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「これは安いから」「今日は頑張ったから」「いつか使うから」。
買い物をする直前、こうした言葉が頭に浮かぶことがあります。
買う直前に出てくる言葉は、たいてい、自分を納得させるための言い訳です。
私自身、長くシンプルな暮らしを続けてきたつもりでも、文房具や福袋、雑貨など、無駄に衝動買いしたことが何度もありました。
今回は、無駄遣いの直前に頭をよぎる言い訳を見抜くコツをお伝えします。
買う前のほんの数秒、自分の言葉を疑ってみる習慣がつくと、家に入ってくるものはかなり減ります。
買う理由を探し始めたら、欲しい気持ちが先走っている
そもそも、買う理由を考えているとき、欲しい気持ちはすでに走り出しています。
本当に必要なものは、わざわざ理由を探さなくても、問答無用で買うものです。
お店の前や通販サイトの画面の前で、3つも4つも理由を探しているとき、私たちは必要だから買うのではなく、買いたいから買ってもいい理由を作っています。
私はかつて、新しい文房具、季節限定の福袋、小さな雑貨、キッチンの細々した道具を、便利そうだから、安く買えるから、もうすぐ在庫がなくなりそうだから、と理由をつけて、よく買っていました。
ところが家に持ち帰ってみると、似たものがすでにあったり、思ったほど使う場面がなかったりして、結局は棚の奥でほこりをかぶっていました。
数年たって断捨離するとき、お金の無駄遣いだったなぁと思ったものです。
そんなことが多いなら、買い物を正当化するために後づけで理由を考えた可能性が高いです。
⇒その買い物、半年後の自分は喜びますか?~もっと意図的に買う練習
安い=お得の罠。使い切れなければ結局は損になる
セール、ポイント、クーポン、送料無料、大容量。
こうした言葉は、買う理由としてもっともらしく聞こえます。
「いつもより安い」「今だけお得」と書かれていると、買わないことは損のように感じますよね。
でも、本当の損得は、値札の数字だけで決まりません。
支払うお金、置き場所、管理する手間、賞味期限内に使い切れるかどうか。それ以前に、そもそも使う機会があるのかどうか。
これら全部を考え合わせて、はじめて得かどうかがわかります。
たとえば、夏のセールの福引で割引券をもらったとします。
せっかくだから使おうとお店を回り、もともと予定になかったものを買う。
家に帰って冷静に計算すると、結局は予算をオーバーしている、こんなことがよくあります。
割引券を使い切るために、いつもより多くお金を使って、本末転倒です。
過去に福袋で、こんなにお得なら買わないと損だと思って買い、結局はほとんど断捨離した経験が何度もあります。
買って家に運ぶ手間、収納場所を空ける手間、最後に処分する手間まで含めて考えると、安かったはずの買い物は、ちっとも安くありません。
セールの値札に反応しそうになったら、その品物を定価でも欲しいかどうか、自分に聞いてみてください。
定価で買わないものは、半額になっても買う必要はありません。
⇒セールで得したと思うのは錯覚~S字カーブで見る買い物の心理
頑張った自分へのごほうびは、買い物以外の行動で
自分にごほうびをあげるのは、悪いことではありません。
ただ、ごほうびのかたちが毎回買い物だと、疲れたりストレスを感じたりするたびに、家の中のものが増えていきます。
「今週は仕事を頑張ったから」「節約をずっと続けてきたから」「家族のためにいろいろ我慢してきたから」。
こういう理由で買い物をすると、せっかく節約してきた努力が、ごほうび代でほとんど消えてしまいます。
私もときどき、「最近、節約を頑張っているから、これくらいはいいかも」「ここまで来たのだから、買わないと損」と自分に言い聞かせて、買ってしまいそうになります。
しかし、頑張った事実と、ものを増やすことは、本来関係がありません。
ごほうびを買い物にした瞬間、努力した自分への贈りものが、これから世話しなければならないものに変わります。
買い物以外のごほうびを、いくつか用意しておくと安心です。
たとえば、いつもより早めに仕事を切り上げて散歩に出る、好きな本を1時間ゆっくり読む、お風呂に長めにつかる、いつもより早く寝る。
形に残らない時間や体験のごほうびなら、置き場所も、後の片づけもいりません。
