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3月は年度末のせいか、「もうすぐ引っ越しするので、片付けをがんばっています」というお便りをよくいただきます。
引っ越しは、不用品を捨てる最大のチャンスですが、意外と、新居にいらない物を持ち込むことも多いですよね。
今回は、引っ越しという断捨離のチャンスを不意にしないコツをお伝えします。
1.新しい家でどんな生活をしたいのか考える
引っ越しが決まると、「とにかくできるだけたくさん物を捨てよう。そのほうが引っ越しが楽だから」と誰もが思うでしょう。
私も過去に引っ越したときは、そういうふうに考え、物を捨てて、転居しました。
ですが、私の経験では、こう考えているだけだと、わりといらない物を新居に運んでしまいます。
荷造りする前に、「新しい家では、こんな生活をしたい!」とある程度、ゴールを決めるか、イメージを固めましょう。
ゴールは人それぞれなので、自由に決めていただいてかまいません。
たとえば、
・朝、洋服を着るのに迷わない生活
・探しものをしなくてすむ生活
・大きな本箱で壁面を埋めない生活
・床の面積が8割ぐらい見える居間
・インスタで見たミニマリストの部屋のようにしたい
・新しい家では、本は皆、電子書籍で読もう/図書館で借りて読もう
・居間のすみっこに何もない部屋
・ストレスなく食器を取り出せるようにしたい
・洋服の収納スペースが1つに収まるようにしたい
・自分の部屋でヨガをしたい(ヨガマットを敷くスペースを確保したい)
・ふとんの管理を楽にしたい/床に直に寝たい⇒ミニマルな寝床を実現~床に毛布をひいて寝るようになって4ヶ月、こんな変化あり
ゴールや青写真に正解はありません。
自分が「こんなふうにしたいのだ」と思う、理想の生活のイメージを思いつくままに書き出してください。
何のイメージもわかない人は、現在、物の管理で負担を感じていることを考えてみると、「こんなふうならいいのに」というアイデアがいろいろ思い浮かぶと思います。
家を建てる前に、部屋の間取りを書くのが好きな人がいますが、その要領で、理想の新生活をリストアップしましょう。
2.ゴールに行くのを邪魔する物を捨てる
だいたいゴールが定まったら、そのゴールにたどり着くのを明らかに邪魔する物を捨ててください。
たとえば、朝、着るものに迷わないようにする一番効果的な方法は、本当に着る服だけを持つことです。
選択肢(着る服やその組み合わせ)がたくさんありすぎるから、迷うんです。
選択肢が少なかったら迷いません。
私はいつも同じ服を着ているから、迷う余地は全くないです。
朝、起きたときにすでに、その日、着る服が決まっています。
まあ、毎日、同じ服を着たい思う人は、そんなにいないと思います。だから、私の真似をする必要はありません。
それでも、持っている服を減らせば減らすほど、朝、着る服に迷わなくなるのは事実です。
ミニマリストらしいファッションの選び方。プロジェクト333のすすめ。
自室でヨガをしたいと思うならば、部屋に細かい家具をごちゃごちゃ並べていると、ゴールから遠ざかります。
中途半端な収納家具は、中身もろとも捨てたほうがいいです。
3.捨て方を考えておく
がーっと捨て始める前に、それぞれ、どんなふうに捨てるか、ある程度心づもりしておくと、スムーズに捨てることができます。
たとえば、
もう着ない服⇒全部資源ごみとして捨てる
もう読まない本⇒全部ブックオフに持っていく
もう使わない食器⇒メルカリで売る
もういらない家具⇒自治体の粗大ゴミ回収を利用する
趣味で集めたおもちゃ⇒寄付する
など。
粗大ゴミの回収は、ある程度計画的に進めないと、うまくいかないと思うので、大きな物ほど、捨て方を考えておくといいです。
私の住んでいるところは、大きな物は、みな、エコステーションに持っていけばいいので、引っ越し直前に出しても大丈夫ですが、そういうことができるかどうか、事前に調べておいたほうが、スムーズに不用品を捨てることができます。
4.捨てにくい物を、すぐに荷造りしない
捨てにくい物があると、「まあ、いいや、引っ越してからじっくり考えよう」と、取りあえず引っ越し用荷物として、荷造りしてしまうことがあります。
これをすると、不用品を大量に新居に持ち込んでしまいます。
