ぬいぐるみ売り場にいる女性

買わない

最終更新日: 2020.12.5

どんどん買う生活をやめるためのちょっと変わった方法(後編):欲しいと思ったら、まずすることは?

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一応、節約を心がけてはいるし、貯金もしたいと思っている。だけど、いつのまにかお金がなくなっている。

こんな人に、どんどん買う生活をやめる方法を紹介しています。

自分では、どんどん買っているとは思ってないでしょうが、お金が残っていないということは、まぎれもなく、何かを買っているのです。

前編、中編では以下の5つを紹介しました。

0.買い物習慣を見直すための基本的な方法

1.ギリギリの行動を避ける

2.マイナスすることを意識する

3.付随する買い物に注意する

4.もらわない挑戦

5.うらやましがらない人になる

では、この続きです。



6.欲しい、と思ったらあげる

欲しい、買い物したい、と思ったら、あげることを意識してください。

人に何か物をあげる、何かをしてあげる、親切にする、そんなことです。

買い物する前、「あ、あれが欲しいな、これが欲しいな」と思ってますよね?

これまでは、欲しい⇒買う(または、欲しい⇒探す⇒買う)、という行動をしていたと思います。

きょうから、欲しい⇒何かをあげる、に変えてみましょう。

新しいジャケットが欲しいなあ、と思ったら、手持ちのジャケットやセーターから、いらないのを見つけて、友人にあげるか、寄付します。

パスタマシーンが欲しいなあ、と思ったら、家にあるふつうの乾麺を使ってパスタを作り、誰かにごちそうしてください。

自分が欲しいと思ったのと同等のものをあげる必要はありません。

新しいバッグが欲しいなあ、と思ったら、すぐに通販ショップでバッグを探すのではなく、友達に電話やテキストで、近況を伝える、というのでもいいです。

手書きの手紙やカードをもらうと、うれしいですよね? 





あげることをおすすめする理由

別にいま、必要じゃないのに、何かを買いたくなるのは、心理的なニーズのせいです。

退屈だから、気分転換したいから、ストレス解消したいから、寂しいから、気持ちがふさぐから買い物で気分をあげたいから、得をしたいから。

あなたが買い物する理由、この中にありますか? 浪費で消耗する生活からの抜け出すコツ。

自分の心の中に穴があり、それを埋めるために、買い物しているだけです。

他人に何かをあげたり、親切にすると、この穴が埋まります。人間は人の役に立つことができると、喜びを感じますから。

嘘だと思うなら実際にやってみてください。

あげるものは何でもいいです。

スマホでゲームをするのをやめて、お母さんの肩をたたいてあげる、子供と一緒に遊んであげる、家族に頼まれていた料理を作る、頼まれていた雑用をしてあげる。こんなことも、誰かに何かをあげる行為です。

同僚の仕事を手伝う、シフトを変わってあげる、、誰もやりたがらない雑務を引き受ける、というのでもいいです。

あなたは与える人、それとも奪う人?:アダム・グラント(TED)

買い物する喜びはあくまで一時的なものです。買う前、買うとき、買った直後はうれしくても、その喜びは、わりとすぐにしぼんで、また別の何かが欲しくなります。

買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

自分の気分をよくするために、何かを買うよりも、誰かの役に立つことをするほうが、満足度が高いと思いますよ。

「私は何もあげるものがない」と思ったら、笑顔で挨拶してください。

7.不便を楽しむ

利便性を求めて何かを買いそうになったら、あえて、それがない生活の不便を楽しみます。

生活に役立ちそうな、ちょっとした便利グッズは人気があり、こうしたグッズをちょこちょこ買う人も多いと思います。

買いやすい値段だから、プレゼントに利用することもあるでしょう。

しかし、使うシーンが限られていることが多い便利グッズは、ガラクタになりやすいです。

「欲しい」と思っても、すぐに買わずに、数日間は、それがない不便を楽しんでください。

不便は、いやなことばかりではありません。不便のおかげで得られることもあります。

不便を有効活用する

不便な状態になったとき、「ああ、あれができない、これもできない、こんなところが不便だ、あんなところもめんどくさい」と不便の悪いところばかりに目がいきがちです。

しかし、この状態にとどまっていると、自分のエネルギーが一気に奪われます。

そうではなく、いまのこの状態だからできることを探してそれをするようにします。

たとえば、今年の春、ロックダウンがあって、会社に行けない、外出できない、思うように仕事ができない、という目にあった人がたくさんいました。

このとき、「仕事ができない。困った、腹が立つわね、ほんとにもう」と怒った状態にとどまっていると、エネルギーが下がって、何も新しいものは生まれません。

ですが、家にいるしかない今だからこそできることをやろう、と思えば、不便がきっかけになって、新しいことができるようになります。

実際に、そうした人もたくさんいたでしょう。

不便から学ぶ

自分の行動のせいで、不便な状態になることがあります。

もうすぐ夕食の時間なのに、買い物に行っている余裕がなかったから、冷蔵庫に何もない、あるけど作っている時間がない、というのも、食事を用意するのに、不便な状態です。

この場合、店屋物やデリバリーという便利なものを活用して、不便をしのぎますよね?