「いつか使う」は単なる言い訳。未来の自分に管理を押しつけない
「いつか使うかもしれない」「もしものときに役に立つかも」「来年の特別な日に」「痩せたら着られる」。
買う前にこんな言葉が浮かんだら、いったん止まってください。
すべて、保管と判断という負担を、未来の自分に押し付けてしまう言い訳です。
今の自分は買う楽しさを味わって満足し、後始末は1年後、5年後の自分に任せる、こんなかたちになります。
私は以前、お菓子作りに凝っていた時期があり、いろいろな型、飾りのピック、アイシング用のボトルなど、専用の道具を一通り買いそろえました。
使う場面ははっきり想像できたのですが、ほとんど使わなかったんです。
アイシング用のボトルはかなり長い間棚に入れていましたが、重い腰を上げていざ使ってみると、洗うのがとても面倒でした。
こうした細々とした雑貨は、ほとんど使わないまま、まとめて手放しました。
いつか使うかもと考えて買ったものは、買う瞬間の自分しかうれしくありません。
後始末をするのは、置き場所を見つけ、ときどきほこりを払い、最後に手放す気力を出す未来の自分です。
買おうとしているものが、今の暮らしの中でいつどこで使うのかはっきり思い浮かばないなら、今は買わないほうが無難です。
本当に家族のためなのか?
家族のため、子どものため、親へのプレゼント。
これらの理由は、自分のための買い物よりずっと説得力があります。
相手が喜ぶなら買って当然と感じてしまうので、買わないほうがいいという言葉は思い浮かびません。
ですが、その言葉の中身を、客観的に見てください。
本当に相手が必要としているのか。
自分が買いたいだけなのに、家族を理由にしていないか。
ふだん相手にあまり関われていない罪悪感を、ものでうめようとしていないか。
たとえば、家族の誕生日プレゼントを買うつもりで売り場に行き、結局は自分のものまでカゴに入れて帰ってくる。
子どものために買うはずのおもちゃなのに、自分の趣味で選んでいる。
こういう話は珍しくありません。
私の身近でも、家族のプレゼントを口実にして、毎回そのお店で自分のものをついで買いする人がいます。
本人は家族のために買ったつもりなので、無駄遣いしたとは思っていません。
家族のためという言葉が出てきたら、自分に確かめてください。
これは相手が今、本当に必要としているものか。
本人に確かめたことか、それとも自分の想像か。
自分の買いたい気持ちが先にあって、後から家族を理由にしているだけではないか。
売り場でこんなふうに確認すれば、無駄なものを買わずに済みます。
今の気分より、これからの暮らしを優先する
ここまで紹介した言い訳に共通するのは、今この瞬間の気分を優先する言葉であることです。
買う前に立ち止まる習慣をつけるには、視点を「今」から「これから」へ移すと効果があります。
今ちょっと気分がよくなるものを買うか、それとも、これから先の暮らしを楽にしておくか。
私は今、ものを買いたくなったらこんなことをしています。
- 新しいものを買い足さず、買い替えだけにする
- 欲しいと思ったものは、デジタルプランナーに書いて1~2週間置く
- 家の中で、その品物をどこに置くか、空いている場所を見に行く
- 毎週ブログに買い物の記事を書きながら、過去の失敗を思い出す
自分ひとりで生活費を出すようになってから、短期的な満足より、長期的な安心を優先するようになりました。
今、気分転換のためにかわいい雑貨を買うより、数年後にゆとりを持って暮らせるほうが、ずっとうれしいからです。
書くだけでも、買い物にブレーキがかかります。
⇒書くだけで買わずに済んだ。買い物ノートを始めた読者2人の体験談
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買い物を減らすために必要なのは、強い意志ではありません。
買う直前に頭に浮かぶ自分の言葉を、ちょっとだけ、ながめてみることです。
私自身、今も買う言い訳が頭に浮かびます。
そのたびに、過去に同じ言い訳で買って失敗したものを思い出して、思い直しています。
言い訳を見抜けるようになると、部屋がきれいになるだけでなく、未来の時間、お金、体力も守ることができます。
言い訳に負けない自分になりましょう。














































