質問がいっぱい

TEDの動画

最終更新日: 2023.06.4

質問は可能性の扉を開く鍵(TED)

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問題解決ができなくて悩んでいる人におすすめのTEDトークを紹介します。

タイトルは、The value of asking questions(質問することの価値)

質問をするから新しいものを生み出せるという内容です。

教育者の Karen Maeyens(カレン・メーヤンス)さんの講演です。



質問する価値:TEDの説明

Why should we ask questions? Educator Karen Maeyens explores the power of asking questions as keys that open endless possibilities and allow us to overcome old paradigms.

From improving your personal relationships, to the invention of the Polaroid Camera and the foundation of a renowned University in Latin America, Karen talks about the benefits of asking questions and wonders how we can keep a curious spirit ignited.

なぜ私たちは問いかけるべきなのか? 教育者のカレン・メーヤンスは、質問することの威力をシェアします。それは、無限の可能性を開き、古いパラダイムを克服する鍵になるのです。

人間関係をよくすることから、ポラロイドカメラの発明や、ラテンアメリカの著名な大学の創設まで、カレンは質問をすることのメリットと、好奇心を持ち続けるすばらしさについて語ります。

収録は2018年、グアテマラの大学で行われたイベントです。動画の長さは9分半。字幕はないので抄訳を参考にしてください。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

コンセプトはシンプルなので理解しやすいと思います。





好奇心旺盛な4歳の女児

UKのリサーチによると、もっとも好奇心があるのは4歳の女児で、1日に390個も質問します。

よくある質問は

・なぜ水はぬれているの?

・影は何からできているの?

・空の果てはどこ?

私の娘が4歳だったとき、「人がおなかにいた前は、どこにいたの?」と聞きました。

子どもたちから聞かれたほかの質問は

・なぜシンデレラのガラスの靴は、12時の鐘がなったとき、もとの古い靴にならなかったの?

・なぜ、髪のケアにそんなに熱心なの? 死んだものなのに。

・文字を作った人は誰?

私たちは、いつ、そしてどうして、こういうおもしろい質問をするのをやめてしまうのでしょう?

好奇心がなくなってしまうのか?

もう何もかもわかったと思うのか?

質問をするとバカに見えると恐れているのか?

もうどうでもいいと思っているのか?

私も4歳のときは、たくさん質問をしていました。その後も、質問をするのをやめることはしませんでした。多くの人はやめてしまうのですが。

質問はパワフルなツール

質問は強力なツールです。

たくさんのドアの鍵を開けます。

他人や自分、世界に対する鍵です。

誰もが、語るべき物語をいっぱいもっています。

物語の鍵は、質問にあります。

ドアを開けるために、ときには、いろいろな鍵を試さなければなりません。何も質問を思いつかないときもあります。

居心地悪い沈黙の中で座ってしまうのです。

知らない人に質問する

夫について行ったディナーパーティで、知らない人と会うのが苦手だったときがあります。何を話していいかわからなかったから。

でも、内気な気持ちを克服して、いろいろな質問をすることにしました。

どこから来たんですか?

仕事はなんですか?

好きなことはなんですか?

どうして、それを学ぶことにしたんですか?

時間のあるときは、何をするのが好きですか?

たった1つの質問が、ものすごくおもしろいエピソードを導きだしてくれることがありました。

共通の趣味や価値観に関する話などを。

今、隣に座っている人を見てください。

そして、自問してください。

彼女を笑顔にするものは何か?

この人のバケットリスト(死ぬ前にしたいことリスト)には、どんなことが書いてあるのか?

何がこの人を驚かせるのか?

少し前に始めたのに、終わらせていないことって何だろう?

世界旅行に持っていくものは?

出会った人すべてに、たくさんの物語があります。

その人の話を聞くと、自分の人生が豊かになるのです。

必要なのは、的確な質問をすること。そして、聞いてあげること。

いつも会う人に質問する

日常でよく会う人はどうでしょう?

お母さん、おじいさん、お兄さん、友人、先生、自分の生徒。

このような人たちが興味を持っていることを知っていますか?

この人たちの物語はどんなものでしょう?

私の父は、長くガンの闘病をしたあと、去年、亡くなりました。

幸いなことに、父が亡くなる前に、聞きたかった質問を全部することができました。

質問すべきタイミングは今です。

自分にはおもしろい物語なんてないと思っている人に、いい知らせがありますよ。

ジョージメイソン大学の研究によれば、人間関係を築くのに重要なのは、おもいしろい人間であることより、おもしろいことに興味を持つことなんです。

これは、よい人間関係を作る秘訣です。

好奇心をもち、人々に質問をすると、相手は自分についておもしろいことを話してくれます。

心を開いて。話し終わったあと、あなたに質問します。こうやって親しくなるサイクルが始まります。

自分自身へ質問する

質問は自分自身を知る鍵でもあります。

自分が誰なのか、どうしたら充実した人生になるのか。そんなことを知る手助けをしてくれます。

自分が興味のあることや、価値を感じているものを明確にします。

宝くじにあたったら何をするか?

