捨てるものを入れた段ボール

ミニマルな日常

どこまで捨てれば気が済むの? 片づける目的を思い出す方法

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読者のツムギさんから「片づけが目的そのものになってしまうと怖い」というメッセージをいただきました。

片づけに夢中になるあまり、家族のものまで捨ててしまったり、「捨てなきゃ」という気持ちに追い立てられたり。

そんな経験がある方もいるかもしれませんね。

これは片づけという手段が目的にすり替わっている状態です。

そんな状態にならないために、気をつけたいことをお伝えします。

まず、ツムギさんのお便りを紹介しますね。

一部、私が編集しています。お便りには旅行の計画についても書かれていましたが、掲載していません。

片づけの目的を見失わないで

件名:目的という大事なものを思い出して〜♪

筆子さん、こんにちは!

最近ある記事を読みました。

夫が大切にしていたレシピの切り抜きを、入院中に勝手に捨ててしまい、大喧嘩になった。その1週間後に夫が亡くなり、大後悔している、という内容です。

この記事への反応は「ひどいね」というものが多かったのですが、私はそれだけでは済まない深さがあると感じました。

実は私も、母が入院しているあいだに、母のものを片づけたことがあります。

「帰ってくるまでにきれいにしてあげよう」という親切心からやったのですが、やりすぎてしまいました。

母には散々叱られ、「もう二度とやらない」と誓いました。

この体験から気づいたのは、片づけが「よりよく暮らすための手段」ではなく、「とにかく捨てなきゃ」という目的そのものになると怖いということです。

方法にとらわれすぎると、本来の目的を見失ってしまいます。

私は今はもう大丈夫ですが、以前は「捨てること」に取り憑かれていた時期があったかもしれません。

もし同じように、片づけに振り回されている読者がいたら、「よりよく生きるという目的を思い出して」と伝えてほしいです。

今年もよろしくお願いします!





ツムギさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

ご自身の体験も含めて、率直に書いてくださって嬉しいです。

ご主人の切り抜きを捨てた方のこと、「ひどい」と言う人が多かったそうですね。

でも私は、「ひどい奥さんだ」と一方的に責める気にはなれません。

片づけに夢中になっていると、似たような間違いを犯す可能性は誰にでもありますから。

たまたまタイミングが重なっただけで、似たようなことは人生でわりとあるんじゃないでしょうか。

大切な人との最後のやりとりが喧嘩だった、という後悔は、片づけに限らず起こりえます。

誰かを責めるよりも、そこから何を学ぶかのほうが大事だと私は考えています。

ツムギさんは、お母さんのことで学んだ経験があるから、今はもう大丈夫ですよね。

その気づきをほかの読者にも届けたいというお気持ち、ありがたいです。

今回はツムギさんのお便りをきっかけに、捨てることが目的になってしまう落とし穴について考えてみますね。

1. 何のために片づけるのか?

