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年末年始によくあるストレス対策を書いています。
3回目は、年末から年始にかけて、本当ならやるべきではないことをやりすぎてしまった、という罪悪感や後悔の気持ちとのつきあい方です。
年始に典型的な後悔
年末年始は、ふだんと生活リズムが変わるため、ふだんならやらないことをやってしまう機会がたくさんあります。
忘年会で飲みすぎた、お正月にごちそうを食べ過ぎた、すっかり運動をさぼってしまった、夜も寝ずに、Netflixばかり見ていた、節約しているのに、早速セールでいらない物を大量買いしてしまった、ダラダラしすぎた。
今年は子供を怒鳴らないようにしたいと新年に誓ったのに、松が明けないうちに、ささいなことで、叱りつけてしまった。
スマホを使いすぎないつもりが、ずっと見ていた、など。
休み明けに、「あ~、しっかり遊んだ。きょうから通常モードに戻して、今年もまたがんばろう」と思えるならいいのですが、中には、「あんなことするべきではなかった」といつまでも罪悪感にさいなまれる人がいます。
出足からつまづいたとうじうじ悩んだり、やけになって、問題行動がエスカレートしたりする人もいます。
以下のように考えると早めに気持ちを切り替えることができます。
1.はめをはずしても習慣にならなければ大丈夫
数回、はめをはずしたからといって、即、その行動が身について悪習慣になるわけではありませんから、安心してください。
人間はロボットではないので、そんなに簡単にセルフコントロール(自制心をもって生活すること)できません。
羽目をはずしたり、失敗したりするのは、よくあることです。それは、むしろ、想定されるできごとです。だから、「大失敗した」と思う必要はありません。
お正月の食べ過ぎ(飲み過ぎ、寝すぎ、見すぎ、買いすぎなど)が、そのまま毎日のように繰り返されると、悪習慣になります。
「ちょっと食べ過ぎちゃったなあ」と反省している段階は、まだ悪習慣になっていないので、「きょうからまた通常モードに戻そう」と考えて、さくっと戻せばOKです。
関連記事⇒甘いものを食べ過ぎたあとすべき7つのこと。すみやかにリセットしよう
2.長期的視野に立つ
人生はけっこう長く、死ぬまで毎日続いていきます。それは点ではなく線です。
一度や二度の失敗で、自分という人間や、自分の人生は決まりません。
何かがよかったか、悪かったかなんて、人生の終わりのほうにならないとわからないだろうし、終わり近くになっても判別できないかもしれません。
ダイエット中なのに、お正月にごちそうを食べすぎてしまった、と思っても、長期的に考えれば、そこまで深刻なことではありません。
きょうから、また食事を気をつけるだけでいいのです。
人生のよしあしは、失敗で決まるのではなく、失敗したあとに何をするかで決まると思います。
長期的視野に立つには?⇒すごく長期的な計画をたてる3つの方法(TED)
3.よかったことにフォーカスする
自分では、「はめをはずしすぎた、完全に失敗だ」と思うできごとにも、かならずよい面があります。
お正月におせち料理を食べ過ぎた、という現象も、別の見方をすれば、家族一緒に楽しくお祝いできた、と説明することができます。おいしいものをしっかり味わえて、幸せだった、とも言えます。
運動をさぼってしまった、という現象は、久しぶりにたっぷり寝て、のんびりできた、英気を養った、と言うこともできます。
物ごとには、必ず、よい面と悪い面があります。悪い面にばかり光をあてずに、よい面に光をあてるようにしてください。
これは自分の失敗や、悪い行動を正当化することとは違います。何かを失えば、かならず、その裏で何かを得ている、という考え方です。
ポジティブシンキングのすすめ⇒成功すると幸せになるのではなく、幸せだから成功する~ショーン・エイカー(TED)
無理なダイエットや節約をしている人は、罪悪感ばかり感じてしまうことがあります。
「おいしいものをおいしいと感じながら食べる幸せ」や、「好きなものを手にお金を出して手に入れる幸せ」を忘れないでください。
4.罪悪感から学ぶ
罪悪感を感じているときは、どっぷりその気持ちにつかるのではなく、外側から自分の感じていることを見てください。
そして、学べることがあったら学びます。
今年、買わない挑戦をするはずが、洋服屋と雑貨屋で福袋を買ってしまい、ガラクタばかりつかまされた、と感じているとします。
「私ってだめだわ~」と思うのではなく、なぜ、いま自分は、「私ってだめだわ~」と感じているのか、その理由を考えたりするのです。
「だめだ」「失敗した」「私ってだめな人」と感じてどんよりするだけで終わりにしない、ということです。
そもそも、なぜ買わない挑戦をしようと思ったのか? 買わないつもりだったのに、なぜ福袋を買ったのか?
