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今回は読者のツムギさんにアドバイスします。
ツムギさんは、ポケモンカードを売って処分したあとで、カードにプレミアがつき値段が高くなっているのを知り、あのタイミングで売ったことを後悔しています。
以下にツムギさんのメールを紹介します。
ポケモンカードを売った
まず、今年の1月の半ばに、「自称貴重品たち」というタイトルの長いお便りをいただいたのですが、そのお便りからポケモンカードに関する記述のみ抜粋します。
メルカリで買った時の元がギリギリ取れるほどの値段で買い取ってもらえました。
しかし、その後ポケモンカードブームが到来。当時売ったものはセットで50万円ほどまでに高騰。
近所にカードゲームショップもできたので、めんどくさいコメントや梱包に悩まされなくても、気軽に高く楽に買い取ってもらえるはずでした。
自分では「気にするな!!!」と言い聞かせていますが、愚痴りたくなってしまいました。
過ぎたことはもう気にしたくないし、「後でプレミアがつくから」は、どうせいらなかったから今売っても後で売っても同じことだと思います。
その後も何回かメールをいただき、お母さんがポケモンカードを買ってくることがあるが、弟に譲るようにしているといったことが書かれていました。
そして、この件について最近またメールをいただきました。
大きな後悔が残る
件名:心の闇!?
こんにちは!リバウンド中のツムギです!今日こそお片付けデー!
今回はご相談です汗
ずっと前、筆子さんに私の日記「断捨離日和 貴重品の買取は闇がいっぱい」をお見せしましたね。
実は、「ポケキュンコレクション(ポケモンカード、リンクはそのカードです。かわいいでしょう!?)」をクソコメつけられながらも3万円未満で売っぱらって、それが数年後実に10倍以上高騰していたことを未だに後悔しているらしく、夢に出てきました。
そもそも、これらを元々信頼している友人とかにプレゼントしたり、ろくな値段で買い取ってくれない地元のリサイクルショップに出したりしていたので、それ含めると100万くらいになってたかもしれません。
三万円弱で、正直元は取っているんです。購入額が大体1万円くらいでしたから。
しかし、断捨離で後悔したことランキング圧倒的ナンバーワンです(二番目がホントは一番目にくるべきですが、親のものを勝手に捨てて迷惑をかけたことが二番目ですね。モノにも申し訳なかった)
本気で忘れたいです。筆子さんも「早く忘れた方がいいですよ」とおっしゃりますが、でかい後悔がなかなか至難の業です。
私がやってみたこととして、「気にするな、気にするな…」と今まで言い聞かせていたのですが、逆に一回開き直って「こんなはずじゃなかった」と、言ってみました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
ツムギさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
10ヶ月前に、私がどう返信したのか覚えていないので、もしかしたらまた同じアドバイスをするかもしれませんが、ご了承ください。
ツムギさんは、ポケモンカードを3万円で売ったことを後悔しているのですよね? その理由は、あのとき売らずに、今売っていたら、それも、あのとき売った場所とは違うところで売っていたら100万円になっていただろうから。
そのため、過去の自分の行動を後悔している。この後悔の気持ちを手放す方法を知りたいというのが、ご相談内容だと思います。
以下の方法をお試し下さい。
1.紙に気持ちを書き出す
今、自分が何をどんなふうに後悔しているのか、どんな気持ちでいるのか、紙に書き出す習慣をつけてください。
必ずしも、ポケモンカードに関することをこを書く必要はありません。今の自分の気持ちを書きましょう。
おすすめの書き方は以下の2つですが、
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
日記でもいいですし、形にとらわれず、気が向いたときにノートにどんどん書いていくのでもかまいません。
書くと気持ちの整理ができるし、その気持ちを受け入れることにもつながります。
後悔を手放したいとき、忘れよう、忘れよう、なかったことにしようと、気持ちを押し込めるのは逆効果です。
むしろ、自分の気持ちを全部出して、それをそのまま受け入れるほうがうまくいきます。
書くことは、この受け入れ作業のひとつです。
この点については、後悔について書いている過去記事でもふれています。記事の最後にリンクしておきますので、参照してください。
2.価値観や行動の指針を見直す
日々の意思決定するとき、お金の損得勘定だけでなく、ほかの要素にも目を向けるようにしてください。
これまでツムギさんからいただいたメールを拝見した限り、ツムギさんは、日々の行動の選択をするときに、損得勘定をひじょうに重要視しています。
何を指針として行動するかは、本人の自由ですが、損得勘定を重要視していると今の社会では、ストレスが増えます。
現代の日本は資本主義社会です。
基本、お金で動いているので、損得勘定を一番に考えていると、今回のように、「あのとき売らず、今売れば100万円になった」とか、「あの人は、あんなにいい暮らしをしているのに私の生活は貧乏でみじめだ」とか、「ちゃんとした仕事につかないと老後が心配」といった、余計な心配事が増えます。
意思決定をするときに、損得勘定だけでなく、たとえば、好きか嫌いか、楽しいか楽しくないか、自分らしいかそうでないか、自由か不自由か、美しいか美しくないか、めんどくさいかめんどくさくないか、などいろいろな側面から行動を選択できます。
金銭的に得か損かを考えることも、もちろん必要ですが、この点こだわりすぎると、今回のように、もう終わったことに対して、無駄に感情的エネルギーを注ぐことになります。
ツムギさんは、まだ20代だと思いますが、以前のお便りで、老後のお金の心配をしていましたよね?
