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できるだけ暖房を使わず、家の中で暖かく過ごす方法を7つ、我が家の工夫と合わせて紹介します。暖房を使わなければ、電気やガスなどの光熱費の節約になりますし、地球温暖化の防止にもなります。
我が家のように、冬中、暖房が入っている家でも、この方法を使えば、お金を節約できます。
まず、筆子家の暖房について説明します。
カナダの暖房は通常ファーネス(セントラルヒーティング)
カナダでも地形によって、すごく寒いところとそこまで寒くないところがあります。
私の住んでいる場所は、アメリカの農務省が作っているプラントハーディネスゾーン(USDA Plant Hardiness Zone 植物耐寒性地帯地図)で言うと4aの地帯です。
プラントハーディネスゾーンとは、その地域の最低気温の平均値をもとに、0から11までランク付けしたもの。「この場所では、こんな植物は越冬できる、できない」という目安に使うゾーン分けです。
数字が小さいほうが寒く、aとbがあったらaのほうが寒いです。北海道の山間部が4b、 札幌は6b、名古屋は9a、東京は9b、沖縄は11bです。
☆数字はカンボー都市緑化研究所(http://www.kanboo.co.jp/plant/hardiness.html)で調べましたが、ずっとサーバーエラーが続いているので、リンクをはずしました。
上のページの表を見ると、4aだとみんな枯れてしまうようです。そのように寒いところに住んでいるので、冬場はずっとファーネス(furnace)という暖房(セントラルヒーティング)が入っています。
ファーネスはガスの炉です。この炉の中で空気を温めて(つまり温風にする)ファンで家の中全体に送り込みます。炉は見た目は四角い金属の大きな箱で、各種パイプが上に伸びています。その隣にタンクがあって、ここでお湯を作っています。
家の水道の蛇口は、流しと、洗面所とお風呂(シャワー)の3箇所。それぞれ蛇口は1つで、お湯と水の量を調節して、希望の温度の水を出します。
タンクが空になればお湯がなくなります。このファーネスは私たちの住んでいる地下と上の階を暖房しているので、上の人がシャワーを浴びるなどして、お湯を使い切ったあと、すぐにシャワーを浴びようとすると水のシャワーになります。
ファーネスで空気を温めているのはガスですが、このファーネスというシステム全体を動かしているのは電気です。ファーネスはエアコンと同じで、室内が寒くなると勝手にごーっと動き始めます。この音がうるさいです。
夏場でも朝方温度がさがると、ファーネスが動き出すことがあります。
ファーネスはずっとつけっぱなしなので、元のスイッチを勝手に切るわけには行きません。というか、どこにファーネスのスイッチがあるのかよくわかりません。冬場ファーネスがこわれて止まると、場合によっては凍死する可能性があります。
地下は通常メインフロアよりは寒いのですが、去年、初めてこの家で冬を過ごしたとき、そこまで寒いとは感じませんでした。前の家より多少新しい住宅なので断熱がいいのかもしれません。
また面積が狭いので熱効率もよく、さらに狭いところに人間が3人生息しているせいもあるでしょう。
室内の温度は摂氏20度に設定しています。21度にすると、メインフロアがとても暑くなるそうなので20度に留めています。昼間1人で家にいるときは、19度とか19.5度にすることもあり。
以前の家はもう少し高めに設定していました。私は低めの設定が好きですが、夫がすぐに高めにして、よくもめました。
現在(午前7時半)、外気温は氷点下15度ですが、パソコン机の上は、20.2度です。湿度は29%。温度や湿度は、以前も紹介した無印良品の温湿度計を使っています。便利です。
こちらに写真あり⇒更年期の女性も要注意!熱中症で倒れるのはお年寄りだけではない
では、電気代を使わず家の中を温める方法を紹介します。以下に書くのはローテクな方法です。暖房設備によっては使えないものもあるかもしれません。
イギリスなどはラジエーターで暖房していると思いますが、私はラジエーターを使ったことはほとんどないため、ラジエーター暖房による節約ワザは知らないので書いていません。
1.窓をきっちりしめる
当たり前と言えば当たり前です。たまには換気をするべきですが、基本的にしっかり閉めておきます。
カナダに来た当初は、ずっと窓を閉めていると息がつまる感じがしたものです。キッチンの窓など冬場でもちょっぴり開けていたことがあり、夫に「家が冷えて電気代がかさむからやめろ」とよく怒られていました。
それでなるべく閉めるようにしていたら、平気になりました。
新鮮な空気を吸いたいときは、窓を開けず、自分が外に行って吸うことにしています。ドアを開けるときに冷気が入りますが、コンスタントに窓を開けているより、家の中は冷えません。
たとえ量は少しでも継続して家の中の空気がもれると、家全体が冷えてしまうのです。これはたとえ少額でも毎日お金を使っていると、意外に大金を使ってしまうのと同じです。毎日スターバックスに行っていると、トータルの消費額は馬鹿になりません。
外気温が室温より高いときは窓を開けるといいです。しかし家の場合、冬場そんなことはありえません。
2.窓から空気が逃げないようにフィルムやテープを貼る
以前は、家中の窓という窓に、専用のラップみたいなものを夫が貼って空気を逃がさないようにしていました。ドライヤーでくっつけるフィルムです。
今の家ではそんなに寒くないのでやっていません。しかしやったほうが電気代は節約できると思います。
もしドアや窓の建て付けが悪く、明らかに空気がもれている(外気が入り込んできている)なら、タオルや古いTシャツなどを押し込んでおくだけで違います。
