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もっと自信を持ちたい人におすすめのTEDトークを紹介します。
タイトルは、Six behaviors to increase your confidence(自信を増やすための6つの行動)
元、アメリカのマイナーリーグの野球チームの統括マネージャーで、今はポッドキャスターの Emily Jaenson(エミリー・ジャンソン)さんのプレゼンです。
自信がつく行動:TEDの説明
Research tells us that the way to get people to change is not to start with trying to change their attitudes alone, but to start with the behaviors associated with the attitudes. When people see themselves behaving differently, they can then think of themselves differently and the attitude change will follow. The six behaviors discussed that you could start today are derived from over 90 interviews with female executives in sports.
人を変えるには、心構えを変えようとすることから始めるより、その心構えを持っている人のように行動することが効果的だとリサーチからわかっています。
いつもと違う行動をしている自分を見ると、自分を違うふうに捉えるようになり、その結果、心構えが変わるのです。
今日にでも始められる、プレゼンで語られている6つの行動は、スポーツ業界で働く女性エグゼクティブ90人へのインタビューから導き出されたものです。
収録は2022年の5月。長さは10分。最近の講演のせいかまだ字幕はついていません。
ひじょうにクリアなアメリカ英語なので、聞き取りやすいと思います。
昔は自信がなかった
高校生のとき、母にピザをオーダーするよう言われたとき、電話帳で番号を調べると、すぐに兄に電話してくれるよう頼みました。
知らない人と話すのが恥ずかしかったからです。
故郷の小さな街を出て、イリノイ大学に進学してすぐは、数週間、寮で泣いていました。
ひどいホームシックで新入生のパーティに出られませんでした。
1回、パーティに出てみましたが、楽しくなかったで家に帰りたくなりました。
自分に自信がありませんでした。
周囲は、自信がある生徒ばかり。皆、自分のゴールを達成するため、前を見て進んでいました。
私もそんな自信がほしいと思っていたけれど、実際の行動は逆でした。
寮で泣いて、人との交流を避け、授業にも出ない。
自分より賢い生徒の中に入りたくなかったから。
変わろうと思った
こんな行動をしていては、自分のゴールを達成できません。
変わらなければならないと思いました。
リサーチによれば、人を変えるためには、考え方(attitudes)を変えるのではなく、そういう考え方をしている人の行動をするといいのです。
いつもと違う行動をしている自分を見ると、行動が変わります。
そこで私は、「私って誰?、私がなりたいのはどんな人? 私がなりたい人は、どんな行動をするの?」と自問しました。
私のゴールは、意義のあるキャリアで成功し、貢献できるようになること。スポーツ・エグゼクティブ(上級管理職)になることでした。
このゴールを達成するためには、もっと自信をもって行動する必要がありました。
そして、私は実践しました。
13年後、私はトリプルAの野球チームの初めての女性の統括マネージャーになり、その後20年近く、この仕事を務めました。
また、「リーダーシップは女性にある」というポッドキャストを始めて、スポーツ業界で活躍する、90人以上の女性の上級管理職の人にインタビューしました。
ゴールを達成したいなら自信は不可欠
スポーツ業界は、管理職以上の仕事の80%を、男性が占めています。
インタビューした女性たちは、スポーツ業界のトップという、現在の職を獲得するために一番必要なスキルは、自信である、と答えました。
私と同じように、彼女たちも、最初から自信があったわけではありません。
キャリアアップするために、自信のある人ならする行動をしようと努力してきたのです。
今から、今日から始めることができる自信を増やす行動を皆さんにシェアしますね。
なぜ、自信をつけることが重要なのか?
考えてもみてください。
もしあなたが今より10倍自信があったら、どんな行動をするでしょう? どんなことを達成できるでしょうか?
1.カウントして始める
全国中継のバスケットボールの試合を、はじめてレポートした体験を教えてくれた女性がいました。
足が震えるほど緊張して、コートのそばに立っていたそうですが、「5つ数えたら始めるのよ」と思ったそうです。
3,2,1、スタート。中継はとてもうまくいきました。彼女は元バスケットボール選手で、いつも、時間を意識しながらプレイしていました。
数を数えて始めるという戦略が、体に染み付いていたのです。いったん始めれば、波に乗れます。
居心地の悪い状況で、私もこの方法を何度も使いました。1つだけ例をあげます。
試合の45分前に、敵のマネージャーと選手が、間違った色のユニフォームを着ているのに気づいたとき、事務所に逃げ込みたかったけれど、3、2、1、ゴーとカウントして、彼らの元に行き、ユニフォームを着替えてくれるよう頼みました。
ものすごく気詰まりでしたが、私は誰で、どう行動するべきか自問したとき、恥ずかしがって尻込みするのではなく、正しいことをするために立ち上あるべきだと思ったのです。
数を数えたら、スタートできました。
2.20秒間だけ勇気を出す
20秒だけ勇気を出すことにします。
「リーダーシップは女性にある」という大胆なタイトルのポッドキャストを始めるとき、どんな反応や批判があるのか不安でした。
ノートパソコンの前で、「もっと手直ししたほうがいいかしら」「もう1回聞き直すべき?」と迷っていましたが、自分にこう言ったんです。
「エミリー、20秒間だけ勇気を出して!」。私は投稿ボタンを押しました。
私がたった20秒だけ勇気を出したから、今のポッドキャストの成功があるのです。
3.席につく
3つ目は、机の前の椅子に座ることです。これは比喩ではありません。
実際に椅子に座ります。
野球業界の有名選手の何人かの代表をしている女性が、机に向かって着席する話をしてくれました。
彼女は、女性たちが壁ぎわに立って、椅子が埋まるのを待っているのを見て、自分も同じことをしているのに気づきました。
自分がなりたいもっと自信のある女性になるためには、机まで歩いていき、椅子に座り、言いたいことを言って、商談をまとめなければなりません。
それは、着席するというシンプルな行動から始まります。
4.ほかの人の成功を喜ぶ
女性は、ほかの女性の成功を邪魔すると言われますが、逆のことをしたらどうなるでしょう?