そのお便りにブログで返信したかどうか忘れましたが、私の返信をまだ持っていたらもう1度読んでください。
人一倍、損得勘定にこだわる人が、不用品を手放す気になる方法。
3.今日の生活の充実を目指す
次におすすめするのは、今日をいい日にすることにフォーカスすることです。
人生は一度きりで、毎日が一発勝負です。練習やリハーサルなしで行っているし、人間は完璧な存在ではないので、失敗することは普通にあり、自分の判断や行動について後悔することはごく自然なことです。
失敗はついて回るので、過去の失敗について、いちいち、それも長々と後悔するのは、自分のためにはなりません。
過去のできごとは、もう終わっていて、確定したできごとであり、今さら変えることはできないからです。
ツムギさんが、今後、どれだけ時間や精神的エネルギーを注いで後悔しようとも、ポケモンカードを3万円で売った事実は変わりません。
手持ちの限られたリソースを使って悔やむことは、現在や未来に使える大切なエネルギーを奪ってしまうだけです。
私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
後悔する気持ちは自然な感情ですが、それを引きずることによって、成長のチャンスや新しい行動への一歩が妨げられます。大切なのは、その失敗から何を学び、どう活かしていくかを考えることです。
失敗は自分を責める材料ではなく、自分を高めるきっかけと捉えてください。
そして、今日、1日をいかに生きるかに目を向けてください。
4.過去の解釈を変える
過去のできごとを変えることはできませんが、そのできごとの捉え方を変えることはできます(過去の再定義)。
ポケモンカードを3万円で売ったことは、必ずしも、「いつまでも後悔すべき私の人生の最大の失敗」と考える必要はありません。
ポケモンカードを得て楽しんだのですから、3万円で売ったことは、「楽しい体験を終えるのに、お金までいただいてしまった体験」と考えることもできます。
そもそも、ツムギさんは、1万円で買ったものを3万円で売ったのだから、2万円得しています。私にしてみれば、2万円も得したのに、「100万円になったのに」と後悔する人は、欲張りな人です。
強欲さは、身を滅ぼす原因となります。
少なくとも心の安定は失われるし、他人との関係も悪化するし、本当に大切なものを見失うし、ときに、道徳や倫理観を無視させ、不正行為や犯罪行為を引き起こします。
新聞に出てくるさまざまなニュースのそもそもの原因も、強欲さが占める割合がかなり高いのではないでしょうか?
そのような、自分の人生のためにならない強欲さは、私なら積極的に手放します。
ツムギさんは、ポケモンが大好きなのですから、中学生のときカードを手に入れてから、何度も眺めたり、友人に見せたりして、楽しみましたよね?
ポケモンカードを所有してツムギさんが得た幸福感は、ポケモンにまったく興味がない私に比べたら、非常に大きな感情だったと思います。
1万円払って、そのような喜びを得られたのですから、これ以上、すでに手放したポケモンカードに何を求めるというのでしょう?
もう十分ではないですか?
まとめ
私のアドバイスをまとめると、
1) 気持ちを紙に書き出し感情を整理する
2) 損得勘定だけにしばられない価値観の採用
3) 今日の生活の充実を目指し未来に目を向ける
4) 過去の出来事をポジティブに解釈する
以上の4つです。ひとつずつ順番に行って、どんなふうになったか、また教えてください。
それではツムギさん、これからもお元気でお過ごしください。
後悔に関する過去記事
最後に後悔について書いた記事を5つリンクしておきますので、時間があるときに読んでください。
捨てたことを後悔しても無駄なのでさっさと次へ行こう、と言われてもうじうじ悔やむ人へ。
捨てて後悔している物があるので、不用品を捨てるのをためらってしまいます←質問の回答。
気持ちを切り替えるのが苦手で、後悔や嫌な気分が続きます。どうしたらうまく切り替えられますか?
手元にないものは、自分の中で美化されるから、捨てたことを後悔するのかもしれない。
ほかにも記事はありますので、検索して探してください。
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後悔に関する読者の相談にアドバイスしました。
私はもともと数字やお金について考えるのが好きではないし、お金より時間を重要視しているので、不用品は全部寄付しています。
不用品を処分するときはお金にすることを考えないとシンプルにできる
お金にしようと思うと、よけいなストレスが増えるので、損得勘定に強いこだわりがある人は、譲渡してしまうほうが、心穏やかに暮らせるかもしれません。
それでは、あなたも、感想や質問などありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。