片づけの目的は、自分がもっと快適に、もっと自分らしく暮らせるようにすることです。

ものが多すぎると、探しものに時間がかかったり、掃除が大変だったり、視界がごちゃごちゃして気が散ったりします。

そういう不便やストレスを減らすために、不要なものを手放す。

つまり、片づけは暮らしをよりよくするために行うことで、究極の目的ではありません。

ところが、片づけを始めると、捨てること自体が気持ちよくなることがあります。

袋いっぱいのものを処分した達成感。

棚がすっきりしたときの爽快感。

そんな気分を何度も味わっているうちに、「もっと捨てなきゃ」「まだ足りない」と思うようになるかもしれません。

こうなると、捨てることに囚われてしまいます。

本来、ものを減らした先にあるのは、時間や空間、心の余裕です。

片づけそのものではなく、片づけた先にある人生が重要です。

私自身も、断捨離を始めた頃は熱心にものを捨てていました。

ガラクタをたくさん持っていたので、捨てるものがいくらでもあったからです。

でも、ある程度ものが減ってくると、「捨てる」以外のことに時間を使えるようになりました。

「捨てたい」と思うこと自体は悪いことではありません。

でも、捨てることがゴールになりがちなので、捨てた先にあるものを考えてください。

2. 家族のものまで捨てたくなったら要注意

片づけが目的化すると起きやすいのが、人のものまで捨てたくなることです。

ツムギさんもお母さんのもので経験されていますよね。

自分のものを片づけてすっきりすると、家族のものが気になりはじめます。

「なんでこんなにものがあるんだろう」「これ、使ってないのに」と思ってしまう。

このとき、自分の価値観で相手のものを判断しています。

ものへの思い入れは、本人にしかわかりません。

古いレシピの切り抜きが、その人にとっては何十年もの思い出の詰まった宝物かもしれない。

ボロボロのぬいぐるみが、子どもの頃からの心の支えかもしれない。

外から見ると「ガラクタ」に見えるものでも、持ち主にとっては大切なものであることは珍しくありません。

善意から片づけたとしても、相手にとっては「自分の大切なものを否定された」と感じます。

ツムギさんのお母さんが怒ったのも、そういうことだったのかもしれません。

私も、娘の部屋を掃除中に、娘が使っていた鼻パックを捨てたことがあります(中身はカラだと思って箱ごと捨てた)。

娘には怒られましたが、幸い新しいものを買って解決しました。でも、もしそれがお金で買えない思い出の品だったら…と思うとぞっとします。

この体験でわかったのは、人のものは自分のもの以上にガラクタに見えやすい、ということです。

自分のものには思い入れがあるから「まだ使うかも」と慎重になりますが、人のものにはその思い入れがないので、「こんなの要らないでしょ」と簡単に判断してしまいます。

でも、片づけていいのは、自分のものだけ。

このルールを守っていれば、人間関係を壊すような失敗は防げます。

もし家族のものが気になるなら、対話から始めてください。

この話は最近も記事に書いたので、気になる方はそちらを読んでみてください。

片づけていいのは、自分のものだけ。家族のものに手をつける前に読んでほしい話

3. 「捨てなきゃ」に追われているサイン

片づけに取り憑かれているとき、自分ではなかなか気づけません。

以下のような状態になっていたら、少し立ち止まったほうがいいかもしれません。

家族のものが気になって仕方がない

自分のエリアはすっきりしているのに、家族のものを見るとイライラする。「なんで捨てないんだろう」と思ってしまう。

これは、片づけの対象が自分から他人に移っているサインです。

捨てないと落ち着かない

何かを捨てていないと不安になる、そわそわする。

片づけが日課ではなく、義務や衝動のようになっているなら、注意が必要です。

数を減らすことに達成感を感じる

「今日は10個捨てた」「今月で50個手放した」と、数にこだわるようになったら、片づけることが人生の至上命令になっています。

所持品の数にこだわるのも同じです。

捨てたあとに虚しさを感じる

すっきりするはずなのに、捨てたあとに何か物足りない感じがする。

もっと捨てればこの虚しさが消えるかも、と思って、さらに捨て続ける。

これは、片づけでは解決できない別の問題を、片づけで埋めようとしている可能性があります。

片づけのことばかり考えている

仕事中や食事中にも「あれ捨てようかな」「あの棚を整理しなきゃ」と頭に浮かぶ。

片づけが生活の中心になっているなら、バランスが崩れているかもしれません。

こうした状態は、誰にでも起こりえます。

特に断捨離を始めたばかりの頃は、捨てる効果を実感して勢いがつくので、のめり込みやすいです。

大事なのは、自分がその状態にあると気づくことです。

気づけば、修正できます。

4. 捨てる目的を思い出すために

「捨てなきゃ」という気持ちに振り回されていると感じたら、片づけの手を止めて、目的に立ち返りましょう。

具体的にできることをいくつか紹介します。

捨て活を始めた理由を考える

そもそも、どうして片づけようと思ったのか、思い出してみてください。

部屋を広く使いたかったから? 探しものの時間を減らしたかったから? 引っ越しを控えていたから? 気持ちを切り替えたかったから?

最初の動機を思い出すと、片づけ病になりません。

どんな暮らしがしたいか書き出す

ものを減らした先の生活を具体的にイメージしましょう。

ノートやモーニングページに、片づけが終わったら何をしたいか書いてみてください。

たとえば、「朝ゆっくりコーヒーを飲みたい」「趣味の時間を増やしたい」「家族とリラックスして過ごしたい」など。

片づけはそこにたどりつくプロセスですることだと実感できます。

朝の3ページで心が変わる~モーニングページを試した読者の感想

捨てること以外のシンプルライフに目を向ける

シンプルライフは、ものを減らすことだけではありません。

時間の使い方を見直す、考えすぎをやめる、人付き合いを整理する。

こうした目に見えないものの片づけも、人生をシンプルにする大切な要素です。

ものの片づけにばかり集中していると視野が狭くなるので、たまには別の角度からシンプルライフを考えてみましょう。

シンプルライフを助ける7つのリスト~さっそく作ってみて。

いったん片づけを休む

片づけは、毎日しなくてもいいです。

「もう十分減らした」と感じたら、しばらく片づけを休んでみてください。

休んでみて、特に困らなければ、今のものの量でちょうどいいと考えられます。

「やっぱりあの棚を整理したい」と自然に思ったら、それは義務感ではなく本当の必要性からくるものでしょう。

片づけを休むと、自分にとってちょうどいいペースが見つかります。

私も、大きな断捨離が一段落してからは、季節の変わり目にクローゼットを見直す程度で済んでいます。

片づけブログを書いているので、いつも捨てることを考えていると思うかもしれません。でも、ふだんは片づけのことはそんなに考えず、別のことに時間を使っています。

おわりに:重要なのは望む生活に近づくこと

片づけに夢中になりすぎないことをおすすめしました。

「捨てること」がゴールになると、周囲との関係にもひびが入ることがあります。

「捨てなきゃ」という焦りを感じたら、そもそも何のために片づけを始めたのか思い出してください。

片づけた先にある未来、やりたいこと、過ごしたい時間。

それが見えていれば、片づけに振り回されることはありません。

ツムギさん、お母さんとの体験から学んだことを共有してくださり、ありがとうございます。

今年も楽しい一年になりますように。旅行、楽しんできてくださいね。

ほかの方も、片づけについて思うことや体験談がありましたら、お気軽にメールください。

お待ちしています⇒お問い合わせフォーム | 筆子ジャーナル





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