買っているときは、どんな気持ちだったのか? 福袋を開けたときの気持ちは?
福袋を買ったことが失敗だと思う背後にある、私の価値観はどんなもの?、それは価値観として持つにふさわしいものなの? など。
罪悪感を感じるのは、自分の中に「私は○○すべきだ。○○することが正しい」という価値観があるからです。
場合によっては、その価値観を変えたり、修正したほうがいいときがあります。
価値観について⇒自分の価値観に沿った暮らしをするには?:心を満たす方法(その2)
読者の中に、30日間チャレンジで失敗したとき、筆子さんのように、原因や改善点を書き出すのがいいとは思うけど、「私はだらしない人間だから」で止まっている、という方がいます。
この方は、「自分はだらしないから」と思考停止することを自分で選んでいます。
ごちゃごちゃ考えるのがめんどくさいし、しんどいのかもしれません。あるいは、突っ込んで考えると、自分の嫌なところ、認めたくないこと、考えたくないことに直面せざるを得ないことが直感的にわかっていて、避けているのかもしれません。
理由はいろいろあるでしょうが、もう一歩、掘り下げないと、いつまでもうまくいかないと思います。
逆に少し掘り下げて考えてみると、学べることがたくさんでてきます。すると、それは失敗ではなかった、という線も出てきます。
5.年末年始は有意義にすごすべき、と思いすぎない
せっかくの長期の休みは、できるだけ有意義に賢く過ごさなければならない、と思いすぎていると、ちょっとのんびりしただけなのに、すごく悪いことをした、もったいないことをした、と感じてしまいます。
実際、休みは100%有意義に過ごしたい、とか、旅行にいったら、ありとあらゆる観光名所をまわりたい、有名どころの食べ物屋さんは全部制覇したい、いわゆる観光名所じゃなくて、穴場を回りたい、という完璧主義的思考に傾いている人はたくさんいます。
もっと、もっとと欲張ってしまうのです。
インターネットのおかげで、たくさんの情報を入手できるから、次から次へとやりたいことや、見たいもの、食べたいもの、手に入れたいものが出てくるのかもしれません。
知らないものは、欲しいとは思いませんからね。
自分にはそういう欲張りなところがある、と思ったら、「大事なものが1つ体験できたらいい、全部を手に入れなくてもいいんだ」という考え方をしてください。
大事なことを大事にできれば、多少、思い通りにいかないことがあったとしても、休みが終わったあとに、充実感を感じるはずです。
年末年始のストレス対策、過去記事もどうぞ
時間もお金もない! 年末年始によくあるストレスとその対策(その1)
人の集まりが苦手ならこうしよう:年末年始のストレス対策その2
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今回は、年末年始にはめをはずしたあと、罪悪感に足を取られないで、うまく立ち直る方法を紹介しました。
実は、去年、悩み相談でいただいたメールの中で、もっとも多かったのは、罪悪感に関するものでした。
すべて、ひじょうに個人的な話で、片付けとは全然関係ないし、「引用しないでください」というメールが多かったので、ほとんどブログでは紹介していません。
そういうメールを拝見しながら、「罪悪感は、すごく自分の生活を支配してしまうものなんだな」と思いました。
人って、何をやっても、罪悪感を感じると思いますが、その気持ちに、長々と支配されないように、気をつけてください。