ページに広告が含まれる場合があります。
自分が無駄遣いしてしまうきっかけを把握して、買い物習慣を変える方法をお伝えしています。
前編では
1.状況によるもの
2.他人の影響
について説明しました。
後編では、よくあるきっかけの3つ目、「思い込み」について解説しますね。
3.思い込みによるもの
今、べつに必要ではないから、買わなくても全く問題はない。しかし、こんな理由があるから、私はこれを買うべきである、と自分を納得させて買う場合、その買い物のきっかけは、自分の思い込みです。
たとえば、こんな経験ありませんか?
今、買わないともう手に入らない
ふだん、ちまたにたくさん出回っていない珍しいもの(希少価値のあるもの)や、期間限定品を、店で見つけると、「今、買わないと、もう一生買えない。このチャンスを逃してはならない」と切迫感を感じて、買うことです。
ずいぶん前に、自分の足にあった靴を見つけることが難しいから、見つけたときに複数買いするという方のメールに返答したことがあります。
こちら⇒買えなくなるのが怖くて買いだめする人へ。ストック癖を治す5つの方法。
これも、「今買わないと、もう2度と手に入らない、だから買うべきなのだ」という思い込みによって、買い物をしてしまうケースです。
私はこれを買って当然なのだ
「ふだんがんばって倹約や節約に努めているから、たまにパーッとお金を使うことは、充分許される行為である」
とか、
「今月はものすごく残業があった。仕事をいっぱいしたから、私はこの服を買って、労をねぎらうべきである」
こんなふうに考えて、買い物する場合です。
春/夏/秋/冬になったから、新しいものを買うべきだ
季節が変わったので、新しい衣料品や雑貨、食器などを買わなければいけない、と思うケース。
子供が卒業/進学したので自分も新しいものを買うべきだ
子供が幼稚園や小学校に入ったから、自分も新しい物を購入して当然なのだ、と思うケースです。
子供が卒業し、進学すると、卒園式、卒業式、入園式、入学式、謝恩会などのイベントがあり、そのイベントに合わせて買うこともありますね。
春になって転勤や部署の移動があり、仕事で必要な気がするから買うときもあるでしょう。
「必要な気がする」というのは、「どうしても必要」とは違います、自分が必要だと思っているだけです。
申し訳ないから買わなければならない
誰か(親や子供などの家族、または親しい人)に対して、申し訳ない気持ちがあるから、物を買って埋め合わせをする場合です。
ふだん、あまり子供と一緒に時間を過ごしていないことに対して、罪悪感を感じており、金銭や物品を与えて、親の役割を果たせていない分を埋め合わせるケースなど。
これを買えば◯◯のようになれるので買うべきだ
友だちとランクを合わせるために何かを買う(ランクと言っても、それが具体的に何であるかは、本人は自覚していないし、そのことについて、考えたいとも思っていません)。
近所の人と、肩を並べるために、同じ物を買う。
ソーシャルメディアで見た人のようになりたくて、同じ物を買う。
芸能人や有名人のようになりたくて、何かを買う。
こんなケースです。
以前紹介したTEDに、映画やドラマで芸能人が使っている物はとてもよく売れるという話が出てきました⇒ストーリーテリングの魔法のようなちから(TED)
セールでとても安くなっているから、買わないと損だ
思い込みによる買い物の典型的な事例です。
詳しくは、過去記事を参照してください。
ずっと探していた物をようやく見つけた
なんとなくずっと何かを欲しいと思っていて、自分の希望とぴったり合う物を見つけたから(そんな気がしているだけです)、今、買うしかない、と思って買うケースです。
「ようやく見つけたわ、これさえあれば、もう大丈夫!」
こんなふうに思う人は、これを買っても、しばらくすると、もっといい物が欲しくなります。
大好きなブランドの新製品だから買うしかない
ふだん自分が愛好しているメーカーや銘柄の新製品が出たので、ほぼ自動的に買う場合です。
自分はそのブランドが大好きだから、新しい物が出たら買って当然なのです。
アップル製品、シャネル、ナイキ、ジェイエムウエストンなど、好みのブランドはいろいろあるでしょう。
そこにあるのは、「好きだから買ってもいいのだ」というロジックです。
ほかにも、ボーナスが出た、臨時収入が出た、誕生日だから、バレンタインデーだから、クリスマスだから、正月だからなどなど、「買っていい理由」はたくさんあります。
思い込みによる買い物を防止するには?
