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物理的なものを捨てる以外で、シンプル化できることを4つ紹介します。
ひととおり断捨離が終わって、「はて、これからどうしよう?」と思っている人は、参考にしてください。
コンフォートゾーンにとどまらない
不用品を捨てる断捨離がある程度終わると、次に、何をしていいかわからなくなる人がいます。
これまで、捨てることが人生の一大目的で、とにかく捨てることをがんばってきたからです。
これは、語学の検定試験や何かの資格試験の合格だけをゴールに動いてきた人が、合格したあと、「はて、次はどうしたらいいの?」となり、目標を失ってからっぽになるのと似ています。
語学試験の場合、受かって、空虚になったところで、ぼーっとしているあいだに覚えた単語や文法を忘れるか、同じ試験や別の試験を受け続けるだけですから、そこまで実害はないでしょう。
しかし、断捨離の場合、またものが増えるか、「もっと素敵なもの」を買って、せっかく作ったスペースを埋めてしまったりします。
ものが増えれば、断捨離をやめなくてもいいので、心の奥底でその状態を求めているのかもしれません。「買っては捨てる」を繰り返す人も同じです。
そうやって、いつまでも「ものをどんどん捨てる世界」(本人にとってはコンフォートゾーン)にとどまってしまうのです。
コンフォートゾーンにいると快適ですが、成長がありません。すると、そのうち不満や空虚な気分が、ふつふつとわいてきます。
ずっと同じ世界に居続けないために、人生のほかの面もシンプル化を試みてみましょう。
たとえば、こんなものをシンプルにできますよ。
0.物理的なもの
これについては、今さら言うまでもありませんが、一応書いておきます。
断捨離やシンプルライフのコンセプトを初めて知った人は、まず、身の回りにある不用品を捨て始めるのがおすすめです。すると、「不用品を捨てるメリット」や「持たない暮らしのよさ」を肌で感じることができます。
人の体験談を何千と読むよりも、自分で捨てて、スッキリ、ポジティブな気持ちを感じるほうが、シンプル化に役立ちます。
1.日々やっていること
次に時間の使い方を見直すことをおすすめします。
どんなふうに時間を使うかは、どんなふうに生きていくのかと同じこと。
1週間ぐらい(スケジュールにバラエティがある人はもっと長く)、ふだんの時間の使い方を書き出すか、専用のアプリで調べましょう。
その後、変えたいところがないか探してください。
たいていの人が忙しすぎるので、「もうやりたくない」「やらないほうがいい」と思うタスクが見つかるんじゃないでしょうか?
捨てたいタスクが見つかったら、やらないようにしましょう。
次に、今はやっていないけれど、もっとやったほうがいいこと、やりたいことがないか考えてください。
「7つの習慣」という本に、「重要だけど緊急ではない仕事」というのが出てきます。
たとえば、自分の成長やスキルアップにつながる作業は、緊急じゃないから、やらなかったりしますよね?
精神的に成長しなくても、とりあえず暮らしていけますから。
でも、成長に対する欲求は誰にでもあります。まあ、人によって、すごく成長したいと思う人もいれば、比較的安定した生活を好んで、大きな挑戦はしない人もいるでしょう。
程度の差はあるものの、誰でも、今よりは成長したい。
だから、成長することや、前に進むために時間や意識を使わないでいると、よくわからない「もやもや」をずっと感じると思います。
ほかには、健康維持のためにすること(運動など)も、緊急ではないけど、重要なことです。
詳しいことは本を読んでください。アマゾンへのリンクです。
やりたくないことが、たくさんある場合、完璧主義に陥っているか、人の仕事までしている可能性があります。
完璧主義はこの記事を読んで改善しましょう⇒完璧主義を克服する7つの具体的な方法。
人の仕事までしている時は、断るスキルを磨きましょう。
2.お金の使い方
現在のお金の使い方も、見直す価値のあることです。
特にかつての私のように、どんぶり勘定の人は。
お金の使い方はその人の価値観の反映です。
しかし、実は、特に何の意図もない「単なるくせ・習慣」で、無駄にお金を使っていることも多いですよね?
