流しの下

断捨離テクニック

最終更新日: 2020.03.3

いらない物、まだここにありますよ:ガラクタがひそんでいる7つのカテゴリー(後編)

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ひととおり不用品を捨て終わったのに、なぜか物が多い、と思う人に、捨て残しがあるカテゴリーを紹介しています。

これまで、5つのカテゴリーを紹介しました。

1.見慣れたガラクタ

2.大事なものに思えるガラクタ

3.義理で持ち続ける不要な贈り物

4.残さなくてもいいのに残しているあれこれ

5.ありすぎる思い出グッズ

今回は、

6.使い分けるから増える物

7.むやみにありがたがっている情報

この2つです。それぞれ、どんなガラクタがあるか、どうしたら捨てられるか詳しく解説します。



6.使い分けるから増える物

各種洗浄剤、キッチンツール、タオル、コスメ、衣類、バッグ、靴など、使い分けるから数が増えている物があります。

会社に着ていく服と、夜寝る時に身につける服(パジャマ)は使い分けるべきだと思います。

しかし、洗剤は、そこまで細かく使い分けなくても大丈夫です。

卵のゆで時間のみを測るタイマーや、パスタの重量だけを測るツールは、本当に必要なのでしょうか?

こうした使い分けによって、増えてしまった物でも、一応出番はあるので、本人は、「どれも必要な物」だと思っています。

しかし、それを使い分ける必要が本当にあるのか考えてください。

以前、「なくてもよかった物」を教えてください、とブログで聞いたみたところ、いくつかメールをいただきました。

もう買わなくてもすむようになった物(読者の体験談)

特殊な洗剤は持たなくてもよいと気づいた、という人が多かったです。

使い分けてしまう理由

細かく使い分けると、お金もいるし、物が増え、手間がかかります。

それなのに、なぜ使い分けてしまうのでしょうか?

3つ、理由をあげます。





1)買い物をしすぎるから

使い分けたいというよりも、買い物をしたいから、使い分け商品が増えている可能性があります。

買い物は楽しいし、いい気分転換になります⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

買い物が趣味やレジャーになっている人もいるでしょう。

しかし、家にはもうたいていの物が揃っています。だから、新たに買うその商品は、本当は使い分けなくていいのに、企業が需要を作り出した、ニッチ商品になってしまうのです。

ニッチ商品の例はこちらに書いています⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。 「管理するのにかかるお金」のところです。

もらい物が多い

贈り物でもらって、使いみちに困り、無理やり用途をひねりだし、使っているのかもしれません。

人からもらった物だと、「使いそうにない」と思っても、さっと処分したり、よそに回したりする人は少ないものです。「くれた人に悪い」と思うし、新品を手放すのは気がひけます。

すでに会社に着ていく服も、家でくつろぐ服も十分あるのに、セーターをもらってしまったら、「休日の朝、子どもを公園に連れて行く時専用にしよう」と新たな用途を考え出して、使い分けをします。

3)完璧主義

完璧主義の人は、作業Aをするときも、作業Bをするときも、つねに便利で使いやすい道具や洗剤がほしいと思い、A用、B用、C用、とそれぞれ専用品を買い求め、使い分けます。

どんなときにも使える万能ツールはなかなかありません。

使いやすさをとことん追求すると、たいていの道具は、「帯に短し、たすきに長し」になるので、融通が効かない人や、応用力のない人、理想が高すぎる人は、いろいろな商品を揃えがちです。

完璧主義について⇒完璧主義すぎるといつまでたっても部屋が片付かない理由

使い分けすぎて増えた物を減らすには?

使い分けしすぎて、物が増えているときは、使い分けない生活に切り替えれば、どんどん余剰品が見つかります。

日本の家庭には食器が多いものですが、以下のように細かく使い分けているからです。

・お客さん用、自宅用

・季節に合った食器や器具(ナイフ、フォーク、スプーン、箸など)

・料理に合った食器や器具(和食、洋食、中華、イタリアンetc)

来客をもてなす機会が多いとか、季節感を大事にする明確な理由があるなら、使い分けてもいいでしょう。

ですが、ただなんとなく使い分けているだけなら、汎用性のある食器や器具を使うことに注力してください。そうすれば、余分なものは処分できます。

なぜ日本人はこんなに食器を持っているの?~食器が増える理由と増やさない方法

衣料品についても、自分がやっている使い分けは、意味があるのか、一度考えてみるといいです。

私はふだん使うバッグはショルダー1つだけで⇒私のバッグ、ポータータンカー、ショルダーバッグ(L )のレビュー どこに行く時にもこれを持っていきます。

それで特に不都合はありません。

7.むやみにありがたがっている情報

紙ゴミが増えて困っている人が、たくさんいます。

新聞、本、雑誌、自分で書いたノートやメモ、資料、学校でもらったプリント、スクラップブック、チラシ、カタログなど。

ペーパーレス化がすすんでいるのに、なぜ、紙ゴミが減らないのか?

紙にのっている情報を、無条件に「大事なもの」だと思っているからです。

まあ、中には、いろいろな紙の手触りが好きだとか、インクの匂いをかぐの趣味という人もいるでしょう。

しかし、紙ゴミを大量に持っている人は、それぞれの紙に「何か重要なこと」「自分に役立つこと」が書かれたり、印刷されたりしていると思い込んでいるから捨てないのです。

私も、以前は書類をたくさん持っていました。

情報デブはもう卒業~書類を捨てるために必要なたった1つのこととは?