余命6ヶ月と伝えられたら何をするか?

自分の葬式に来た人に何と言ってもらいたいか?

一番楽しみや幸せをもたらしてくれることは?

このような質問は、意味のある人生を導いてくれる星のようなものです。自分自身で地図を作ることができます。

世界への質問

質問は世界を理解する鍵でもあります。

日に390個も質問をしながら、幼い子どもは、世界の法則を知っていくのです。

なぜ空は青いの?

なぜ氷は浮かぶの?

ニュートンやダーウィンが自分自身の質問でしたように。

なぜ、りんごは木から落ちるのに、月は地球に落ちてこないのか?

なぜガラパゴス諸島には、ほかにはいない動物があんなにたくさんいるのか?

「科学者は、正しい答えを教えてくれる人たちではありません。正しい質問をする人たちなのです」。

フランスの人類学者であるクロード・レヴィ=ストロースがこう言いました。

質問は探索して調べるツールであり、問題解決のツールです。

アインシュタインは言いました。

「人生がかかっているような重要な問題を解決するのに1時間あるなら、最初の55分を、的確な質問を見つけることに使います。的確な質問がわかったら残りの5分で問題を解決できます」。

質問がすばらしいものを生み出す

質問が、行動やすばらしい革新、発明を作り出します。

なぜグアテマラは貧しいのか?

この質問が、フランシスコ・マロキン大学を作りました。

1943年、サンタフェでの家族旅行中、父親が自分の写真を撮っているとき、3歳の女の子が聞きました。

「パパ、どうして撮った写真をすぐに見ることができないの?」

当時は写真を現像する必要がありましたから。

この質問が、ポラロイドカメラを生んだのです。この女の子の父親はポラロイドカメラを発明したエドワード・ランドです。

よい質問とは?

では、よい質問とはどんな質問でしょうか?

よい質問は、誠実な質問です。純粋な興味と好奇心からくる質問。理解したいという気持ちからくるもの。

トロイの木馬に気をつけてください。

それは、質問に見せかけた提案、声明、批判です。

言い方から、質問かそうでないか見分けることができます。

すばらしい質問とは、正しい答えのある質問ではありません。

Google やトリビアル・パスート(ボードゲームの一種)で問われる質問ではありません。

真に偉大な質問は、人に考えることや振り返りを促し、新しいものを生み出させます。

疑問をもたないとどうなるか?

最後に、少し前に聞いた逸話を紹介しますね。

母と娘が、はじめて一緒に、サンクスギビングの料理を作っていました。

ターキーをオーブンに入れる前に、母親はターキーの足を刻みました。

娘が「何してるの? どうしてそんなことをするの?」と聞いたら、母親は肩をすくめて、「私のお母さんがこうしていたのよ」と答えました。

だから、娘はおばあさんに会ったとき、こう質問しました。「おばあちゃん、ターキーをオーブンに入れる前に、どうして足を刻むの?」

おばあさんも、肩をくすめて、「私のお母さんがこうしていたのよ」と答えました。

次に家族が集まったとき、娘はひいおばあさんに聞きました。「どうして、オーブンに入れる前にターキーの足を刻むの?」

「なんてことはないよ。昔、私が使っていたオーブンは小さかったから、まるごとターキーが入らなかったの」

みなさんは、いったい何匹のターキーの足を刻んでいるでしょうか?

あなたの次の質問はなんですか?

///// 抄訳ここまで ////

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質問しながら前に進む

ターキーをオーブンに入れる前に足を切る逸話に似たようなことはよくあると思います。

理由はわからないけど、皆がそうしているからそうする。前からそうしていたからそうする、こんなことです。

若い頃、勤めていた会社で、同期の女子が総務にいました。

一度、何かの事務処理で、納得がいかないことがあって、「どうして、そんなことするの?」と彼女に聞いたことがあります。

すると、彼女は、「私は先輩にこういうふうに教えてもらったから」と言ったのです。

考えてみると、この人は、よく、「そんなことは教わってないから」と言いました。

当時は、「融通のきかないやつだ」と思っていましたが、今、考えてみると、こういう理由を持ち出して、従来のやり方(または、自分ができるやり方、自分が心地いいやり方)を押し通すのは、完全に思考が停止した状態です。

そこには改善も発展も見られません。

シンプルライフをめざして、断捨離をしているときは、決して、こういう理由付けはしないでください。

いつも、「これって、本当に必要?」と自問するべきです。

なかなか捨てられない人は、自分への問いかけを変えてみよう。

買い物習慣を変えたいときに有効な質問は、「これってニーズ、それともウォンツ?」です。

ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)

行き詰まったときに効果的な質問は、「私はいったいどうしたいのか? 何を求めているのか?」です。

特別なことをしなくても、自分に質問することを心がけるだけで、望んでいる生活に近づきます。

ぜひ、お試しください。





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