お金があるなら、100均で隙間防止テープみたいなものを買ってきて貼ってもいいでしょう。
この方法は効果的ですが、1つだけデメリットがあります。いったんフィルムやテープをつけてしまうと、窓を開けることができないことです。
この問題を解決するには
●窓を開けるのはあきらめる(上に書いたように、窓が開かなくても生命は維持できます。外に行けばいいので)。
●よく開け閉めする窓はフィルムをつけない
●いったん開けたら、新しいシートやフィルムを買ってきてまたつける
こんな対策があると思います。自分の事情に合わせてやってみてください。
☆こちらにも電気やガスをなるべく使わない方法を書いています⇒地球温暖化防止のために日常生活で私がやっていること
3.厚いカーテンを使う
カーテンを閉めると家から空気が逃げません。カーテンは厚ければ厚い方がいいです。もちろん2重カーテンなら2重に閉めておきましょう。
断熱効果のある布で裏打ちしてあるカーテンもありますし、手持ちのカーテンに自分でフリースで裏打ちしてもよいです。
シャワーカーテン(ポリ塩化ビニル製)を窓にかけておくと、太陽光線をためるし、空気が外に逃げないので、部屋を暖めるのに効果的です。
夏場、安い化学繊維の服を着ると、熱がこもり肌が呼吸できなくて暑いですよね。部屋を暖めるために、この通気性の悪さを利用するのです。
カーテンは窓だけでなく、ドアの前やペットの出入り口など、空気の入り口ならどこでもつけておくと、熱が逃げません。必ずしもカーテンを使う必要はなく、古いひざかけや、そのへんにある布やシートをピンで止めてぶらさげれば同じ効果が得られます。
家にある入口(空気がもれる可能性のある場所)を調べて、ふだん全然使っていない場所があるなら、何かぶらさげておくといいでしょう。
実は、うちはカーテンではなく、単なる木綿の布をピンでとめてぶら下げているだけです。断熱という観点からは好ましい状態ではありません。
こちらに写真あり⇒ミニマリストになりたい人の落とし穴とは?
ミニマリストは何でも捨ててしまいがちですが、住環境を考えて、何をトレードオフするか、総合的に判断する必要があります。
☆室内ではなく、自分自身を冷えないようにする方法はこちら⇒冷えとり靴下に頼らなくても、冷え性を改善できる、シンプルで簡単な方法とは?
4.昼間、太陽光線を部屋に入れる
厚いカーテンを使うのは大切ですが、昼間はカーテンを開けて、太陽光線を室内に入れ、部屋を暖めるように努めます。
なるべく電気を使いたくない人は、太陽という自然にあるリソースは最大限に活用すべきです。太陽が照っている間はカーテンを開け、日が沈んだらすぐにカーテンを閉めてください。
できるだけ太陽光線を家に入れるために、窓の外に植木などを並べていて、光がさすのを邪魔していたら撤去します。
また室内でもあれこれ窓辺に並べて光を遮っていたら取り去ります。
いったん室内が暖まったらこういう障害物は、熱を逃がさないのに役立つと言えます。しかし私ならきれいさっぱり取り去り、ひざかけをぶら下げるほうを選びます。
5.部屋のドアはまめに閉める
家の中にあるドアや戸はすべて空気の出入り口。開けておく理由がないなら、できるだけ閉めておくと、暖かい空気が逃げません。
部分的に暖房するなら、その部屋の空気はなるべく逃さないほうがいいです。
6.床にカーペットを敷く
室内の空気は床からも出ていきます。我が家がびっしりカーペット敷きなのは、たぶん断熱するためだと思います。
暖房を使っておらず、冬場寒いと感じる人は、足元が寒いのかもしれません。そのような場合は、じゅうたんやマットを使う理由があるので、断捨離してしまわず、敷いておきましょう。
ただ敷物より、窓やドアなどダイレクトに空気が逃げる場所の対策をするほうが先です。
7.キャンドルを使う
キャンドルの灯りは見た目に優しいし、意外と暖かいです。本物の火ですから。ぜひ生活に取り入れてください。こじゃれた匂いつきキャンドルは高いですが、小さくてシンプルなティーキャンドルなら安いです。
仏壇にあげるろうそくでもいいと思います。
以前の家は寒かったので、冬場はよくデスクにキャンドルを置き、手を暖めていました。
☆私のガス代の節約法はこちら⇒ガス代の節約術5選、ミニマリストはこんな方法を使う。
番外1:自炊する
夏、料理すると暑くなるように、冬料理すれば室内が温まります。オーブンなどを使うのがおすすめです。
以前はよくクッキーやケーキを作っていたので、冬場にオーブン(大きいです)を使って、焼き終わったら、オーブンの扉をあけて、庫内の熱風を外に出し、それで室内を暖めていました。
ふだんなら外食してしまうところを自炊にすると、食費も節約できるし、部屋も暖かくなるのです。
料理をするときもエネリギーは使いますからバランスを考えてください。外食をしない節約効果はとても大きいので、たとえ電気やガスを使ったとしても節約になるとは思います。
番外2:DIYが得意なら屋根裏に簡易断熱材をつける
屋根裏を断熱すると家が暖かくなります。ただ、屋根裏部屋を使っているのなら、うまくやらないとサウナのように暑くなる可能性もあり。
いろいろ断熱してるのに、効果がないと思う場合は、屋根裏から空気が逃げていないかチェックしてください。
☆こちらに寒い日を暖かく過ごす方法を書いています⇒暖房なし。寒い冬に暖かく過ごす5つの方法
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お金を使ってもいい人は、断熱効果の高い最新の家に引っ越すのが1番かと思います。
カナダの住宅の窓は全部2重で、窓ガラスも分厚いですが、最新の技術をほどこした窓ガラスは、何か特殊な加工をして、従来のガラスより熱が逃げないようになっているそうです。
けれども安普請の家でも、できることはたくさんあるのです。