インターネットで見つけてプリントアウトしたレシピや語学や仕事の資料がたくさんあったのです。

「これ、いつか役立つかもしれない」と、物を捨てられない人のお決まりの「捨てない言い訳」をしながら、箱や袋に入れたり、ホルダーにファイリングしたりして、後生大事に持っていました。

しかし、後日、みな、捨てました。

かつての私のように、何かのきっかけでたまたま手に入れた情報(私の場合は、ネットで見つけたものなので、無料に近いもの)にしがみついていると、紙ゴミは減りません。

紙に何かが書いてあるだけで、多くの人は、「これは大事だ」と自動的に思い込みますが、本当に大事で、必要な情報なら、そのへんに山になったまま何年も放置されることはありません

手持ちの情報を減らすには?

紙でできたものをたくさん持っている人は、以下のように考えるといいでしょう。

1)情報を活用するほうにフォーカスする

情報を集めたり、ためこんだり、整理したりすることをがんばるのではなく、実際に活用することに意識を向けます。

たとえば、レシピのプリントアウトや切り抜きをたくさん持っていたら、実際にそのレシビを使って、調理します。

昔、私はお菓子のレシピのプリントアウトをたくさん持っていました。これを減らすために次のステップをとりました。

1.家中に散っているレシピを1箇所に集める

2.すべて紙袋に入れて、階下に持っていく(この後、数年放置してしまいましたが)

3.紙袋の中身を1枚ずつ見て、自分が作れそうにないもの、作る気になれないものをすべて処分

4.残ったレシピを、実際に使うために、その週のターゲットレシピを決め、クリアファイルに入れて、台所の棚に入れる

5.毎週火曜日にそのレシピを使って作る(火曜日は、死蔵品を使う、活用日と決めていました)。

活用日について⇒家事の週間プランで綺麗部屋の住人へ~ミニマリストへの道(29)

6.1ヶ月すぎても作れなかったものは捨てる

こうやって作ったものは、そんなにたくさんはありません。もともと、料理はそんなに好きではないので、新しいレシピを試す意欲も低めだったのです。

そうこうするうちに、家中にあるレシピ本はすべて断捨離しました⇒料理本を断捨離(全捨て)した。いくらレシピがあっても料理上手にはなれない

2)本当に大事なのかチェックする

しまいっぱなしにせず、1枚、1枚見て、本当に大事か確認してください(少しずつやってください)。

ほかの物と同様、情報は古くなるので、もういらない紙ものもたくさん混じっているはずです。

このとき、本当に自分はその情報を読んだり、活用したりする気があるのか、そんな時間があるのか、現実的に考えることが必要です。

以前、「昔、親に買ってもらった百科事典を処分したいけど、なかなか捨てられない」という人がいました。

百科事典には、いろいろ勉強になることが書かれているので、一応、全部目を通したい、とこの人は思ったのです。

昔の偉人の中には、辞書や事典、全集のたぐいをすみからすみまで読み、また筆写して勉強した人がいます。

しかし、そうするにはかなりのコミットメントが必要です。明治、大正、昭和の時代(戦前)は、物も娯楽も少なかったから、そういう勉強に邁進しやすかったと思います。

しかし、21世紀の日本で生活している自分に、本当にそんなことができるのでしょうか?

そこを一度考えてみるといいでしょう。

これは、積ん読本の処分をするときにも、使える考え方です。

自分に問うべきなのは、「本当に私は、これを読むのか? 今まで何十年も読まなかったのに?」です。

ご自身に正直になってください。

本の捨て方⇒筆子流・本と雑誌の捨て方を書いた記事のまとめ

3)かさを減らして所持する

家の中に散乱している紙類のほとんどはいらないものだ、と私は思いますが、どうしても持っておきたいのなら、かさを減らす工夫をするといいでしょう。

大きな料理本の中で使うレシピが、1つか2つだけなら、そのレシピだけ、写真にとっておけば(デジタル化すれば)、本そのものは処分できます。

かさばる本(全集など)は捨てて、電子書籍を書い直すこともできます。

昔の作家の全集のキンドル版はとても安価です。

紙類をチェックして以下のように区分するといいでしょう。

A.紙の状態で持つもの

これには一定期間だけ持つものと、半永久的に持つものの2種類あります。

B.デジタル化するもの

C.捨てるもの

テーブルの上や部屋の片隅に紙の山があったら、1つひとつ見て、「これはA? B? それともC?」と判断していくといいと思います。

Aの紙類は、ひとまとめにしておくと、必要なときにさっと取り出せます。

何がAにあたるかは、以下の記事に書いています。

断捨離中、捨ててはいけないものってあるの?

家中に紙がたまる5つの理由。これがわかれば、書類の整理は簡単になる。

デジタル化と言っても、ただスマホ等でスナップ写真をとるだけです。

私は、スマホでとった写真は、自動的にGoogle Drive に格納されるようにしています。

前編はこちら⇒部屋が汚い人に伝えたい、捨てるべきガラクタがひそんでいる7つのカテゴリー(前編)

中編⇒肝心のものを捨てていないあなたへ。捨てるべきガラクタが残っている7つのカテゴリー(中編)

*****

3回にわたって、まだまだガラクタがひそんでいそうなカテゴリーを紹介しました。

部屋の中が雑然としているということは、よっぽど小さな部屋に住んでいるのでなければ、まだいらない物をたくさん持っているのです。

いま、新型コロナウィルスのせいで、強制的に自宅勤務や自宅待機になってしまった人も多いでしょう。

この機会に、不用品を一掃してはどうでしょうか?





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