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夜、お菓子を食べ過ぎるのをやめる方法、後編です。
前編では
1.お菓子を食べる理由を考える
2.生活全体の見直し
3.早く寝る
この3つを書きました。試してみてくれましたか?
後編は
4.ルーティンを変える(きっかけの発見)
5.おやつを食べない環境づくり
6.手をふさぐ
この3つです。順番に説明しますね。
4.ルーティンを変える
寝る前におやつを食べる生活習慣がついているだけなので、この習慣を変えます。
食生活も習慣の1つ。物を買いすぎたり、お金を使いすぎたり、家に物をためこみすぎたり、といった望ましくない習慣を変えるのと同じ要領で変えられます。
まず、お菓子を食べるきっかけ(トリガー)を発見します。きっかけを見つけたら、そのきっかけを、そもそも発生させないようにするか、きっかけのあとにやっている行動(ルーティン、ここではおやつを食べること)を別の行動に置き換えます。
人が行動すを起こす3つのループである、きっかけ⇒行動⇒報酬の、最初の2つをちょっと操作するわけです。
詳しくはこちら⇒今の自分を変えたい。3Rで新しい習慣を身につける方法
おやつ日記を書く
きっかけを発見するために、ふだんの行動パターンを調べてください。
「夜のおやつ日記」みたいなノートを作って、毎日つければきっかけが見つかります。
夜寝る前につけるのがいいでしょうね。記憶が鮮明ですから。
いつおやつを食べたのか、どんなおやつを食べたのか、何がきっかけで食べたのか、誰とどこで食べたのか、どんなふうに食べたのか、食べているときどんな気持ちだったか、食べたあとはどう思ったか。
こうしたことを、できるだけ克明に、誰かにレポートを提出するつもりで、毎晩書いていると、それだけで、あまりおやつを食べなくなるものです。ノートをつけることによって、意識がそこに向くからです。
いまは、無意識に、むしゃむしゃ食べているだけですから。
夜、日記を書けないなら、翌朝、書いてください。
モーニングページに書けばいいんじゃないでしょうか?⇒モーニングページの書き方、やり方を教えてほしいという質問の回答。
きっかけを排除する
おやつを食べるきっかけをなくすことができるなら、そうするのが一番効果的です。
いつどんなタイミングでおやつを食べるかは、人によって違います。相談者さんが、何がきっかけでお菓子を食べているのかわかりませんが、仮に、夜8時頃、テレビの前に座ったら、必ず食べてしまう、とします。
この場合のきっかけは、テレビの前に座ることです。そこで、テレビを見る時間をちょっと変えてください。見ないことにしてもよいです。
どうしても見たい番組があるのなら、録画して、昼間など、別の時間に視聴してください。録画してまで見たいわけじゃないなら、べつに見なくても大丈夫な番組です。
行動を置き換える
夜9時頃になると、なんとなく小腹がすいて食べてしまう。口寂しくなる。
こんなときは、行動を変えます。どんなにがんばっても、毎日夜の9時は訪れるからです。
9時になると、いつもは台所へ行って冷蔵庫を開けて中をみたり、おやつをストックしているパントリーへ行くのだと思います。
そうする代わりに、別のことをします。
ハーブティを淹れてゆっくり飲む、水を飲む、ちょっと外に出て、星空を見る、本を取り出して読書する、音楽を聞く、ストレッチする、お風呂に入る、友人にはがきを書く、日記を書く、歯磨きをする、さっさと寝る、など。
やることは何でもいいです(後述しますが、簡単なことにしてください)。退屈だからおやつを食べる人がたくさんいます。
何かやることがあり、そちらに集中できれば、おやつを食べなくてすみます。
「何もやることがないよ」という人は軽い家事をしてください。そのへんを片付けたり、洗濯物をたたんだり。
15分間の断捨離もおすすめです⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)
部屋も片付いて一石二鳥です。
キッチンに行って、明日の弁当の下ごしらえをするのもいいですが、キッチンにはおやつがあるため、わざわざ誘惑の多い場所に行くのは避けるべきです(この点についえは次の項目でふれます)。
自分以外に家事をする人がいるので、やることは何もない、というなら、趣味にいそしんでください⇒自分に合った趣味の見つけ方、または有意義な暇つぶしの方法。
少しずつ習慣を変える
「夜のおやつ食べ」に置き換える行動として、あまり難しいものを選ばないでください。
いまの自分がふつうにできる、ごく簡単な行動に置き換えます。「今日から、夜のおやつをやめて、代わりに家計簿つけに挑戦しよう」などと、家計簿をつけたことがない人が始めると、失敗します。
家計簿の費目がわからず、ストレスをため、またおやつを食べてしまうかもしれません。
人間は、いまの状態(コンフォートゾーン)から出ようとすると(変わろうとすると)、抵抗を感じます。そこで、筋トレのように、毎日コンスタントに、粘り強く、少しずつ、行動を変えていくのがコツです。
新しい習慣を身につけるとき、いきなり大それたことをしようとすると、リバウンドします。
ゴムをびゅーんとのばしすぎると、バチーンと戻って、手のひらにあたって痛いだけです。けれども、毎日少しずつ、ゆっくりゴムをのばしていけば、そのうち伸びた状態がデフォルトになります。
急がば回れ、の精神で進めてください。
5.おやつを食べない環境づくり
次に環境の見直しをします。
夜、おやつを食べるという行動をしにくい環境を作ってください。
買い物依存をやめたいとき、クレジットカードを解約したり、インターネットで、楽天市場やAmazonに接続できない設定にすれば、買い物したくてもできません。これと同じことをするわけです。
こんなことをしてみてはどうでしょうか?
