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自分で作った作品を捨てることができないので、困っています。
こんな相談メールをいただきました。この記事で回答します。
まずメールをシェアしますね。差し出し人はemeさんです。
作品がたくさんあります
私は創作者として、過去に絵をかいたり、詞画集を出版したり、個展もしました。
詩作、小説、絵などなど。。。その作品がかなり家にたまっています。
それらのゴミ!をどうしたらいいですか?
・・・捨てられずに困っています。
emeさん、はじめまして。ご質問ありがとうございます。
eme の読み方は、エメですかね。それとも、エム? イーエムイー? 「エムなのかな~」と思って返信します。
ホームページのアドレスを書いてくださっていましたが、ページが開かないので、URLをミスタイプしているかもしれません。
お便りでは、過去の作品を「ゴミ」と書いてますよね。 ゴミなら悩まず捨てることができると思います。
実際は、ゴミとは思ってないんじゃないですか? 思い出の品として愛着(執着)があるから捨てられないのでは?
この場合、
・気持ちを整理する
・状況を客観的に見て、今の自分や将来の自分のために最良だと思う選択をする
この2つをやると前に進むことができます。
具体的なやり方や考え方を紹介しますね。
1.全容を調べる
まず、どこにどんな作品が、どんな状況でどれぐらいあるのか調べてください。
目録を作ってもいいし、写真にとってみてもいいでしょう。
内容を調べているうちに、捨てたほうがいいものが出てきます。
昔の作品を入れてある段ボール箱やケースの中身を改めて調べると、ものすごく変質していたり、かびが生えていたり、小さな虫がわいていたりします。
原因は不明だけど、ベトベトしているとか。
このように、物理的劣化がひどいものは、問答無用で捨てられると思います。
そうでない作品の中にも、「あ~、何これ! 小っ恥ずかしい」と思うものがあると思うので、それも捨てましょう。
残った作品は、できるだけ一箇所に集めてください。
量がそんなに多くなく、場所も取らないなら、無理に捨てなくてもいいかもしれません。
私は創作しないし、アーティストでもないから、昔の作品を捨てることに悩んだことはありません。
でも、創作者にとってが、生み出した作品は自分の子どもみたいなものでしょうから、古い作品にも、大きな価値を認める人は多いと思います。
何か理由があって、これまでとってあったんですよね? その理由が、今の自分の生活において、妥当なものなら、引き続きキープしてもいいと思います。
ただし、物を持っていると、管理する手間が発生するので、その点は覚悟してください。
2.発表してみる
作品を家にしまいっぱなしだと、その作品は半分死んでいます。
表に出して息を吹き込んでください。
創作する理由はいろいろあるでしょうが、1つは、自己表現ですよね?
自分の中にあるものを形にしたい、自分が欲しいと思うものを作り上げたい、作品を通して、ほかの人とコミュニケーションを取りたい。
emeさんは、こんな気持ちから作品を生み出してきたと思います。
作品は、作って終わりではなくて、発表して大勢の人に見てもらい、感動を伝えるところまでやって完結すると思います。
作品を捨てられないとしたら、未完了の部分があるからではないでしょうか? 役割を完了させたら捨てることができるかもしれません。
日用品も、使い切ってしまえば、、「今までありがとう」と感謝して、捨てられますが、作品も似たような部分がありそうです。
発表の仕方はいろいろです。また個展をやる、ネットで小説を発表する、などなど。
ネットで小説を発表するためには、デジタル化が必要ですが、デジタル化してしまえば、元の原稿は捨てても大丈夫ですよね?
それとも、生原稿を取っておきたいと思うほうですか?