思い込みによって発生する買い物を防ぐ方法を2つ紹介します。
確実に起こることを確認する
買い物すると必ず起きることを再確認します。
買い物する前に頭の中をよぎる、「そうする理由」に正当性があるかどうかはこのさい関係ありません。
正当性なんて、どうとでも考えられます。
しかし、その買い物をすれば、確実に起きることがあります。
・金額分のお金が出ていく
・買った物が家に入る
この2つです。
この2つが起きたあと、どうなるか、考えてみましょう。
借金を返したい、貯金を増やしたい、特定の何かを買うためにお金を貯めているのだ、こんな状況であれば、必要ではない物を買うことで、お金が出ていくのは避けたいと思うはずです。
優先順位の高い買い物からする
ふだんから、欲しいものをリストアップしておき、どうしても必要な物、どうしても欲しい物のランクが高いものから買っていきます。
たとえば、あなたの欲しい物が
家
車
アイフォン
コート
ブーツ
ポリクロモスの色鉛筆、120色入り(高いです。今、アマゾンで見たら36000円でした。これはあくまで例であり、私は別に欲しくありませんよ)
アイパッド
エコバッグ
食べ物
こんな感じだったとしましょう(書く時は、できるだけ具体的に書いてくださいね)。
次に、これを欲しい物順に並び替えます。たぶん、食べ物が一番上に来ると思います。
そして、欲しい物から順番に買います。
リストに載っていない物は、優先順位がすごく下なので、買う必要はありませんし、買ったところで、自分の気持ちは満たされないし、生活もよくなりません。自分にとって、手に入れる優先順位が高い品ではありませんから。
買う前や、買った瞬間はうれしいでしょうが⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ
その気持ちは長続きしないし、カードの明細が届いたときや、支払い分が口座から落ちた時に、苦い気分になるだけです。
家や車、アイフォン、ポリクロモスは、高いので、いきなりは買えません。そこで、いつ買うか考えて、買うのに必要なお金を今から準備してください。
ポリクロモスの購入費を夏のボーナスで買うなら、「夏のボーナスで買うから、積立る必要なし」と書いておくといいでしょう。
ボーナスがない人が7月に買いたいなら、2月から6ヶ月、月々6000円取っておけば、買うことができます。つまり、2月に6000円、3月に6000円・・・とポリクロモスの代金として、支払う(とりのける)わけです。
こののようにして、お金があるから買うのではなく、先に買いたいものがあって、その中の優先度の高いものから買っていく作業をすれば、お店で何かがセールになっているのを見ても、無視できます。
何がどれだけセールになっていようとも、自分の生活には関係ないからです。
「貯金したい」と口では言っているのに、おやつや雑貨を衝動買いして、貯金できないのは、買いたい物の優先順位があいまいだからです。
毎月、給料が入ったら、どうしても欲しいもの、どうしても買いたいものの中に、「貯金」も入れて、その優先順位をしっかり決めてください。
書き出すヒント⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
☆前編はこちら⇒買い物するきっかけ、考えたことありますか? 見極めて対策する方法教えます(前編)
*****
2回にわけて、買うきっかけを紹介しました。
今回は書きませんでしたが、さみしい、イライラする、退屈だ、といった、感情的な穴を埋めるために、買い物してしまうこともよくあります。
こちらについては、過去記事にいろいろと書いてあるので、興味のある方はそちらをごらんください。
買い物習慣に関する記事のまとめをリンクしておきます。
買わない生活入門。買い物のし過ぎ症候群から抜け出す方法のまとめ#2
買い物脳に振り回される生活から抜け出すために。買わない人になる記事のまとめ3。
おなかがすいたとか、眠れないなんて時も、買い物してしまうことがあります。
空腹時にスーパーに行くと買いすぎるし、眠れないから、いつまでもスマホを見ていて、買ってしまうこともあるでしょう。
体調を整えることも、買わない生活にするために重要なポイントです。