繰り返しやっていることは、どんなことも習慣になりますから。
お金の使い方で見直すポイントはたくさんあります。
もし、収入や支出をまったく把握していないときは、ざっとでいいので数字で出してください。
次に、自分のお金の使い方が、自分の価値観や意図を反映しているか考えてみましょう。
きのう、古本屋で110円で本を買えるのに、電子書籍を定価で買うのはぜいたくではないか、というお便りを紹介しました⇒紙の本と電子書籍をどう使い分けるか?~すべては好みで決まる。
少し前には、ご自身のプチ贅沢欲について書かれていたお便りを紹介しました⇒あればあるだけお金を使ってしまう。この状態を改善する方法。
何がぜいたくで、何が自分にとって必要な出費なのかは人によって違います。
「これはぜいたくだ」と否定的な気持ちで何かにお金を使っていると、買い物しているわりには楽しめず、罪悪感を抱いて、ストレスがたまります。
「今月はこんなにがんばれたから、これを買って楽しもう」と、前向きな気分でプチな散財をすれば、達成感や満足感があるでしょう。
しかし、「いつもこんなにつらい思いをしているんだもの、このぐらい、自分へのごほうびよ」と毎回、ものを買って、自分の気持ちを立て直していると、根本的な問題が何も解決しないので、気分がいいのは買っているときだけです。
できるだけ納得できる形でお金を使えるように、どこにどれだけお金を使うか、何をどんな頻度で買うか、ご自身の消費の形について考えてみてください。
3.食事や健康に関すること
食生活や運動もシンプル化できます。
現代人は、べつに食べなくていいものを習慣でだらだら食べることが多いです。
私も、ナッツを食べ始めると止まりませんが、必要があって食べているというより、口寂しいから食べているだけです。
まあ、ナッツはわりと健康によく、ジャンクなものを食べるよりはましでしょう。
食べすぎなければ。
ずいぶん前にナッツについて書いたように⇒ナッツを食べ始めると止まらない病、ナッツも食べ過ぎれば自分のためになりません。
食事(必要な栄養の摂取)で、おなかを満たすべきなのに、ナッツを食べすぎておなかがいっぱいになり、食事があまり入らなくなりますから。
私は、不用品を捨ててミニマルな暮らしを心がけるようになってから、かなり食生活が変わりました。
ものすごく甘党だったのに、基本的に甘いものは食べなくなりました。
カフェインを摂るのもやめました。
白米もふだんは食べません(娘の家でデリバリーの食事をするときや、里帰りしたときは例外として食べることもある)。
基本的にパンも食べません(食べる時期もありますが、最近は食べません)。
こうやって書いているとたいしたことないですが、かつての食生活を考えると、劇的な変化です。
白米や、あんこが入った和菓子が大好きで、お菓子つくりが趣味だったのですから。
でも、長く健康でいたいと思ったので、こういう食生活に落ち着きました。
あなたも改めて見直してみると、あまり食べたり飲んだりしたくないものを、習慣でたくさん口にしているかもしれません。
食生活を変えた話はブログの過去記事を読むか、こちらの本をお読みください⇒新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ
運動はやったほうがいいので、もし全くやっていないのなら、ストレッチや簡単な筋トレ、ウォーキングなどを1日数分でいいから行ってみるといいでしょう。
4.思考のくせ
最後は、考え方の見直しです。
もし、心にガラクタがいっぱいある場合は、意識的に捨ててください。
心のガラクタとはいわゆるマイナス思考です。
否定的な考え方、心配や不安、妬み、嫉妬、恐れ、孤立感、ものすごく低い自己評価、かなり歪んだ考え方。ほかにもいろいろあります。
心のガラクタを捨てる方法は、まず、自分がどんなガラクタをもっているのか気づくこと。
自分の思考パターンを知るために、自分の気持ちや感情的な反応を客観的に見るくせをつけてください。
次に、その瞬間は、ネガティブなことを考えたとしても、次の瞬間(もしくはショックがいえたあと。半日後ぐらい?)に、別の考え方や解釈をすること。
この作業を粘り強く行います。
人間は思い込みが強い生き物であり、例外はありません。どんな人も強固な思い込みをもっています。
先日、自分の思考を信じてはいけないという内容のTEDトークを紹介しました⇒自分の考えにやみくもにコントロールされない方法(TED)
自分が考えていることや、とっさにもつ感情が、人生を助けてくれるとは限らず、むしろ楽しく生きるのを邪魔している場合があります。
自分の感情を1つ上の次元から見るようにし、できれば、気持ちを文字にする習慣をつけてください。
■関連記事もどうぞ
今日からやってみたい、人生をシンプルにする10の方法(その1)。
気持ちが楽になる、人生をシンプルにする10の方法(その3・終)。
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断捨離が終わった人に、次の「捨てプロジェクト」をいくつか紹介しました。
ほかにも、人間関係、仕事のやり方、趣味、スマホとの付き合い方など、人によってシンプルにできる部分はたくさんあります。
シンプル化は、捨てることではなく、大事なことを優先し、そこに自分のリソース(時間、お金、意識、スペースなど)を投下することです。
大事なことを優先するために、必然的に不用なものを手放します。
いつもあたりまえのようにやっていることや考えていることについて、たまには、「これって、私にとって本当に大事なことなんだろうか?」と考えるようにするといいですよ。