おやつの買い置きをしない
家にお菓子がなければ食べようがありません。家族が買ってくるなら、決して買ってこないように頼んでください。
目にふれない場所におやつをしまいこむ
子供がいて、おやつの買い置きは必要だ。こんなときは、ちょっとやそっとでは引っ張り出せないところにしまいこんでください。
私もかつてはすごい甘党で、おやつを食べすぎていたし、いまもしばしばナッツを食べすぎるので、わかるのですが、おやつが目に入ると、「あ、あれがあったんだ!」「おいしそうだ」と手がのびてしまうのです。
人間は、物をどこかにしまいこむと、その存在をきれいさっぱり忘れるものです。
お菓子をアルミホイルで包む
しまいこむ場所がない。こんなときは、アルミホイルで包んでください。しまいこむのと同じ効果があります。
べつにアルミホイルじゃなくても、風呂敷でも、ふきんでも、中身が見えなければ何を使ってもOKです。
夜、台所に行かない
一人暮らしなら、夜、台所に行かないようにできます。
主婦で、皿洗いや、遅く帰ってきた夫の夕食の支度やらがあるときは、ご主人や家族に相談する必要があります。「こんな事情で、自分は夜、台所に行きたくないから、かわりにお皿洗って」と頼むのです。
メールで相談してくる人の中には、家族に隠しごとがあるため、協力を頼めない人が少なからずいます。
これはかえって不都合です。ある程度、なんでも家族にオープンにしておけば、困ったときは手伝ってもらえます。
リマインダーを用意する
お菓子を取り出すとき、必ず目につく場所に、リマインダーを貼っておきます。
「夜のおやつはやめるんだったよね?」と付せんに書いて、冷蔵庫の扉や、パントリーの扉、引き出しに入れたおやつの上に貼っておいてください。
リマインダーがあっても、その付せんをペリっとはがして、食べる人もいますが(本気度の問題です)。
私の経験では、リマインダーがあれば、「ああ、そうだったよ」と思い出して、ブレーキをかけることができます。
6.手をふさぐ
「きっかけとかルーティンとか、そんなこと考えるのめんどくさい。わけわかんない」という人は、「とにかく夜は手をふさぐ」、この1点だけを心がけて過ごしてください。
夜のおやつタイムの前後は意識して他のことに手を使うのです。
手があいていると、お菓子をつかんで、口に放り込みます。
テレビを見ながら、お菓子を食べるくせのある人は、洗濯ものをたたみながら見るとか、アイロンをかけながら見るようにします。
個人的には、「ながら仕事はしないほうが、よい」と考えていますが⇒マルチタスクが脳に負担をかけ仕事の効率を落とす理由。1つのことに集中しよう、人によっては効果があるかもしれません。
ほかにも手がふさがる作業はいろいろあります。
内職や在宅ワークをしたり、漢字ドリルをやったり、楽器を演奏したり、家計簿つけたり、子供の宿題を見たり、子供に読み聞かせをしたり、マニキュアを塗ったり、イラストを描いたり、塗り絵をしたり。
お菓子を食べながら塗り絵をすると(そんな人はいないと思いますが)、塗り絵の本が汚れるので、必然的に飲食は控えることになります。
夜は、アルバイトに行く、というのもいいアイデアです。
前編もお読みください⇒夜、お菓子を食べ過ぎるのをやめる現実的な方法(前編)
習慣を変えたいとき参考になる記事
悪い習慣を断ち切る簡単な方法(TED)マインドフルネストレーニングのすすめ。
大々的に変えようとしないこと。小さな習慣から始めよう(TED)
習慣のループを知れば、どんな習慣も変えることができる(TED)
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今回は、夜、おやつを食べすぎない方法の後編3つをお伝えしました。
生まれてから、ずっと夜おやつを食べて生きてきた、という人はいません。人生のどこかの時点で、夜お菓子を食べるのがクセになったのです。
後天的に獲得した習慣なので、やめることはそんなに難しくありません。
もし、甘い物に依存気味ならこちらの記事を読んでください⇒砂糖への依存性はこうして起きる。甘いものをやめるために1番大切なこととは?
昼間しっかり食べておくと(とくにタンパク質)、おなかがすかないし、水をたっぷり飲むのもおすすめです。
あと、できるだけ日々を充実させてください。