それはそれでいいのですが、このとき、なぜ、こんな不便な状態になったのかな? と考えてみると、不便な状況から学びを得られます。

ざっくり献立を立てておけばこうならなかったよね?

朝、ギリギリまで寝てなければ、献立を立てる時間があったよね?

夜ふかししなければ、朝、もっと早く起きられたよね?

Netflixでドラマを見る時間を決めとけばいいよね?

こんなふうに学ぶことができれば、この人は、もっと時間を有効に使えるようになるし、夜ふかしのくせも直って、より健康になります。

実験生活に入る

いつも使っているものがこわれたり、なくなったりすると、一時的に不便な状態になります。

このとき、すぐに買わず、実験的に、それがない生活をしてみてください。

実験です。

実験して、はじめて分かることがあります。

いま、生活が便利になったので、本当はいらないのに、「なければ困る」と思って使っているものがたくさんあります。

それなしで生活してみると、「なくてもいいのね」とか、「ないほうがいろいろ都合がいい」なんてことに気づけます。

ふだんは、誰しも、「より早く、簡単に、便利に」をモットーに生きていると思います。

けれでも、1つひとつの物の利便性を追求しすぎると、全体としてみると、人間として、すごく住みにくい環境になることがあります。

便利グッズを使うときは、「確かにこれは便利だけど、全体としてみるとどうかな?」と考えることを忘れないでください。

期間を決めて1つやってみる

3回に分けて、どんどん買い物しない方法を紹介しました。

7つ書きましたが、どれか1つだけ選び、期間を決めてやることをおすすめします。

1週間、年内だけ、1ヶ月だけ、というように。

マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)

私もよく、期間をきめて、いろいろなチャレンジをしていますが、期間を決めたほうが、取り掛かりやすいし、メリハリがつきます。

もっと買い物に関する記事を読みたい方へ

どんどん買ってしまう生活をやめるためのちょっと変わった方法(前編)

どんどん買う生活をやめるためのちょっと変わった方法(中編):もらわないことが、買わない生活につながる。

1年間、買い物せずに暮らしてみたらこんなにお金が貯まった(TED)

1年間服を買わない生活をするすすめ:お金も自由も手に入る。

買い物脳に振り回される生活から抜け出すために。買わない人になる記事のまとめ3。

買わない生活入門。買い物のし過ぎ症候群から抜け出す方法のまとめ#2

買わない習慣を身につける方法を書いた記事のまとめ

*****

今朝、日本の三面記事的なニュースをネットで見ていたら、

33歳の女性が、アルバイト先の同僚のクレジットカードを盗んで、そのカードで、15点買い物し、その1つはぬいぐるみだった。ぬいぐるみの購入は、「このカードは人から盗んだものだけど、使ってもいいものだ」と伝えたうえで、母親に頼んだ

という事件がありました。

母親がぬいぐるみを買ったのは、今年の3月で、ニュースになったのは6月のようです。

「どうして、母親に買い物を頼んだのか?」「なぜ、娘の依頼を引き受けて、人のカードだと知ったうえで、母親はぬいぐるみを買ったのか?(ふつうなら、今すぐカードを当人に返しなさい、と言うはず)」「あとの14点は何を買ったんだろう?」「3月って、日本は、街でふつうに買い物できたの?」

などなど、疑問はいろいろありますが、どうしてこんなリスクをおかすのか、それが最大の謎です。

この人、アルバイトをしているから収入があるし、お母さん(公務員らしい)と同居みたいだから、生活の心配もないでしょう。生活に必要なものはふつうに買えたはずです。

しかも、今年は、特別給付金を1人10万円、もらえましたよね。

仮にこの2人に、まったくモラルがなかったとしても、「人の物を盗んで、それがばれたら、仕事をクビになる」ということぐらいはわかると思います。

仕事をクビになってもいいから、買い物したい、物が欲しい、というのは、優先順位が大幅に間違っていますが、買い物が大好きな人は、買い物することをいつでも、どこでも、最優先するのかもしれません。

この人は、極端な例ですが、買い物至上主義に陥っていると、そのことに何の疑問も持たなくなるし、自分でブレーキをかけられなくなるので、軽症のうちに、自分の買い方を振り返ったほうがいいでしょう。

ポイントは、今回の記事でお伝えしたように、ちょっと考え方を変えることです。

私も、昔はよく物を買っていましたが、発想をちょっと変えただけで、わりと簡単に、「めったに買わない人」に変わることができましたから、誰にでもできます。





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