に迷惑をかける

・家族関係はどうなるか?

・カード破産する

・カード破産するとどうなるか?

・買っただけで着ない服、使わない雑貨が増えて、汚部屋っぽくなる

・汚部屋になると、どうなるか?

・老後になり、働けなくなったとき、貯金がない

・年金だけでは生活できなくなる

・老後にお金がないと、どうなるか?

こんなふうに、欲しい物を衝動買いすることを、積み重ねていった結果、起きるであろうできごとを、ロールプレイングゲームのように、つらつらと書いていきます。

そのままいくと、たいてい、あまり幸せな結末にはなりません。

なぜ、人は買い物をするのでしょうか?

たぶん、幸せな気持ちになりたいから、するのだと思います。

ところが、「欲しい!と思ったものを、欲しいと思った時に買う行為」を、何度もすると、逆に幸せから遠ざかるのです。

関連記事もどうぞ:

買い物する習慣をやめる5つの方法。買わない人になって断捨離も節約も加速する

浪費が止まらない人に送る、物欲にふりまわされない5つの考え方

すぐに物が欲しくなる私。どうしたら物欲がなくなりますか?←質問の回答。

*****

今回は、物欲とうまくつきあう方法を紹介しました。

一番いいのはあるのは、いったい何が起きているのか、自分が考えていることや、自分のやっていることを客観的に見る(考える)ことです。

人間は2つのことを1度にできないので、考えている間は、買い物する行為が止まります。





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