作品を欲しい人にゆずるという方法もありますね。
3.捨てたいのか、捨てたくないのか気持ちを確かめる
手元に残っている作品を処分したいのか、キープしたいのか、じっくり考えて、どうするか決めてください。
「捨てよう!」と態度が決まれば、そこまで悩みません。
捨てるかどうか決めるために、以下の2つを考えるといいでしょう。
1)その作品を手元に置いておくべき理由
2)捨てたほうがいい理由
捨てずにもっていることは、現状を維持することなので、この先、たいして何も変わりません。だんだん部屋が手狭になって、emeさんの管理の手間は増えていきます。
emeさんの年齢がわかりませんが、もし私ぐらいの「もうすぐ高齢者ゾーン」にいるなら、管理する物は少ないほうが、暮らしやすいのはもちろん、健康のためにもいいですよ。
その理由⇒物をためこんでいる両親に、まだ使える物を捨てる理由を聞かれたときの答え方~健康編。
一方、物を捨てることは、現状を変えることです。もし、現状に不満があるなら、捨てたほうがいいと思います。
「いったん、手にしたものは無条件でキープするもの」と思い込んでいる人が多いですが、手放したほうがいい理由もたくさんあります。
スペースがあくし、「邪魔だ~、捨てたい~、でも捨てられない~」と悩まなくてすむようになります。
古いものを捨てることは、何かを失うことだと思いがちですが、手放すからこそ、新しいものが入ってきます。
それは呼吸と同じです。
老廃物である二酸化炭素を出すから、酸素を取り込めます。出さないと、老廃物がたまりつづけて、機能不全になります。
もちろん手元に残したほうがいい理由もありますよね。
しっかり整理した状態で(何がどこにあるのかわかる状態で)手元に置いておけば、今後、見たいときが来たら、すぐに参照できます。
これからも、何度も見たい。そういう作品は捨てずに、そばに置いておくといいでしょう。
今回、emeさんが、古い作品を捨てたいと思ったのは、何か理由があると思います。
・単純に邪魔
・目障り⇒視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。
・部屋が狭いのが嫌
・もうすぐ引っ越ししなきゃならない
・生前整理を思い立った
・もっとシンプルに暮らしたくなった
・子猫を引き取ることになったので
その理由が何なのか、私にはわかりませんが、どうして作品を捨てたくなったのか、捨てることが、これからの生活をどんなふうによくしてくれるのか、じっくり考えて、態度を決めてください。
4.期限を切る
捨てにくいものは、一気に全部捨てなくても大丈夫です。
「これは、高い確率で、これからも見るはず」と思う作品は、どこかにまとめておき、「2023年1月14日:1年たっても見なかったら捨てる!」と書いた付箋を貼って、キープする期限を作ってください。
様子を見るわけです。
もちろん、1年たったら、ちゃんとチェックして、見ていなかったら捨ててください。
5.思い出品を捨てる方法を試す
その作品をキープしている理由が、思い出品を捨てられない気持ちであるなら、思い出品を捨てる方法を試してください。
・デジタル化(写真を残す)
・ほかのものにリメイク
・一定期間、飾ってみる
・日常生活で使う
などあります。
たとえば、古い小説を読んでみて、同じプロットとか、登場人物で新しい作品を書いて、古いほうは捨てるとか。
昔描いた絵と同じ題材で、新しい絵を描いて古いほうを捨てるとか。
ゴッホはひまわり、モネは睡蓮、セザンヌは故郷にある山を、何度も描いていますが、その要領です。巨匠たちの作品は残っていますが、習作やスケッチみたいなものは、きっと大量に描いていて、残っていない気がします。
思い出品の捨て方⇒ためこみすぎた思い出の品を片付ける具体的な手順。
それでは、emeさんの片付けがうまくいくことを祈っています。やってみて、つまづいたらまたお便りでご相談ください。
■関連記事もどうぞ
⇒さっさと捨てたほうがいい理由:古い作品を残すメリットとデメリット
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たまにYouTubeで見ている塗り絵がテーマのYouTuberは、アメリカの高校の美術の先生で、今は、セラミック(焼き物?)を教えているそうです。
この方は、もともとアクリル画が専門で、壁画みたいに大きな抽象画を描いていたそうです。
でも、大きな作品だと収納が大変だし、もっとシンプルに暮らしたいと思って、水彩画にスイッチするつもりで、YouTubeを見ていたときに、たまたま塗り絵のチャンネルを見て塗り絵を始めました。
この人のように、少し違うジャンルで、新たに、作品を作り始めるのもいいかもしれません。