他の女性が前に進めるよう、手助けをするとしたら?
同僚の成功を喜ぶとしたら?
成功できなかった自分をかわいそうに思う代わりに、他の人の成功を喜ぶとしたら?
自信のある人々は、他の人の成功を祝います。脅威に感じるのではなく。
エイミー・ポーラー(Amy Poehler)の有名な言葉、Good for her, not for me(私ではなく、彼女にはよかったわ)精神でいきましょう。
成功できなかったと落ち込むのではなく、成功できた人を祝うことができれば、自分の番がまわってきたとき、たくさんの人がサポートしてくれる。
こう考えましょう。
大勢の人と祝うと、勝利はずっといいものになります。
自信のある人々は、周囲の人をサポートします。
5.得意なことで自信をもつ
すでに得意なことで自信を持ち、次の行動につなげましょう。
あなたの得意なことはなんですか?
この1年でとても上達したことがありますか?
成し遂げたことで、もっとも誇れることは?
こんな質問に答えると、自信を持てる場所が見つかります。
自信は、これまでやったことや、成し遂げたことから生まれます。
最近インタビューした女性は、大昇進したのですが、昇進させてくれるよう上司に話に行く前に、今自分がしている仕事を振り返り、ありとあらゆる自分の功績をメモしました。
こうして彼女は自信をもち、昇進することができたのです。
これまでの成功体験を前進する推進力として使いましょう。
6.常にお祝いする
ゴールに到達したあと、すぐに次のゴールに向かうことが、よくありますよね?
こうすると、成功の思い出が消えてしまいます。
これまで成し遂げたことを忘れてしまったり、その成功をストレスと結びつけてしまったりすると、前に進むことができません。
成し遂げたことが、自分にとって意味があることだ、とお祝いする方法を見つけてください。
スマホで、誇りに思える成功を写真に残したり、大きな達成をしたら、チーム全員を連れて、飲みに行って祝ったり。
個人的なゴールに到達したら、マッサージに行ったり、ピザを注文したりしましょう。
祝い方はなんでもいいんです。重要なのは、祝うことです。
お祝いをすると、行動すれば成功すると、脳に書き込まれます。
ピザを注文することができなかった少女から、マイナーリーグの野球チームの統括マネージャーになり、ポッドキャストを始め、TEDトークをするまで、私は長い道のりを歩いてきました。
すべては、もっと自信のある人になると決めたときから始まりました。
皆さんにもそうしてほしいと思います。
今の10倍、自信があれば、いったい何点獲得できるのか、考えてください。
//// 抄訳ここまで ////
イディオムの意味
from the get-go 最初から
pull up the ladder behind you 自分の後ろのはしごを引き上げる⇒他の人が自分と同じ高い場所(=成功)に来られないようにする
score a run 1点入れる
自信に関するほかのプレゼン
誰にでも創造性はある。自分はクリエイティブだと自信を持つ方法(TED)
誰だってリーダーになれる。自分の持っている力を認めよう(TED)
何でも抜群に上手くなるには? リーダーシップにも使えるコツ(TED)
言い訳を作り出してしまう私たち:あなたに夢の仕事ができない理由(TED)
できたことに目を向ける
最近、自分の判断に自信がないから、これでよかったのか(この方法でやっていいのか)、教えてほしい、というメールを何通かもらったので、自信の持ち方に関する講演を紹介しました。
エミリーさんのシェアした6つの方法は、どれもシンプルなので、取り組みやすいでしょう。
私が思う、一番簡単な自信のつけ方は、自分ができたことに目を向けることです。
私たちは、いつも、うまくいかなかったこと(これからうまくいきそうにないこと)、苦手なこと、人から批判されたこと、足りないこと意識を向けてしまいますよね?
100点満点の試験で、30点だったすると、70点分できなかったと考えて落ち込みますが、30点分はできたわけですから、この30点に目を向けてください。
もし、0点だったら、試験を受けるという行動ができたと考えましょう。
こういう思考を私は、たっぷりあるマインドと呼んでいます⇒たっぷりあるマインドになるおすすめの練習法6つ~もう十分ある、と考える。
日常、体験するありとあらゆるできごとで、ごく自然に、できたことに目を向けられるようになると、すごく自信が育まれると思います。
自信がない人は、早速今日からやってみて、1か月、3ヶ月、半年と続け、どんなふうに変わっていったか、また教えてくださいね。
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日本には、謙譲の美徳という文化があるせいか、「私、こんなことできたんです、すごいでしょう!」とスパッと自己表現をすることはあまりないですね。
たとえ、できたことがあったと思っても、「まだまだですが」とか、「失敗したことも、こんなにあったんです」などと言って、100%できたことにならないように、バランスを取る傾向があります。
これをやりすぎると、嫌味に聞こえるし、自分の心にとってもよくないので、特に自信がない人や、完璧主義の人は、、どんなに小さなことでも、「すごい成功だ、達成だ」と思うようにしてください。