そんなに簡単に荷造りしないでください。
捨てにくい物は、ただ、単に変な執着があって、捨てにくいだけです。捨てにくいイコール大事な物/有用な物ではありません。
むしろ、ほとんど不用品です。
本当に大事な物につちえは、「捨てようかな、どうしようかな」などと迷いません。「これは絶対持っていく!」と簡単に決まります。
迷うとしたら、そこまで大事な物ではないのです。
捨てにくい物にぶちあたったら、何に執着しているのか、考えてください。
以前、親戚の人からもらった食器。全然使わないから捨てたいけど、捨てるのはちょっとねえ、と思うとき、「もらった物を捨てるのは相手に対して、よくないことをしている」と考えているのかもしれません。
しかし、過去記事に何度も書いているように、プレゼントされた物は、もう自分の物なので、ほかでもない自分が、自分の責任において管理することになります。
自分が不用だと思ったら、捨てればいいのです。もらい物を捨てたからといって、それをくれた人の好意や、いただいたことに対する感謝の気持ちは消えません。
20年前ぐらいに買った、高価なブランドもののワンピース(全然着ていない)を、捨てにくいと思うのはなぜか?
高価な服がクローゼットに入っていると、リッチな気分(私は金持ちよ的な思い)を感じられるからかもしれません。
足りないマインドを手放せば⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
そんな幻想にいちいちひたらなくても、楽しく生きていけます。
5.万が一の時のために、と考えない
今の家では、全然使わなかったけど、引越し先では使うかもしれない。
万が一のことがあるかもしれない。
いつか、そのうち使う時が来るかもしれない。
こう思って、不用品を荷造りしてはいけません。
きのうの記事でも書きましたが⇒片付けに着手できないハードルを1つずつクリアしていく。
「いつか、使う時がくるかもしれない」という予測は、たいていの場合、はずれます。
「いつか使うかも」という思いは、事実やデータをもとに、客観的に出した未来予測ではなく、単に、捨てたくないから、言っているだけです。
気分で、「いる・いらない」を決めるのではなく、自分の生活ぶりや、ここ数年間で起きたことなど、ファクトをもとに決めてください。
COVID-19の感染防止対策も、政治家は、「科学をもとに決めてます」と言いますよね?
それが、本当かどうかは別にして(多分に政治的な要素もある)、気分で決めていたら、効果を見込めません。
片付けについても、気分や感情優先でやっていると、いつまでたっても不用品は減りません。
「いつか使うかもしれない」という呪縛から逃れ、断捨離できるようになる考え方
まとめ:決断して、前に進め!
捨てることに慣れていない人にとっては、今回の記事の、4番、5番は納得できないかもしれません。
ですが、捨てにくい物を、捨てられるかどうかが、引越し先に持ち込んでしまう不用品の量を決めます。
私も、今の家に引っ越すとき、かなり不用品を持ってきてしまい、引っ越したあとに、捨てました。
引っ越してすぐはミニマルじゃなかったクローゼット:ミニマリストへの道(97)
1番の、「引っ越したあとの生活のゴール設定」をやっていなかったし、捨てにくい物をそのまま持ってきたしまったのが敗因です。
今の生活で不用な物が、引越し先でいきなり有用な物にはなりません。
「捨てにくいわ~」「もったいないしぃ」とうだうだ思うかもしれませんが、ここは、容赦なく、しっかり捨てる決断をすることをおすすめします。
高かったのに、全然使っていない物があったとしても、手放してください。
失ったお金は返ってきませんし⇒高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません
過去の買い物の失敗から学べば、支払ったお金以上のものを得られます。
そして、前に進みましょう。
せっかく、新しい住まいで暮らすのですから。
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新居に大量の不用品を持ち込まないコツをお伝えしました。
いつも書いていますが、不用品は早めの処分がおすすめです。
引っ越し後に捨てるのではなく、引っ越しする前に捨てたほうがいいのです。